ミラーサリティードシンフォギア(鏡の孤独者)   作:龍狐

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鏡と三人の共闘

~龍牙side~

 

 

よう、龍牙だ。

俺は今現在東京スカイタワーと言う場所に居る。

何故かって?実は…

 

 

「ノイズだああぁぁぁあぁぁぁぁぁあ!!」

 

「逃げろぉぉおおおおおおぉぉおぉぉぉ!!」

 

 

この東京スカイタワーに大量のノイズと四体の空中要塞ノイズがいるからだよ。

ていうかノイズが人を襲わないって…絶対あの金髪の仕業だろ。こういうところならあの精神異常者もいるだろうと踏んできたのだが…いなかったな。あいつはどこにいるんだ?

 

まぁいい。俺はこのノイズを倒すだけ―――と思っていたら、突如空中にいた要塞ノイズが一体灰となった。……何があった?

 

すると空中から響が降ってきた。ああ、響が倒したのか。

 

 

「龍牙さん!?」

 

「……」

 

「……ノイズを倒すのを手伝って下さい!!」

 

「言われなくても分かってる」

 

 

俺はリュウガに変身してドラグセイバーを持つ。

それと同時に風鳴翼も来た。

 

 

「リュウガ…!!……まぁいい。行くぞ!!」

 

『…分かってるっつの』

 

 

そうして俺達は地上のノイズをどんどん倒していくが、二人には空中ののノイズを倒す方法がない。俺がドラグブラッカーたちを出せばいいが…根本を倒さなくてはならない。それだとあいつらだと結構きつい…

すると…

 

 

――ドガガガガガガガガガガガガガガガ!!!――

 

 

空中にいたフラストノイズがこの音と共に倒された。

この音は…俺達が振り返るとそこには雪音クリスがいた。

 

 

「ちっ! こいつがピーチクパーチクやかましいからちょっと出張ってみただけ。それに勘違いするなよ。お前たちの助っ人になったつもりはねえ!」

 

 

と、言っているがまぁいいか。

すると、雪音クリスの持っている通信機からあの男の声が聞こえた。

 

 

『助っ人だ。到着が遅くなったかもしれないが』

 

「助っ人?」

 

『そうだ。第2号聖遺物イチイバルを纏うシンフォギア装者……。雪音クリスだ!』

 

 

すると雪音クリスに抱きつく響。お前はなにをやっている?

 

 

「クリスちゃーん! ありがとう! 絶対に分かり合えるって信じてた!」

 

「このバカ! あたしの話を聞いてねえのかよ!」

 

「とにかく今は連携してノイズを!」 

 

「勝手にやらせてもらう! 邪魔だけはすんなよな!」

 

「えぇーっ!?」

 

 

まぁ…そうだろうな。俺も行くか。

俺は『シュートベント』を使って【ギガランチャー】【ギガキャノン】を。

『ガードベント』で【ギガアーマー】を使って【ギガランチャー】の反動を抑えて空中のノイズにぶっ放す

 

 

「空中のノイズはリュウガとあの子に任せて、私達は地上のノイズを!!」

 

「はい!!」

 

 

そうしてある程度戦っているとき、雪音クリスと風鳴翼の背中がぶつかった。

 

 

「何しやがる! すっこんでな!」 

 

「あなたこそいいかげんにして! 二人だけで戦ってるつもり?」

 

「こちとらお前らと馴れ合ったつもりはこれっぽっちもねえよ!」

 

「っ!」

 

「確かにあたしたちが争う理由なんて無いのかもな。だからって、争わない理由もあるものかよ! こないだまであたしらとお前らはやりあってたんだぞ!そんなに簡単に人と人が…!」

 

 

すると雪音クリスが急に黙った。それは響が雪音クリスの手を握っていたからだ。

 

「出来るよ。誰とだって仲良くなれる」

 

 

そう言って、風鳴翼の手も握る響。俺はどうでもいいか。ノイズ殲滅ノイズ殲滅…

 

 

「リュウガさんも」

 

『悪いな。こちらと手が離せない』

 

 

響が少し悲しそうな表情になったあと、響は二人に語りかける。

 

 

「どうして私にはアームドギアが無いんだろうってずっと思ってた。いつまでも半人前はイヤだなーって。でも、今は思わない。何も手に握ってないから…。二人とこうして手を握り合える。仲良くなれるからね」

 

「立花……」

 

 

ていうか俺は響しか友達がいないんだがな…

すると、巨大な影が現れたことによりそちらの方に目を向ける三人。

 

 

「親玉をやらないとキリがない」

 

「だったら、あたしに考えがある。あたしじゃなきゃ出来ないことだ」

 

 

出来ないこと…もしかしてあれか?

 

 

「イチイバルの特性は長射程広域攻撃。派手にぶっ放してやる」 

 

「まさか、絶唱を?」

 

「バーカ!あたしの命は安物じゃねえ!」

 

「ならばどうやって?」

 

「ギアの出力を引き上げつつも放出を抑える。行き場の無くなったエネルギーを臨界まで貯め込み、一気に解き放ってやる!」

 

「だがチャージ中は丸裸も同然。これだけの数を相手にする状況では危険すぎる」

 

「そこらへんは大丈夫だろ。あいつもいるからな」

 

 

そうして俺を指さす雪音クリス。やめろ。俺はまだ響以外完全な仲間と認めたわけではない。

 

 

「お願いします、リュウガさん!!私達もクリスちゃんを守るよ!!」

 

 

やれやれ…本当に響は優しいな。俺も付き合ってやるか。

 

 

《AD VENT!!》

 

 

《AD VENT!!》

 

 

《AD VENT!!》

 

 

《AD VENT!!》

 

 

《AD VENT!!》

 

 

《AD VENT!!》

 

 

俺は六枚のアドベントカードをスキャンして【エビルダイバー】【メタルゲラス】【ダークウィング】【ボルキャンサー】【ブランウィング】【デストワイルダー】を召喚した。

 

 

「なんだこいつら!?」

 

『出血大サービスだ』

 

 

《UNITE VENT!!》

 

 

俺が『ユナイトベント』のカードをスキャンすると、それぞれ二体のモンスターたちが合体する。

【エビルダイバー】+【メタルゲラス】

【ダークウィング】+【ボルキャンサー】

【ブランウィング】+【デストワイルダー】だ。

これにより空を飛べるようになったミラーモンスターたちは空のノイズたちを駆逐する。

 

 

『さてと…隠し玉投入だ』

 

 

《ICHAIVAL VENT!!》

 

 

すると、俺の片手が光り、そこにはクロスボウが持たれていた。

 

 

「それは…!?」

 

『イチイバルの完全聖遺物だ。さっさと絶唱を歌え』

 

「なっ…!!まぁいい。やってやらぁ!」

 

 

そうして絶唱を歌う雪音クリス。俺はイチイバルを持って、ファイナルベントを起動する。

すると俺の前に【マグナギガ】が現れる。

 

さて、今更だが俺が使う完全聖遺物のデメリットを教えよう。それは『10分しか使えない』と言うデメリットだ。本来、この完全聖遺物はこの現実の世界から取ってきたものなのだが、長年ミラーワールドにおいていたことにより、ミラーワールドと同じ仕様になってしまったのだ。

 

まぁ今はそれはどうでもいいとして。俺はマグナギガの後ろにイチイバルを装填して、発射する準備をする。

そしてしばらくすると雪音クリスが絶唱を歌い終わった。

 

雪音クリスのパーツが変化していき、巨大な四つのミサイルとなった。

そのまま巨大ミサイルを撃ち、拡散ミサイル、ガトリングも撃ち小型ノイズを倒していく。

俺も同時にイチイバルもトリガーを押してワールドオブエンドを発動させた。完全聖遺物との連動もあり強力な攻撃となった。

最後に巨大ミサイルが空中の巨大ノイズを全て爆破した。

 

 

「やった…のか?」

 

「たりめーだ!」

 

「あはっ!」

 

 

やったか…。すると、響が雪音クリスに抱きついた。なにやってんの?

 

 

「勝てたのはクリスちゃんのおかげだよー!えへへ」

 

「だからやめろと言ってるだろうが!」

 

 

そうして無理やり響を離す。

 

 

「いいか? お前たちの仲間になった覚えはない!あたしはフィーネと決着を着けて、やっと見つけた本当の夢を果たしたいだけだ!」

 

「夢?クリスちゃんの?どんな夢?聞かせてよー!」 

 

「うるさいバカ!」

 

 

うるさい……まぁこれにて一件落着か?

そうだといいが…

 

 

──ピリリリリ!ピリリリリ!

 

 

ん?響の電話か?

 

 

「はい」

 

『響!? 学校が…リディアンがノイズに襲われて…。ガチャッ。ツー…ツー…ツー…』 

 

「っ!?」

 

 

!?今の声…小日向未来!?

まさか…これは囮だったのか!!

 

 

『ドラグブラッカー!!』

 

 

――ゴオオオオオオオオォォォォォォ!!!――

 

 

『先に行ってる。お前達も早く来い!!』

 

 

俺はドラグブラッカーの背に乗って急いでリディアンへと向かった。

 

 

 


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