処女作ってやつに当たるのでしょうか。二次ではありますが。
文才ないので読みにくいとは思いますが、気が向いた方は読んでみてください。
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加筆修正しました。
よっしー氏サンクス
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サブタイ変更いたしました。
手直ししました。
月歩様多謝。
幾時が経ったのであろう。
見渡す限りの暗黒。周りを木々に囲まれた空間。空には綺麗な三日月が。
――美しい。
月といえば満月を好む人が多いだろう。藤原道長に言わせれば「かけたることがない」といったところか。無論満月も美しい。
ただ俺は三日月が好きだ。
昔からみんなが好きなものが嫌いで違うものを好んだ。そんな性格のせいだろう。丸く収まった満月ではなく、敢えて欠けた三日月を好むのだ。
こうやって、何も考えずに夜空に浮かぶ三日月を見上げることがどんなに幸せなことかを知る時が来ることになるとは……
日本史、特に戦国時代の好きな俺は週末を使ってとある城跡に来ていたのだが……
山城を登っていた折、不運にも古い岩階段が崩れ下に転落。それで意識を失ってしまったようだ。ようだ、というのは階段を踏み外したところからはさっぱり記憶がなく気付いたら大木にもたれかかっていたからである。
さらに悪いことにこの城は所謂廃城で、かつマイナーな城だったので人にも合わずじまい。
スマホをつけると八時を回っていた。
――とりあえず下りないと。
立ち上がろうと左足を動かそうとしたが……
「いっつ……」
激痛が走った。無理もない、折れていてもおかしくない状況だ。
――これはすぐには動けないな……
携帯で連絡を、とスマホを付けたが圏外だった。城の下はすぐ民家もあったのだが。
ともあれ救援も見込めない。こういう時焦ってもしょうがない、ひとまず深呼吸をして、周りを見渡してみる。
うっそうと茂る木々の隙間から開けたところが見えた。
――ここよりはよさそうだ。
痛む足をかばい、這うように体を引きずりそっちに向かう。
左足以外も痛めたようで、唇をかみしめての移動だった。
そうして、やっとのことでその開けたところに出たわけだが、そこには鳥居に、小さな社。どうやら神社のようだ。
ただそこには電燈の一つもなく、代わりに松明が細々と燃えていた。
――取りあえず、朝までまとう。暗い中、足が痛い中動くのは賢明ではないだろう。
その社にもたれながら気晴らしにスマホを起動させる。
――げ、電池ほとんどない。暇つぶしもできないのか……
リュックの中には本くらいしかなくこの場で暇つぶしできるものはないのだ。
いつもの癖でメールを確認する。圏外なので無論新着メールなぞは来ていない。
そういえば、昨日の夜、ヨシが消えたってメールが来てたっけ。
学校を欠席していたからちょっと変だと思ってたけど……。如何にも風邪だけは引かないタイプのやつだったし。
父親は海外に単身赴任しているようだが母親は家にいるし、大丈夫だろう。
みんなもそんな感じで対して心配してなかった。
年頃の男子高校生だ。親子喧嘩して家出でもしたんだろう。
ヨシ。フルネームは相良良晴。俺の親友で戦国好きで、それと同じくらい美少女好き。ただあいつの戦国好きはゲームが主で「織田信長公の野望」や「太閤立志伝説」とかやるタイプで実際に城跡や古戦場にはいかない。現に以前城跡を見に行こうと誘ったら、「週末は街に出て、かわいい女の子を見つけるためにあるんだ!」と鼻息荒く言われたほどだ。
そうこうしていると、足音が聞こえてきた。
体を起こし、境内のほうを見てみると人の姿が見えた。
助かった、そう思って声をかけようとすると、
「願わくば、我に七難八苦を与えたまえ。」
――何者なんだろう。
それを見て、驚いた。彼は全身に武具をつけているのだ。資料館や城とかにあるような兜とか……。
顔は見えないがつけている武具はよく見える。
頭には三日月に鹿の角の兜、胴部は……
視線を下げると、
――む、胸がある!しかも、結構大きい……。はっ、いけないいけない。ヨシみたいになってしまった。
女……なのか?
あらためて、視線を上に上げる。例によって顔はよく見えない。
――三日月の前立てに、鹿の角、こ、これは、
「山中鹿之助?」
「……誰ですか!」
刀に手をかけこちらを向く。格好は山中鹿之助そのものだが明らかに女。そして顔を見てみる。
――なんと美しく可憐な。リアルではまれにみる美少女だ!俺の好きな黒髪短髪の正統派美少女だ!美少女美少女‼
もうヨシなら飛び跳ねているところであろう。不覚にも俺も嬉々としてきた。足痛いから飛び跳ねはしないけど。
コスプレイヤーだろうか。それとも所謂『歴女』だろうか。俺も歴史好きだし、趣味の合う女の子しかも美少女ならここはもう出ていくしかない。こんな時間にこんな場所でほかに人に会えるとは思えないし。べ、別に下心があってとかじゃないんだからねっ。
社にもたれながら起き上り彼「女」に対峙する。
「す、すみません。山中殿……ですか?」
一応それっぽい話し方をしてみる。
「はい。如何にも。私は山中鹿之助です。して其方は何者ですか、大変面妖な格好をしていらっしゃるが。もしや、毛利の間者か。」
俺は自分の服を見る。半そでの白Tシャツの上に黄色の襟付きシャツ、そしてジーパンという超普通な格好。もっとも服はひどく汚れ、やぶれているところもあるけど。しかし彼女からすれば――おそらくなりきっているので――普通の格好はおかしな恰好ということになるのだろう。合わせるか。
「これはしたり。某は鴻池幸紀(こうのいけ ゆきのり)。患者ではありません、尾張からの旅人です。」
「幸紀殿ですか。尾張から……。とはいえ、こんなところで何をしているのですか。はっ、このような人目のないところで……私に無理やり……生娘の柔肌を蹂躙して……そ、その獣欲を満たすつもりなんですね。はぁ、はぁ、七難八苦です。」
「いや、違うから!」
思わず、素に戻っちゃった。ってか、この子ドMなのだろうか。というか変態なのか……。俺が本物の間者ならやられてるだろ……。
ま、とりあえず交渉に入る。ほかに当てはないのだから。け、決して可愛いからとかじ(ry
「鹿之助殿。畏れながら申し上げます。某、足を怪我いたしまして、治療の援助をお願いしたく思っている所存です。」
そういって、足を見せると自分でも引くくらい腫れ上がっていた。
「な、なんとうらやましい。こんなところで動けず一人でいるなんてまさに七難八苦です。はぁ、はぁ。しかしこのような面妖な者を……、間者だとしたら、まさに七難八苦。」
――まだ、間者か疑ってたのか、確かに言ってることはドMの変態だが、眼光は鋭い。
役になりきっているのか、一筋縄ではいきそうもない。ならば、
「では、某が間者だとしましょう。だとしたら尾張からの旅人、だなんて胡散臭いことを言うでしょうか、地元の農民とでもいうべきでしょう。」
「まあ、確かにそうですが、自らを追い詰め、七難八苦を望んでいるのかもしれませんよ、はぁ、はぁ……。」
――なかなかしぶとい。というか変態発言やめてくれ。
「それに敵にむざむざ痛んだ足を見せつけるでしょうか。中に入るだけなら腹が痛いとでも言った方が中でも行動しやすいと思いますが。足を痛めていては逃げられませんしね。」
「……」
――だ、だめだ。痛い。こうなったら誠心誠意。義理高い山中鹿之助を演じているのであればこそ……
「正直に申せば、立っているのもしんどいのです。助けると思ってお願いします。助けてもらった暁にはなんでもいたしますので……」
「ここまで言われれば無下にはできませんね。いいでしょう。では、私につかまってください。屋敷に案内します。」
この子、ほんと大丈夫なのだろうか。ってか、屋敷って……。
しかし、そういうと俺の腕を肩にのせ、歩き始めた。
だから、俺が間者ならそんなことしたらやられちゃうだろ……。まったく。
こうして、一抹の不安を抱きながらもコスプレ美少女の家に行くのに成功したわけだが……。
まさか、こんなことになっているとはこの時想像もしなかった。
織田信奈の野望、11巻楽しみです。
あと、アニメ2期やって……鹿之助出して……
この段階では過去に飛ばされたことには気付いていません。
次話で、気付く……予定です。
拙文失礼いたしました。