にわかファンがファフナーの世界に転生したら   作:桜大河

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大分待たせました。



三話

最終日。

作戦としては敵を迎撃し数が減ったところで潜水艇で脱出。そして、Lボートを自爆させ竜宮島本島と合流するというのが当初のプランだった。最終日ということもあって少し気が抜けていることは分かっていたが、目の前の惨状を目にして自分の考えが甘いことを理解する。

どうやらこの世界は俺を否定するらしい。

 

「ついてないな」

 

『あっ、あぁぁぁぁ』

 

敵の攻撃により天井が崩れ潜水艇への唯一の通路が閉ざされた。その際に体が不自由な俺を庇って引率者である村上先輩が潰れた。

 

『生きてくれ』

 

俺を突き飛ばした際に先輩が最後に言った遺言。そんなことを言って貰うために俺たちは生きてない。俺が先輩を殺したようなものだ。

 

「悲しんでる暇はないぞ」

 

『そ、そうだけど!でも……』

 

この2ヶ月で感じたのは人間一人では何も出来ないということを酷く痛感した。

竜宮島に居た頃は知識を持っていたせいで、何もかもが思い通りに行き過ぎた。その驕りから一人でもなんとかなると錯覚していた。

しかし実際は島を出た途端、精神は磨り減り仲間を喪い、早く自由になりたいという気持ちでいっぱいになった。

だけど、皆を頼ったことによって今の俺は居る。喜び励まし合い、共に悲しみ共感し合うことによって俺は初めて竜宮島の……この世界の住民になった気がした。

 

「俺たちは先輩たちに譲って貰ったんだ。ここで立ち止まる訳には行かない」

 

『……分かってる、そのくらい』

 

「なら行くぞ」

 

残された時間は限られている。今、行おうとしてることは危険を伴うが他のことを選べる時間はない。

俺は通信装置で仲間たちに連絡を取り、一時の別れを告げる。

 

『戦うの?』

 

「勿論だとも」

 

何とかブルクにたどり着き、目的のものが有ることに俺は安堵した。

ーーファフナー。

俺たちが敵と戦う為の道具。

最初に破壊された一機は、ある程度は修復されたものの、搭乗者への配慮から結局最後まで使われることはなかった。しかし、そのおかげで可能性を見出せた。

スーツは着れないのでコックピットへと移動。手をニーベルング・システムに嵌め込み、ファフナーとの一体化を図る。

 

「くっ……」

 

手から緑の結晶が現れる。意識を集中させ結晶が発生するのを拒んだ。

パイロットたちよりも負荷は少ないがシステムを運用する身、わからないが同化現象もかなり進行しているはずだ。

ティターンモデルの最大の利点はコード形成率が低くても乗れること、逆に言えば痛みをあまり感じないが反応が遅れるのが難点だ。

しかし、ファフナーとは一体化出来ても、フェストゥムの読心能力は防ぐためのジークフリード・システムを使用することは出来ない。だが、俺だけがその問題を解消することは出来た。

何せ一つの体に二つの意志が宿ってる。

正確には俺が……真壁信に憑依したのが正しいか。

まあ、そのおかげで原作にはない要素が俺にはある。それが俺にとっては希望だった。

時間がないのでハッチをぶち抜き、外へと出る。

 

『みんながあっちにいるよ』

 

「了解」

 

今、合流すれば助かるかもしれないが、今後のことを考えるなら止めた方がいい。

俺たちはみんなとは逆の方向へと駆ける。

俺に気づいたフェストゥムが4体くらいが俺たちへと着いてきた、上々だ。

……さて、ここからは友軍が来る時間を稼ぎながら敵と戦わなければならない。

現在の装備はガンドレイク、ロングソード、それと機体に取り付けられたミサイルボッドのみ。

一見、豪勢に見えるが今の時代ではどれも武器の威力が心許ない。

マークザインの同化ルガーランスみたくゲロビムが放てれば、こんな思いはしなかっただろうに。

加えて、ティターンモデルは図体が大きいため、俺は格好の的だ。

 

『危ない!』

 

「ちっ……!」

 

危ねぇ。早速ワームスフィア発生させやがった。何とか運良く反応出来た。

 

『次は海面に射撃した後に右回りに旋回して』

 

『了解』

 

シミュレーションでもある程度分かっていたが、俺自身では戦えない。

それでも、やるしか……ない!

 

『今だよ』

 

「あいよ!」

 

タイミングは教えてくれる。狙え、狙い撃て。

一発、二発……三発、四発……五発目!

コアに直撃したことにより一体消滅する。

後、三体。

 

『回避しながら接近』

 

「うぉぉぉぉ!」

 

ミサイルで牽制し距離を縮める。ただ、剣を振るだけの簡単なお仕事だ。

 

「ここは俺の……っ!?」

 

触手が身体を貫く。とても、痛い。我慢、我慢だ。堪えながら剣を振り、フェストゥムを斬る。

残り二体。

 

「うがぁぁぁぁぁ!?」

 

フェストゥムと接触したせいか、同化現象が俺を蝕んでゆく。身体の感覚の喪失感。思考ができな、く。

 

『大丈夫、大丈夫なの!?』

 

「うる、せぇ……」

 

頭に響くっての。まだ、終われない。

ロングソードを投げつけて殺す。ラスト。

 

『後、少し!撃って撃ち続けて!』

 

声が響くものの段々と敵は近づいてきて。

 

『あ・な・た・は・そ・こ・に・い・ま・す・か?』

 

聴きたくない台詞が聴こえてきた。

 

「……ああ、ここにいるさ」

 

そうだ、まだここにいる。フェンリルなんて起動させるかってんだ。

 

「つたわってるか……フェストゥム…俺の……かんじょうが」

 

同化してるんだから、通じてるだろ俺の考えが。

俺たちはいつかきっと……。

 




不完全燃焼感がアリマスがとりあえずはrolは終了です。
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