闇ニ花ヒラク蒼薔薇   作:サボテンダーイオウ

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標的99待ち望んだ2年生の世界

天姫side

 

「……はて、私の名前は、と」

 

どーも、天姫です。

わたくし今は、自分の名簿を探しております。なぜならば新しいクラスへとチェンジしたからです!新しい学年、新しい仲間。うーん、気分が一気にかわりますなぁ。

わたし神崎天姫は並盛中学校2年になりました。2年生…なんて懐かしい響きだろうか。なんか胸の中にこみ上げてくるものがありますよ。

 

私が中学2年の時って何してたっけかなと、昔の思い出に浸っていると、張り出された名簿の一覧に一段と目を引く箇所が存在していた。

そこには、名前の周りを花で囲まれいかにもおめでとうという雰囲気を演出している。

 

そして一瞬私は目を疑った。

 

だって、そこに書かれていた名前を予想していなかったからだ。

見てびっくり、聞いて驚き!なんとそこに書かれていたのは……内藤ロンシャン、キター!?ということです。

 

でも誰だっけ?私の頭上ではてなマークが連発で出現する。なんか芸人の名前とか?私にとってその名前はまったく聞き覚えがないことでした。

 

「ま、いっか。教室行こ。ゴーラちゃん。行くよ?」

 

グォングォングォン

 

ひときわ視線を集めるゴーラちゃん。今もすでに注目の的だ。

ああ、うざいな。あんまりゴーラちゃん見ないでよ。

彼は恥ずかしがり屋なんだから、照れ隠しにミサイルぶっ放すなんてこともあり得るのだ。

さっきちらっと自分の名前は確認済みなので私たちは早々にクラスを目指す。

ちなみにゴーラちゃんはペット扱いなので名簿には載っていない。

私の名前はAクラス。隼人や武、京子と花も一緒みたいだ。

 

良かった良かった。

ツナの名前は確認できなかったが、どうせリボーンとかが手をまわして同じクラスにさせるはずと考え、気にしないことにした。

教室にくれば京子と花が駆け寄ってきて、一緒のクラスだと感激していたようだ。

私も嬉しい気持ちは一緒なので

笑顔でその気持ちに賛同する。

 

「私も嬉しいよ。だって離れたくなかったからね?」

 

せっかく仲良くなれた女友達、貴重だし、何より、私にとっては癒されるわぁ。

 

「天姫ちゃん……」(ああ!!天姫ちゃんが久しぶりに心の底から笑顔をみせてる!?)

「天姫…」(笑顔ハンパないくらい輝いてみえるわ……私末期に突入したのかしら)

 

いや、あのどーしたんすか?固まってるけど。

クラスの連中も二人同様にこちらを凝視したまま微動だにしなくなった。

なんですか、このクラスは!?みんなで固まるのが流行ってるの?もしかして私は流行遅れとかっ!?ああ、どうしよ、私も一緒に固まっておくべきか。

そんな葛藤をしていた時に、見慣れた顔ぶれが到着。まずツナがわれ先にと文句を言ってくる。

 

「天姫、先に行くなんて酷いじゃないか!?」

 

次に武が

 

「せっかく楽しみにしてたんだぜ?お前と一緒に行けるってな」

 

最後は視線をそらしながら隼人

 

「…………よう……」

 

隼人だけは静かにあいさつ!?

どうした隼人よ。あんたはいつからそんな子になってしまったのだ。

 

「はい?今朝はちゃんとリボーンに言ったはずだよ?

今日は恭弥が咬み殺すのに忙しい日だから一緒に登校するのはなしになったからって。

で、ツナたちと一緒に行くって話たら、

ツナたちは今日は忙しいからお前は先に行けって。

燐華もそういって私を追い出したしね」

 

「…リボーンの奴……」

 

ツナ君、なんか拳にぎりながらわなわな震えてますよ。

なぜ怒っている?!私にさっぱりわからん。

 

「そういえば、気が付いた?面白い名前が存在してるって」

 

一緒のクラスみたいだから気が付いているだろうと想定して話をする。

だってあんな目立つのやっぱり注目しちゃうしね。

 

「……さすが天姫だな…」

 

なんか隼人が感心した眼差しでみるのはなぜかな?

 

まぁ、気にするときりがないからやめとこ。

 

「内藤ロンシャン……クスっ。でも私には関係のないことかもしれない。だってまったく興味すら沸かなかったしね?」

「……………天姫……」

 

いや、聞き覚えないのは事実だしねぇ。

記憶に残ってないというか、最近漫画のあらすじとか忘れてきてるっていう方が正しい状態んすよ。

あら、いやん。歳かしら?なんて感じてしまったらもうおしまい。

うふふふ、と声を漏らしてしまった。

自分の歳ごまかして人生おくり続ける空しさを感じましたよ。

だって、ここにいるのってみんなぴちぴち(死語)してて若くて青い果実のような子たちでしょ?

その中になんちゃって中学生が存在してる事実。

ああ、意識しだしたら恥ずかしくなってきた。

スカート穿いてる自分が情けなくもなり、逆に良く穿けたなとほめてやりたい気持ちになった。

 

「でも褒めてあげよう。今この場所に存在できたことを、さ」

 

自分で自分をほめるってこんなにもイタイことだったんだね…。ちょっとむなしいよ。

 

「天姫、……はやまるなよ?」

「そうだぜ、どうせ格下相手のことだ。お前が気にする必要なんかまったくないんだ」

「……天姫…」

 

ナンデスカ?あんたたちは。

いきなりわけわからんことを言ってくる男どもは私をなぜか必死になだめようとする。

天姫が怒ると二次被害も生むとか、

せめて学校を出てからにしろとか

憂さ晴らしにゴーラちゃんで空中散歩もしてきていいとも言ってくる。

 

なに!?一体何がどうなってそんな話につながるの!?おねーさん、わかんないよ!

ついてけない会話に。なのでちょっと退場します。私は席を立ち、ツナたちの呼び止める声に

 

「ちょっと、切り替えてくる」

 

いつもの私に戻る為に一服してくるさ。そういって教室を出た。

屋上で紙パックのオレンジジュースを飲みながら一息つく私。フェンスに寄りかかり心地のよい春風をうけつつ思う。ていうかさ、この制服ってスカート丈短くないかね。

京子ととか花とかさ、似合ってる子はいいさ。どんどん出したまえ、って豪語するけど、

私みたいなおばさんにスカート出してくださいって叫ぶ人いたら逆にヒクわ。

 

「そうやって頭を冷やすつもりか」

 

ああ、でもそれは嬉しいと取べきなのか。だってそれなりに年齢いってる人間に対して足だしてる姿がみたいと言ってくれるのだから貴重といえば貴重だ。

世間一般的では白い視線を送られる対象にあたるのだろうが、私にしてみればかなりのいい人にあたる。

 

「…自分で感情をコントロールできない、か。そうやって沈黙を守っているのも、俺に余計な被害を与えないつもりか」

「なめるなよ、天姫」

 

えっ、なんか殺気感じるんだけど。

私は慌てて後ろを振り返る。すると目の前には銃口。なんでこんな展開に!?

ごりっと、額に押し当てられる。それはしているのはリボーンだった。

フェンスに絶妙なバランスで立つ彼は私の真正面にいた。

 

「どういうつもり、リボーン?」

 

私、貴方を怒らせるマネしましたかっ!?

つかいつの間に私に接近してた?気が付かなかった……

 

「嘘を隠し通せると思ったか。俺はお前をずっと見てきた。ジルである最初から、ずっとだ」

 

それって、私が好んで幼女の格好してたっていいたんですかっ!?

年甲斐もなくそんな趣味があったと勘違いされている?違いますから、それは違うよ、リボーン君。私があの姿になってしまったのはそれなりに深い理由があって、私が銀髪超絶美少女に変身したかったからが理由じゃないからね!

 

「あの頃の私は何にも囚われていなかった。でも今は違う。環境が180度変わった現在、何も考えないでいることは不可能なのよ」

「それがおかしいんだよ。いつもお前は何かに依存しているように思えた。今もそうだ。

どうボンゴレに有利に運ぶか、そればかり模索している。……未来のこともな」

 

どうして私が銀髪超絶美少女になったことがボンゴレにどう影響するのさっ!?

それに未来関係ないでしょ、今は。まさか、リボーンは未来での私を知っているのか!?

歳考えずに短いスカートの方が動きやすいからそればっかり穿いてる日々を過ごしていると?聞き捨てならないな、それは。

 

「……誰から聞いた。……ランボね」

「ああ、お前には悪いが問い詰めた。お前のことを洗いざらい、すべて」

 

のぉぉぉぉぉおおおおおおお!

も、終わった。未来に存在してる私よ。

いったいあんたはどんな姿で日常を過ごしてるんだ!?

そんな問題が発生してしまうような格好をさらしてるんかいっ!?

っていうか、あの10年後のランボ、嘘つきやがったな!

人に初対面だとかぬかしやがって、ばっちりリボーンにはしゃべってるじゃねぇか。

いるじゃん、私。未来にバリバリ存在してるじゃん!

私は逃れられない事実に力が抜けフェンスに体ごと預ける。

がしゃんとフェンスが音を立てる。手で目元を覆い、

 

「じゃあ、どうすればいいの……どうやってすべて変える?これは誰にも告げることはできないことなの。………誰にも告げる気はないわ」

「………天姫………」

 

そうだ、彼にはこの機密とも呼べる情報を黙っていてもらわなければ!

私のイメージというものが型崩れになってしまう。

何より!狗楽ちゃんにそういう趣味あっただなんてばれてしまったら、……ああ、私はこの世界から消えてしまうだろう、俊足の速さで。確信できる、いや!断言できるといっても過言ではない!

 

「リボーン、悪いけど黙ってて」

「俺がそう素直に言うことを聞くと思ったか?」

 

えっ?聞いてくんないの?!予想外な展開だわ!?

どうしよう、もうホントこれ泣くしかないっすよ。

 

「……お願い、リボーン」

「………天姫、」

 

あまりに悲しすぎて泣けてきた。声を震わせながらも懇願した。

 

「………誰にも、言わないで。もう、考えたくない……何も、考えたくない……!!」

 

自分の未来の姿を想像するのはもう嫌だっちゅーの。

あ、なんか雨も降ってきた。ふっ、もしかして私って雨女とか?

しばし返答がなかった彼は、ぽふんと頭を撫でられた。

これって黙っててやるよの合図?

でも確認できない状況に終わりました。

 

学校編 完

 

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