とある特殊小隊の日常前線(デイリーフロントライン)(旧)   作:ノア(マウントベアーの熊の方)

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今日はいつもと別の時間に出してみました。
今回もごゆっくり見ていってください。


第9話

あの日から2日後、いつも通り朝のブリーフィングをしていると、司令部から暗号化回線を通じてメールが入った。

メールによると、明日、大規模なテロが起こると事前に察知できたらしい。

 

2箇所で起こるとされているらしく、そのうちの一つは別の特殊部隊が任務にあたるそうだ。

…そのもうひとつの部隊隊長、今病んでた気がするのだが、大丈夫なのだろうか。

 

そんなことを考えながら、前日ということで訓練内容を少し変え、ブリーチング訓練やルームクリアニング、狙撃班との連携の訓練をする事にし、そのために近くのグリフィンが所有している訓練区域まで、イチとニコに頼んでヘリで移動した。

8人にまで増えたので多少キツかったが、あと1人くらいならば乗ることができるだろう。

…少し大きめのヘリにしてもらった方がいいかもしれない。

今度指揮官に提案してみよう。

ちなみに訓練区域の予約は指揮官がしっかりと押さえてくれていた。

たまにやらかすが割と頼れる人である。

 

訓練区域まで到着し、デストロイヤーを機内に残してそのままヘリボーン訓練から始め、そのままセーフティゾーンまで徒歩で移動、残りの3人と合流して実射訓練を開始した。

 

まずはM500にブリーチング弾を装填してもらい、ドアブリーチング訓練、そのまま突入してルームクリアニング訓練、これを数回繰り返し、次は市街地を模したエリアで狙撃班との共闘訓練、そして今度はドアブリーチング訓練を俺もM26 MASSにブリーチング弾を装填して、ドアブリーチングをして突入、ルームクリアニングと2パターンを2セット繰り返し、昼休憩とした。

 

「よし、みんな休憩してるとこ悪いが、今度は敵装甲車両が現れた時の訓練をする、ヘリのスペースの都合上AT4を実弾3発分しか持ってこれてないから後方支援班のゲパード、C96、M14に各1発づつやってもらうから、そのあとは空撃ちで訓練をする、ここまでで質問は?」

 

そう言うと、みんなは昼ごはんを食べつつ首を横に振った。

こう考えると訓練にも支障が出てきているので、早急にヘリを大きくしてもらう必要があるだろう。

 

そのあとは俺も昼ごはんを食べ、少し休憩してから対装甲車両訓練に入った。

その訓練が終わり、今度は午前にやった訓練を通しで2セット、そのあとはヘリも使って殲滅訓練を2セット行い、今日の訓練を終えた。

 

帰ってからはそのまま先に風呂に入ってもらい、俺は明日に備えて別の準備をしていた。

もしかしたら、ヤツらの仲間―――俺の両親を殺したヤツらの仲間が現れると願って。

 

次の日―――2/5になり、俺だけでもといつもとは違って日が昇る前に目を覚ます。

理由は特になく、なんか眠りにつけなかったのだ。

…いや、一応すぐにテロに対応できるようにとでも理由を付け加えておこう。

入念に銃の手入れをし、あとは出撃命令が出るまで待機となった。

待機していると、指揮官から『いつでもすぐに出撃命令が降りた時に伝えれるように俺も待機している、まあ気楽に待ってろ』とメールが届いた。

指揮官も既に起きているようだ。

しばらくした後、みんなも起きてきたので、みんなと一緒にご飯を食べる。

何気ない時間だが、いつもにも増して緊張感が張り詰めていた。

 

―――そして、その時は来た。

基地内にサイレンが轟き、備え付けられたパトランプが光り始めた。

…出撃だ。

イチとニコは既にいつでも行けるようにと機上で待機してくれていたので、あとは俺達が乗り込むだけだ。

 

「よし、シグマフォース、出撃!」

 

「「「「「「了解!」」」」」」

 

そうみんなの返事を聞いた後に、機体へと走ろうとすると、待機組として待っていてもらう予定のデストロイヤーに呼び止められた。

 

「…あたしは、基地でみんなの帰りを待ってるから、だから…みんな、無事に帰ってきてね」

 

「ああ、みんなで帰ってくるさ」

 

そう言い、デストロイヤーの頭を撫でてやって、機体へと乗り込んだ。

 

 

現場へと着くと、やはり少し遅かったらしく、既にテロリストによる殺戮が始まっていた。

 

「ドアガンスタンバイ!降下地点の安全を整える!」

 

「イエッサー!」

 

そうわざと軍隊らしく416が返事し、備え付けられたドアガンを構えた。

 

「用意…射撃開始!」

 

そう言った瞬間、テクニカルに乗ったテロリストや、歩いて銃を乱射しているテロリストどもをミンチにするため、射撃が開始された。

しばらく撃ち続け、降下地点の安全性を確認できてから、ヘリボーンして近くの遮蔽物へと退避、ヘリに離脱してもらう。

 

ヘリが離脱したのを見たからか、テロリストがまた束になって迫ってくるのを確認したので、遮蔽物を使いつつスコーピオンとC96に軽機関銃による制圧射撃をしてもらう。

その隙に416によるグレネード射撃を加え、制圧を確認してから突撃を開始した。

 

しばらく進軍した後、C96、M14、ゲパードに狙撃位置についてもらい、索敵しつつ敵を狙撃して進路を確保してもらう。

そしてしばらくした後、乗ってきたのであろうテクニカルへと敗走し始めるテロリストの姿が目立つようになってきた。

 

追いかけていくと、その中に例の死神の刺繍を頬にした男を発見した。

間違いない。

ヤツらの仲間だ。

 

「M14、ゲパード、あの男の向かう先のテクニカルを潰せ、416、スコーピオン、M500はあの男以外を殺れ、俺はヤツを捕らえる、C96はスナイパー組の護衛を継続せよ」

 

そう無線で伝え、みんなから了解と短く返ってくるのを確認し、出せるだけの速度で男へと近づく。

やはりこちらに気づいたらしい男が、自らの頭を拳銃で撃ち抜こうと銃を抜こうとしたその時、XREPをあらかじめ装填していたM26 MASSのトリガーを引き、男へと撃ち込み、動きを止めた。

その隙に手錠を後ろ手にしてかけ、捕縛が完了した。

 

「ターゲットの捕縛を完了、各自状況は?」

 

『こちら416、スコーピオン、M500と共に敵の殲滅完了』

 

『こちらM14、スコープ越しに見える敵はなし、やった、完全勝利だぁ!』

 

『こちらゲパード…M14と同じくワタシもスコープ越しに敵影見ず、任務しゅーりょー』

 

「了解、狙撃班は俺と合流、この男の捕縛をしててくれ、416とスコーピオンは念の為索敵、M500は狙撃班がこっちに着き次第俺と索敵だ」

 

そう伝えると、みんなやっと終わった、という感じで多少リラックスした風に了解と返ってきた。

一応気は緩めていないと信じ、司令部へと捕縛したことを伝え、ヘリを送って貰うことにした。

そのあとは索敵して敵がもういないことを確認し、司令部からのヘリへと男を乗せ、俺達もイチとニコの操縦するヘリへと乗り、基地へと帰還した。

 

基地へと着くと、デストロイヤーがヘリポートで出迎えてくれたので、みんな無事だと伝える。

やはり喜んでくれたのでよかった。

そのあとは無線で男の搬送が終了し、尋問を始めると指揮官から休暇と共に伝えられた。

これで、ヤツらの名前や計画も少しは知れるだろう。

そう少し安堵しながら、みんなの待つ休憩室へと向かった。




いかがでしたでしょうか?
今回は地の文が多めになっていますが、これからもこういう書き方の方がいいのかな…と思っております。

よろしければコメント、評価の程をよろしくお願いします。

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