地獄のヒーローアカデミア   作:花蕾

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ついにスタート。短編のほうで連載希望してくれていた方々ようやくできましたよ。遅くてすいません。


プロローグ

「はあ」

 

今日で何回目の溜息だろうか。少年“緑谷出久”は数え切れない溜息をこの一時間で吐いた。溜息をつけば幸運は逃げてしまうとはよく聞くが、出久にとってそんなことはどうでもよかった。彼が溜息を吐いてる理由は一時間前に遡る。

 

 

◇◇◇一時間前◇◇◇

 

緑谷出久にとって憧れの人物でありNO.1ヒーローにして正義の象徴を担っているオールマイトに出会った。そこで出久はどうしても聞きたかったことを聞くため、覚悟を持って口を開く。

 

「『個性』がなくてもヒーローはできますか!?」

 

『個性』。簡単に言うと超能力。

事の発端は 中国の軽慶市での「発光する赤児」が発見されたことだ。それ以来世界各地で超常現象が報告され、世界総人口の約8割が超常能力『個性』を持つ超人社会となった。そんな世の中で、出久はたった二割の『無個性』に属していた。周りの人間は皆個性持ち。人間とは自分達とは違うものを簡単に許容できない。そのため、当然のように出久はいじめられた。それでも出久はヒーローになるという夢を諦めきれなかった。

 

「プロはいつだって命懸けだよ。とても『個性』なくとも成り立つ、とは言えないね」

 

オールマイトの返答はこうだった。出久はやっぱり…と思ってしまう。心のどこかでは分かっていた。個性なしじゃあヒーローなんて出来ない。いや、出来っこないと。

 

◇◇◇

 

あの後、出久はどうやってビルから出たか、どうやってここまできたのかを覚えていない。

分かっていたとはいえ、ショックは大きい。オールマイトの言葉は出久の心に重くのしかかった。

 

(個性がないから、僕はヒーローになれないんだな…)

 

「ああ、そうだ…僕は日向の道を歩けない…」

 

人格そのものを歪めてしまうほどに。

 

出久はトボトボと歩いており、普段は通らない暗くとても安全とはいえない場所へと入っていった。それはまるで「光」との拒絶のように思えた。

 

しばらく歩いているといつのまにか出久の肩にメカメカしいエメラルドグリーンのバッタ『ホッパーゼクター』が乗っており、出久の精神の傷を舐めるかのように機械音を鳴らしていた。

 

「そうか、お前もか…」

 

出久は何かを感じ取ったようでホッパーゼクターを撫でた。優しい手つきだが、目は地獄を見たかのように濁っており、かつての正義のヒーローを目指していた少年とは思えないほどだった。そして、少年は闇に消えていった。

 

これから数時間後、息子が中々家に帰ってこないことを心配した出久の母親が警察に連絡し捜索が始まった。出久が最後に確認されたのがヴィランがよく出る地域というものもあり、ヒーローを巻き込んでの大規模捜索になったが、警察とヒーローの尽力も虚しく出久の行方は掴めなかった。

 

その後、彼が公に姿を現わすのは数ヶ月後のことだった。

 

◇◇◇

 

〜雄英高校 USJ〜

 

ここでは、数多くのヒーローを排出している高校である雄英高校ヒーロー科の1年A組の学生とプロヒーロー2人が敵連合と戦っていた。そんな中…

 

「もう…ヒーローもオールマイトもないんだよ」

 

ヴィランを足蹴りにしながら乱入者は呟く。

この声に一番に反応したのは爆豪勝己だった。それもそのはずだろう。その声を発したのは行方不明だった彼の幼馴染だからだ。

 

「なんで、テメェがここにいやがる!!!クソナード!」

 

「お前はいいよなぁ。“爆破”なんて強個性で。どうせ、俺なんか…」

 

出久は爆豪の個性を羨ましがるような発言をしながら、腰につけているベルトのバックル部分に手をかける。すると、前半分だけが倒れるように展開した。

そして、それを合図にするかのようにホッパーゼクターがどこからか飛んできて、出久の手に収まる。出久はそのゼクターを、バックルのレーンに左から差し込む。そして、この数ヶ月の間にお決まりになった言葉を発した。

 

「変身・・・ハァ~・・・」

 

【ヘンシン!・・・チェンジ・キックホッパー!】

 

電子音と共に、出久の身体をメタリックグリーンのヘキサゴンプレートが包む。ベルトから波紋状に広がり、頭から爪先までを覆った。完成した鎧はバッタを模しており、二つの赤い複眼がどこからか虚ろさを感じさせる。

それに恐怖したのか、雑魚ヴィラン達が出久に次々と攻撃してくる。出久はそんなヴィラン達の攻撃が繰り出される前に自分の間合いを作り、鋭く蹴り飛ばした。

 

「今・・・誰か俺を笑ったか?」

 

出久は雑魚ヴィランを蹴散らしながら敵連合の中心地まで足を進める。

 

「お前かァッ!!」

 

「チッ・・・やれ!脳無!」

 

雄英高校襲撃の実行犯の主犯格である死柄木は脳無に指示を出す。脳無は指示の通り、出久を潰すため巨大な腕で殴りかかった。しかし出久は、脳無に変幻自在の鋭い蹴りを連続で入れ、出鼻を挫き完封する。更に出久は勢いよく回し蹴りをかまし、脳無のコメカミに爪先を叩き込んだ。

脳無と戦い始めたのを見て好機と思ったのか、雑魚ヴィランが出久に接近してくる。それに気づいた出久は脳無を蹴飛ばし、近づいてきた雑魚ヴィランを横薙ぎに一気に蹴った。

そしてヴィラン達が吹き飛ぶ隙に、出久はバックルのホッパーゼクターの足を右側に起こす。

 

「ライダー、ジャンプ…」

 

【ライダー・ジャンプ!】

 

チャージ音と共に両脚が緑の光を纏い、脚部の人工筋肉を駆動させて一気に跳躍。上空でホッパーゼクターの足を叩き戻した。

 

「ライダーキックッ!!」

 

【ライダー・キック!】

 

出久は雑魚ヴィランと脳無に必殺技であるライダーキックをホッピングのように連続で叩き込む。20トンを誇る必殺キックのインパクトを、左足の脹ら脛に装着されたアンカージャッキが増幅。更に、稼動したアンカージャッキが敵の体内に超圧縮された超光速(タキオン)粒子を流し込み、その身体を原始崩壊へと導いた。

 

「何、だよ・・・こんなの、聞いてないぞ!正義の象徴以外に、こんな・・・化け物が、いたなんて・・・」

 

死柄木は呆然としながらも憎悪をたぎらせ、ワープホールで去る。

 

「ハァ~・・・どうせ、俺なんか・・・クロックアップ」

 

【クロック・アップ!】

 

出久はベルトのフロントバックルの右上を撫で、超加速化(クロックアップ)を発動してどこかへ去った。

 

この後、プロヒーローが救援に駆けつけたがすでにヴィランはいない状態であった。オールマイトは何があったかを学生達から聞く。

 

「緑谷少年、だとッ!?」

 

オールマイトは酷く後悔した。自分の言葉で出久の人生を狂わせたたかもしれないからだ。

出久は今回のヴィラン殺しにより、ヴィジランテ“マスクドライダー キックホッパー”と名付けられる事になる。

 

オールマイトは必ずや自身の手で出久を捕まえ、謝ると誓った。

 




ということで短編でやってたところまでやりました。ところどころ加筆修正してます。

ちなみに短編版はこちら
https://syosetu.org/novel/184404/

轟くんを女体化するか否か

  • 女体化だろ
  • 女体化とか受け付けないんで
  • 後天性ならいいぞ
  • 作者が勝手にしろ
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