とある特殊小隊の日常前線(デイリーフロントライン)(旧) 作:ノア(マウントベアーの熊の方)
私は『プロット通りに物語を進めようとしたがプロットに書かれていない内容を書いていた』……!
何を言ってるかわかんねぇと思うが(ry
はい、プロット通りに進めるはずがプロットに書かれてないこと書いてました()
では今回もごゆっくり見ていってください。
次の日になり、ソラにしばしの別れを告げ、迎えのヘリに乗って基地へと戻った。
基地へと着いてから、ソラに渡した端末にビデオ通話をかけて少しみんなと話し、いつも通り訓練場へと向かう……はずだったのだが…
「マジか、雨が降ってきやがった」
そう、雨が降ってきたのである。
昔の銃とは違い、今は薬莢というものに発射薬…つまり火薬が入っているので、確かに雨の中の射撃はできる…のだが、今日はラペリング降下などのヘリボーン訓練をメインにする予定だったので、できれば晴れの方が気分的によかったのだ。
そんな事を曇り空を見上げながら思っていると、ヘリの離陸準備をしていたイチが、天候図の映されたタブレットを手にコクピットから降りてきた。
「お兄ちゃんお兄ちゃん、大変だよ!このままだと嵐が来そう!」
「嵐か…どのくらいの時間続きそうなんだ?」
そうイチに尋ねてみると、今度はニコが反対側のコクピットから降りてきて、
「それがね…今グリフィンの予報局に聞いてみたんだけど、明日の朝まで…みたいなんだ」
と、言ってきた。
「明日の朝まで!?また長いんだな…」
「うん、台風みたいな感じらしいんだ…今朝急に近くで雲が発達しちゃったみたいだよ」
「また運の悪い…帰って来れただけマシか」
そんな会話を交わしていると、先程までポツポツと降っていた雨が、徐々に激しく降り始め、風まで吹いてきてしまった。
「2人とも悪い、荷物はそのまま明日のために置いておいて今日のヘリボーン訓練は中止にしよう」
「了解、計器切ってたら…うん、屋内に戻る時にびしょびしょになっちゃうかな…」
「待っててくれたら傘を持ってくるぞ?さすがに濡れると大変だろう」
「うん… そうしてもらいたいのは山々なんだけど、きっと風で折れちゃうと思うからいいよ、その代わりタオルの準備をお願いしてもいい?兄さん」
「わかった、濡れすぎたらそのまま軽く拭いて風呂にでも浸かってくるといい、じゃあ先にタオル準備しに戻っとくぞ」
「わかったよ、また後でね」
そう会話し、俺は先に基地へと戻り始める。
「じゃあニコ!計器お願いね!あたいドアの鍵閉めていくから!」
「わかったよ姉さん、じゃあ手分けして片付けようか」
そう会話する姉妹の声を後ろに聞きながら、俺は駆け足気味に屋内へと戻り、大きめのタオルを2つ準備して屋上フロアへと戻り、屋内にあるチェアへと腰掛けて2人を待った。
しばらく待つとヘリポートへと繋がるドアが開き、びしょ濡れになった2人が戻ってきた。
「ひゃー、濡れた濡れた!あたい久しぶりだなぁここまで雨で濡れたの…」
「だね、最近雨の中外にいることがなかったしね…」
そう言いながら、濡れた白いTシャツを絞りながら2人が俺に気づいてこちらへと向かってきた…のだが…
「…2人とも、透けちゃってるから隠してくれ」
そう視線を逸らしながら2人へと伝える。
あえて直接は言わないが、淡いピンク色の可愛らしい出っ張りが2つ、2人の胸元に透けてしまっているのだ。
「「あっ……」」
そう2人は顔を赤らめながら、片手で胸元を隠した。
それを横目に確認してから、タオルを二人の頭に被せてやった。
「あー…その…なんだ、男が俺しかいないとはいえ、透けた時のことを考えてしっかり付けといてくれ」
「うん、あたい達ブラつけてないの忘れてたよ…」
「…まあ、ボクは兄さんになら見られてもいいけどね?」
そうニコが悪戯っぽい笑みを浮かべながら、俺の顔をまじまじと見てくる。
「はぁ…やめてくれ、まだ色々と心の準備ができてねぇんだ」
「でも、早くしないとガンナーズのみんなが来ちゃうよ?予定だと今日でしょ?」
「ああ…それなんだが、思っていたよりも任務が入ってしばらく来れなくなったらしい…だからといって一緒に風呂に入れるって訳じゃないからな?」
「まあ、猶予は増えたってことだよね!みんなに教えてあげなきゃ!」
「やめてくれ、無理やり入れられかねん」
「まあいいじゃん、兄さんなら大丈夫だって」
そんなやり取りを交し、2人は俺の顔を見てあははっと笑いながら、体を温めに行くと言って階段を降りて風呂場へと向かった。
そんなに顔が赤くなってたりしてたのだろうか。
その後、俺は1人で、ガラス越しに外の様子を眺めていた。
ぼーっと外を眺めていると、ガラスにM500が写っていることに気づき、後ろを振り向く。
すると、M500は何も言わず、笑顔のまま俺の隣へと座ってきた。
「……『あの日』のことを思い出すな」
「うん……覚えてたんだね、ジンさん」
「……ああ」
そこまで言うと、またお互いに黙り込み、2人して外を眺め始める。
しばらくすると、M500が近くへと寄ってきて、俺へともたれかかってきた。
「…ジンさんは、ずっと私の傍から離れないでいてくれますよね?」
「…もちろんだ」
「あの人みたいに…急に私の元からいなくならないでくださいね」
「…やっぱり、まだ想っているのか?」
「忘れたことは無いよ、だって…本当に大好きだったんだもん」
そう言って、M500はふふっと笑い、笑顔を浮かべていた。
「…そうか」
「あー、もしかして妬いちゃいました?」
そう言い、笑いながら、俺の顔を覗き込むようにしてからかい気味に言ってくる。
俺はそれに対して何も言わず、M500の頭を撫でてやった。
「…確かに、あの人の事は忘れたことはないよ、でもね…今は私の大好きな…ジンさんがいる。だから私は大丈夫だよ」
「…昔から、君には助けて貰ってばかりなんだ。今度は、俺に君を助けさせてくれ」
「…うん、頼りにしてるからね、"叢雲くん"」
そう懐かしい呼び名で俺のことを呼び、M500はまた、俺に体を預けてきた。
「…その呼ばれ方も懐かしいな、部隊成立した後はずっとジンさん呼びだからな」
「あの時のジンさんは可愛かったなぁ…まさか、あの時の無愛想な子が私たちの隊長になるだなんてね」
「…やめてくれ、恥ずかしい」
そう言いながら、照れ隠しに頭をかく。
あの頃から考えると、俺はこの部隊に入ってから、大きく変わったものだ。
おそらく…いや、確実にその理由を作ってくれたのは、何物でもないM500だ。
本当に彼女には、この前の部隊の時から良くしてもらっている。
本当に、感謝してもしきれない。
「…さて、今日の午後のことを考えないとな、って言っても、地下射撃場でできることしか無理だけどな」
「だねー、さ!私も過去のことばかり思い出さずに、今を生きていかないとね!」
「無理はするなよ?何かあったら、どんなことでもいいから頼ってくれ」
「わかったよ、ジンさん」
そんな会話をしながら、俺たちは笑い合い、共に午後の準備へと取り掛かった。
どうでしたでしょうか?
叢雲とM500の出会いはまた後日書こうと思ってます。
M500の『想い人』とは誰なのか、どのような関係だったのかはお楽しみに…
ところで余談ですけどこういう擬人化ものの(ドルフロは正確には擬人化ではないですが)ゲームのキャラって基本ノーブラだと思うんですよ
まあたまにつけてる子はいますけどノーブラ率は高いと思うんです(ノア調べ)
さらに余談ですけどようやくうちの司令部にM500が着任してくれました……
なんで☆3なのにここまで出てくれないの…?
ではまた次回、お会いしましょう!
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