闇ニ花ヒラク蒼薔薇   作:サボテンダーイオウ

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標的47音速を超えたい

天姫side

 

嵐の守護者対決はベルの根性勝ちでした。

……たぶん根性なのかな?根性で良いとしよう。

まぁ、とにかく嵐のリングはヴァリアー側が掌握した。

隼人も綱吉の為に一生懸命修行したんだと思う。必死さがすごく伝わった良い対決だった。だが、私自身の命の危険度は上がった。

やばいやばい、鬼がくる

 

「ジル!」

 

やばいやばい、拷問と言う名のお仕置きが始まる!逃げねば、彼が私を諦めるまで!

……諦めねぇぇええええ―――?!私、力の限り走ってるんですよ?

能力使ってちょっと空間歪めて足止めとか別の所に繋げたりしてるのになぜか奴さん。私探知機でも付いてるのか瞬時に見つけだして追っかけてくる。

ちょっと後ろ振り返ってみた。

 

「………」

 

瞬時にただ逃走を図ることだけに集中しようと決意した。

なぜなら見てはいけないものをみてしまったのだから。

何あれ何アレ目茶苦茶血走った目で追っかけてくるんですけど?!

ヤバイんですけど!?逃げなきゃ狩られる!!

私は命の限り走った。

結果、肉食獣に追い込まれた草食動物です。おまけにキスされました。

 

「…っ!?………ん……ふぅ」

 

乙女の大事な唇に簡単に接吻しやがって!?

 

「……ジル、君、誰の物になったの」

「っ!!」

 

おまけに耳元で喋りやがった。だから、耳は弱いって言うのにぃぃぃ―――!

おまけに腕まで締め付けてくれて!半端ないよ、恭弥の馬鹿!そんな女みたいに綺麗な顔して馬鹿力設定だなんて!?

 

「痛い!離して」

「答えて。ジル、君は……」

「私はもう、ジルじゃない!」

 

恭弥も私をジルって言う。どんだけジル好きなの?みんな。

いいたかないけど、ここまでくると、みんなロリだよ。否定したくてもロリ決定だから!

 

「…………君はジルだよ」

「違う!私はもう元に戻った。……もう、違う人間なんだよ」

「っ!?嘘だ、君はあの頃と何にも変わってない」

 

まだいいますよこの人。こんなに見た目違うのに認めないんかい。どんだけ強情?

 

「変わったよ。見た目も身長も年齢もぜーんぶ、変わった」

「……君は僕のだって言った筈だ!!」

 

しかも、どこぞのジャ○アンみたいにお前の物は俺の物みたいな宣言してるし。

あ、腕の拘束が緩んだ!チャンス!!

 

「………っ…」

「っジル!?」

 

おおっとここまで跳べるんだ!少し動いたつもりだったんだけど。

眺めいいなぁ~。向こうの方まで見渡せる。普段は入れない場所だしね。

 

「ジル?!危ない!」

「来ないで」

 

う~む。寒い、風がもろ身体に当たる。

こっちまで来ようとして恭弥を慌てて止めました。落ちたら危ないんだから!

あーでも、こう、広大な風景見てると幼児の時とか懐かしくなるな。

たとえば……

 

「………恭弥、覚えてる?私達が初めてあった時の事」

「ジル、急に何を」

 

忘れもしません、あの日は……

 

「私、沢田のお弁当届けてる最中で息切れ起こしてへたりこんでたよね。その時、丁度恭弥が通り掛かって助けてくれたんだよね。フフ、あの時はこんなに子供の体が不便だなんて思わなかったな。今の方がすごい楽。だってへたりこんだり体がツライなんて感じないもの」

 

幼児体系だ自分より高いところの物とかとるの大変でいっつも誰かに取ってもらってたし、

 

「ジル?」

「そうだ!海行った事とか覚えてる?恭弥が来るとは思わなかったからあの時の私目を白黒させて驚いてたし。それに電話切れたと思ったら速攻で現れるんだもん、ビックリしちゃった。あ!あと、お祭り!!あれもすごかったね!屋台たくさんあってさ、恭弥ったら食べきれないほど買うんだもの。ちょっと呆れちゃった。それでも最後に見た花火、綺麗だったなぁ~。すっごくすっごく心にじーんってきちゃった。…………思い出作れて、嬉しかった。恭弥と皆と一緒にいれて楽しかった、友達もできた、家族もできた、

大切な(なんかできたっけ?あ!美味しいアップルパイのお店がわかったこと)もできた」

「何、それ……?なんで、過去形なのさ……」

 

言葉で言うなら過去形使うしかないじゃない。現在形っておかしいでしょ。未来形も変だしフッ、殆ど恭弥がいる応接室通ってたからね。恭弥の殆どが私の日常生活占拠してた。

 

「恭弥がいたから私は思い出を作れた」

「嫌だよ!!僕は認めない!」

 

なんで認めない?認めるとか認めないとかもうすでに終わってますよ?

 

「……恭弥に逢えて、本当に良かった」

 

また、恭弥の雲の守護者対決で、顔会わせるけど。

 

「ジル?待ってよ、行かないで!」

 

とりあえず今日は帰るね。でもさっきのキスはまだ根に持ってます。

 

「バイバイ、『きょん』」

「ジル―――!」

 

呼んでないのにゴーラちゃんが迎えにきてくれました。

すごいね!ゴーラちゃん。

空飛べたんだね!ゴーラちゃん。

ロケットブースターつきだったなんて買い物に便利だし。

思わず頭なでなでしてあげたら、圧縮粒子砲ぶっぱなして、嬉しさを体全体で表現してた。

 

「………………何もみてない、みてない」

 

校舎の一部がかなりの損害を受けたことは、みなかったことにしよう。

 

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