とある特殊小隊の日常前線(デイリーフロントライン)   作:ノア(マウントベアーの熊の方)

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今回は早めに書き上げれた気がするノアです。
では今回もごゆっくり見ていってください。


第20話

食べ終わり、ソラとコックは大丈夫だろうかと考えていると、訓練開始までもう少しとなっていたので、急いで準備をしてから今日の訓練の段取りを再度確認した。

 

ちなみに今回の訓練内容はリーダー不在時を想定し、俺は基地で待機して見守りつつ、こちらから訓練区域の仕掛けを動かす、といった訓練である。

つまりは大雑把な命令はあるが、あとは自分たちで何とかする、という訓練である。

何故こんな訓練をするかと言うと、もし俺が負傷などの理由で戦場に出れない場合、その間部隊全体を休ませる訳にはいかないからである。

 

時間になるまで、俺は普段の任務や訓練でも使うインカムをつけて、1人休憩室でインスタントコーヒーを飲んでいた。

1人だけでまったりとしている事に軽い罪悪感を感じながら、時々聞こえてくるマイクチェックに対して返事をしていた。

 

しばらくして、時間になった瞬間、いつもとは違うタイプのサイレンが鳴り響いた。

訓練用の緊急サイレンである。

ドタバタとした音とヘリの音が聞こえ、やがて離れていく。

そこからは端末を使ってみんなのバイタルなどをチェックしながら、設置された仕掛けや監視カメラとリンクさせて、みんなの到着前に動作チェックを行っていた。

 

「動作チェックよし、バイタル全員異常なし…と…いや、心拍数が高いな、みんな緊張してるのか?」

 

そう思い、"緊張しなくていいぞ"と一声かけてやりたくなるが、今回の訓練ではこちらから声掛けは基本禁止となっているのでぐっと堪える。

 

やがて、インカムから『降下5分前』というアナウンスが聞こえてきた。

あとはこちらから訓練用標的などを動かすだけである。

作戦範囲内のドローンを一定数選択し、降下してくるであろう地点に配備する。

その後はいくつかの建物の上にスナイパー改造されたドローンを配備し、作戦開始を待つ。

しばらくして、作戦範囲内にヘリが入ったことを確認し、"状況開始"と無線で伝える。

ここからは一切手加減抜きだ。

まずは建物の上にいるスナイパードローンがヘリを探知し、他のドローンへと情報を伝える。

やがて全てのドローンが臨戦態勢に入り、射程圏内に入った汎用装甲車ドローンや通常ドローンなどから演習用レーザー弾が撃ちあげられる。

これは当たっても問題は無いが、戦闘続行不可能と判定されるまで当たるとヘリの場合ロックオンと同じ音が鳴り、人や戦術人形の場合は腕についた判定システムユニットが死亡、重症、軽傷、健常の4段階で判定し、それに応じた強さの電気ショック―――ピリッと来る程度のものだ―――が発生する。

 

やがてヘリは回避行動を取り、ドアガンを使用してドローンが撃破されて行く。

しかし、屋上に配置したスナイパードローンからチクチクと嫌がらせのように狙撃され、そちらの対処を先にせざるを得なくなっていた。

 

「よし、屋上のドローンに気をひかれてるうちにドローン小隊CからDを広場に招集、戦列を維持、重火器ドローンAを追加配備」

 

そう口に出しながらユニットを操作し、大きな乱れもなく広場にユニットを招集していく。

やがて集まった重火器ドローンから、RPGを模した大型演習用レーザー弾が発射され始めた。

やがて、無線から悪態をつく声が聞こえ始め、しめしめと悪い笑みが浮かんできた。

 

『ああもう!M14、ここから狙撃できない!?』

 

『できるわけないじゃん!M14でも流石に無理ですぅ!』

 

『ならゲパード!ゲパードならやれない?』

 

『できるわけないよ…ワタシの仕事を増やさないで…』

 

『M500!そんなこと言ってる暇があるなら撃って!相手は人型ですらないんだから当たるでしょ!』

 

『あーもう!わかってるよ!416も撃って撃って!』

 

『わかってるわよ!』

 

うーん、大丈夫かなこの子たち。

この程度で手こずられたらもし俺に何かあった時どうすればいいのだろう。

にしても対テロリスト戦闘向けにしては確かにドローンからの弾幕が正確…

 

「…あ、ドローンの設定大規模戦闘向けにしてたわ、対テロリスト戦闘向けにしないと」

 

そう気づき、慌てて設定を変更する。

そりゃあ小規模で大規模戦闘向け相手してたらこうなるか。

つまり今までのは善戦していたほうだろう。

 

『あっ!弾がバラつき始めたよ!』

 

『なんでですかね?でも今のうちです!』

 

そう無線から聞こえてきたと思うと、一瞬にしてスナイパードローンや地上に配備していたドローンが倒されていた。

流石は何度もテロリストを相手にしているだけある。

そこで俺は少し意地悪をしようとテロリスト戦闘でもなかなか見ることの無いクレイモア地雷―――これももちろん演習用だ―――をセットするドローンを使い、曲がり角を曲がってすぐなどにセットしていく。

更には建物の中にも何機かドローンを配備して、ゲリラ戦闘を行うように設定しておいた。

あとは今回の訓練用に1両だけ配備された歩兵戦闘車ドローンをどう使うかがカギとなるだろう。

…みんなパンツァーファウストとか持って行ってるよな?

まあなければ無かったで何とかしてくれるだろう。

無茶振りすぎるって?

気にしちゃいけない。

 

そんな事を思っいながらユニットの操作をしていると、いつの間にかみんなヘリから降下し終え、索敵に入っていた。

そして建物の曲がり角を曲がろうとした時…

 

『クレイモア発見!退避ー!』

 

そう言って、全員距離を取って設置されたクレイモアに射撃し、破壊していた。

 

「クソっ、バレたか」

 

そう悪態をつき、現在ドローンが認知している位置情報だけの画面に切り替え、現在のドローンとみんなの位置情報を照らし合わせる。

流石にドローンにバレてないかもしれないと思っていたが、どうやらみんなの位置はドローンの探知範囲内だったようだ。

そして今、みんなは路地裏のように細い道にいる。

つまり…

 

『正面から敵!』

 

『後ろからも敵来たぁ!』

 

囲まれますよねって。

さてさて、この狭い路地で一体どうするのかじっくり見させてもらおう。

そう思い、この路地の近くの監視カメラへと映像を切り替える。

すると、大量のドローンに囲まれたみんなの姿が見えた。

さて、みんなはどうするのかな?

 

『あたしが何とかする!みんなしゃがんで!』

 

そうデストロイヤーの声が無線から聞こえてきたと思うと、次の瞬間、大爆発が見え、周囲にいたドローンが爆風により薙ぎ払われ、気がつけば無くなっていた包囲網をポカーンと眺めるみんなの姿だけが残った。

 

「…うっそだろ、たった2発で26ユニット全滅させやがった」

 

訓練時には演習弾やペイント弾を使っていたからわからなかったが、デストロイヤーの装備する50mmグレネードランチャーの威力は思っていたよりも高いようだ。

しかし、その分反動も強く、当てるのは至難の技のはずだが…その大きすぎるモノを使いこなすように製造されたからか、見事に敵の密集地のど真ん中に撃ち込むという離れ業をやってのけたのだ。

 

『すごいじゃんデストロイヤー!一瞬で全滅させるなんて!』

 

『えへへ…どう?これがあたしの実力よ!』

 

『装備の実力とも言うよね…』

 

『ゲパードうるさい!』

 

そう無線から、笑い声と共に会話が聞こえて来て、微笑ましい気分になる…が、今は訓練とはいえ作戦中だ。

その声に引き寄せられない訳もなく…

 

『グレネーード!』

 

その声が無線から聞こえてきたと思うと、次の瞬間爆発音が無線から聞こえてきた。

…もちろん事前に配置していたドローンからのグレネードである。

おそらくさっきの射撃で全滅したと思っていたのだろう。

全員咄嗟にかわしたが爆風を少し貰い、軽傷判定1歩手前までのダメージを負っていた。

何やってんだか。

 

「さて…そろそろ歩兵戦闘車ドローンを出撃させるか」

 

そう言い、ゲームのコントローラーの形をしたコントローラーを手に取り、VRゴーグルを装備する。

そう、歩兵戦闘車ドローンを操作するためだ。

 

「戦車じゃないけど…Panzer vor!」

 

そう言いながら、コントローラーを使用して前進を開始させる。

ちなみにこの歩兵戦闘車ドローンはM2 ブラッドレーをベースに無人化した車両である。

グリフィンがスクラップとして格安購入したのを改造したそうだ。

 

もちろん今は平等性を保つためにインカムは外し、代わりにヘッドセットをつけて索敵している。

近くにドローンを集め、さながら本当に歩兵支援をするかのように進撃する。

やがて先陣を切っていたタクティカルを模したドローンがみんなを見つけ、撃たれながらこちらへと逃げ帰ってきた。

すぐさま昼飯角度へと車体を向け、ボタン操作して照準器を覗く。するとじわじわと歩きながら射撃している、みんなの姿を見つけた。

 

「距離測定よし、掃射開始」

 

そうぽつりと呟き、俺は射撃ボタンを押し、左から薙ぎ払うように射撃する。

するとみんなが慌てて建物の影に入っていく姿が見えた。

やがて追われていたタクティカルドローンが俺の操作する歩兵戦闘車ドローンの後ろへとつき、俺を盾として進軍を開始した。

 

やがて残っていたほかの場所に配置していたドローンによる包囲網が完成し、じわじわと距離を詰め始めた。

おそらくみんなはテンパっているであろう、そう思い、少しだけ無線を聞いてみることにした。

 

『どうする!?囲まれてる上に正面には歩兵戦闘車!パンツァーファウストも合計3発しかないよ!』

 

『爆発反応装甲はなかったはずだから…1発当てればシステム上止まる…はずですけど…』

 

『流石に歩兵戦闘車にもなるとワタシの徹甲弾で抜けるかどうか…少なくとも正面は無理だと思う』

 

『あたしのグレネードでも…流石に無理よね…』

 

『こうなったら…私が囮になるから、みんなはパンツァーファウストを当てるために肉薄して!』

 

『M500、流石にアナタだけじゃ無理よ、私も行くわ』

 

『あたしもあたしも!回避には自信があるからねー』

 

『わかった、じゃあ私と416とスコーピオンが囮、デストロイヤーとC96がパンツァーファウストで攻撃、M14とゲパードは周りの敵を狙撃して』

 

『『『『『『了解!』』』』』』

 

『それじゃあ作戦開始!』

 

そう無線が聞こえたと思うと、建物の影からM500と416、スコーピオンが飛び出してきた。

聞いていたのであまり乗りたくはないが、本来なら聞いていないはずだったのであえて陽動に乗ってやることにした。

まあ偏差射撃は手加減せずに当てに行くが。

当たっても怪我はないし大丈夫だろう。

 

しばらく交戦していると、近くから爆発音が聞こえ、音の方向を見るとタクティカルドローンが大破していた。

見た限りグレネードによる誘爆のようだ。

つまり…

 

「しまった!」

 

そう言った時、俺は歩兵戦闘車ドローンの操縦権を失い、歩兵戦闘車ドローンは大破していた。

思っていたよりも早い展開だったようで、見事に背後に回り込まれてパンツァーファウストを撃ち込まれてしまったようだ。

これは悔しい。

まあしかし最終的には撃破される予定だったので、予定が早まっただけだと思い、VRゴーグルを外し、端末を現在のドローン配置地図へと戻す。

見た限り、あと数台のドローンが撃破されると作戦は終了のようだ。

最後の悪あがきとしてドローンの機動性を生かして逃げまくってやろうそうしよう。

まぁとりあえずインカムをつけ直して無線でも聞くか…そう思い、インカムをつけ直して無線を聴き始めていると、何故だかみんながドローンの追跡をやめ、何故かテンパっているようだった。

理由を知るために監視カメラ映像でみんなの向いている先を見てみると…

 

―――そこには、大量のE.L.I.D.がこちらへと向かってきていた。




いかがでしたでしょうか?
ちなみに今回出てきた架空ドローンのイメージは、
スナイパードローン:本家ゲーム、通常1-1に出てくるドローンのオレンジを青にしたイメージにロングバレルの銃を装備したモデル。
敷設ドローン:上記通常ドローンのオレンジを緑にしたモデル。
タクティカルドローン:普通の一般的なタクティカルを白とオレンジメインの塗装をし、装備機銃を自動化したモデル。
歩兵戦闘車ドローン:ブラッドレーを白とオレンジメインの塗装をしたモデル。
そして通常の本家に出てくるドローンに軽く武装を施した歩兵ドローンです。
マトになるドローンがあるならこういったドローンもあるかなーと思って書いてみましたw

それではまた、次回でお会いしましょう!
長文失礼しました!

新規キャラ実装アンケート

  • HK417
  • M4 SOPMOD block 1
  • ジャッジ
  • 誰でも良い(全員参加)

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