【完結】Azur Lane for Answer   作:塊ロック

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セイレーン案件、再び。
しかし、ユニオンは鉄血のKAN-SENを使うリンクスに、不満を抱いているようだ。


破滅の願いを砕く者

 

『リンクス少尉。セイレーン案件だ』

 

アズールレーン、サンディエゴ軍港。

機動兵器ネクストを操る指揮官、リンクスと少数の艦船が所属する寂れた場所…だった。

 

『座標はここ、先日セイレーン反応が多数確認された』

「何これ…鉄血の勢力圏じゃない」

 

傍らに立っていたプリンツが思わず声を出した。

 

『プリンツ・オイゲン。口を慎め。リンクス少尉、貴様も何故この場にレッドアクシズの舟など…』

「お言葉ですが少佐…彼女は優秀だ。それ以外に使う理由があるとでも?」

『…リンクス少尉。仮にもユニオンに所属するキミが』

「好きにやらせてもらう。それが条件だった筈だ…どの船に乗るかくらい選ばせてもらっても良いでしょう?」

『チッ…資料は追って送る』

 

それだけ言い捨てると、通信が切られた。

これは、先方を怒らせたかな…。

 

「プリンツ、皆に知らせてくれ。近々セイレーン戦…」

「指揮官」

「うわ近ぁっ!?何だよ」

 

プリンツに向き直ると、目と鼻の先彼女の顔があった。

 

「貴方、本当に面白いわ」

「いや、だから何で」

「私に乗ったつもり?」

「…気を悪くしたなら謝る」

「まさか。アレだけ啖呵切ってくれたんですもの、期待しても良いんでしょうね」

「…ふん、次はお前らに働いてもらう。せいぜい準備しとくんだな」

「その言葉、忘れないでよ」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

鉄血勢力圏内。

その海域をネクスト・ストレイドが滑空していた。

 

「…不気味なほど海が穏やかだ」

 

セイレーンが出没する海域には少なからず異常気象が発生する。

過去に確認された例とするなら、海域一面に積乱雲が立ち込め外界と完全に遮断される…など。

 

…ただし、中を見た者は帰って来ることは無かったと補足をしなければならないが。

 

『指揮官?空からは何か見えたか?』

「いや…何も。びっくりするくらい静かだ」

 

高度を下げる。

眼下に居る指揮下の6隻が見えてきた。

 

前衛、プリンツ、綾波、シュロップシャー。

後衛、赤城、加賀、ティルピッツ。

 

『お帰りなさいませ指揮官様〜』

「赤城。重桜のレーダーに反応は?」

『…ありませんわ』

「了解。引き続き加賀と索敵続けてくれ」

 

状況は良くない。

このまま徒労に終わってしまえば燃料の無駄になってしまう。

 

『…指揮官。大丈夫…です。皆がまだ居ますから…焦らなくても、大丈夫』

「綾波…?」

『指揮官、今日のお前は少し余裕が無さそうに見える』

「加賀まで…急にどうした」

 

次々と艦船達に心配される。

 

『指揮官。先日ユニオン上層部から何か言われたみたいだけど』

『えっ、ユニオン上層部に?』

「…別に、何も」

『嘘よ指揮官。貴方は怒ってるわ』

「プリンツ?」

『それは、何故?』

「…この話は辞めろ。各員索敵に戻…」

 

ドーン…。

遠くの方で砲撃の音がした。

 

「砲撃…どこから?」

『指揮官?どうしたんですか?』

「主砲クラスの音が聞こえたんだが…お前らは?」

『何も聞こえませんけど〜?…………あっ、指揮官!?前っ!!』

「何…………んなぁっ!?」

 

突然、衝撃。

ネクストのPAを突き破った一撃はコクピットを揺らす。

そこで俺の意識は黒く染まってしまった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぐっ…うぅ、ここ、は…」

 

目を覚ますと、相変わらず殺風景極まりないネクストのコクピット内が映る。

 

…海上で撃墜されたが、運良く近くの海岸に堕ちた様だ………。

 

「いや待て、陸なんかあの辺にねぇぞ…」

 

それに、ネクストのPAを貫通できるなんて…。

セイレーンの仕業を疑う他無かった。

 

「くそ、無線は…だめか。通じない」

 

ネクスト本体はまだ動く。

これを脚にして周囲を調査するしかない。

 

「…一面の積乱雲、そして…謎の光の柱」

 

積乱雲に囲まれた丁度中心地。

煌々と輝く赤い光の柱が立っていた。

 

「…まるで」

『鏡面海域、その様に捉えるか卿よ』

「…!?誰だ」

 

センサーに反応。

数は…………数えるのが馬鹿らしいほど多い。

 

その中心に立つ漆黒のシルエット。

 

『我に存在を問うか。ならば答えよう…我が名はグラーフ・ツェッペリン』

 

『全てを憎む者だ』

 

ーーー続く。

 

 




破滅を願う者、グラーフ・ツェッペリン。

未来を得るために、首輪付きは彼女と相対する。
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