にわかファンがファフナーの世界に転生したら   作:桜大河

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先月投稿出来ていないため、今月はもう一話投稿予定です。そして、すいません今回も圧倒的描写不足です。

誤字報告ありがとうございます。




二話

遂に始まってしまったL計画。だが、ここさえ乗り切れば後は主人公である一騎たちが何とかしてくれる筈だ。

 

『フェストゥム出現、ファフナーパイロットはブルクに集合せよ』

 

さて、俺の仕事を始めるとするか。

生きるためのーー闘いを。

 

 

 

***

 

 

 

島を出てから約一ヶ月くらいが経過した頃、俺の指示が遅れたせいで、ファフナーとそれに搭乗していたパイロットを一人失った。正確には十日くらい前に同化現象の末期症状で一人いなくなっている。残り一ヶ月を六人で回さなければいけないのは手痛い損害だ。

 

「お前のせいで早苗は!」

 

というわけで今は代償としてパイロットから殴られていた。

 

「やめろ!剛史!こんなことをしても!」

 

「でもよこいつのせいで!」

 

「……いいですよ別に」

 

「信?」

 

将陵先輩止めてくれるのはありがたいけど……時間の無駄だ。

 

「責任は俺にあります。だから殴りたいなら早く殴ってください。私情で戦闘に支障が出ても困りますから」

 

「おい、お前……」

 

「なんですか?」

 

何か可笑しなところがあったのだろうか?

 

「……いや、もういい。早くどっか行け」

 

「ありがとうございます」

 

そう言って皆を残して俺は自室へと戻った。

 

「はぁ、ヤバイな」

 

薬の影響か殴られても全然痛くなかったな。

最近、睡眠食事戦闘の繰り返しばっかりで特に何もしていないからな。これといって何かしたいことはないけど。

 

『だいじょうぶ?』

 

幻聴まで聴こえるなんて末期だわ。あー、早く寝たい忘れたいこの現実を。

 

 

 

***

 

 

 

鏑木早苗先輩がいなくなった翌日。

パイロットたちの俺に対しての態度が明らかに変わった。腫れ物を観るようなそんな感じだ。

原因は勿論俺にある。

どうやら誰かが俺の部屋の惨状を目にしたらしい。無意識の内に俺は自分の部屋を破壊していた。

寝るか戦闘データの閲覧のためにしか存在理由がないからあまり関心がなかったせいか荒れてようと気にしなかった。

少し考えれば異常だと気づけた筈だ。だが、俺はその光景が普通だと思っていた。

 

「お前相当無理してるらしいな」

 

「……知っています」

 

「どうして何も言わなかった」

 

「それが俺の選んだ道ですから」

 

「それでも俺たちは仲間じゃないのか!俺らってそんなに頼りないのか…」

 

いいえ、先輩方それは違います。頼ってるわけではありません。私が生きるために先輩方を利用しているだけなんです。

…と、言ったら殴られそうだな。

正直に言えば先輩方は頼ってくれと言っていることは判る。これは俺にとっては誘惑だ。意志を持ち始めてからこの世界で誰かに頼ることは極力していなかった。寄りかかったら恐らく俺の感情は崩壊する。

……どうすればいいんだ?

 

 

 

***

 

 

 

L計画終了まで残り1日を切った。

 

「何してるんだ信?」

 

「あ……先輩。暇だから蒼穹(そら)を視ていたんですよ」

 

「……綺麗か?」

 

「はい」

 

「そうか……そうだな」

 

彼ではないため僚もその場で見守っている祐未も彼がどんなものを観ているのかは解らなかった。だが、気持ちを伝えることは出来る。

 

「お前のお蔭で俺たちも同じ景色に観ることが出来るよ」

 

「はい」

 

「みんな口に出しては言わないけど、最近さお前のお陰で今の俺たちがあると思ってるんだ」

 

結果自体は勝ったり負けたりの繰り返し、けどそれが最小限に留められてるんじゃないかと思えていた。

 

「お前は俺たちの希望だ。だから最後くらいは……」

 

「大丈夫ですよ、先輩」

 

「信……」

 

「守りますよ、みんなもそして……僕自身も」

 

そして、運命の日が訪れようとしていた。




次でrolは終了です。

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