【完結】Azur Lane for Answer 作:塊ロック
セイレーンによるサンディエゴ軍港襲撃から一週間が経過した。
未だ傷跡は癒えず、サンディエゴは事実上の休止状態。
ネクスト、ストレイドも修復中だった。
……意外な事に、復旧までの間周辺の警戒やら支援やらを申し出ている基地があるらしい。
『久しぶりだな、リンクス指揮官。恩を返しに来たぞ』
以前ネクストで救出した基地の指揮官やKAN-SEN達が、サンディエゴを支援すると言う申し出が続々と集まっていた。
『すっかり英雄様だな、リンクス・カラードマン
厭味ったらしい声音が幾分か抑えられている。
通信の相手はいつもの少佐殿だ。
「なんで戦死しても居ないのに二階級もすっ飛んでるんだ」
『特例措置だ。准将も喜んでいたよ。私としても、悪い話では無いと思っている』
「それはまたどうして」
『……貴様の発言と選択に責任が生じるからだ。軽率な行動を抑制できる』
ごもっともなお言葉。
今回も完全に指揮官としてではなくリンクスとして動いた結果の重症なのでぐうの音も出ない。
あの後、俺はサンディエゴに戻ったあとネルソンが力づくでストレイドのハッチを破壊。
目から鼻から頭から至る所から出血する俺を引き摺り出して集中治療室にぶち込んだのだ。
意識が戻ったのはつい先日。
取りあえず留守電の様に残っていた少佐からのメッセージに応える形で今話している。
『ふふっ、そんな事を言っていますけど……本当は心配で堪らなかったんですよね』
『っ!イラストリアス!謹んでくれ!』
……相手方の映像に誰かが割り込んできた。
長い白髪を2房に纏めた、柔和に微笑む女性だ。
「……そちらは?」
『お初にお目にかかりますわ。私、イラストリアス級1番艦のイラストリアスと申します』
イラストリアス級。
何だったか……確か、空母?
「ロイヤルネイビー所属の装甲空母でございます」
後ろに控えていたベルファストがそう補足してくれた。
……しかし、なんでまたそんなのがそこに。
「(ご主人様、イラストリアス様の左手薬指を)」
「(え?………………あぁ)」
銀色に輝く指輪。
まあ、そういう事なのだろうか。
スミカ・ユーティライネンです(´・ω・`)ノシ
(誰だ今の)
『リンクス大尉!』
「あ、はい」
『この件は、くれぐれも、他言しないように!そこのメイドもな!』
「承りました」
ベルファストは優雅に一礼する。
「少佐」
『なんだね!』
「……意外と素直な趣味してたんですね」
『後で覚えていろ貴様』
装甲空母だけに凄まじい装甲の厚さだ。
SUNSHINE並じゃねーのあれ。
『ウォッホン……話が変わるが……そろそろ貴様も、覚悟しておけよ』
「と言うと?」
『セイレーンを退け、各国の頭痛の種だったネクストを退けたんだ。各国からまた圧力が掛かるだらう』
「圧力なんて慣れてますよ」
カラードでもORCAでも本当に上から力掛かりまくってたからな。
今更、そう思っていたら……どうやらそうでもないらしい。
『恐らく貴様が思っているものではない。そろそろ答えを提示ないと
「エッ……」
指輪?
なんだっけソレ。
「ご主人様。ユニオン、ロイヤル、鉄血、重桜がそれぞれご主人様宛に送った品々です」
「あっ。あれか」
『はぁぁぁぁぁ……選択を誤るなよ。特に、これはな』
『あら嫌ですわ指揮官。イラストリアスは幸せですよ』
『あー、その、今は勘弁してくれないか……』
「はいはいお幸せに。切りますよ」
『待』
ブツン。
回線切断。
「……KAN-SEN娶れって言われてもなぁ」
「ご主人様、一つよろしいでしょうか」
「うん?」
ため息を吐いた後、ベルファストがおずおずと口を開く。
「ご主人様は、胸の大きな女性がお好みでしょうか」
「……はい?」
「いえ、イラストリアス様の胸をまじまじとご覧になられていましたので」
いや、そんなに見てないけど。
「そ、その……僭越ながら私めも……なんと言いますか。それなり以上には、ございます」
「?まぁ、いつも助かってるよ」
「いえ、そうではなく……」
ちょっと顔を赤くしながら歯切れの悪い。
珍しいな、ベルファストがそうだなんて。
「ベルファスト?どうした?調子が悪いのか?」
「い、いえ………………………メイドが出すぎた真似をしました!失礼します!!」
ハッとした顔になったかと思えば見たこと無い慌てようで部屋から出ていった。
「……何だったんだ?」
謎だ。
リンクス、二階級特進。
そして、指輪騒動の幕開けである。
諸君、派手に行こう。
……ちなみにネクストのサイズは、実は4〜5mクラスに縮んでいます。
ずっと書くの忘れていました、本当に申し訳無い。
なんとなく首輪付きは恋愛方面に物凄く疎いイメージ。
ベルファストごめんな……。