【完結】Azur Lane for Answer   作:塊ロック

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もう一つのネクスト

 

―――突如として、緊急用の回線がけたたましいアラームを鳴り響かせる。

 

「……何事ですか?」

 

赤城が眉をひそめて回線をオープンにした。

モニターに映し出されたのは、見覚えのある佐官。

 

……以前、プリンツを挑発した男だ。

 

『リンクス指揮官!説明願おうか!』

「ご挨拶ですね、少佐殿。こちらとしては、この回線の説明を願いたいが」

『ネクストだ!ネクストが先日ユニオンの軍港を襲撃したとの連絡を受けている!』

 

いつもの皮肉たっぷりの慇懃無礼な態度は鳴りを潜め、緊迫感が一面に押し出されている。

思わず、俺と赤城は顔を見合わせる。

 

……しかし、これは面倒な事になった。

 

「落ち着いてください、少佐。サンディエゴのネクストは一ヶ月一度も出撃しておりません。ベルファスト!」

「こちらに」

 

ベルファストにネクスト運用の資料を持ってこさせた。

 

「記録はこちらに。すぐに郵送します。それと、そいつについて何かデータは残っていますか?」

『……生き残った士官からの写真だ』

 

映し出される、桜色。

 

「……えっ……」

「……指揮官様?」

「ああ、いや……何でもない」

 

赤城に顔を覗き込まれて、慌てて逸らす。

 

……あの桜色の機体。

見た所、レールガンを主軸にした中距離戦闘機体だ。

 

ベースは……TELUSSだろう。

間違えようが無い。

……俺が散々挑んで尽く打ち負かされたのだから。

 

面倒な事ではなくなった。

これは、宣戦布告だ。

 

「少佐、この件はリンクスが承ります」

『速やかな事態の収束を』

 

モニターが消される。

……残されたのは、俺と赤城とベルファスト。

 

「……二人共、すまない。一人にさせてくれ」

「……分かりました、ご主人様」

 

ベルファストはすぐに下がったが、赤城はそのままそこに残っていた。

 

「赤城?」

「指揮官様。あのネクストに、見覚えがあるようでしたね」

「……バレている、か。流石だな」

「……お知り合いで?」

「知り合い、か……どうなんだろ」

 

ぐっ、と背伸びをする。

 

「親で、生き方を教えてくれた先生で、大事な人だ」

「……っ。それは、指揮官様の……恋人なのですか?」

「何でそんな辛そうに聞くんだよお前は……隠しもしないんだから」

 

ぐしゃぐしゃと赤城の髪を撫でる。

赤城は目を細めて尻尾を振っていた。

 

……しかし、表情は晴れていない。

 

「恋人とか、俺にゃ分かんないよ」

「指揮官様……」

「ただ、まぁ……俺なりにケジメは付けるつもりだ」

「ケジメ、ですか?」

「ああ……」

 

あのネクストを破壊し、セイレーン共に落とし前を付けさせなくては。

 

恩人のネクスト。

それを使った報いを受けさせてやる。

 

 




恩人の駆るネクスト。
皆さんは予想がついているでしょうが、ラスボスはこの機体にする予定です。
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