とある特殊小隊の日常前線(デイリーフロントライン)(旧) 作:ノア(マウントベアーの熊の方)
今回もごゆっくり見ていってください。
あれから1週間経ったが、あれから特に出撃もなく、俺たちは普通に訓練を続けていた。
デストロイヤーも飲み込みが早く、拳銃による射撃も様になってきたので、次からはデストロイヤーのグレネードランチャーの弾薬も完成したと報告が入っているのを思い出し、規模が小さければ出撃に連れて行っても良さそうだと思い始めた。
…まあその前にグレネードランチャーでの射撃訓練も見なければ行けないのだが。
まあ恐らくそこはハイエンドモデルという事でグレネードランチャーでの射撃は上手いと信じよう。
そんな事を考えながら俺達はいつも通り訓練を終え、イチとニコの操縦するヘリに揺られ、夕日を見ながら訓練区域から基地へと帰投していた。
基地へと帰り、それぞれが風呂場で汗を流したり、リラックスしている中、俺だけビデオチャットで指揮官と話をしていた。
内容はもちろん、捕縛した男がやっと喋った、次のテロ内容についてだ。
喋らせた方法は聞かない方が身のためかもしれないと思いつつ、内容を聞いていると、近々俺達の地区のとある街でテロを起こす予定らしい。
男が帰還した後に担当する事になっていた、確定事項で起こすテロだそうだ。
指揮官不在でもするとは大した根性だ。
期日は明後日、その街の近くの廃れたゴーストタウンから出撃して行うそうだ。
今は指揮官が出撃許可を貰いに行ってくれている所らしい。
俺達の上層部は起きてからで良いと思っているようだが、なんとかして起きる前に出撃許可を貰ってくれると自信満々に言っていたので、何か策があるのだろう。
まあ俺たちにできることと言えば敵の殲滅くらいなので、部隊運用のことは指揮官に任せ、通信を終った。
「さて…汗でも流してくるか」
そう呟き、座っていた椅子から立ち上がって地下にある温泉へと行く。
そして誰の服も脱衣場にないことを確認して、俺も服を脱いでから浴室へと向かった。
浴室へ入ると、そこには洞窟をそのまま使った無骨な大きい浴室と―――
必死に手で前を隠している涙目の知らない黒のロングヘアの女の子の姿があった。
「すみません!すぐ出ます!」
そう言い、慌てて浴室から飛び出て、扉を閉める。
そして、あるひとつのことを思い出した。
…基地の出入口の鍵は閉まっているのである。
つまり、誰も基地に入ることが本来ならできないのだ。
それに、俺達が気付かぬうちに入られていることはまあないだろう。
とりあえず、何者か確認する事だけでもしないと、そう思い、罪悪感たっぷりにもう一度浴室の扉を開き、もう一度見てみると、そこには先程の女の子の姿がなく、いつも通り、無人の浴室がそこにはあった。
疲れて幻覚でも見たのかもしれないと自分に言い聞かせ、かかり湯をして湯船に浸かり、身体を洗ってから浴室を後にした。
風呂から上がり、夕食を作るために休憩室へ向かい、キッチンスペースで夕飯を作る。
しばらくすると別々に行動していた皆が集まってきたので、みんなで食べ始めることにした。
食べ終わってから少し休憩していると、指揮官から『明日出撃可能になった、座標を送信するから明日出撃して欲しい』と、メールが届いていたので、風呂に入る前にみんなにそれを伝え、今日は早めに寝る事にした。
2日後、いつもより重たい身体に鞭を打ち、朝食を作る。
出撃まではまだ1時間以上あるので、朝食をみんなで食べてからゆっくりと銃の手入れをすることにし、万全の準備を整える。
銃の手入れを終え、みんながいつものユニフォームに着替えて銃のチェックをしてるのを見つつ、ヘリの手入れをしているイチとニコの所へ向かい、ヘリに搭載されているドアガンの手入れをする。
手入れと装填を終え、休憩室へと向かい出撃時間までゆっくりすることにしていると、整備を終えたみんなが集まってきた。
ついでだし早めにブリーフィングもしておこうとプロジェクターを使いブリーフィングを始める。
ちなみに今回は規模もそこそこなのでデストロイヤーには留守番してもらう事にした。
ブリーフィングを終え、最後にコーヒーでも飲もうとコーヒーを入れていると、C96が近寄ってきた。
「C96、どうした?」
「いや、なんか体調悪そうだなーって、昨日よく眠れました?」
「ああ、一応よく眠れてるはずだ…でも確かに身体はだるいかな」
「無理しないでくださいね、わたし達の代わりはあってもジンさんの代わりはないんですから」
「ああ、心得とくさ、C96もコーヒー飲むか?」
「あ、貰います!」
「了解」
そう言い、C96用のコーヒーも用意し、一緒に飲んでいると、もう少しで出撃時間という所まで来ていた。
銃と防弾チョッキ、その他の装備を整え、ヘリに乗り込み、目的の場所へと向かうと、所々に歩いているテロリストらしき人間が歩いているのに気づく。
ゴーストタウンの近くにヘリボーンし、こっそりと距離を縮めて行く。
しばらく進んでいくと、銃を持って警備をしている男のいる廃ビルを見つけた。
「えーと…テロリストの特徴は…と」
そう呟き、端末をいじって送られてきた特徴と男を見比べる。
そしてそれと同じ特徴があることを確認してから、ハンドサインを使いさらに距離をつめ、M14に狙撃してもらう事にした。
流石にこの距離で相手1人だけに対物ライフルは勿体ないと思ったのだ。
ちなみに今回はゲパードに『ゲパードGM6 Lynx』を装備してきてもらっている。
理由は普段の任務と違って射撃位置につけないと思ったからだ。
Lynxは立ったまま射撃も可能な対物ライフルで、5~10+1発装填することができ、2秒で6連射できるスグレモノだ。
近くの草むらまで距離を詰めて各自自分の持つ銃にサイレンサーをつけ、M14が"いつでも撃てるよ"とウインクで送ってくれたのを確認し、こちらも"狙撃開始"とサムズアップして合図を送る。
するとM14は軽く頷き返し、スコープを覗いた。
そして―――
「おやすみなさい」
そうM14が小さな声で呟き、警備の男の頭を綺麗にに撃ち抜き、男は物言わぬ骸となった。
それを確認してから廃ビルへと極力音を立てないように進んで、入口の両サイドに別れ、中を確認する。
誰もいないことを確認して静かに突入、クリアリングをしつつ部屋を進んで行った。
すると徐々に敵の姿が増え始めたので、視界を遮るようにスモークグレネードを投げ込み、それと共に突撃、敵の殲滅を開始した。
最上階まで殲滅しつつ上り、例の死神の刺繍の入った仲間がいないか探したが、仲間らしき人間の姿がなく、最後の部屋をクリアリングしてもいないことを確認した。
おそらく、元からこの場所にはいなかったのだろう。
そう考えながら、屋上への階段を登り、屋上へと出たが、やはりそこには誰もいなかった。
更なる捕縛はできなかったか、そう思い、一瞬気を緩めた時だった。
M500が何か音がしたと言い、隣のビルを見た。
俺もそれに続き見てみると、今まさにこちらを狙撃しようと銃口をこちらに向ける、スナイパーの姿があった。
しまった、そう言うよりも先に、その引き金が引かれ―――
―――瞬間、俺の体を衝撃が走った。
はたして、叢雲の運命はいかに!
と言ったところで今回は終わりです!
もう少しで1000観覧行きそうで歓喜してます…
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