ISの世界にマブラヴ好きが転生   作:ビーツー

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うむ、短いな



25話 心の闇

 

 

 ――したな

 

 

何か聞こえる。

 

 

 わ――を――したな・・

 

 

その声はとても悲しそうで、そして憎しみに満ちている。

 

 

 よくも私―――たな

 

 

どんどんハッキリと聞こえてきた。

 

 

 よくも私を 殺した なぁぁっ!

 

 

 

 

 

「うわぁぁぁぁっ!」

 

意識が一気に覚醒する。

頬をつたう脂汗をぬぐいあたりを見渡す。

 

「はぁ・・はぁ・・夢、なのか・・?」

 

時間を確認するとさっき寝てから全然時間が経ってない。

 

「くそっ・・何なんだよ・・・・」

 

 

そしてその後、寝ようとしても眠ることが出来なかった。

 

 

 

 

 

   翌日 

 

 

 

 

「柏木君、昨日は眠れたかな?」

 

朝食は出されず、朝から点滴を打ち、半日が過ぎた。

そして手術の時間になると、ベルツ先生が来た。

 

「それなんですが・・」

「うーん、目の下のクマを見る限りよく眠れなかったようね」

「はい・・」

「手術が終わって、動けるようになったら私のところに来なさい」

「え? まぁ、了解です」

「よろしい! それじゃ、ちゃちゃっと終わらせるからね」

 

そして手術室に行き、全身麻酔のおかげで、あの時以来の眠りにつけた。

 

 

 

 

 

ぼんやりと意識が戻っていく。

 

目が覚めると左目にあった喪失感が無くなっていた。

 

 

「あ、ベルツ先生のところに行かないと・・」

 

ベッドから出ようと腕に力を入れるが、うまく力が入らない。

出るのを諦め、1時間ほどぼーっとした。

 

 

 

 

 

「あ、そろそろ行かないとな」

 

麻酔も抜け、少しふらつく身体でベルツ先生の診察室に向かった。

 

 

 

 

 

   診察室

 

 

 

「意外と早かったわね」

「まぁ、今でも少し足とかおぼつかないですけど

 頭の方はスッキリしてます」

「そう、なら本題に入る上で質問をするわ」

「はい」

「死にそうな体験、それか見たことがある?」

「・・はい」

「その時、強い恐怖、無力感、戦慄のどれかを感じた?」

「はい」

「その後、何か変わったことってある?」

「その・・悪夢を見ます」

「悪夢・・ねぇ。もしよければ内容を教えてくれない?」

「・・・・」

「・・そう

 なら、もし今後も悪夢を見たり、何かあったらまた来なさい」

「・・分かりました」

「よろしい。あ、そうそう、その目もう包帯取っても大丈夫よ」

「そうなんですか? なら」

 

左目の包帯を外す。

 

「見える・・」

「ならよかったわ」

「全然違和感もありませんよ!」

「そりゃ君のISが補助してるからね」

「ISが補助?」

 

どういうことだ?

 

「そう、富嶽社長の協力のおかげでね

 本来はよっぽど適合しない限り違和感は拭えないわ」

「えーっと、つまりそれとISが何の関係があるんですか?」

「簡単に言えばハイパーセンサーの流用

 まぁ越界の瞳も流用の根本は違うんだけどもそう

 今柏木君に一番近くにあって影響を与えている物は?」

 

色々とあるが・・友人? でも物じゃない

ならやっぱり・・。

 

「うーん・・ISですかね」

「そう、IS。一般的にISがその操縦者に合わせるような解釈だけど

 その説明は少し違うの」

「え!?」

「柏木君がISを展開してハイパーセンサー越しに世界を見て違和感を覚えた?」

「最初は頭が疲れたりとか、少し酔ったりしましたね」

「今は?」

「そんなに気になら・・あ」

「気づいたようね。そう、操縦者の脳がISに適応しているの」

 

慣れってのもあるんだろうけど・・、

あんな非常識なもの、こんな簡単には慣れないだろうしな。

 

「ってことはこの義眼も同じ・・」

「脳がハイパーセンサーと勘違いして適応した。そうなるように君のISに似た波長に合わせた訳」

「成る程。あ、気になったんですけど、

 越界の瞳の機能はどうなってるんですか?」

 

目が正常なのは分かったけど、越界の瞳の機能はまだ分からない。

 

「これについては認識と経験ね」

「認識と経験ですか」

「本来の越界の瞳も経験が必要なんだけど

 その義眼は脳に波長を合わせてることで瞳の発動が鈍いの」

「つまり、脳が普通の目と認識してるってことですか」

「理解が速いじゃない

 そう言うこと、でもハイパーセンサーを発動中は少しは意識できる程度にはなるはず」

「その意識を強く認識しないといけないんですね」

「それが認識。経験って言うのは、その認識を維持してISを起動すること

 その経験を積むことで認識を強くすることができ

 ISを展開しなくても越界の瞳を使えるようになる」

「成る程」

 

つまり、まずは認識を強くすることからだな。

 

「説明は以上、また何か聞きたかった来なさい」

「分かりました。ありがとうございます」

 

そう言って診察室を出た。

 

 

 

 

 

 

 

病室に戻り、ベッドに座る。

 

「・・・・」

 

左目を閉じたり開けたりして自分なりに確認してみる。

うん、問題ないな。

 

それからも目を動かしたりと確認しているとノックの音が聞こえた。

 

「はーい」

 

入って来たのは部隊の皆だった。

 

「どうやら成功したようだな」

「黒ウサギ隊の隊員ですから、当たり前です」

「オッドアイ・・じゃないんだ・・」

「これで剣が振れるな!」

「・・・・」

 

リタだけが俯いていた。

 

「どうした?」

「左目・・見えるんだよね?」

「ああ、よく見えるぞ」

「大丈夫・・なんだよね・・?」

「もう大丈夫だ」

「よかった・・」

 

そう言うと大粒の涙を流しながら俺にしがみついて来た。

 

「本当によかったよぉ・・」

 

俺は何も言わず、優しく頭をなでた。

 

 

リタが泣き止むのを待ち、その後

俺が復帰後の日程を確認し、

雑談交じりに1時間ほど皆で楽しい時間を過ごした。

 

 

 

・・だが、そんな日常を俺は素直に楽しめない自分が少し嫌になった。

 

 

 





ハイパーセンサーと脳の設定は独自解釈です。
もしかしたらめちゃくちゃになってるかも・・・・


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