【完結】Azur Lane for Answer 作:塊ロック
……各国から、また文書が送られてきた。
「老人共め。痺れ切らして来やがったな」
「何が書かれてるんだ?指揮官」
本日の秘書艦、クリーブランドが聞きに来た。
「各国のケッコンの催促」
「エ"ッ。指揮官まだ返事出してなかったのか!?」
「出したさ。結果これだ」
「うわ、ユニオンもだ……」
「別にその気も無いのに」
興味無いと言えば嘘になる、が……。
(コイツらから選べって言われてもなぁ)
四大勢力に所属するKAN-SEN……要するにこのサンディエゴに居る部下達なのだが……彼女達は戦友にして部下である。
そういう目で見るのは不可能だ。
そりゃ、見た目は誰しも一級品だ。
見てくれで選ぶと言うのも、何やら違う気がする。
それに、そういった物は……前の世界では疎かったが、お互いの同意が必要なものだろう。
俺自信、彼女達を戦友と見ているように……彼女達も、俺の事をただの上官として見ているだろう。
「そんなんで選んだら、選んだ相手に悪いよ」
「そう?赤城とか喜びそうだけど」
「赤城か……アイツは1番嫌がってたな」
「えっ、そうなのか!?」
過去に、赤城はこの事について「強制されるなら選ばれたとしても断る」と俺に言っている。
……ただし、「指揮官様のご意思で選ばれたのでしたら、よろこんで」とも返している。
「……それで好かれてないと思ってるの?指揮官」
「うーん……何ていうかなぁ」
KAN-SENには、実は指揮する人間にある程度好感を持つ様にプログラムされているんじゃないか。
そう、邪推してしまう。
いくらなんでも、虫が良すぎると。
ただ、そんな事当人達に向かって死んでも言えない。
それにしたって都合が良いのだ。
最も顕著なのはベルファストだろう。
窮地を救ったからと言って、配属を拒み続けた考えが変わるだろうか。
赤城だってそうだ。
俺は彼女をミッドウェー再現戦で撃破している。
そんな事を言ったらエンタープライズだって。
ネルソンも、プリンツも。
綾波もロングアイランドも、シュロップシャーも……それこそ、クリーブランドも。
「……指揮官、もしかして悩んでるのか?」
「まぁ、そんなとこ」
「相談なら聞くぞ!私、これでも姉妹の一番上だからな」
「へぇ、そうなのか」
「頼りにしてくれよ?」
「十分頼ってきたさ」
「これからもって事さ」
クリーブランドがウィンクする。
それに苦笑して返したのだった。
「それで、誰にするんだ?エンタープライズ?」
「ゲホッ!?ゴボっ!?何故!?」
「?だって仲いいだろ?」
「どうしてだ!俺はアイツのこと嫌いだっての!!」
「知ってるさ」
突然割り込む、第三者の声。
クリーブランドの顔が凍る。
俺は、ため息を吐きながら振り向くのだ。
「立ち聞きか?英雄サマも行儀悪いな」
「何と言われようと、私は気にしないさ。それに、指揮官。貴方はもう立派な英雄だ」
「俺はお前のそういうとこ嫌い」
「私は貴方のそういう所が好きだ」
「………………」
絶句。
何言ってやがるコイツ。
「私に、面と向かって嫌いだと言ってくれる。私をちゃんと見てくれている。だから、好感に値するんだ」
そんな風に笑った。
初めてウチに来たときのぎこちない微笑みではなく、しっかりとした笑顔で。
「……俺は、誰も選ばんぞ」
「それでも良い。それが指揮官の意思なら。……でも、欲を言うと」
エンタープライズが少し俯く。
……心なしか、耳が赤い。
「私を、選んでくれたら……嬉しい、かな」
再び絶句。
クリーブランドの方を見たら、彼女は満面の笑みで背中を叩いてきた。
なんだこれは。
エンタープライズのキャラが崩壊している気がする。
さて、ケッコン、どうしようかな。