運命の英雄   作:DestinyImpulse

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 これはAルートともBルートとも違う、言わばXルートです。


プロローグ・新たなる旅

 

 遺伝子操作で誕生した新人類【コーディネイター】が組織する“ザフト”と旧来の人類【ナチュラル】による“地球連合軍”の戦争は、双方に甚大な犠牲を出しながらも終結した。

 

 その後、ラクス・クラインが率いる【歌姫の騎士団】との【メサイア戦役】との激しい戦闘の末にラクス・クラインを撃ち取った"ザフト"。

 

 終戦直後懸念されていたナチュラル、コーディネイター間の確執もプラント評議会議長【ギルバート・デュランダル】が提案した【デスティニープラン】によって両種族の確執も徐々に薄れていった。

 

 驚くことにデスティニープランに反対する国家は皆無であった――人類は疲れすぎていたのだ。

 

 すでに数年、プラント独立戦争から始まった戦乱の世、その終結を誰もが、ナチュラル、コーディネーター問わずに望んでいたのだ。

 

 デスティニープランは遺伝子検査の義務も強制力も無く、あくまでも職業斡旋やお見合いの一環である。

戦争にはナチュラルでもコーディネイター以上の実績を残した者の存在もあり、『遺伝子=絶対』という構図はなく、選択の自由は保障されているのである。

 

 

 デスティニープランは、評議会、及び各国で慎重に協議された上で、導入された。戦争中にデュランダル議長は入念に根回しをしていたらしくスムーズに事は進んだ。

 

 とりあえず雇用の保障による治安の改善。そしてユニウスセブン落下の【ブレイク・ザ・ワールド】からの効率的な復興には役立っているようだ。プラントにもハーフコーディネイターやナチュラルの大規模な移民が募られ、プラント=コーディネイターと言う図式は崩れ始め…ナチュラル、コーディネイターという概念は消えつつあった。

 

 

 そしてこの戦争で英雄的活躍をした“ミネルバ”隊は議長直属のザフトを象徴する部隊となった。

 

 そして、シンは戦争を終結させた英雄として民衆から称えられ人々は彼をこう呼んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 運命の英雄と……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 オーブ連合首長国 オノゴロ島

 

 

 

 夕焼けの紅の光が照らすのは、大戦で死んでいった者達を忘れぬ為の慰霊碑。打ち付ける波によって巻き上げられた海水の雫が、慰霊碑を囲むように植えられている花々に降りかかる。海風に花びらが待っているが、海水を浴びているため近いうちに全て枯れてしまうだろう。

 

 

「…………ここに来るのも久しぶりだな」

 

 

 夕焼けを少しだけ眩しそうに目を細めて眺めていたシンはそう呟いた。戦争終結からシンは世界各地を旅した。戦争によって生まれた被災地の復興や戦争によって何もかも失った人達にデスティニープランを使った道を示し生き甲斐を与えたり、色々な事をした。

 

 シンには責任がある。戦乱の世から平和の世へと変えた者として、戦争の傷跡を一つ残らず癒す義務があった。

 

 戦争は勝って終わりではない、戦争の後始末をして初めて終わりなのだ。

 

 戦争が終わってから四年間、世界各地の被災地を飛び復興してはまた別の被災地へ飛び復興。それの繰り返しを続け………ようやく終わった。

 

 

 世界各地の傷跡をたった四年で癒す。そんな事を可能にしたのはシンの"英雄"の肩書きが地球やプラントから多くの支持者を集めてくれたお陰だろう。

 

 

「………父さん、母さん、マユ…………ようやく、ようやく終わったよ」

 

 

 そっと瞼を閉じる、脳裏に過るはこれまでの旅路、長く辛く険しいモノだったけど………シンは乗り越える事ができた。

 

 瞼を開けたときシンは思わず苦笑してしまう。

 

「それでもまだ20になったばかりなんだ………俺の人生色々詰め込み過ぎだよ」

 

 そう、ここまで来てシンは20。青年期に入ったばかりなのだ。

 

「…………これから何するか、まだ何にも決めてないけど………俺は……これからも頑張っていくから」

 

 

 そう笑顔で笑いシンは慰霊碑を後にする。歩を進めるシンの先には鋼の巨人が膝をついて主……シンを待っていた。

 

 

 FateガンダムGrandOrder

 

 

 ラクス・クラインとの最終決戦の時に規格外の超大型モビルアーマー"ティアマト"を撃ち取り戦争を終わらせた最強のモビルスーツ"fate"を改良したシンの愛機。

 

 コクピットに乗り込み、"fate"を動かす。周りを吹き飛ばさない様に静かに夕日に輝く空を飛ぶ。

 

 これからどうするか…………とりあえず、医療技術の進歩によりテロミアの心配がなくなった親友のレイと飲みに行こう……そう笑みを浮かべるシン……

 

 

 

 その時だった……"fate"のコクピットに危機を知らせるアラームが響く、瞬時に戦闘時に切り替えたシンはモニターに映し出される情報を把握する。

 

 

「各種センサーが異常を確認!?今まで何もなかった筈だ!?何でいきなり!?」

 

 久しく感じてない悪感が身体中を駆け巡る、すぐにこの場を離れ様としたとき……

 

「ッ!?」

 

 目映い光が"fate"をシンを包み込み、シンの意識は途切れた。

 

 

 

  誰も知らない新しい運命の幕が上がった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

始まりのアル・ワース

 

神と獣、光と闇、過去と未来が集う世界

 

それは永遠に覚めぬ夢

 

 

 

大地は人の思いを吸い

 

木々には知恵の実が熟す

 

 

 

生と死の狭間に浮かび、誰にも知られず世界は回る

 

 

 

全ては智の神エンデの名の下に……

 

 

 

そして、若者は旅立つ

 

 

 

真実を求め、戦いの大地へと……

 

 

 

 

 

 

 

運命の紅き翼と共に…

 




 始まりました、新章。何故にX?Zじゃないの?と思う方もいると思いますが………Zは話が長く複雑過ぎて私では無理だと感じ、完結しているXにしました。





 次回予告!!

 謎の光に包み込まれたシン、目覚めると見知らぬ大地に居た。そこで救世主の宿命を背負う少年【軍部ワタル】と藍柱石(らんちゅうせき)の術士と名乗る女性【アマリ・アクアマリン】と出会う。

 運命の英雄、竜神の救世主、真実を求める術士

 この出会いが新たな運命の歯車を回す。


次回!【出会い、そして始まり】


 新たな運命へ、飛べ!fate!!



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