「踏み込みが甘いぞレオン!もう一度だッ。」
「……はぁ…はぁ……、うっす!」
パパスに剣を教わり始めて2週間ほど経過した。
最初は「まだ子どもなのだから」という理由で断られたのだが、パパスの雄姿に憧れて~などと褒めちぎったら少々照れながらも了承はしてくれた。
といっても毎日稽古という訳ではない。
パパスの都合がつく時に剣を教えてもらっている。
そして今はパパスと剣を交えている最中なのだが…。
「よし、今日はここまでにしよう。」
「ぜぇ……ぜぇ…ッ、わ…わかりました。」
き……きついッ!
正直ここまでだとは思わなかった。
よくアニメや漫画の奴らはこんな重てぇもん振り回せるよな。
パパスとの稽古は銅の剣を使用している。
パパス曰く「木刀もいいが、実践のために今から慣れておいた方がいいだろう」とのこと。
ぐったりと地面に寝転ぶ俺の元にアベルが近寄る。
「レオンにいちゃん、だいじょうぶぅ?」
ぐッ……アベルたちを守るためにやってることだ。
弱音なんて見せらんねぇ。
「へッ、心配すんな!こんなんへっちゃらさ!」
本音を言うと、もう無理です。
「はっはっは!まだ子どもなのだから無理もないぞ。だが、何度か稽古をしているがレオンの成長速度はあまり早い方ではないな。」
う…うるせぇ。どうせ俺は温室育ちの甘ちゃんですよ。
剣を杖代わりにして立ち上がる。
「だがどうだ、少しはレベルも上がったのではないのか?そろそろステータスを確認してもいいだろう。」
あぁ、ステータスね。
わかりま……………んんッ!!?
え…今、何て言った?
ステータス?
え、あるの?
「ちょ!ちょっと待ってください!…ステータスってものがあるんですか?」
するとパパスは目を丸くして、
「なんだレオン、知らなかったのか?てっきり知ってるものだと。」
はあぁぁぁ!!?初耳だよッ!!なんだよそれ!
今まで戦闘なんかしてこなかったとはいえ、そもそもステータスの概念が存在するかもだなんて考えたことなかった。
ていうか、こっちの世界に来てから使ってる人なんて見たことないし。
……まぁ、今更嘆いたところでどうしようもない。
それよりもステータスの確認方法だ。
「パパスさん。ステータスってどうやって確認するの?」
「『ステータスオープン』と言えば確認できるぞ。」
な、なるほど。
じゃあさっそく…。
「『ステータスオープン』!」
瞬間、俺の目の前にウィンドウ画面が出現した。
ほ……ホントにでた。
え~っと…。
――――――――――――――――――――
名前:レオン 性別:男 レベル:2
職業:村人
HP:23/28
MP:30/30
攻撃力:22
守備力:10
呪文:なし
スキル:カウンター
――――――――――――――――――――
お、レベルが2だ。
いつかの稽古中に上がったのだろうか。
てか、「ちから」や「すばやさ」などのポイント値は存在しないんだな。
…………。
あれ?
「スキル?」
なんだこれ。
少なくとも、ドラクエ5の世界にスキルという概念なんてないはずだ。
どういうことだ?
「すみませんパパスさん。スキルって言葉に心当たりありますか?」
「スキル?はて、何のことだ?」
パパスも知らない情報……てことは!
「い、いえッ…何でもないです。」
もしかしたら、いけるかもしれない。
俺はある可能性を感じた。
これはアベルやパパスを唯一救える突破口になる、と。
……これはッ!
「この世界で俺だけに与えられた、ユニークスキル…?」