筆が進まない……
ものを書くのって大変です。
例によって御指摘頂ければ幸い
月歩様感謝、感謝、感謝。
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1/20 修正しました。
「では、改めて。」
ところ、真山城。
とき、巳の刻(午前10時頃)
昨晩に続き、朝食まで庵介の厄介になった俺はその庵介に連れられ昨日の城に戻った。
今の状況についてはあらかた昨晩のうちに庵介に聞いておいた。
現在再興軍の本拠がここ、真山城。隠岐から南下し、忠山に集結した3000程の再興軍が落とした最初の城である。ここを落としたことで毛利をあまりよく思わない国人衆も尼子側に付き、戦力はあわせて6000程にまで増えいよいよ月山富田城奪還に向け作戦を練っているところらしい。
因みに真山城は新山城ともいい、島根半島の真ん中あたりにある。北山山脈の山間部に位置し、宍道湖から中海まで広く眺望が効く立地にある城だ。
これは出雲に来る際にあらかじめ調べた知識だから正しいはずである。
また、庵介をはじめ女性が武将になっている理由は、家督争いなどでお家断絶になってはならぬという教えから最初に生まれた子供が女であろうと男であろうと家督を継ぐということになっているかららしい。なんでも毛利家の毛利輝元や小早川隆景、吉川元春は皆女性だという。
そのため女性当主の大名との血縁同盟は妹を送るのが通例のようだ。
史実とは性別以外あらかたあっているようで織田家の台頭が激しく、京を抑えた織田家が全国に京に使いをよこせと言っているらしい。
とはいえ、若干は史実と違うところもあるようだ。
たとえばその織田家。当主は信長ではなく信奈。他の大名家は女性でも名前はそのままなのに織田家だけは信奈。さらに桶狭間の戦いでは今川義元は殺されず捕虜になっているらしい。加えていえば義元も女だ。
ちなみにどうして庵介がこのような情報を持っていたかと尋ねたところ、
「実家が大庭大宮という神社でな、全国を旅する御師から聞いた話だ。」
とのこと。
御師とは神社のお札を全国に売りにゆく人で、行く先々でいろんな話を聞くことができたとようだ。なんでも廣峰神社とかいうところの御師から主家に情報を提供するということを学んだとか。
こうして、一通りの状況を把握してこの評定に臨んだわけだが……
「幸紀殿。評定の前に、昨日途中で終わってしまった家臣団の紹介をしたい。」
――ですよね……昨日は気絶してすみませんでした。
「あの……『殿』とかつけないで下さい。なんかムズ痒い感じがするので。あと、俺も久綱『さん』でいいですか?」
「うむ。……承知した。では、幸紀に紹介を行う。」
そういうと、上座をさす。
そこには銀髪の十二単よろしくの大層な着物を羽織った少女……いや、幼女がいた。
「わらわが尼子家第七代当主、尼子孫四郎勝久じゃ。頭が高い、控えよろう!」
「勝久様。まだ義久様は六代当主のまま御健在ですぞ。」
「うるさいぞ久綱!あんな毛利の庇護下に入った再従兄(またいとこ)殿なぞ尼子家の当主にはあらじ!我こそが尼子家の当主にして新宮党の頭領!尼子孫四郎勝久じゃ!」
――何というか、見た目に違わぬテンプレな威張り様。実際は鹿之助や久綱さんのおかげなんだろうに……
尼子勝久。
尼子誠久の子。誠久は父・国久と共に先代当主尼子晴久によって粛清されたのだが、まだ幼かったため京で仏門に入ることで生きながらえていた。その後、鹿之助や久綱に担がれ再興軍の頭領として還俗し尼子再興軍の総大将として勝久と名乗った。
京にいたことが関係しているのか貴族風の幼女様。武家の当主というには無理がある格好だ。銀色の長い髪をたなびかせ、着物を着こんだ貴族風のいでたち。白粉やお歯黒こそしていないものの眉毛は、所謂公家仕様の『ちょこん』と書いたような形をしていた。
――幼女といい、銀髪といい、戦国版クドかよ。性格は全然違うが……
無論クドというのはリトバスのクドリャフカのことである。俺は戦国好きだがそれと同じくらいアニメ好きで、特に学園物が好きなのだ。良晴が戦国と美少女好きならば俺は戦国とアニメ好きといったところか。……なんか負けた気がするのはきっと気のせいだ。
気に入ったアニメの原作は本・ゲームを問わずやる。リトバスはそんな中でも一二を争う好きな作品なのだ。だって泣けるもん。
話がそれた。
ともあれ、収拾がつかなくなりそうなので鹿之助に止めてよと目線を送るも、鹿之助は「もっと罵ってください!はぁ、はぁ……」と如何なくドМっぷりを発揮しているし……
久綱さんの方を見れば首を横に振るのみ。
この幼女を止められる人がいるとすれば、それは……
「……勝久。御当主のことを悪く言うのは尼子家一門として感心しないな。」
そう言って勝久の頭をなでる。
「あ、あぅ……兄上ぇ……えへへ。」
やはり兄の氏久くらいのものだろう。
――勝久はブラコンなのか?いや、年相応といったところか。それよりも、氏久にべったりで横の庵介が涙目ですが!?
勝久の頭をなでながら氏久が口を開く。
「すまないね、幸紀。こいつが俺のま……いや妹の勝久だ。見た通りのお調子者だがまぁよろしく頼む。」
「はぁ。」
「こ、こらぁ!幸紀!この勝久に対して何たる態度!その頭を下げぬか!」
「勝久。」
「うにゅぅ……」
――ブラコン説に一票。
しかし、傀儡とは言えあんな幼女に当主を任すくらいなら、氏久が当主の方がよさそうに見える。氏久なら実際に軍を率いて合戦に出るだろう。士気もそっちの方が上がるだろう。
――そもそも兄ならば家督を継ぐのは文句なしに氏久のはずだが……
そんなことを考えている間にも勝久がごねている。正直うざい。
――取り敢えずこの幼女様には仰々しいくらいの態度を取っておけばいいだろう。
頭をこれでもかと床に擦り付け、言い放つ。
「ははぁーー!この幸紀、勝久様のために、そして尼子家のために死力を尽くしてお仕えする所存です。どうか、お見知りおきを。」
「うむ!苦しゅうないぞ!幸紀!」
ともあれ、幼女様こと勝久の紹介は終了。
次は久綱さんが自身の下座に控える者を指す。
「最後に、横道兵庫介じゃ。かつてはあの松永弾正のもとに仕えておった。家中でも鹿之助や庵介と並ぶ勇将じゃ。」
「久綱殿に紹介されました横道兵庫介です。幸紀さん。どうぞよろしくね。」
「は、はい。よ、宜しくお願いします。」
紺の長髪に整った顔。年上の色香をまとった二十歳過ぎ位のお姉さんだ。可愛いというより綺麗というのがふさわしい。
そしてその、大きな……胸。
つい胸を見てしまっていたことに気づき目をそらす。
「あらあら、照れちゃって可愛いわね。そんなに私の美貌にみとれちゃったの?」
「あ、いや……その……」
胸に目がいかないようにするので手一杯。
おもわず口ごもってしまうのも無理はない。
――この人、人をおちょくるのが至福の喜びなのだろう。リトバスでたとえるならそう、これはまさしく来ヶ谷の姉御。こっちをおちょくったり、む、胸が大きかったり……
横道兵庫介。
別名に秀綱、正光など。尼子十勇士の一人。義久の随行を許されず、全国を流浪していたところ大和郡山城主・松永久秀に仕える。その後鹿之助らの再興軍の話を聞くと暇乞いをし、久秀は無謀だと止めるも兵庫介の決意を認め、鎧と太刀を与えて送り出したという。
――確かに鹿之助も庵介も兵庫介さんも皆揃いに揃って美少女揃い。まるでどこぞの転生モノのラノベよろしくの状況だ。
そんなモノローグを見透かしたのか目の前には矢を構えた庵介が。
「……幸紀。また的になりたいのか。いつまでもその馬鹿面をさげてるんじゃないわよ。」
「庵介さん。ごめんなさい。許してください。」
今度は庵介に全力で頭を下げる。
「あらあら、若いっていいわねぇ。ごめんねイオリン♪」
「兵庫介様、イオリンと呼ぶのはおやめくださいと、何度も……」
――あーちゃん先輩と佳奈多かよ……
こうして俺と家臣団は親睦を深めていったわけだが……
「な、なんだか私、存在を忘れられているような気がするのですが……これでも再興軍旗揚げの身なのに……」
「あ、あのー。し、鹿之助さん?」
――空気になっていた鹿之助が怒って……
「でも、これはまさしく七難八苦です、はぁ、はぁ……」
――ただのドМ発言でした。こんなので本当に大丈夫なのだろうか……
「それで、鹿之助、何だ?」
氏久が口を開く。
「はぁ、はぁ、紹介も済みましたし、そろそろ評定を始めたいのですが、叔父上、氏久様、宜しいですか。」
「儂に許可を取らずともお前が決めればいいのじゃ。」
「俺も、かまわない。始めよう。」
「では、評定を始めます。」
こうしてようやく評定がはじま――
「わらわは空腹じゃ!鹿之助、今すぐ昼食を持って参れ!」
「はい!ただいま!」
鹿之助、すぐさま評定の間を出て走り去ります。凄い変わり身の早さ。
とはいえ、もう昼時。俺も腹が減っていた。
「昼食をとりながらの評定はどうですか?未来ではそういうのがあります。」
「いいんじゃないか?僕は賛成だ。」
「氏久様が仰るならば、あたしは異存有りません。」
氏久、庵介も賛同。
「ですが、行儀がわるいのではありませんか?」
兵庫介さんと久綱さんは首をひねるも、
さらに続ける。
「それに時間も節約できますし。『時は金なり』ですよ?」
これには兵庫介さんも苦笑いをし「ま、よろしいでしょう。」と同意。
「まったく。幸紀には困ったものじゃ。」
と言いつつも久綱さんも合意。
こうして尼子再興軍によるランチ・アンド・ミーティングが行われることに相成った。
尼子勝久、横道兵庫介を出せました。
本来なら評定も終わり次のことを起こすはずでしたが進みませんで。
勝久は原作で言うところの義元や義昭の銀髪幼女版って感じで。
※私は(21)ではないのでこの子はヒロインにはなりません。多分。所謂色物。一応活躍の場を与える心算ではありますが。
兵庫介は立ち位置的には万千代姐さん的な感じ。あの性格は久秀譲りかも……
御師の下りは完全に官兵衛から拝借。イオリンがそのようなことをしていたかどうかは知りません。そこは私の創作です。
リトバスネタは今後増えるかもしれません。リトルバスターズ最高!
次はいつ更新できるのやら。