【完結】Azur Lane for Answer 作:塊ロック
「アズールレーンへようこそ。歓迎しよう……盛大にな」
「久しいな、卿よ……ツェッペリン、ただいま着任する。これより我は卿の力となろう」
目の前に立つ女性へ手を差し伸べる。
彼女もしっかりと握手を応じてくれた。
「卿よ、何故我をアズールレーンに……?我は、卿へ銃を向けたのだぞ?」
「……こうやって来てくれた。それで良いじゃないか」
鏡面海域でやり合った事を言っているのだろう。
それでも、こちとら金さえ積めばどんな相手とも殺しあうリンクスである。
今更敵が味方になるなんて気にしない。
「そうか……卿は、やはり上に立つものの器を持つ者だ」
「そんなんじゃない……俺達に味方なんて居なかっただけだ」
ぶっちゃけて言えばユニオンもロイヤルも、ネクストを狙う俺の敵である。
目的を果たすまで体よく使えれば御の字と言う。
「敵も味方も居ない、か。卿はその様な四面楚歌の状況でも抗うと言うのか?例え、滅びが決まっているとしても」
ツェッペリンと話したのは、2、3言程度。
それでもそこそこ人となりを理解しているつもりだ。
「最後の一瞬まで、戦うだけさ。俺は……リンクスなんだから」
「……リンクスと言うのは、卿の名前では無いのか?」
「えっ。あー……あはは、そうだった」
そう言えば自分の名前を覚えていないから、リンクスと名乗っていたのだった。
「?どうしたのだ?」
「い、いや……何も」
「あら、ツェッペリン。やっと来たのね」
そんな話をしていると、プリンツが近くを通りかかった。
「プリンツ・オイゲン……そうか、そちらもアズールレーンに着いていたのだったな」
「えぇ。だって、そっちの方が面白そうだもの」
プリンツが俺の隣までやってきて……腕を絡ませて、しなだれ掛かってきた。
やめろ、ちょっと。
柔らかいんですけど。
「なるほど……慧眼だった、と。そういう事にしておこう」
「うふふ。指揮官?ツェッペリンは私が案内するわ」
「えっ。どう言う風の吹き回しだ」
「あら?疑うの?」
「……まさか。信用してるよ。付き合い長いしな」
「ふふふっ……信用には、応えなきゃね。それじゃ、指揮官……またね」
「失礼」
プリンツとツェッペリンが去って行った。
そう言えば、プリンツの姉の話を聞くのをすっかり忘れていた。
また今度聞こう。
「指揮官様!!」
「赤城……?」
切羽詰まった表情で、赤城がこちらに走ってきた。
「何かあったのか?」
「例の、所属不明機ですわ!」
「……!!来たか……」
知らずの内に、両の拳を握り締めていた。
決戦のときは、近い。