とある特殊小隊の日常前線(デイリーフロントライン)(旧) 作:ノア(マウントベアーの熊の方)
セリフが多くなって辛い今日この頃…_:( _ ́ω`):_
「うーん?」
気がつくと、俺はどこかもわからない森の中で倒れていた。
近くにヘリの残骸があるので、墜落した時に投げ出されてしまったのだろう。
とりあえずほかのメンバーの無事を確認するために痛む身体にムチを打ち、瓦礫の方へと歩き始めた。
「誰か、誰かいないかー?」
そう言いながら瓦礫をどかしたりしつつ探していると、近くの草むらや瓦礫の中からほかのメンバーがでてきた。
「ジンさん大丈夫?」
そうM500に言われ、改めて自分の身体を見回してみる。
幸いにも切り傷がある程度で、大した怪我はなかった。
「ああ、M500は大丈夫か?」
「うん、切り傷程度だよ」
「うう…服がボロボロ…帰ったら新しくしなきゃ…でも布が勿体ないなぁ…」
そうC96は言いながら、自分の身体の外傷状況を確認していた。
「帰ったら新品の服買ってやるから、な?生きてただけマシだって」
「はーい…絶対ですよ?」
そう言いつつ、全員の無事を確認していると、M14だけいないことに気づいた。
「M14はどこだ?まさか瓦礫の下敷きに?」
「ここでーす、ここー…」
そう声の聞こえた方向を向いてみると、瓦礫に右足が挟まれて動けなくなっているM14の姿があった。
急いで瓦礫をどかし、引っ張り出してやるが、どうやら右足の骨が折れてしまっているようで、立てなくなっていた。
「いたた…すみません、ジンさん…もし何かあった時は置いていってくださいね」
「誰がそんなことするかよ、みんなで帰るぞ」
そう言いながら、M14を近くの木に身体を持たれさせてやる。
「…パイロットは…攻撃の段階で即死か…でも死体は持って帰れないし…仕方ない、位置情報だけ記録しておこうか、416、頼めるかい?」
「了解です、えーと私のGPSは確かここに…あったあった」
そう言い、416がみんなに支給されているGPS搭載地図で地点を記録する。
記録してもらっている間に、俺もその地図を取り出して近くに通信設備のある所がないかを探していた。
すると、ここから3日か4日歩けば着きそうな所に一般PMCの基地があるのを見つけた。
そして、ヘリにもしもの時のための1週間分の全員分の非常食があることを思い出し、自分たちの銃を拾い、今必要のないものを捨ててその分非常食と自衛用の最低限の銃弾を持ち、その基地へと歩くことにした。
その様子を見たM14が、
「やっぱり…私荷物になっちゃいますから、ここに置いていってください」
と、申し訳なさそうに言ってきた。
「いや、連れていくよ、一応足に添え木しておくからな」
「はい、わかりました、すみません…」
「いいんだよ、添え木もした、応急手当もできるだけした…バックパックを前に背負って…よし、おんぶするからな」
「恥ずかしいですけど…わかりました」
そう言い、しゃがんだ俺の背中にM14が乗ってくる。
M14分の荷物と銃があるので、とてつもなく重たいが仕方ないだろう。
…そして地味に背中に柔らかい2つの感触があるが気にしないでおこう。
こうして、M14に道案内を任せ、俺達は長距離移動を始めることとなった。
2059年 1月30日
あの墜落から4日経った。
特に襲撃なんてことも幸運にも無く、もう少しで例の基地の近くという所まで来ることができたが、予定より1日多くかかってしまった。
まあ仕方ないだろう。
理由?聞かないでくれ、決して装備やらなんやらが重たくて体力が持たなかったとかそういうのじゃないんだ、うん。
台形のシェルターのような形をした基地へ着き、ドアを開けて中へと入る。
しかし、そこに人の姿はなく、薄暗い暗闇だけが広がっていた。
とりあえず近くにあったコンソールをいじり電気をつけてみると、何事もなく電気が着いたので、無線機を探して本部へと通信する。
すると指揮官と無線が繋がった。
「こちらシグマフォース、通信遅れました」
『なんや、生きとったんかワレェ!ヘリの墜落ポイント行ってもパイロットの遺体だけで誰もおらんって聞いたから心配しとったんやぞ!』
「…待ってたら来たのかぁ…」
『そりゃそうやろ、反応消えたら墜落したと判断して救援に行くわ』
確かに、それもそうだ。
何故そのことにもっと早く気づかなかったのだろう。
「…でも生体反応ありますよね?」
『あっ…ホンマやんけ』
…お互いに見落としがあったようだ。
まあそれほどお互いにテンパっていたのだろう。
「とりあえずこちらはM14が墜落で足を骨折しました、救援ヘリを頼みます」
『了解、それと今調べたが、その場所は最近そこを基地にしてたPMCが倒産したことで空き家になってたみたいや』
「そういうのは早いんですね…」
『まあな、そこの屋上にヘリポートがあるはずや、そこにヘリ飛ばすから待っとき』
「了解」
そう言い、無線を切って屋上へと向かい始める。
屋上のフロアへ着くと、みんなして椅子へ座り、休憩し始めた。
「疲れたな…」
「すみませんジンさん、私が骨折なんてしたばっかりに…」
「いいんだよ、帰ったら修復行ってきな」
「はい、わかりました」
「ワタシもうダメ…疲れて死にそう…」
「わたしももうムリムリムリ…疲れたよ…」
「でもいい訓練にはなったんじゃないかなー?長距離行軍なんてすることないしさー」
「スコーピオンは真面目だよね…私ももう無理だよ…」
「…私はそうでも無いけれど」
「416、足ガックガクしてるぞ」
「うっ…言わないでください」
そんな会話をしつつ、建物の中でヘリを待っていると、どこからともなく"ガン"という鈍い物音が聞こえてきた。
「…老朽化でもしてるのか?そうには見えんが」
「さあ?幽霊ってのもあるかもねー」
「ひっ、ゆ、幽霊…?」
「落ち着けM500、全部が悪い霊だけじゃないさ」
「幽霊自体が怖いんだってばぁ!」
そう怖がるM500に対し、面白がるかのように、スコーピオンがいじりはじめる。
「ほら、M500、肩に手が……」
「ひいっ!?」
「あははっ、嘘だよ嘘!」
「もう…驚かさないでよスコーピオン…」
そんな会話をしていると、遠くの方からヘリの音が聞こえてきた。
「…そろそろ出るか、音は小さいがもう近くだろう」
「ステルスホークならそうかもねー、音小さいし」
「でもパイロット誰なんだろ?前任の2人は死んじゃったし…」
そんな会話をしつつ、M14をまた背負ってヘリポートのある屋上の外へと出る。
するとちょうど着陸するために高度を下げてきているところだった。
着陸を終えてエンジンが止まり、コクピットから2人の人物が降りてきて、二人揃ってヘルメットを外し、敬礼をしてきた。
「あたいは自律人形のイチです!よろしくお願いします!」
「そしてボクは自律人形のニコです、よろしくお願いしますね」
そう、黒いショートカットをした目の色以外瓜二つの女の子2人は挨拶をしてきた。
「よろしく、俺は隊長の叢雲 仁だ、気軽にジンとでも呼んでくれ…こいつに乗ってきたってことは君たちが次の専属パイロットかい?」
「はい!ベイクール指揮官に任命されました!」
そう赤い目をしたイチという名の女の子が伝えてくる。
そして、
「『この方が宿舎もひとつで済んで、なおかつ何かがあった時に対処できる』との事です」
と青い目をしたニコという名の女の子が伝えてきた。
「了解、ところで君たちの名付け親は誰なんだい?名前の由来がものすごくわかりやすいんだけど…」
「ベイクール指揮官です!」
「あー…それでか…あの人コードネームみたいな名前しかつけないからなぁ…」
「そうなの?ボクはこの名前意外と気に入ってるんだけど」
「あー、それならいいんだ、イチは大丈夫か?」
「うん!『お』をつけたら歴史上の人物みたいだしね!」
「そうか、なら良かった」
「気遣いありがとね、お兄ちゃん!」
「…ん?」
なんか今とんでもない言葉が聞こえた気がして、思わず固まってしまう。
「兄さん、どうしたんだい?」
「…誰にそそのかされた?」
「そそのかされてはないけど…ベイクール指揮官がそう呼んでやれって」
そう言われ、思わず思考がフリーズする。
「あぁんのバカ指揮官が…」
新しく作られた子達になにを教えこんでいるんだ、そう思ってしまう。
まあもしかすると既に家族のいない俺に対する配慮のようなものなのかもしれないのだが。
「はぁ…まあいい、帰りの操縦よろしくな」
「「了解しました!」」
そう2人は息を揃えて言うと、コクピットまで走って行き、エンジンを回す準備を始めた。
メインローターが回る前にヘリへと乗り込み、みんなが乗り込み終わったところでローターが回り始め、程なくして機体が浮き、基地へと進路を取った。
妹が欲しい人生だった一人っ子です。
だからか自分が書くのに妹属性の着いたキャラが多くなってる気がしてます…w
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