ガンゲイル・オンライン route H∧L   作:ハープatハイスペック雑魚

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1章 first contact√A

 比企谷八幡が小比類巻香蓮という女性と出会ったのは大学の学食でした。彼女は一人、大学名物デカ盛りカツカレーを食べていました。

 八幡はその隣に腰を下ろしました。特に理由があったわけではありません。ただ、そこしか空いていなかったからです。彼女も別に気にした様子はありません。八幡も別に気にすることなく「キャベツ定食~焼き肉ソースあえ~(160円)」を食べ始めました。ちなみに、この学食で一番安いメニューです。

 しばらくするとカツカレーを食べ終えた香蓮が席を立った。立ち上がると183㎝という高身長のためかなり目立ちます。そのため、八幡も一瞬彼女に目を向けてしまいました。彼女は八幡の視線に気付いたのか八幡に目を向けた。しばらく見つめあう状態になっていたが、香蓮は少し不機嫌そうな顔をしてそっぽを向いてトレイの返却口に歩いていきました。

「?俺なんかしたか?」

 その質問に答える者は誰もいません。

「・・・あっ」

 それでも誰かいないかと探しているうちに気付きました。ストラップが落ちています。ピンク色の。おそらく彼女の物です。そして、拾い上げてみるとそれが八幡のよく知っている「モノ」だと気付きました。

「・・・P90?」

 ベルギーのFN社が開発したPDW(個人防衛火器)。弾層を含めて約3㎏と軽量で、装填弾数は50発。5.7×28mmという特殊な弾を使います。

「・・・」

 なぜ、女性がそんな物騒なものをストラップに?なんて疑問も出てくるが八幡が驚いたのはそこではありませんでした。

「・・・ピンクのP90?」

 アミュスフィアというハードを使用したVRゲーム「ガンゲイル・オンライン」通称GGO。

荒廃した近未来を舞台にしたMMORPGだ。そこには現実に存在する実銃が登場し、ガンマニアはごぞってこのゲームをプレイしています。かくゆう比企谷八幡もこのゲームのプレイヤーです。

 スクワッドジャム―GGOで行われた小さな大会だが、色々と話題になっている。

 というのも優勝者は、二メートル越えのアバターが多いGGOにおいて珍しい150cmにも満たない少女だったのだ。その出で立ちからピンクの悪魔と呼ばれています。そして、ピンクの悪魔が持っていたのがピンクのP90だ。

「・・・まさかな...」

 八幡もスクワッドジャムの映像を見たが、どうも小比類巻香蓮と映像のピンクの少女が一致しません。主に身長が...

「・・・ファンなのかな?」

 単なる偶然か...、それともピンクの悪魔のファンか...。

 

「ねぇ、それ、わたしの何だけど?」

 

 比企谷八幡は肩をビクつかせました。それはそれは他人が視認できるくらいに肩をビクッとさせました。振り向くと小比類巻香蓮が立っていました。長身なので不思議と威圧感があります。

「あ、あぁ...これか?」

 八幡はおそるおそるピンクのP90を持った右手を差し出します。

「・・・そっちじゃない」

 間違えた。こっちは箸でした。慌てて、右手を差し出します。

「ありがと...」

 小比類巻香蓮は差し出された手からストラップをひったくりました。

「それじゃ...」

 それだけ言って彼女は回れ右をして去っていきました。

「・・・まぁ、いいか」

 比企谷八幡は今回のことを気にしないことにしました。




あとがき!

 はい、ハープです。ハチ×レンが何故かこんなにも人気になって軽くビビってます。上手く行きすぎてしまうと邪推をしてしまう主であります。
 そして...前回のプロローグ。書いたのは去年の6月であります。なので...どう書いていたのか何も覚えておりません。

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