私達の人類歴史とは大きく異なります、ご理解願います
フラガ・インダストリアルがコアを入手出来た理由①
何千年も昔、世界は男尊女卑が殆どだった
男尊女卑で無いのはアマゾネス社会の集落や女性中心社会を築いてきた極一部の国の者達だった
そして数百年昔と言った当たりまで進むと世界は男女平等を謳い男女平等の考えは瞬く間に広がった、男も女も共に認め合い歩む時代だ
まるで“貴方達”の世界の様に
しかし活気溢るる男女平等は短くして終わった
緩やかだがある時を境に急に亡くなる男性の死亡率が上昇しだしたのだ
学者や医者達がこの病気、若しくは現象の原因を探そうと地球規模で取り組み出したがこの謎の症状を止めることは叶わなかった
謎の症状が確認されて約30年で男の数が世界規模で1/3にまで減少したからだ
一方、女の方では謎の症状は全くと言って良い程確認されなかった
症状の研究を諦める者が大多数になりこの現象を神からの啓示やら男よりも女の方が優れている、男は役立たずだと言う者が出始めたのもその時だっただろうか
諦めなかった一部の学者達はある事に気付いた
この時の男の年齢層が一部を除きキレイに40歳以下の者達しか居なかった
コレが示すのは例外を除く40歳以上の者達は謎の症状で全員死んだと言う事だった
学者達は直ぐに“例外”の者達と“今の”若者達、そして過去に採取していたサンプルを限界まで調べたが納得出来るだけの回答が見つかるのはまた先の事になる
数十年の、いや百に届く程の歳月が過ぎ
アレから男達を取り巻く環境は変わった
全ての物事が女を優先する様になってきたのだ
企業の重役等のポストには基本女しか成れず、社会的に男の地位は落とされていった
例えば職場やプール等の施設で最初から男性用更衣室やトイレが建設されない
例えば女性用品は種類も多く値も安価だが、反面男性用品等が極端に品薄になり値も高騰になる
例えば男限定で保険や医療を受ける、入店を拒否されるケースが急増
例えば宗教的だった女尊男卑が日常的常識に成るまでに浸透している、等々
上げたら切りが無い
そして文化的にも大きく変わった
特にサブカルチャーと言うジャンルでは顕著だ
アニメの世界では女児、女性向けのジャンル以外はほぼ放映されない
劇や実写映画の世界では如何に“女性”を楽しませ共感を獲るかと言う事に躍起だ
そしてどこも共通しているのが男に勝利は無く女が守り困難を撃ち破ると言う事だ
上記のジャンル以外のアニメ映画、特撮映画も殆ど廃れてしまった
この世界で言う“アイドル”は基本的にイケメン男子である
ニーズである女の幻想を追求し整形し自分を偽り続ける強者、若しくは“売られた弱者”が辿り着く最果てだったりする
何故なら一度でも顰蹙を買ってしまったらアイドルとして処か本当の意味でも死んでしまうと言う噂もあるからだ
現実のロボットや機械等は介護や産業に応用出来るため受け入れられているが自作のイラストや動画等で扱うと激しく叩かれると言う
その理由の大多数が“男の好きそうな物”を扱っているからだったと統計データにも出ている
そんな時に“謎の症状”を解明したと言う声があがる
原因はウィルスによる感染症だった
この未知のウィルスに感染すると本来正常なアポトーシスと呼ばれる機能、細胞の自然死を司る機能が異常に活動的になり自覚症状も無く最終的に死に至る
致死率はほぼ100%、治療法は未だ確立出来ていない
治療法など無いのかもしれない
唯一の例外は免疫を獲得した又は免疫記憶から呼び出せた者達だ
この未知のウィルスを学者達が発表した時に
「まるでイギリスやオーストラリアであったミクソーマウィルスを用いたアナウサギ駆逐作戦の人間版の様だ」
と言ったそうだ
病を治す為の研究、治療の助けにと世に出したが皮肉にも女尊男卑の考えを加速させる一因に成ってしまった
この未知のウィルスを純粋な事実として、又は自分達の主張の正統性をアピールのため、各々の思惑はあれどこう呼ばれる様になった
因にこの数年後、更に女尊男卑を加速させる事件が起こるがソレはまた別の事である
とある“劾”の断片
俺は今日本って国で散歩と言う名の人探しをしている
お偉いさん方の取引に便乗する形で来た、最も交渉は難航しそうな様だ
自分が所属する企業は無国籍企業でどんな国とも取引をしている
昔はヨーロッパだかイギリスだかに居た様だが今は何処にも属してはいない、本当の意味の『無国籍』だ
製造系、医療系、食品系、生物から機械まで殆ど何でもやっている
主力は安価で品質の良い医療用消耗品と他国が出すゴミのリサイクルで放射性物質もナンノソノだ
以外にもゴミのリサイクルが金に成るとは自分もココに入るまでは知らなかった
場所は太平洋のど真ん中総面積約11万平方㎞の島々(だが本命はその地下で地表の倍以上の面積を確保している)とメインの島から約50㎞程の距離に完全リゾート仕様の島を1つの持つ
これ等を纏めてフラガ・インダストリアル・ゾーン(リゾート島はアイランド・リゾート・F)と呼ばれている
コレは俗称であり本当はF・I[A place to implement fantastic stuff(幻想を実現する場所)から『幻想』と『実現する』の頭文字を据えただけらしい]でその後にカンパニーのCを付ける事もあるが基本は前述の二文字だけで表すがあえてフラガ・インダストリアルと言おう
何故無国籍なのかと言うとどの国であれ影響力が有り過ぎてバランスを崩すかららしい
何の?と言われたら色々としか言えない
その内の一つが突拍子も無い事を造るからだ
実は自分もその『突拍子も無い』モノの実験員の一人だったりする
「・・・視線が鬱陶しい」
自分が日本の街中に出歩いているのも実験とは別である意味では重要で優先度の高い仕事?いやミッションと言って良いのだろうか?
まぁ上手く発見できれば儲物と言う様なモノだ
今も他の国で俺と同じ様に“人探し”をしている同僚が何処かに居る筈だ
何を探しているかと言うとアレだが“魂の欠片”としか表現出来ない
その者は自分とは別の記憶を僅かにでも持っている
その者は不思議な能力を使う場合がある
その者は“とある言葉”を理解する
その者は“欠片”と引き合う
その者は“オリジン”と出会うと欠片を渡す使命がある
その者は人とは限らない
コレは全てフラガ・インダストリアルの総大将であるフラガ氏の言う条件らしい
人とは限らないってのが笑ってしまうが確かにフラガ氏と自分が出会った時に“同じモノ”を感じた、多分コレが欠片だと思う
女尊男卑の世の中で男では生き難い、そして数年前に更にソレを加速させる事件が起きたから大変だ
ただ街を歩くだけで渇上げ等のトラブルなんて日常的にある、酷い時は冤罪で逮捕された、当然取り下げられたが有罪判決も貰った事もある
このままでは突然襲われる事もあるかもしれない
気分が落ち込みため息が出る
そんな時だった
「ちょっとアンタ!」
「・・・え?俺?」
突然呼ばれて何かと振り返ればソコにはケバい女が三人
「・・・マジか、また変なのに絡まれたよ、ハァ」
渇上げかタカりか余りにも速過ぎる予想の的中に盛大に溜め息をつく
「アンタここの払いを全部払って荷物を持ちなさい」
三人を見ると確かに服だか何だかの袋を大量に下げている
答えは当然だ
「断る」
「なッ!アンタ男の癖に女に歯向かってるんじゃないよ!!」
「役立たずが、男は女の家畜なんだから躾が必要だね」
「女はISが使えるんだよ?解ってるの!?」
女が三人居れば喧しいと言うが本当に五月蝿い
「別にそんな物に乗れるから偉いってバカだろ?お前らが乗れる訳でもないのに」
すると女達は突然笑いだした
「あーバカみたい、私達が其処らの女と一緒だと思っていたのね」
「残念ね、私は乗れるわよ」
「運が無かったわね、このグズめ!、私は企業代表よ!」
「男は言っても解らないから見せて上げましょ?貴女達!」
そう言うと女達はISを纏った、女達は確かにISを扱えるらしい
「ハァァ、面倒くさい」
再び盛大な溜め息をつくと同時に携帯が鳴る
『失礼』と直ぐ様電話にでる
《劾君、今は何処に居るんだい?会議は終わったよ》
「そうですか、いや今変なISに絡まれていて」
そう受け答えするなか女達は問答無用で銃火器を撃つのを裏路地へと逃げてやり過ごす
勿論その場凌ぎだ
《あぁ、成程ね、でも大丈夫だよ、IS委員会との交渉は決裂だったけど『襲われたらコッチの物にする』と言ったら『ご自由に』だってさ》
「ソレってISの絶対神話を?」
《うん、だから今からサルベージ・シリーズの第1号機を出すよ》
「良いんですか?まだまだ未完成なんでしょ?」
《君を失うのは惜しい、失うなら大失敗してからでも遅くないしね》
「後半は要らなかったッスね、じゃあ早めにお願いしっうわ!?」
突然の爆発を咄嗟に避ける、この手慣れた感じだと多分何度もこう言う“遊び”をしているのだろう
《不味いか、おい!至急会見の準備を!終わり次第直ぐに送るからね!ソレまでスーツ形態で凌いでくれ》
携帯をしまい攻撃を避ける避ける避ける
いくら頑張っても生身ではISには敵わない、まぁ例外は居るけどね
気付けば最初に女達に絡まれた通りに戻ったらしい
「コイツ、よくも手こずらせてくれたわね」
「でももうお仕舞いよ」
「助かりたかったら私達の奴隷に成るのね!さぁ、お返事は?」
見る限り相手はグレネードっぽいのにまたマシンガン系にアレはミサイル?ミサイルランチャーか?
不味ぞ、逃げられないな
でも答えは変わらない
「・・・断る」
「なら死になさい!!」
「ぐッ!」
マシンガン系の奴の射線から外れる為横へ飛ぶ、しかしグレネードがっ!
一発、二発、三発目で吹き飛ばされた
不味い、不味い不味い!
転がりながらも走る、だが目の前の建物の爆発でまた吹き飛ばされる
畜生!立て直せない
此方に倒れてくる残骸達、女が放つミサイルとグレネードがスローで見える
コレが走馬灯ってヤツか
などと場違いな事を考えてしまう
もう形振り構ってはいられない
この力を解き放つキーを!
俺は腕輪を起動させた
次々に起こる爆発と建物が崩れる衝撃のなかで一筋の光が走った
とある“劾”の断片 つづく
コトブキヤさんで購入したもので衝動的につくってみました