特に理由もなくアイドルデビューした最強系主人公が東京喰種のストーリーをぶっ壊す話 作:偽馬鹿
「へ?」
ふと気付くと自分は喰種だった。
何故気づいたかというと、もぐもぐと食べていたのが人の腕だったからだ。
いや、喰種の腕か。
謎だ。
いや、どうして腕を食べてるかじゃなくて。
「それくらい強いってことかな?」
むしゃりと食べる。
美味しい。
パキリと肩甲骨辺りから何かが生える。
うん、甲赫だね。
剣や盾のような形状であることが多いと言われている甲赫だが、俺のそれは枝だった。
いや、枝分かれした棒状の何かだった。
なんだこれ、使いづらそう。
引き抜いてみると痛い。
いや当然だけど。
しっかり見てみることにした。
……やっぱり枝だった。
なんだこれ。
花ついてたら桜の枝だよ。
美味しいご飯も台無しだよ。
というか、これを使ってこんな惨状を作ったのか。
ちょっと前の自分が怖い。
いやこの状況の方が怖いが。
なんというかこう、武器という感じがしない。
ぶんぶん振り回してみれば、思ってたより軽い。
甲赫って重いんじゃなかったっけか。
いや、こんだけスカスカなら軽いか。
「えい」
グサー。
ぐちゃー。
よく刺さる。
そうか、殴るんじゃなくて刺すのか。
いや、殴ってみよう。
ドゴー。
メキメキメキ。
凄い、山が崩れた。
そして俺もその山に埋まった。
ぐえー痛いー。
いや痛くないや。
丈夫だな喰種の身体。
「おい、どうした」
「あ、ああああ」
「なん……だあこりゃあ!」
何やら周囲が騒がしくなってきた。
この状況を誰かに見られるのはきっとマイナスなのでとっととおさらばしよう。
あでゅーご飯。
御馳走様ご飯。
できればもうちょっと食べたかったよご飯。
ところで、服。
着てないの、服。
どうしよう、服。
奪う?
奪っちゃう?
誰から奪う?
いや、誰とかじゃなくていいや。
とにかく適当に漁ろう。
あ、さっきのご飯どころで取ってくればよかった。
失敗である。
路地裏をうろうろしてるとごみ袋。
まあないよりましか。
着込んで適当に歩く。
暫くうろうろすると何と死体が。
やばいな喰種世界。
治安とか半端ない。
路地裏とはいえ。
するすると服を脱がして着替える。
腕とかないから袖もないや。
でもいいか。
問題は俺が男で、この服の持ち主が女ということか。
いや、あんまり問題じゃなかった。
服ぴったりだったし。
とりあえず、下着とかいらないから上着だけ失礼する。
スカートだけど、まあないよりまし。
すーすーする。
上は右腕が破れてるけど、まあ使える。
血だらけだけど。
ところでこの死体だけどどうするべきか。
食べる?
食べちゃう?
食べちゃう!(物理)
ガリガリ君レベルでガリガリ食う。
美味しい。
いや本当に美味しい。
さっきの喰種のお肉がスナックなら、こっちはステーキな感じ。
俺スナックの方が好きかもだわ。(胃もたれ)
「けぷぅ」
ごちそうさまでした。
たまには悪くないかもね。
ところでこういう風に死体が放置されてるってなんでだろうね?
食べ残し?
いやいや腕だけ食って放置とかありえない。
ということは罠?
罠くさい?
というか罠だった。
「おら俺様のシマ荒らすとはなにおぼろぅえ!?」
小足からのフルコンで仕留めた。
やはり小足は正義だった。
でも6Fのトキは遅過ぎると思う。
じゃなくて。
どうやら敵には仲間がいた様子。
ゾロゾロと仮面をつけた奴らが現れた。
「うぼろろ」
「あああああ」
「ひいい」
だがしかし瞬殺。
ころころしちゃう。
自分の赫子を展開して突き刺して身体全体を回転させると見事に相手が細切れになる。
なるほどこうやって使うのか。
ワニのデスロールっぽい。
とにかくそれを連発し、たまに叩きつけたり薙ぎ払ったりで仕留めていく。
というか敵があんまり強くない。
止まって見える。
しばらく蹂躙してると敵が散り散りになっていった。
なんだろ、怖かったとか?
よく分からないけど、おいていったお肉はいただきます。
うーんスナック。
ついでに服を物色しながらお食事タイム。
と思ったけど倒した奴が相手だから血だらけじゃん。
もうちょっと考えて倒せばよかった。
でも上着は頂いた。
元々黒かったから血が目立たない奴。
これも女性ものだけど。
今の俺の身体が小さすぎるのがいけない。
とはいえ、完全装備になった俺に死角はない。
いや下半身とか無防備だけど。
無防備だけど見た目だけなら大丈夫。
女の格好だけど。
とりあえず路地裏から脱出。
ちょっとボロ家が多くて治安悪そう。(偏見)
いや実際路地裏はやばいから治安悪い。(確信)
ともかくいい感じの隠れ家を見つけるためにうろうろ。
路地裏の方がいいかもしれないけどとりあえず人に会いたい。
人に会えば服が着られる気がする。
ふと横にガラス。
のぞき込んでみるとなんというか凄い美人さんがいた。
俺だった。
ツヤツヤな肌にスベスベな手触り。
長いまつげにくりくりした目。
うるおいのある唇にすっと通る鼻。
髪はさらりとした肩口まである黒髪。
やべー美少女に見えた。
いや男だけど。
これはあれだ、男の娘って奴だな。
身長は大体130cmくらいか。
小せぇ。
というか年齢が分からぬ。
体格的に二次性徴が始まってないっぽいから12歳前後か。
ショタか。
そんなショタが女装して喰種達を虐殺してたわけか。
うーん興奮する。
しかも自分である。
うん、やばい奴だね俺。
というか俺はこんなにぶっ飛んだ奴だったっけか?
精神は身体に引っ張られるというけれど、もしかして本当だったとか?
うーむわからん。
今はねぐらを探そう。(思考放棄)
うろうろしてると、周りの視線が集まってるのを感じる。
あーやだなー美少女って目を引くからなー仕方ないなー。
美少女だからお得ポイントって少なくない?
いや男だけど。
「あのー」
「ん?」
背後から声。
振り返るとそこにはぴしっとしたスーツの男。
あら割とイケメン。
俺ほどじゃないけど。
「あの……アイドルしませんか?」
「……………は?」
数日後、見事にアイドルデビューを果たした俺の華麗なる姿が!
ない。
いやないわ。
草とか生える。
「お……私、親が届け出出さなかったせいで戸籍がないんです」
「作りましょう」
まじか。
喰種だけど普通の戸籍とか手に入るんか。
やってもいいかな。(単純)
「ちなみにいつから?」
「明日面接しましょう」
早いよ。
いやでも俺的にはそれでいいんだけどさ。
戸籍欲しいし。
「わかりました。よろしくお願いします」
「では早速お名前を」
名前。
名前か。
名前かー……。
どうしようかな。
適当でいいか。(適当)
「赤井スバルです」
「よろしく、スバル君」
握手。
握り潰さないように慎重に。
と思ったら相手の握力強い。
逃がさないという絶対的な意思を感じる。
?
???
なんか思ってた方向と違うけど。
まあいいか。
なんか楽しそうだし。