にわかファンがファフナーの世界に転生したら   作:桜大河

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全然進まないお。最後は息切れしました。


3話

「乙姫……何でここに」

 

恐らく、俺や総士との交流が最も多かったから来れたのだろう。

 

「お兄ちゃんたちその人はとても危険なの」

 

「でも、この人はエスペラント軍の人じゃないんだろ?」

 

「うん。エスペラント軍よりももっと危険な……"エレメント"の一人なの!」

 

ほぅ、俺の知らないワードが出てきた。"エレメント"良い響きじゃないか。

 

「お前らって、今そんな風に呼ばれてるのか」

 

「いや、俺も今知った」

 

「信兄?」

 

「なに?ーーフロロ」

 

おっと、つい本音が漏れてしまった。もう隠す必要はないよな。

 

「総士、一騎のところに行ってくれ」

 

「え?」

 

「いいから。外の世界を観たいんだろ?」

 

「わ、分かったよ」

 

「一人で大丈夫か?」

 

「問題ねぇよ」

 

総士と入れ替わる形でフロロの近くに立った。

 

「……いつから目覚めていたの?」

 

「それが最初に聴きたいことなのか?」

 

「ここで何をするつもりなの?」

 

「マリスやお前らと同じことだよ」

 

事実を述べるとフロロの表情が一気に青ざめた。俺の性格から俺が嘘をついていないのを理解しているからだ。

それか昔の俺に喰われたのを思い出したかな。

 

「……この島を私たちを滅ぼすつもりなの……?」

 

「まあ、総士を素直に連れてっていいなら島から逃げる時間くらいは与えてもいいけど……俺が決めることじゃないしな」

 

一騎の方をチラリと観るがとてもじゃないが、逃がす気は毛頭ないだろう。滅ぼす気満々だ。

 

「ここは争いがなくて世界で一番平和だよ!?」

 

「でも偽物だろ?」

 

「最初はマレスペロに命令されて色々と貴方たちのことについて覚えさせられたけど、今なら貴方たちの考えも理解出来るんだよ。私たちは貴方たちと同じ。ただ平和に暮らしたい、ただそれだけなの!」

 

「……なら、別に総士はここに居なくていいだろ。それにどうして人類と友好関係を築かないんだ?」

 

「それは……」

 

人類にはフェストゥムの言葉を理解し意思疏通が行えるエスペラントのような存在が増え始めている。ヘスターの婆さんが仕切ってる人類軍は知らんが。

仮に俺たちのことを理解しているなら、文化交流はした方がお互いにメリットは多いはずだ。

確かにフェストゥムと俺たち人類は争っていて確執があるわけだが、そこは痛み分けということで敵対関係をリセットしてしまえばいいだろう。

 

「信!」

 

「どうした、総士」

 

「さっきから信たちは滅ぼすとか偽物とか何変なことを言ってるのさ!ここは僕たちの故郷じゃないのか!」

 

何も知らない総士の視点から観れば俺たちの言っていることは矛盾しているだろう。こればかりは俺たちと観てきた景色が違う、仕方ないことだ。

 

「いや、違うな」

 

「信の言う通りだ。総士ここはお前の居るべき場所じゃない」

 

「何を言って……」

 

「俺たち二人は幼い頃にベノンによって連れ去られたんだ。で、この乙姫ことフロロは俺たちを監視する存在だと思ってくれていい」

 

「……そんな話、信じられるわけないだろ!第一に僕たちを連れ去る理由は!?」

 

「……俺はついでレベルなんだがな。そうだな。総士1つ質問だ」

 

「いきなりなんだよ」

 

「世界には沢山の国々が有り、日々争ってるとしよう。そんなある日、空から全ての国を支配することが出来る鍵が降ってきた。沢山の国々はどう反応する?」

 

「それは全ての国が欲しがるはずさ」

 

「そういうこと。で、その鍵を信じられないと思うがお前が持ってるわけ」

 

「そんな無茶苦茶な」

 

「信じる信じないかはお前の自由だが、これが真実なんだ。何なら聴いてみるといい」

 

俺の視線の先にはフロロがいた。今の状況で総士が一番信用出来るヤツだ。

 

「……信が言ったことは嘘だよな!?僕をからかうためのいたずらなんだよな乙姫!」

 

「………っ」

 

総士の言葉にフロロは視線を逸らした。

 

「本当なのか……」

 

総士が項垂れてる。と同時にアナウンスが流れ、フロロの周囲に島民が立ち塞がる。レガートたちが来るのも時間の問題。少しキツいな。

 

「信。そろそろ」

 

「時間がないから一度だけ確認する。フロロ俺たちと一緒に来ないか?」

 

「え?」

 

「お前にその気があるなら、お前"だけ"連れてってやると言ったんだ。お前には一応は感謝してるんだ。けど、俺たちに付いてくるということはお前を殺そうとする存在が現れるかもしれない」

 

特に遠見辺りが危ないかもしれないが。

 

「だが、必ず俺が守ってやる。家族としてな。な?お前にとっては悪くない話だろ?」

 

「急にそんなことを言われても……」

 

「仕方ないだろ?今すぐにお前がこの島の奴ら"全員"を投降するよう説得するなら話は別だけどな」

 

説得なんてレガートとか裏切りマリスが居るから無理だというのは判っている。

俺がフロロを勧誘しているのはこの島へ来た最大の意味でもある。

フェストゥムの自立。

初代来主操は個の意志を主張することによってミールの命令を跳ね退けた。

総士が関与してるものの、俺たちと出会った短い期間の間でだ。

なら、俺たちと年単位で過ごしたフロロはどうだろうか?

期待値はとても大きいはずだ。それにそういう結果が生まれれば他の人類も少しは考えてくれるはずだ。

 

「わ、私は……」

 

迷ってる、迷ってる。なら。

 

「ああ、もう面倒だ。お前も一緒に来い!一騎!」

 

「しょうがないな」

 

フロロの取り巻きを一騎に同化して排除してもらう。フロロは何が起きたのか理解しきれていなさそうだ。

 

「お前には最初から拒否権はなかったんだよ」

 

フロロの手を握りしめ、一騎の元へと走る。

 

「一騎!」

 

「わかってるさ」

 

海上から一騎がこの島へ来るために持ってきたファフナー……マークゼクスが現れた。

……アインが奪われたとはいえ、自分との相性の良い翔子の機体持ってくるなよ。

まあ、愚痴は後だ。

俺たちは総士とフロロを連れ一騎の力でマークゼクスへと乗り込んだ。

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