にわかファンがファフナーの世界に転生したら   作:桜大河

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今回でBTLは終わりです


BTL2

正直、一週間くらいは余裕があると考えていた。言うことによって心配させるのは目に見えてる。

どういうシチュエーションで話せばいいのか、総士風に表現するなら完璧な会話を考えないといけない。けれど、我らが遠見パイセンはそういう時間すら用意することも許さないらしい。

……まさか昨日の今日でザインの起動試験を行うとは思ってもいなかったよ。もしかしたらとは思っていたが想像を越える早さで行動するのは流石にドン引きです。

だが、そんなのは始まりに過ぎなかった。

試験の結果はザインとニヒトがクロッシングしようとしたことで失敗に終わる。ザインは特殊すぎるからその点については初めから何かしらあるだろうとは解っていた。

問題は搭乗すること。例え動かせなかったとしても、そんなのを総士が観たら……案の定、ブチギレでした。

 

『機体に乗るときの自分を理由にするな!元の自分に戻れ!』

 

『もう必要ないからって、簡単に戻れるわけないじゃない!?』

 

総士が珍しくキレたことにも驚いたが遠見も反論して嫌悪状態。

折角、平和になったのに仲間同士でギスギスするのは勘弁してくれ。

だが、しかし。遠見にバレてるなら芋づる式でカノンに情報が渡るのも時間の問題。

カノンに何て言えばいいのか。全く思い付かない。

……答えが出せないなら。

 

「流石の英雄様も異性関係にはタジタジか」

 

「からかわないで下さいよ道生さん」

 

日野家に赴き、その家の主に状況を説明したら笑われた。何かムカつくな。

しかし島内で年齢が余り離れてなく既婚者である彼に経験談を聴くのが一番の近道。因みに弓子さんに聴くとややこしくなるのは目に見えてるから今は美羽と出掛けていて不在だ。

「まあ、そうかっかすんなって。それにしても珍しいこともあるもんだ」

 

「?」

 

「答えを出し続けているお前に悩むものがあるなんてな」

 

確かにそうかもしれない。

 

「それだけアイツが大切な存在ってことなんですかね」

 

「……それを言えば解決するんじゃないのか?」

 

「はい?」

 

「いやいや待て待て。お前は一体俺に何を聞きに来たんだ!?」

 

「それは勿論、カノンに生存限界をどう言えばいいのかを……」

 

「そこは告白の流れだろうが!?」

 

何言ってんだこの人は?

 

「……お前はカノンのことが好きじゃないのか?」

 

「勿論好きですよ。けど、俺の好きという感情以上に彼女には幸せになって貰いたいんです。それに長く生きられない俺はきっと彼女の足枷になる。(カノンが未亡人になるなんて想像したくもない)関係は現状維持でいいんです」

 

今の自分になってからずっと近くに居た女性に好意を抱かない方がおかしい。俺が幸せにしたいという感情はなくはない。けれど、近くに居れば居るほど居なくなった時の痛みは大きい筈だ。そうなることが事前に分かってるなら。

 

「……はは」

 

「何です?」

 

「お前って自分のことになるとすげぇ面倒臭いやつなんだな」

 

「……俺の考えが間違ってるとでも?」

 

「そりゃそうさ。相手の言いたいことがわかってる癖に臆病風に吹かれて前に進むことを恐れてる」

 

「それは……」

 

「お前の考えも重要だが、カノンの気持ちもあるだろう」

 

そんなのわかってる。これは俺のエゴだ。カノンことを考えなかったことはない。けれど。

 

「……じゃあ、どうすればいいんですか!?アンタの結末は変えられたけど、コイツはそういう問題じゃない。変えられない結末だってあるんだ!」

 

「確かにそうなのかもな。けど、今じゃないだろう?まだお前はここにいる。それが答えでいいんじゃないのか?」

 

「…………」

 

「例え命が短くても幸せになる権利は誰にでもある。それに後のことなんて気にするな。その時居る奴らが何とかするさ」

 

「……だったら、どうすれば」

 

「そんなこたぁ、一々聴くな!男なら当たって砕けろ!……失敗したら愚痴くらいは聴いてやるよ」

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

「私に、何の用だ」

 

「ああ、その。何と言うか」

 

カノンを灯台へ呼び出したもののイマイチ言葉が見つからない。過去一番で緊張している。こんなこと初めてだ。顔に出ていないだろうか?

 

「お前に伝えたいことがあってだな」

 

「私に伝えたい、こと?」

 

そんなに身構えなくても。俺の方が困る。

 

「……それは真矢がザインに乗ったことと何か関係があるのか?」

 

「そうでもないしそうでもあるかも?」

 

「煮え切らないな、ハッキリ言ったらどうなんだ?どうせ一騎のことじゃないのか?」

 

「いや」

 

「だったら、なんなんだ……」

 

「……俺の寿命について」

 

言ってしまった。遂に。

 

「……は?」

 

「後、一、二年だってさ。生きられるの、それが俺の生存限界だって。因みに一騎は四年」

 

「…………」

 

「カノン?」

 

「冗談、じゃ、ない?」

 

「ああ」

 

「そう、なのか……」

 

「人間誰しも寿命はある。俺は他の人に比べて短いだけさ」

 

「……この情報は他に誰が知ってるんだ?」

 

「父さんや総士は知ってる。剣司たちにはまだ話してない」

 

「そうなのか。?なら、何故私にだけ話した」

 

「カノンが俺にとって……特別だから」

 

「それはどういう……」

 

「会おうと思えばいつでも会える。けど出来るならこれからは君との時間を共有したい。君の隣で俺は最期を迎えたい……だから、俺に君の時間を下さい」

 

「……これは告白と受け取っていいものだろうか」

 

「好きだ。結婚を前提に俺と付き合ってくれ!」

 

「!?お、お前話が急すぎるぞ!?」

 

「だって、言うタイミングがここしかないし……」

 

「だとしてもだな、もっと雰囲気とかタイミングとかをな」

 

「それは悪いと思ってる。それで返事は……?」

 

「……………………はい。喜んで」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ、信とカノンは?」

 

「彼らなら遅れて来る予定だ」

 

「ふーん。珍しいな信が行事に遅れてくるなんて」

 

「気付いていないのか一騎?」

 

「何が?」

 

「はぁ……」

 

「どうしてため息を吐いたんだ総士」

 

「君の鈍感振りに驚いただけさ」

 

「ちょっ、どういう。待てって総士!」

 




告白パートは必要だったか疑問なところ。最初の案は告白出来ずにギスギスした関係で終わらせようとしたけど、それだと束の間平和が題材だから無理矢理しました。
それと更新がかなり空いてすみません。
読み専になっていたのと、ネットが使い辛くなったので書くモチベーションを上げるの手間取りました。
ビヨンドの総士パートを書きたかったんですが。原作キャラを動かすのは大変なのと何時になっても完結できないので取り敢えずはオリ主目線でビヨンドを完結させようかと思います。具体的には次の更新では嵐来たりてから始めるつもりです。
宜しくお願いいたします
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