これもウマ娘やマキバオーが悪い。
後、話は相変わらず迷走中です
「すごい」
ザルヴァートル化を果たした、一騎さんの新たな機体……マークアレスから放たれた高出力のエネルギー砲撃によって空と海を穿ちながら大半の存在を一掃した。
まさにその姿は一騎当千。
運良く生き残ったベノンの存在たちからマークアレスへの恐怖を感じ取れる。
あんな光景を見せられたら誰でもそう思う筈だ。僕ですら一騎さんが味方でよかったと思えてしまう程。
けど、たった一人で戦況を変える存在が現れたことによって相手は混乱している。今が好機だ。
マレスペロの仲間を……一人でも多く倒す!
『ニヒト、ポイント維持。持ち場から離れるな』
「……何故です?今が攻め時でしょう?」
叩ける時に殺らなければきっと後悔する。敵ならそんな甘い考えは持たないはずだ。
『今回の作戦は敵、包囲網の突破が目的だ。殲滅することが目的じゃない』
「でも!」
『落ち着け馬鹿弟子』
「イタ!?」
近くにいたスサノオに頭を叩かれた。痛い。
「何するんですか!零央さん!」
『総士……お前はマリスと同じになりたいのか?』
「……いえ」
『なら、いたずらに憎しみを増やすようなことはするな。俺たちも可能ならアイツらとは戦いたくない』
『そうそう零央ちゃんの言う通り。私たちも戦いたくて戦っているわけじゃないんだよ』
……そうだった。僕らの目的は島を逃がすこと、全員で生き残ることが目標だ。ベノンと戦うことじゃない。もしかして、マリスが島にやろうとしていたことを僕は相手にやろうとしてしまったのか?
『落ち着けたか?総士』
「……はい。もう大丈夫です」
『なら、いい。敵も生きているんだそのことは忘れるなよ』
「わかりました」
……それから、程なくしてベノン軍が撤退を開始する。僕らは殿として島に来る相手のみを迎撃する。最後の存在を倒し、僕らの作戦は成功した。
『作戦の終了を確認。全機帰島しろ』
よ、ようやく終わった。
けれど、何だろうか?この感じは。まだ終わっていないそんな気がする。
「ん?」
……突如、謎の存在……いやファフナーが空から飛来した。
「あの機体は……」
識別コードは……マークフュテュール。と言うことは。
「信だ!」
『おい、待て総士!』
体が勝手に動いた。帰って来たんだ無事に。
彼とクロッシングしていないから詳しくは分からないけど、機体の外傷はあまりないように見える。マレスペロの結果は今はどうでもいい。
お前が居ない間に僕は色々な体験をしたんだ。話すことが沢山あるんだ。早く合流しよう?
「おい?どこ行くんだよ信?」
だけど、信はこちらに戻ってない。逆に退却しているベノン軍へと向かっている。
戦いはもう終わったんだぞ?
追い付こうしたけど、何故かどんどんと距離が離されていく。機体性能は僕のニヒトの上の筈だ。訳が分からない。明らかに異常が発生している。
「システム!信へのクロッシングは!」
『さっきからやっている……けど、先輩からの応答がない』
「何なんだよ……」
一足早くベノンへとたどり着いたフュテュールは機体全体から謎の光を発し始めた。
……何だあの光は?
『おい、彗あれってまさか?』
『あの光は……まずい!全機バトルフィールドから離脱しろ!』
みんなの様子がおかしい。
ただ、解るのは自分がとても危ない場所に居ることは理解できた。
『行くな総士』
「一騎、さん……?」
アレスに肩を掴まれ、移動を止めた。
『そこから先へ進むとお前が戻れなくなる』
「……だけど信は、アイツはどうなるんですか!?」
『それは俺たちにも分からない』
「分からないなら尚更、信を止めないと!」
『……俺じゃ無理なんだ……』
「え?」
何だ、今の一騎さんの感情は?
『いや違うな。俺たちではもう止められないんだ。遠い場所に行ってしまったから。ここでお前まで喪う訳にはいかない。だから、行かないでくれ…総士』
「そんなの、そんなのって……!」
それだけで納得しろと言うのか。認めたくない。認められない。
「く、くそぉぉぉお!」
『総士!』
アレスの手を振り払い再び、信の元へ向かう。
何が出来るのかなんて分からない。けれど、向かわなければ答えなんて見つからないはずだ。
『行くな総士!』
「離してください!」
『駄目なんだよ、もう……』
「そんなのまだわからないでしょ!」
『!』
「一騎さんだけじゃ駄目でも…僕と一騎さんの二人でならきっと出来る筈です!」
「……総士、お前」
昔、似たようなやり取りをしたような気がした。誰だったかは覚えてないけど。
『……わかった』
「一騎さん……」
『時間がない。急ぐぞ』
「はい!」
止めてみせる。絶対に。