加蓮Be!   作:煮卵9

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デレミリシャニ小説増えろ。



次は加蓮に…入れようね!(ダイマ)


Why did you become an “IDOL”?
秋も終わりのプロローグ


 

何故、少女達はアイドルを目指すのか。

 

花屋の少女は答えた。

 

「新しい何かを、見たかったから、かな。なんにもやる気なくて、私には向いてなくて。でも、プロデューサーは、私の笑顔がいいって言ってくれた。だからかな。」

 

ツンデレ太眉は言った。

 

「あ、アイドルになった、理由?そうだな、最初はそんな目指してたわけじゃないんだけどさ、気がついたら目指してて、本気になれて、なりたくなってた…からかな。あ、これ凛と加蓮には言うなよ!絶対だかんな!」

 

そして、北条加蓮は告げた。

 

「すっごく遠くて、それでも憧れて、絶対無理だって馬鹿にされて、それでも諦めきれなくて、いつだって私を励ましてくれた。そんな存在になって、今苦しんでる子達を救ってあげたい。支えになってあげたい。子供の頃の、私みたいに。」

 

きっと誰もが、アイドルを目指している。

夢を追うもの、理想を見たもの、希望を目指すもの。

そして誰でも、そのために犠牲を払う。

金と、時間と、努力と、人生と。

 

 

 

 

 

―――時には、命さえも。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

First stage(第一章)

 

Why did you become an “IDOL”?(何故あなたはアイドルになったのですか?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あら、久しぶりじゃない。」

 

もう草葉も枯れ、コートを欲すようになってきた秋も終わりの通学路。

怠い身体を引きづってひぃこら歩いていると後ろから声をかけられた。

このロリボイス、そのくせ完全に保護者目線な声を出す俺の知り合いは一人しかいない。

 

「なんすか、このみ姐さん。」

 

馬場このみ。

765プロ出身のアイドルだ。

なんとこの幼女(見た目)は、142cmとかいうクソチビのくせに24歳というおば…お姉さんとかいうキャラ盛りウーマンなのだ。

ちなみに俺と絡むと身長より更に一回り幼くなる。

 

「むー。可愛くないわねぇ。久々にあった美人アイドルへの対応がそれ?」

 

「あ、ごめんなさい。勿論忘れてませんよ。…よちよち、お母さんと、どこではぐれたのかな?」

 

「私はおねーさんよ!子供扱いしないで〜!」

 

ほら、こんな風にちょっと煽るとすぐに腕と足をじたばたさせる。まるで小五だな。

 

「あ、そうだ。俺姐さんに聞きたいことあるんすけど。」

 

「何よ、珍しく素直ね。なんでも答えてあげるわよ!」

 

「実年齢は?」

 

「24って何度も言ってるわよね!?なんで信じないのよ!?」

 

「じゃ、なんでアイドルになったの?」

 

「…どうやら、それは真剣な話みたいね。」

 

うむ、こういう所が姐さんの嫌いなところだ。

冗談交じりで話してる最中だってのに、こういう本題はどんなに自然に混ぜてもすっと引っ張りだしてしまう。

こっちは目的も照れも隠してるってのに、実に卑怯だ。

 

「何?もしやアイドル目指してるの?」

 

「その冗談は笑えないし、その年齢も笑えない。正直詐欺だと思う。起訴。」

 

「…適当に返した私が悪いけど、アンタ、そんなんじゃまともに生きていけやしないわよ?」

 

「余計なお世話なのです。僕ちゃんは成績優秀、運動神経抜群のスーパー中学生なのです。」

 

「人気皆無の癖して、生意気な口をよく叩けるわね…。で、私がアイドルになった理由、だっけ?」

 

「ええ、まあ。別に話したくなきゃそんなに詮索しようってほど気になる訳でもないですけど。」

 

「別に私は隠したい過去とか、言いたくない事情とかがある訳じゃないし、可愛い後輩くんのお願いともなれば教えてあげるわよ。」

 

そして、腕組みをして、顎に手を当てて、うーんと唸る。

こういうとこもなんか大人ぶってる子供っぽいんだよなぁ、こいつ。

 

「私がどういう経緯でアイドルになったのかって話したっけ?」

 

「いいや聞いてませんよ。」

 

「私、初めは事務員を目指してたのよね。765プロの事務員さんをちょっと前に商店街で見たのよ。なんかアイドルの営業を手伝ってあげてたみたいなんだけど、なんか、いいな…って思って。」

 

「アイドルになってないじゃん。」

 

「それで事務員になるために面接を受けにいったらね、アイドルのオーディションだったのよ!笑えるでしょ?」

 

「面接官の気持ちになったら笑えない。」

 

「なんか変だと思ったのよね、ダンスさせられたり、歌わさせられたり、どんな風になりたいの?とか聞かれたりして。」

 

「いや気付けよ。」

 

「で、プロデューサーが出てきて、『これから頑張っていきましょう』なんて言うもんだからビックリしちゃって。そしたらいきなりトレーニングルームに連れてかれたから、まさか事務員もトレーニングするんですかって言ったら、プロデューサーさん目を丸くしちゃったのよ。あれは傑作だったわね。」

 

「あんたの思考回路が傑作だわ。」

 

「でもまあ、そんな始まり方でも続けられるのは、やっぱり、楽しいからじゃないかしら。他の子と一緒にお仕事したり、ファンの人達と触れ合ったり、たくさーんの人に憧れてもらうこと…とかね。」

 

「…やっぱり、姐さんのこと嫌いっすわ。」

 

「正直になれない子は、お姉さん嫌いよ?」

 

ったく、このロリババァは。何だって、1番聞きたいことをピンポイントで当ててくるんだ。

 

「あーあ、聞いて損した。時間返せよな、全く。」

 

「人に聞いといてその態度でいいわけ?そんなんだと私にだって考えがあるわよ?」

 

「はっ!好きにやれよ!このみ姐さんの攻撃なんて一切怖くないね!」

 

「育ちゃんに言いつけるわよ!」

 

「すんませんでした!」

 

土下座、敢行である。

24歳は煽れても、10歳には勝てない。

それが俺、北条 大河(ほうじょうたいが)。弱冠15歳である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このみ姐さんと別れ、学校を目指す。

俺の通う高校は、創立34年とかいう、特に面白みもなければ歴史もない普遍的な高校だ。

強いて特徴を上げるとすればこの無駄に傾斜が厳しい坂道だ。

行きは下りなのでまだマシだが、帰りは登ることになるわけである。俺は帰宅部だし、昔鍛えていた名残りで体には自信があるので気にならないが、部活に入ってるやつは可哀想だな、散々しごかれた後この坂を上るわけだし。

そいつらは入る中学を間違えた。受験しなかったお前が悪い。ざまーみろってんだ。

 

「何ニヤニヤしてるのよ。気持ち悪いわよ、大河。」

 

「あ…?何だ志保かよ。」

 

「…静香じゃなくて残念だった?」

 

後ろから話しかけてきたのは、同じクラスの北沢志保。

ツンデレの入った美少女なのだが、どうしてか俺はこいつを飲み屋のオッサンにしか見れない。はて、どうしてだろうか。

 

「いいや?もがみんを一人でイジってると周りの目が冷たくなるから好都合。」

 

「評価がダダ下がりってところは分かってるのね…。」

 

「そうしてでもイジる価値はあると思うんだよね、俺は。つかもがみんは?」

 

「静香はもう学校に着いてるはずよ。この前社会頑張るって言ってたじゃない。」

 

「あぁ…。あいつの社会2番目に壊滅的だからな…。」

 

もがみんの勉強出来る度はこの3人の中だと1番低い。いやクラス内順位はトップ10に入れるくらいなのだが志保一位、俺二位なので到底太刀打ちできないのだ。

 

因みに俺らも総合で勝ってるだけで理系は負けまくっている。それでももがみんが一番ダメなのは社会科が赤点スレスレレベルを飛んでるからだ。誰だよマッサーカーって。社会科の先生だって冗談で言ってんだよむしろ先生がマッサーカーだよ。

 

ついでに言えばトップレベルで壊滅なのは美術。受験科目にこそ入っていないためまだマシだが、評価1を免れるために俺と志保は毎学期暗躍させられている。多分彼女は感想文の分量だけで1を逃げ切っている。或いはイケメンと美少女の土下座で回避している。

 

…今学期こそはもがみんにも頭下げさせよう。あいつも顔はいいんだから。

 

「大河こそ、勉強はいいの?高校、いい所行けそうなのに。」

 

「いやそんなレベルの高いとこ行かねーって。俺が行くのは一番近くのトコだよ。」

 

「どうしてあそこなの?大河ならもっと上目指せるでしょ。」

 

「俺ん家から電車無しで行ける唯一の高校だろ、あそこ。」

 

電車の中とかマジ勘弁。満員電車だってのに無駄にスペース取りに来るババアとか、はしゃいで暴れ回るガキどもとか、松葉杖の人や高齢者とか妊婦とか病人とかが乗ってきても知らんぷりのクソ社畜共とか、そんなのと一緒に電車に乗るなんて死んでも御免だ。

 

「そんな理由で?…後で静香に謝っておきなさいよ。」

 

「はぁ?何で俺が。」

 

「大河ってなんで地頭はいいのにこういう所で鈍感なのかしら。静香が不憫よね。」

 

「…?」

 

たまに志保の言ってることがよく分からない。これぞ世に聞く電波少女?青髪になってから出直してこい。そしたら俺にも青春が来るかもしれない。

 

「あ、そうだ。水道寄ってこうぜ。」

 

「どうして?」

 

「手を冷たくしてもがみんの背中に突っ込む。」

 

「それ、セクハラだと思うけど?」

 

「………。」

 

「はい、これ。保冷剤。」

 

「ひゃっほい!流石志保!分かってる!」

 

こういうとこだよな、このノリがおっさんにしか見えねぇんだな。

 

5分かけて手を冷やした。冬ももうすぐだからな。キン↓キン↑に冷えてやがる!

 

「行くぞ!志保!」

 

「あっ、ちょっと!」

 

「止まるんじゃねぇぞぉぉぉ!!」

 

志保の静止の声も無視して、爆走する俺。もがみんに対する悪戯の時だけは、唯一全力を出せるのが俺クオリティ。

 

「大河が元気な時って、大概碌なことがないんだけど…。大丈夫かしら…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

教室に行くと、何だか今日は人が多かった。

それでも俺の目はもがみんをハッキリと映し出す。つか他の人の顔とか殆ど覚えてない。大抵志保かもがみんしか見てないから。

 

こっそりともがみんの後ろに回る。勉強中のこやつは周りの声とか音とか耳に入れない。簡単に後ろにつけるって訳だ。

 

クラスメイトもまた何かやらかすのか、って目でこっちを見てる。いやいや止めろよおまいら。

 

まあご期待に添えられるよう頑張りましょう…!クラス中に響き渡れ!もがみんの可愛い悲鳴!

 

「そこは飛鳥時代…だよ!」

 

パチッ!

 

「ッ!?」

 

凄い勢いで振り向かれた。あれ、悲鳴とかを期待してたんだけどな。

 

「ッ〜!?」

 

何か表情がぐるんぐるんめぐってる。これはあれかな、驚きすぎて声も出せないやつかな。

 

「何してんのよ!」

 

「ふげらっ!」

 

横合いから志保の飛び蹴りが頬に突き刺さった。いや、首上はないだろ死ぬぞ。

 

「い、痛ぇ…。女子の火力じゃねぇ…。」

 

「静香、取り敢えず保健室に行きましょう。制裁は下したわ。」

 

「う…グスッ…うん…。」

 

志保が何故か泣いてるもがみんの手を引いて教室を出ていった。

残されたのは、俺、散乱した机、その他女子生徒の冷たい視線と、男子からの暖かい視線。え、なにこれ俺が直すの?

 

「………………。」

 

「………………。」

 

 

仕方ないなあ直してやろう。

 

 

 

一応直したのだが、女子からの視線が止むわけでも、志保達が帰ってくるわけでもなかったので、居た堪れなくなって教室を出てきてしまった。

 

目的もなく出てきてしまったので、暇である。

こういう時は相談も兼ねてあいつに電話するのが得策だ。

 

プルルルルルルル、プルルルルルルル、ガチャ。

 

「ヤッホー、学校の時間に掛けてくるなんて珍しいね。どしたの、大河君?」

 

「あ、甘奈(あまな)。今大丈夫?相談したい、つかさせろ。」

 

電話相手の名前は大崎甘奈。

学校も学年も別、というか先輩だが、何故縁があるかと言えば、それはオンラインゲームが原因である。俺は趣味としてオンラインゲームを嗜むのだが、その時相当の廃プレイヤーを見つけた。そういう人がいるとどうしても話しかけたくなる性分なもので、ついボイスチャットで話しかけてしまったのだ。大抵は何も返ってこない、酷い時はそのまま通信切断なのだが、この時は返ってきた。

 

…まさかこんなギャルギャルしい奴が廃ゲーマーだとは。世も末だな。

 

しかもこいつ、アイドルとか抜かしやがる。ギャルで廃ゲーマーでアイドルとかキャラ盛りすぎだろ。いい加減にしろよ、って言ったんだけどね、ググってみたら出ちゃったからね、しょうがないね。

 

でも逆に言えばギャルアイドルもゲーマーアイドルも知り合いにいるしそのくらいキャラを盛らないとアイドル界隈では生きていけないのかもしれない。

 

そんなこんなで交流が始まり、オンゲーで出会ったりして、遂には連絡先まで貰ってしまったので、一応人生の(ゲーマー)の先輩として相談に乗ってもらったり乗ったり乗ったり乗ったりしている。甜花ちゃん甜花ちゃんうっせーんだよなこいつ。はっ倒してやろうか。

 

「させろって。まあ暇だからいいけどー。で、また志保ちゃんともがみんちゃんに何かしたの?」

 

俺は状況を正確に伝えた。

俺が悪くないこと。提案者は俺だがさせたのは志保だということ。以前やった時はあんまり怒られなかったこと。保冷剤を持っていたくせして俺を悪者にした志保は許されないこと。頬骨がまだジンジンすること。

 

それら全てをちゃんと伝えた。

 

「大河君が悪いね。」

 

「はぁ!?何でぇ!?」

 

「いつも通り大河君視点の脚色が入ってることを差し引いても、女子の素肌を服に手を入れて触るなんて訴えられたら100パー負けだからね?」

 

「でも違うじゃーん前回も怒られなかったし今回だって志保は協力者なんだからあいつがキレるのはおかしいやーん!」

 

「うーん…。色々聞いていい?」

 

「何?」

 

「そもそも制服で背中に手って入れられるの?」

 

「入れられないから引っ張って無理やり突っ込んだ。」

 

「他の男子はどんな顔してた?」

 

「暖かい視線を送ってきた。」

 

「もがみんちゃんのバストサイズは?」

 

「何でそんなこと聞くんだ?76。」

 

「逆に何で言えるの…?で、とっても嫌な予感がするから一応聞くんだけど、『パチッ』って音、しなかった?」

 

「あぁ…?したかも。」

 

「…フロントホックって知ってる?」

 

「何それ、格ゲーの新技?」

 

「…二人が戻ってきたら全力で謝ること!分かった!?」

 

「え?甘奈もそっち側?いや謝んないけど?」

 

「謝れ。」

 

「はい。」

 

ロリババァ以外の年上に対して俺の勝ち目はない。大人しく負けを認めよう。

 

「じゃあ切るけど、ホントに謝ってよねー!」

 

「あーちょっと待って。」

 

「何?釈明なら聞かないけど?」

 

「いや、そういうんじゃなくてさ。甘奈、お前アイドルじゃん?」

 

「そうだけど…。何?今更改まって。」

 

「何でアイドルになろうと思ったんだ?」

 

「甜花ちゃんの可愛さを皆に知ってもらいたいから!」

 

キーンって耳鳴りした。声がデケェんだよ。

 

「は?マジ?」

 

「…って、最初は思ってたんだけどさ、やってるうちに、楽しくなってきて。でも…。」

 

「でも?」

 

「…ううん。楽しいからだよ、やっぱり。プロデューサーさんは面白いし、千雪さんは優しいし、甜花ちゃんは可愛いし。ただの楽しい放課後じゃない。アイドルとして輝きたいって思えるようになったんだ。」

 

「………………。」

 

「あー、ごめんこめん!急に語っちゃって、キャラじゃないよね…!」

 

「いい話だったよ。ありがとな。いいんじゃねぇの?アイドルになりたい理由を語れる奴は、本気でやってる奴だけだろ。」

 

「そっか…。じゃあ良かった。」

 

「サンキュな、こんな突拍子もないことに答えてくれて。」

 

「いつもの悪ふざけじゃないんでしょ?分かるよ、大河君とは付き合い長いもん。」

 

「そうか?じゃあ俺が今何考え」

 

「志保ちゃんともがみんちゃんにちゃんと謝ってよ?じゃーね☆」

 

ピ。

 

電話切られた。なんでバレてん?エスパー?

 

 

 

 

 

大人しく教室に戻ると、仁王立ちする志保と、ちょっと赤くなった目で座るもがみんがいた。どうやら逃げ道はないようですね…。

 

「何か言うことがあるんじゃない?」

 

「すいませんでしたぁ!」

 

「私じゃなくて、静香によ。」

 

「静香さん!すみませっんでしたぁ!」

 

「静香。謝ってるけど。」

 

ガタッ!っと立つ!

タッタッタッ!っと走る!

ドゴォ!っと殴る!

ドスッ!っと壁にぶつかる!痛い!

 

「まだ…許したわけじゃないから!」

 

そのままもがみんは教室から外に出ていってしまった。

ふぇぇ…。なんであんなに怒ってるのさぁ…。俺が何したって言うんだよぉ…。

 

「なんだ今のパンチ…。それヒロインがしていいやつじゃないだろ…。」

 

「で、自分が何しでかしたかは気付けた?」

 

何だよその満面の笑み…。いつもお前微笑しかしねーじゃんクールキャラの笑顔を安売りするなよ能面かよ。

 

「な、何って…。せ、セクハラ?」

 

「セクハラで許されるレベルを超えてると思うけど?」

 

「…手ぇ突っ込むってそんなあかん?前は許されたし、今回だって志保は止めなかったじゃねぇか。」

 

「フロントホックの奴なんて買うから…。どっちにせよこの事件は起きたのかもしれないけど。」

 

「あ!それそれそのフロントホックっての!何なんそれ?甘奈も言ってたんだけど。」

 

「…気になるなら自分で調べなさい。お姉さんに聞いてみたらどうかしら。このセクハラ大明神が。」

 

志保も出て行っちゃった。マジかよポール。

 

志保まで俺を見捨てるなんてっ…!これいつぶりだろ。確か前回は夏休み終わった後に『お前らなんか太った?』と聞いた時以来だ。数ヶ月前じゃねーか全然いつぶりとかじゃねぇわ。

 

しかしあの時は自分でもデリカシーないかとも反省できたし姉貴にもガチギレられたから分かるんだけど今回は一体なんだ?理由が分からないと謝りようが無いぞ?

 

やっぱり何か『フロントホック』とやらに原因があるのだろうか。姉貴に聞くのは論外として誰かに聞いてみれば解決するかもしれない。

 

なので前の席の女子に聞いてみた。

 

「ねぇ、フロントホックって何?」

 

ビンタされた。なんでさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日の授業は移動教室が多い。

だから俺が志保ともがみんともう一度話すチャンスを得たのは6時間目の社会の授業だった。こいつら昼休みまで教室以外のとこ行きやがった。どこいってたんだよ飯も食わずに探したのに。おかけでお腹ペコペコだよ。

 

まあ何故授業中が話すチャンスなのかと言えば、俺と志保ともがみんは奇跡的に席が横並びだからだ。

 

北沢、北条、最上、と、なんか『き』から『ほ』までが少なすぎだろとか『ほ』から『も』が多くないか?とか色々言われそうだがそうなってしまっている以上仕方が無いだろう。

 

つまりは横にいる、しかも社会人のおじいさん教師は私語とか気にするタイプじゃない。

このチャンス、活かさねば!

 

「なんでさ。」

 

俺の周りだけ、ポツンと空いていた。

志保は右の、もがみんは左の席の奴に教科書を忘れたからと借りに席を移動させやがった。おい志保、お前社会置きっぱにしてんの俺知ってんだぞ。おいもがみん、お前に至っては朝広げてたの見てんだぞ。そして前の人は保健室に行きました☆…君さっき笑いながら友達とご飯食べてたよね。そこまでするか普通。

 

ここまで怒られたのは流石にずっと前だぞ…?前回の太った事件は怒られはしたが、すぐに機嫌を直した。具体的にはうどんと猫のぬいぐるみで。チョロ過ぎかよこいつら。今回もそれでいけねーかな。

 

こいつらの怒り具合は大体パンチとキックで観測できる。それに応じて俺は対応せねばならない。まあそんな怒ってないでしょ多分。

 

もがみんのパンチは過去最高の威力だった。細腕クソザコナメクジパンチャーのもがみんのパンチで俺がダメージを受けるなんて初めてだ。

 

志保のキックはいつも通りかちょっと上くらいだった。だが志保が首上を狙ってきたのは今回が初めてだ。

あ、ごめん嘘だった。俺がどんなにイケメンかを語った時にハイキックで頭を撃ち抜かれたんだった。ちなみに黒だった。大人びたいお年頃なのかもしれない。…とまあ、数回くらいしかない。格闘家の脳震盪での死亡事例とか話したらあんまり蹴ってこなくなった。それを煽ったら顔面に膝入れられたけど。

 

ええと…いつもの威力の数倍の攻撃と、あの態度。んで真面目なこいつらが授業をないがしろにしてまで俺を避けてくる…と。

 

 

 

前言撤回。どちゃくそ怒ってる。この小説は早くも終了ですね。

 

 

 




人物紹介

北条大河
どこにでもいるアイドルホイホイ、中学生タイプ。作者の趣味によりほぼクール専用。ロリババァ特攻持ちだが、年下だけには弱い。あと年上だけには弱い。同級生だけにも弱い。どうやらお姉さんがいるらしいが、一体何条加蓮なのか!?

北沢志保
ツンデレ中学生…君ホンマに中学生?
大河のお目付け役であるが、静香の可愛いとこも見たいと思ってる。しかし弟も大好き。つまりバイ。
保冷剤を渡したのは大河の頭を冷やそうと思っただけだし、私に罪はない。って言うつもりだったけどそんなこと言ってる場合じゃない。時間が無い方。

???
名前の判明していない謎の中学三年生。絵が壊滅的で、うどんが好きで、「最上」「もがみん」「静香」と呼ばれているが、その正体は一体…?時間が無い方。

大崎甘奈
甜花ちゃん甜花ちゃん甜花ちゃん甜花ちゃん甜花ちゃん甜花ちゃん甜花ちゃん甜花ちゃん

馬場このみ
ロリバ。

まるで小五(将棋)だな。
魔力吸収してきそう。
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