魔法少女リリカルなのはStrikerS ~The After Reflection/Detonation IF~   作:形右

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 いよいよラスト。今更かよ、っていう技術関連の設定とかもありますが、一応この作品内での概要をまとめておこうということで、こうしてみました。
 あと、オリ武装のイラストも一応載せてますが、ぶっちゃけ武装とかちゃんと考えて描くの初めてなので、拙いのはご勘弁を。
 あとがきでも書いてますが、もしかしたら配色は変えるかもしれませんので、あくまでイメージの補完、参考程度に思って頂ければなと思います。


デバイスおよびその他設定等

【各デバイスの分類と概要】

 

 

 

・ストレージデバイス

 ───ミッドチルダ式を扱う魔導師にとって、もっとも基本となる魔導端末。演算補助と記憶装置を備えた『杖』の形状を取る物が殆ど。記憶容量が多い物になると魔導書の形を取るが、基本的にそこまで多彩な魔法を使用する術者は少ないため、大多数が『杖』を模した汎用型を使っている。

 インテリジェント型とは異なり自律思考・自己調整機能などは持たないが、ごくまれに簡素な応答機能を有するものもある。処理能力自体は高いが、魔法の発動に際する判断は魔導師に委ねられる為、本人の力量が問われる。

 

・インテリジェントデバイス

 ───『意志を持つ』とされる魔導端末。基本となる機能や本質はストレージ型と同じだが、此方には端末に自律思考・状況判断などを行うAIが搭載されている。そのため、しばしば人格型と呼称されることも。

 デバイス側が状況に応じて魔法の発動を助けるなど、魔導師主体であるストレージ型とは異なり、デバイス側と魔導師側の息が合っていないと扱いが難しい。また期待が高価である事などからも、汎用的であるとは言い難い。しかしその分、術者と端末が互いを信頼し合い、理解し合っている時に発揮する力は絶大。また機体も基礎が高価なものは拡張性が高く設定されている事が多く、ストレージ型よりもかなり多くの形態を搭載している場合も多々ある。

 

・アームドデバイス

 ───古代・近代ベルカ式の術者が使用する、基本形態から『何らかの武器を模した』魔導端末の総称。そのため形状も術者や用途によって様々で、人格型・非人格型が混在していることもあり、基本が『杖』であるミッド式よりもかなりバリエーションが豊富。

 なお、そのほかの特色としては、形態変化によって用途ががらりと変わるミッド式に比べると、模した武器や戦闘方法に合わせた威力や射程の拡張など、まったく別種の攻撃(射撃から斬撃)に切り替えるというより、何か一つの攻撃(例えば斬撃や打撃など)を強化するような変化である事が多い傾向にある。

 

・ブーストデバイス

 ───分かり易い『杖』や『武器』の形を取らない、珍しいデバイス。魔法の発動そのものではなく、術者の魔力や放出の強化に特化している。本来、『遠隔補助魔法を遠くに届ける』事は非常に難しいとされている。しかしそれをカバーして、魔法を対象に向け正確に『効果を減衰させることなく射出して届ける』ことを主目的に開発されたのがこのデバイス。

 そして、後衛からでも前衛に対する回復や身体能力強化といった支援魔法をタイムラグを極力抑えて使用する事が出来る、という特性から、召喚魔導師が好んで使うことが多い(加えて、召喚魔導師が使用すると、召喚で遠隔へ『門』を開く事で普通に撃ち出す以上に早く、且つ大多数に使用する事が出来る為、非常に強力な性能を発揮する)。

 

・ユニゾンデバイス

 ───『融合騎』とも呼ばれる、古代ベルカ発祥の融合型の魔導端末。インテリジェント型以上にヒトに近い設計が為されており、現在ではメインで使用する術者が殆どいないなど、非常に癖が強い。

 その最も稀有な点は、融合騎自身が『リンカーコアを有する魔導師』であること。使用者と融合することによって、単純に『二人分の魔導師』としての力を発揮する事が可能になるという、他とは一線を画した特異なデバイスである。

 しかし当然、特異である以上、力を完全に発揮するには、他のデバイス以上に厳しく危険な条件が付きまとう。まず術者と融合騎の相性が悪い場合、そもそも融合自体が行えない。仮に融合が行えた場合でも、融合騎側が術者を呑み込んでしまう『融合事故』が起こる危険性を孕むなど、使い手を選ぶピーキーな側面を持つ。

 だが、それらの条件をクリアした場合に発揮される力は単純なインテリジェント型を大幅に超える事も。また、古代ベルカで開発された当初は融合騎が人間大のまま分離して戦うことも想定されていたが、のちにサイズを縮小する事で、別個の戦闘を犠牲にする代わりに、融合の若干の相性緩和と複数の融合を想定することも可能になった。尤も、融合騎を扱える術者の絶対数が少ない上に、複数の融合騎と融合相性が高いケースが稀である為、複数の融合例はほぼ幻に等しいが。

 

・AEC武装

 ───ミッドで近年開発の進む物理兵装。魔導端末ではなく、質量兵器に近い位置づけだが、その駆動には魔力が用いられている為、完全な質量兵器扱いはされていない。

 物理破壊設定の魔力攻撃との違いは、魔力を魔力として物理エネルギーに転換するのではなく、魔力を衝撃波や防護障壁などに変換、あるいは魔力砲を電磁コートするなどして、電磁砲として打ち出す機構を搭載している。後者は以前の事件の際、エルトリアとの交流で魔力をフォーミュラエネルギーに変換することで、よりAMFなどに阻害されない砲撃を使用することも可能になりつつある(フォーミュラの術者向けに使用も研究されているが、基本が魔力駆動で設計されている事や、ヴァリアント系装備の汎用性の高さから、フォーミュラ単体でAECを使用する事はあまり推奨されておらず、どちらかというとフォーミュラも使える魔導師向けに研究されている側面が強い。ただ、フォーミュラの技術はまだ完全に公開されているというわけでもないため、ナノマシンの製法などから研究はやや停滞気味である)。

 

・ヴァリアントアームズ

・ヴァリアントウェポン

・ヴァリアントギア

 ―──いずれも、フォーミュラ術者が使用するヴァリアント系武装の名称。世代的にはウェポンが第一世代と言えなくもないが、アームズに流用されて以降、再度表舞台に上がってきた時点では改良が加えられており、どちらかというと世代というより、どういった目的に特化しているかが、それぞれを分類する指標となる。

  ヴァリアントギアは本作オリジナルの武装で、アームズとウェポンの両方の運用データと特性、そして魔導端末機体(デバイスフレーム)を搭載した第三世代型(詳しくは後述)。

 

 

 

 

 

 

【登場デバイス】

 

 

 

───ヴァリアントギア(イージス)

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 『ヴァリアントユニット』を『魔導端末機体(デバイスフレーム)』と合わせた武装。

 基本的にデバイスは魔力を通すことで自己修復が出来るが、フレームそのものに損傷が及ぶと、部品の交換や改修が必要となる。

 が、その欠点を、『ヴァリアントコア』を融合させることで、周辺の物質を取り込む機能を追加。よりいっそうの自己修復機能・継続戦闘能力の強化を図っている。

 元々魔導端末との融合という点では、以前の事件でなのはが使用した『ストリーマ』や『エストレア』が先に在るが、デバイス寄りだったそれらに比べ、こちらはヴァリアント系とユーリの『魄翼』、そして『フォートレス』の特性を併せ持った独自仕様になっている。

 

《基本形態》

・チュトラリーイージス(盾、展開時は翼装)

・イージスグラディウス(手甲剣)

 

 チュトラリーは、なのはの『フォートレス』とユーリの『魄翼』を基にした盾の時の呼称。ユーノが一番好んで使うメインの形態。

 基となった二つと同様に、高い誘導操作性と自律飛行能力を両立させている。ただし『フォートレス』とは異なり、砲撃機能はない。その代わりに、『魄翼』の推力機(スラスター)としての飛行補助と、『フォートレス』や『ストライクカノン』と同じ、ブレード生成機能は有している。生成されるのは、バルディッシュやレイジングハートのザンバーやストライクフレームと類似した、半実体の魔力刃。浮遊させて攻撃に転じるほか、グラディウス時には腕に装備して、手甲剣として用いる事も出来る。

 

《内蔵武装》

・キャプチャーヴェッジ

・バトラキーテス

 

 展開した翼の両側に、一機につき四つずつ収納されている楔型の小型遠隔操作武装。

 『フォートレス』や『魄翼』と同様に、誘導操作と自律飛行機能を持つ。自身の得意とする戦法補助、攻撃範囲の拡張のためのものとしては、なのはの『ブラスタービット』が一番近い。ただし、なのはの『ブラスタービット』とは異なり、内蔵型なのでエネルギーが切れる前にリチャージが必要になる。そのため、射出後に単独で飛行していられる時間はそこまで長くはない。

 収納時は(くさび)型で、射出されると四つの爪が開く。非展開時との変化が(かすがい)を十字に重ねたように見える事から、楔子(ウェッジ)と呼称されている。

 魔法の拡張を目的に設計されており、ユーノの得意とする防御や結界系の効果範囲の拡張などを補助する役割を持つ。特に、バインドやケージ系魔法を遠距離で同時に発動させることで、敵を捕らえる為の檻にも用いられることが多い。このため、捕える者(キャプチャー)という名も冠されている。

 とはいえ、護りの方もお飾りという訳ではなく、『クリスタルケージ』に『プロテクション』の特性を併せ、本来一度発動したらそれまでのケージ系にバリア系の弾く力を付与し流し続ける事で、本来は檻として使われる魔法を自分の全方位防御に利用できる。その他にも、実体の盾と合わせての多重防御壁の展開なども行える。

 『バトラキーテス』は厳密には武装ではなく、翼装として展開した時に生成される光の羽根の事。孔雀石の様に波紋を広げる魔力の翼を創り出す武装なので、バトラキーテスという名前が与えられた。正式名称は『バトラキーテス・アーレ』。

 ユーリの『鎧装』の特性を前面に押し出した、魔力容量の大きい術者たちに比べると劣る空戦能力を補う推進器の役割を持つ。ユーノがフォーミュラを得る事によって会得した外部への干渉と、元々の高い魔導運用技術を併せて、周辺の魔力素やエレメントを集めて翼で受ける事によって飛行補助を行う。また、この魔力素を集めるプロセスを使って、フォートレスから引き継いだ魔力駆動の分を補ってもいる。

 更に、このシステムを応用技として、『魔法の基点』にする事や『魔法を拡散させる』事も出来る。ただし、あくまで『集めて使う』或いは『弾く』だけなので、可能かどうかは本人が使うならユーノの、拡散は相方となる術者それぞれの技量や魔法によりけり。

 

 

───レイジングハート・エストレア

 

《前作で登場した形態》

・エストレア(槌鉾(つちほこ)

・ストリーマ(腕部固定砲)

 

《追加および復帰形態》

・アクセルモード(杖)

・F/バスターカノンモード(槍杖(そうじょう)

・F/エクセリオンモード(槍鉾(そうぼう)

 

《外部追加武装》

・ブラスタービット、フォートレスユニット、ストライクカノン

 

 『F/エクセリオンモード』は、以前のエクセリオンに加えて、エストレアの形態からの派生を取り入れた、原典でいうところの『エクシードモード』に当たる形態。エストレアの方にエクシードの呼称が冠されたため、本形態にはエクセリオンの名が残された。

 縦向きの矛先が、横向きに変わり、エクセリオンにやや黒みが増えた状態になる。通常の杖の形態を戻し、エクセリオンのストライクフレームを生成する機構を併せて載せてある。

 実体的な敵に対しては、腕部固定砲へ換装し使用する。外部武装である『ストライクカノン』との同時運用も可能であるが、基本的には『魔法に対して質量兵器』を行うことは管理局という組織の特性上あまり好まれておらず、いまのところは同時使用許可が降りる事は稀(より正確には、規制が再び厳しくなり改修と規制が為された)。

 上記の理由から、強力なAMFやフォーミュラの類に対抗せざるを得ない時は、改修時に残されたFモードの腕部固定砲(ストリーマ)に搭載された電磁コーティング砲撃を主に用いる。

 また、前回に引き続きフォートレスユニットも同時運用できるように設定されているほか、外部武装であるブラスタービットを用いることで更に広範囲、かつ多数の目標に対する攻撃能力を高めている。

 

 

───バルディッシュ・ホーネット

 

《前作で登場した形態》

・ジャベリン(槍)

・ブリッツセイバー(片手剣)

 

《追加および復帰形態》

・ブローヴァフォーム(戦斧)

・クレッセントフォーム(大鎌)

・ライオットブレード/ザンバー(二刀流および大剣)

 

 『ライオットモード』は、ストレートセイバーとブリッツセイバーからの派生で、小型の二つに分ける二刀の状態と、状況に応じて合体させた大剣形態への変形も可能にした。

 ジャベリンとブリッツセイバーを残して、旧形態であるブローヴァフォームとクレッセントフォームを追加回帰。そこへ更に、ザンバーの派生を二刀流から移行出来る様にした『ライオットモード』の搭載を行った。

 この二刀流を搭載した理由は、ヴァリアントアームズの武装換装の速度や、自身の高速機動をより活かす為の構想からのもの。以前の戦いではユーリの高速機動について行くほどの『魄翼』の様な装備はあったが、フェイトの高速機動(特に当時は使用出来なかったソニック)を使用していても着いてこられる『盾』は、現状の魔法技術では少し厳しい。特に魄翼は魔法技術でフォーミュラのそれではない為、技術輸入の範囲に入っていない。頼めばユーリは快く教えてくれるだろうが、『盾』を付随させる戦いを行うには、盾の側に要求する性能が高まりすぎる。

 そのため幾らか可能性を考えた上で、より早く速度を突き詰め、『どんな攻撃にも反応し斬り返す』というコンセプトの基、二刀流に行き当たった。更にはここから旧態依然のフルドライブを行うザンバーへの変形を可能とする為、フェイトの戦法において一つの到達点ともいえる。

 

 

───シュベルトクロイツ、夜天の魔導書

 

 大幅な改修は行われていない。はやてはその出自の関係から、基本的に自分のデバイスの様相を変えることを好まず、どちらかというと外部に付随する武装や、魔導書内に保存する魔法によっての戦いを好む。

 しかし一方で、前回の事件以来AEC装備との連携の幅は広がっている。ただ、彼女本来の戦い方としては、カノンなどによる物理砲撃よりも、膨大な魔力量にものを云わせた多彩な広範囲攻撃が主軸となる為、あまり高速・近接などに特化した使い方はしていない模様。ただ、後衛の司令塔であり、大火力砲台として自身を守る意味でも、フォートレスの使用練度は結構上がっている。

 

 

───ルシフェリオン・ノヴァ(英語で『新星』の意)

 

《前作で登場した形態》

・ヒートヘッド(杖)

・ディザスターヘッド(槍)

・ブラストクロウ(籠手)

 

《追加形態》

・ヴォルカニックヘット(槍鉾)

 

《追加外付武装》

・ヒッツェシュライアー(ドイツ語で『陽炎』の意)

 

 ヴォルカニックヘッドは、なのはのエクセリオンを参考にした、シュテルのフルドライブ形態。下記のヒッツェシュライアーと組み合わせて、なのはのA.C.S.にも似た攻撃を行うことができる。

 ヒッツェシュライアーは、イリスがかつて用いていた、自身の姿を半実体的に投影させる機構を派生させた武装。フォートレスを操る際の腰部分機構(ベルトユニット)に似た、腰に身に着ける形で常用している。魔導とフォーミュラを同時に起動させて発動させる機構なので、発動させた瞬間、魔導とフォーミュラの融合の証である『翼』が開く。シュテルの翼はなのはとユーノの硬質な印象のそれとは異なり、どちらかというと噴出する炎のような形状をしている。ただ、実体的でないのが却って翼らしく柔らかな印象を与えており、彼女の持つデバイスの由来通りの天使(あくま)思わせる六対の翼が展開される。色は紅緋。

 これらの導入は、なのはに対抗して(ユーノがフォーミュラを入れていたというのもあるけれども)『アクセラレイター』を得ることになり、元からの高速機動を得意とするレヴィに比べると、自身は長時間の高速機動を行う戦法よりも、あくまで得意とする砲撃を活かす戦い方を突き詰めたいとシュテルが考えた事による。

 コンセプトは、自身の炎熱変換とアミタの用いていた最大加速を併せるといった発想から来ている。超加速の際、炎熱変換による『陽炎』を周囲へ意図的に作り出し、そこへイリスから継いだ半実体(ざんぞう)を投影しつつ、自身の姿を相手の認識から外し、一気に加速軌道に入ることで敵の懐へ飛び込む。この戦法を実現させるために、シュテルはヒッツェシュライアーを考え出した。

 使用法としてはなのはのA.C.S.が基になっているが、シュテルは真正面から飛び込むだけではなく、なのはに砲撃の中からA.C.S.による一撃を《オールストン・シー》で喰らわされた経験から、超加速と相手の認識外からの必中の一撃を意図的に発動させるべくこの(すべ)を生み出した。

 

 

───バルニフィカス・ヴェネーノ(スペイン語で『毒』の意)

 

《前作で登場した形態》

・クラッシャー(戦斧)

・スライサー(薙刀)

・ギガクラッシャー(大戦斧)

・ブレイバー(フルドライブの大剣)

 

《追加形態》

・ツインブレイバー(双刃剣)

 

 ツインブレイバーはその名の通り、分離させたブレイバーを上下に連結させて使用する形態。ForceにおけるフェイトのライオットブレードⅡと発想自体は同じだが、こちらはレヴィのフィジカル的な要素を前面に押し出した仕様になっている。

 通常のブレイバーから一回り程小さくなってはいるが、連結した全長はフェイトの通常のザンバーよりも大きい。加えて、ブレイバーは元々刀身の長さが任意で変えられるので、周りへの被害を全く考えなくて済むなら、それこそ理論上は次元船を両断する事さえ可能。

 尤も、そういった状況は殆ど起こらないため、どちらかというと周辺に仲間がいると扱いにくい形態ではある面が目立つ。とはいえ、それなりに刀身を抑えても、仲間を巻き込まない状況であれば、その破壊力は絶大。

 以上の事からも分かる通り、基本的には、まさしく『力押し』を体現したような武装。レヴィの持ち前のスピードとパワー。その両方を以て、周辺の者も含めてすべてを蹂躙するのが、この武装コンセプトである。

 たとえ間合いに入られようと、それ以上の速度と本人の空間把握による感知でカウンターへと繋げる。諸刃の剣ではあるが、立ちはだかるモノ全てを両断する様は、実にレヴィらしい武装といえる。

 

 

───エルシニアクロイツ、紫天の書

 

 ディアーチェも魔法の特性上、基本的にはやてと同様で、魔導書による魔法を増やした他は、目立った改修を行っていない。一つ変化があるとすれば、以前はやてから渡されたグリモワールに『紫天の書』と名を与えたこと。その他には、シュテルとレヴィとの融合以来、二人のデータを魔導書に収納することで、疑似的に『トリニティ』を再現する方法を模索していたりもする(完全ではないものの、近いところまでは再現出来ている。しかし魔力出力は変わらないので、基本的には武装の呼び出しと魔法の合わせ技による戦法のバリエーションが主)。

 

 

───魄翼、鎧装

 

 生みの親であるエーベルヴァイン博士からもらったもので、ユーリはその絆を大切にしているため、目立った改修は無し。ただ、ユーノがイージスを造る際の協力時に、ほんの少しだけ出力強化を行っており、以前よりも推力機(スラスター)としての性能が向上している。また、この改修時にユーノやなのは、シュテルの様に光の羽が発生するようになったが、これは三人のモノとは異なり、ユーリの膨大過ぎる魔力量ゆえの余剰光によるもの。

 

 

───ヴァリアントアームズ、およびウェポン

 

 元々換装・変形できる武装の形態が多いため、本来はあまり一武装としてのカタチの括りに入れるのは好ましくない。

 一応現状で確認されている形態は、両手剣、片手剣、両刃剣、銃剣、弓銃、拳銃、機関銃、狙撃銃、散弾銃、擲弾銃、多銃身砲、斬鞭と、多岐に渡る。

 また、その他にも。海鳴での戦闘経験から、短剣、小太刀、太刀などといった地球の武装にもいくらか派生形態として追加できないかが思案されている。

 

 

 ───グラーフアイゼン

 

《前作で登場した形態》

・ラケーテン

・ギガント

・パンツァーヴェルファー

 

《追加および復帰形態》

・ハンマー

 

 前回は大型の相手が多かったことから使用されていなかったが、本作では旧来の基本形態を復帰させている。しかし一方で、隊長陣などは形態の変化が大きいぶん目立ちにくいが、彼女らと同様にカートリッジが従来のものとは異なる電磁カートリッジを採用している。

 大雑把に言えば、従来の純粋魔力のカートリッジシステムのではなく、魔法を無効化する相手に対して、AEC装備と似た物理兵器としての性能をデバイスに追加するためのもの。

 ただ、物理攻撃に寄った分だけ非殺傷設定の機能調節が難しいため、普段は魔力による通常運用を主にしている(前述のとおり、機能としては残されているが規制はされている)。

 

 

 ───レヴァンティン

《前作で登場した形態》

・シュベルト

・ボーゲン

 

《追加及び復帰形態》

・シュランランゲ

 

 前回はオミットされていたが、本作ではシュランゲフォルムが復帰している。ヴィータのグラーフアイゼン同様に電磁カートリッジを採用しているため、当時は緊急を要する事態だったこともアリ、その力を上手く連結刃に伝える改修が完了できなかった。しかし、時間を経て丁寧な調整が行われたほか、ヴァリアント系のデータ(キリエのストームエッジやイリスのスラストウィップなど)からも強靭な機体を得るための改修がなされた。

 また、ボーゲンフォルムには電磁加速機構が追加されていることから、以前よりも射出速度が速くなっている。

 

 

 ───クラールヴィント

 

《前作で登場した形態》

・リンゲ

・ペンダル

 

 アームドデバイスだが、基本的に後方支援用に組まれているため、大幅な改修は為されていない。しかし一方で、シャマル自身による『旅の鏡』や『戒めの糸』を用いた応用技の運用がかなり増えている。武器らしい見た目をしていないのに、本気になるとある意味一番物騒かもしれない、とは彼女のお仕置きを受けた事のある者たちの弁。

 

 

───マッハキャリバー、リボルバーナックル(R)

 

 ローラーブーツ型のインテリジェントデバイス。魔法の演算補助を行うほか、他のインテリジェント型にはあまり見られない、飛行制御や噴出などによる一時的な跳躍とはまた違う、ローラーによる加速・制動といった移動補助も担う。駆動自体は魔力によるもので、使用者であるスバルとマッハキャリバー自身の思考・判断によって操作されている。

 そのほか、リボルバーナックルの連動によって、カートリッジロードのタイミングや歯車部分の回転数などの調整も行っている。

 

 

───クロスミラージュ

 

 二丁拳銃型のインテリジェントデバイス。一丁のみでも使用できるが、使用者であるティアナが両利きな事もあって、もっぱら両手持ちで使われる。ただ、集中が必要な魔法の場合は、一丁を右手保持の状態で使われる場合もある。

 なお、他のインテリジェント型に比べると、珍しく最初からカートリッジシステムを内蔵する前提で設計されており、カートリッジの換装も他に比べ簡略化された、より射撃向けの仕様になっている。

 他にも隠されている形態があるようだが、現在のところは成長中のティアナに併せて、彼女が最も得意とする射撃に徹する為に封印されている。

 

 

───ストラーダ

 

 槍型のアームドデバイス。人格型で、新人フォワード陣の愛機の中では一番よく喋る。

 『高機動型だが防御が薄い』という、育ての母であるフェイトと似た資質を持ったエリオの為に、フェイトの戦技データや、ベルカ式であることなどから副隊長陣(シグナムとヴィータ)のデバイスを基にして、開発が行われた。

 レヴァンティンのカートリッジシステムを参考にして、魔力を刃に載せる『斬撃』を主にしたベルカ騎士の得物としての特性。そして、陸戦型であるため、機動力を補う目的もあってヴィータの『ラケーテン』を基にした噴出口が備え付けられている。

 真っ直ぐにしか進めないのが玉に瑕だが、片手剣と鉄槌を基にしているとはいえ、槍型であるので、刺突向きであるのはそこまで疵にはならない。他にも、フェイトの戦闘データなどから、電気の変換資質の扱いに関する調整も行われている。

 

 

───ケリュケイオン

 

 グローブ型のブーストデバイス。青地のフィンガーレスタイプで、手の甲の部分に桃色の半球型の宝石がある。人格型だが、AIの性格は本人と同様におとなしめ。

 召喚魔導師であり、かつ後方支援役としてのキャロの適性に沿って生み出されたデバイスであり、魔力射出と放出に重点を置いた調整が為されている。

 また、リミッターを解除した状態では、なのはのレイジングハート同様に光の羽が生成される。これは『フィン』という魔力射出を補助するもので、キャロがより早く、より大きな魔法を仲間へ届けるための機能である。

 加えて、原典では出自が明確にされていなかったが、本作ではストラーダ同様、本編開始以前にフェイトから贈られたものとして設定してある(製作者はお馴染みのマリーとシャーリーのデバイスマスターズ)。

 

 

 ───ブリッツキャリバー、リボルバーナックル(L)

 

 マッハキャリバーの姉妹機。元々六課が陸士一〇八部隊との捜査協力が見こされていた事もあり、確実な戦力を得る目的もあって、ギンガに支給する前提で製作された。基本的にはマッハキャリバーと同型、カラーリングがギンガの藍色の魔力光に合わせて、淡い紫を主軸にしたものになっている。

 

 ───ファントムミラージュ

 

 首都航空部隊時代から使い続けているティーダの愛機。ここ数年は魔導師としての活動を自粛しているため、戦闘形態を面に出す機会は減ったが、現場で補助魔法を行う際などはしっかりと活躍している。

 陸士第一〇八部隊に所属した経緯から、ゲンヤの紹介でマリーやシャーリーにデバイスの調整を行ってもらったことがあり、この時に収集された運用データは、ティアナのクロスミラージュにも引き継がれている。

 妹と同様、二丁拳銃を基本とした拳銃型デバイス。大きさはクロスミラージュよりもやや大きめで、銃身が長めの拳銃か、短銃身散弾銃(ソードオフ・ショットガン)くらいのイメージ。妹とは異なり、目立った近接形態はないが、『シューティング・マグナム』と呼ばれる二丁を連結させた長距離射砲撃形態を有する。

 ただ、以前ボレアースに敗北した経験から、魔導師復帰後には近接形態を追加する提案もされているが、ティーダが前線復帰前なので見送られている。代わりと言っては何だが、空戦射撃を得意とするティーダの適性から、多数の敵を射貫く事に特化した魔法補助機能が強化されているほか、連結状態の射砲撃の威力が高められてもいる。

 

 ───S2U、デュランダル

 

 共にストレージデバイスだが、デュランダルの方は簡易的な応答機能を有している。どちらも使用者であるクロノにとって思い入れ深いデバイスたちである為、改修はされていない。ただ、『リフレクター』のみ、数が六機に増設されており、前回の様な大規模凍結の際により広範囲で精密な魔法しようが出来るように調整が為されている。

 

 ───ストームレイダー

 

 現在は六課のヘリに搭載されているインテリジェントデバイス。ただ、六課の支給品ではなく、ヴァイス個人の愛機である。

 現在は本来の形態を封印しているが、以前はヴァイスの『相棒』として、数多の事件を戦い抜いていた。その本来の姿は、使用者であるヴァイス自身の腕前も相まって、お目付け役だった烈火の騎士や親友の空戦魔導師にとっても強い印象を残しているらしい。

 

 ───ヴィンデルシャフト

 

 一対の双剣型アームドデバイス。分類上は『剣』であるが、実際の形状は『旋棍(トンファー)』に近く、使用者であるシャッハもそちらの戦法を好んで使っている。普通に柄を持って振るうこともできるが、レヴァンティンやストラーダに比べると、デバイス本体を刃として振るうというよりは、魔法による斬撃と合わせての使用するのが主。ただ、鋭利さが無い分だけ刃自体は細身だが分厚く、戦棍(メイス)の様な叩き抉る攻撃が可能。

 

 ───アスクレピオス

 

 グローブ型のブートトデバイス。黒地のハンドグローブに、手甲部分に半球上の紫色の宝石が据えられたシンプルなデザインをしている。召喚魔法用に強化されているようだが、その全容は未だ明かされていない。

 

 ───ヒュギエイア、アロンシュタープ

 

 ヒュギエイアは、白地に黄金の宝石を載せたグローブ型のブーストデバイス。白地のロンググローブに、金色の宝石が手甲部分に据えられている。フィンガーレスではあるが、ケリュケイオンのような指抜きではなく、中指のリングに嵌めるタイプのものになっている。加えて、腕の辺りに紫の蛇の意匠が施されている。

 アロンシュタープは、ヒュギエイアと合わせて用いられる古代ベルカ式のアームドデバイス。普段は長槍の形をしていて、基本は実体刃として使うが、必要に応じて魔力刃を生成する事もできる。他にも大鎌と、ベルカ式にしては珍しく銃の形態を有しており、これら三つの形態はそれぞれに『シュペーア』、『ジヘル』、『ゲヴェーア』フォルムと呼称される。

 ベルカ式の流れであるため、当然カートリッジシステムも搭載しているが、使用者が総魔力量の割に瞬間的な大放出が苦手である事に合わせて、その不得意な部分を補うために、かなり強引な機構を搭載しているらしい。

 

 

 

 

 

 

【世界観・魔法に関する設定等】

 

 

 

───魔法

 術者の魔力を使用し、『変化』『移動』『幻惑』のいずれかの作用を起こす事象。そして、ほどんどの管理世界下に存在する『魔力素』を特定の技法によって操作、上述の事象を生じさせる技術体系の総称でもある。

 『プログラム』と呼ばれる自然摂理や物理法則を数式化したものを、任意に変更・調整することで作用を引き起こす。例えば射撃魔法なら、体内から放出した魔力を弾丸に変化させ、それを撃ち出すというプロセスを経て発動される。

 他にも、発動の際には詠唱や集中を始めとする動作(トリガー)が必要とされるが、そういった動作や魔法をその都度組みなおすには時間がかかる為、魔導師たちはあらかじめデバイスに使用頻度の高い魔法をセットしている事が多い。

 

───魔力

 魔導師は次元世界に存在する『魔力素』を、リンカーコアを通して体内に取り込むことで、自らの『魔力』へと変換する。こうして生成された『魔力』を用いて、術者たちは『魔法』を使用する。

 魔法技術が一般化されているため、あまり厳密には区別されずに『魔力』と総称されているが、エネルギーの基になるのはあくまで体内で『生成された魔力』であり、『魔力素』そのものではない。

 外部に存在する魔力素をそのまま自分の魔力として使うことは難しく、外部魔力を魔力源とする稀少技能保持者も、基本的には魔力炉心などから生成された魔力を使用する(身近なところではカートリッジシステムも、魔導師らが込めた『魔力』を魔法に上乗せする機構)。

 

───魔力変換資質

 魔法には、純粋な魔力を用いるものだけではなく、炎や電気、凍結といった物理的な属性を帯びたものも存在する。学習や鍛錬を積むことで、これらの魔法を習得する事は不可能ではないが、意識せずに自身の魔法に属性を帯びた変換を行える者たちを指して『変換資質保有者』と呼んでいる。

 傾向的に『炎』や『電気』が多めで、『凍結』を持つ者は少なめであるらしい。また、さらにレアケースではあるが、一人で複数の変換資質を持つ者も存在する。

 

───稀少技能(レアスキル)(もしくは先天資質とも)。

 厳密な定義や優劣はないが、通常の魔導運用から逸脱した技能の総称。保有者の数が少なければ少ないほど、或いは強力であればあるほどに、その稀少性を増す。

 比較対象としては、『変換資質』と『蒐集』などが分かり易いか。

 例えば蒐集スキルを持っていれば、本人の変換資質の有無に関わらず、蒐集した変換資質持ちの魔法使用が可能となる。そういう意味では、蒐集スキルは、変換資質を包括したものといえなくもない。

 しかし稀少技能の有無や稀少性は、それがイコール魔導師の絶対的な実力差というわけではなく、あくまで本人の『力の一部』に過ぎない。

 同質な例で言うと、リンディとプレシアは共に『外部魔力運用』が出来る稀少技能保有者であったが、魔導師ランクではリンディが総合AA⁺で、プレシアは条件付きSSと、数値上はリンディが一歩劣る。けれど、病魔に侵されてはいたものの、プレシアが単身で次元艦相手に次元跳躍攻撃を行ったように、リンディもまた、発生直後とはいえ、最早『災害』に等しい次元震をほぼ単身で抑え込んでいた。余談を加えるなら、リンディは余剰魔力を『羽根』として形成していたが、プレシアにはそういった兆候はないため、単身での魔力許容量はリンディの方が余剰分だけ多いといえるかもしれない。

 このように、同質な術者はもちろん、異なる技能の持ち主同士であっても、両者の実力は『系統が違う』だけで、一概に優劣を決定できるものではないといえる。

 

───古代遺失物(ロストロギア)

 次元世界、特に管理世界へと流れた世界が遺してきた『発達しすぎた魔法技術』の痕跡。『ジュエルシード』や『レリック』をはじめとする物質的なものや、『夜天の書』のように遺された魔法技術そのものであることもある。

 

───禁忌兵器(フェアレータ)

 ロストロギアの中でも、特に危険性の高い兵器に対して用いられる名称。戦乱期の古代ベルカには、これに類するものが数多く存在していた。

 『闇の書』のように暴走による脅威というよりは、明確にヒトがヒトに対して生み出した、争いの為のものが多い。

 

───AMF

 Anti Magilink-Fieldの略称で、フィールド系の上位に位置する『魔法を阻害する魔法』。

 魔法ランクに当てはめれば、AAAランクに相当する。魔力結合、および魔力効果発生を無効し、魔導師の攻撃はもちろん、飛行・移動や防御の全てを妨害する。

 以前は戦略兵器並みの大きさが必要であったが、現在は『ガジェットドローン』に搭載された小型機が発見され、その技術は管理局内に齎された。しかし、魔法が統べる世界を根幹から揺るがしかねない装置である為、開発が成されたという事実は、管理局内に激震を走らせらせることに。

 この危機に際して、以前から限定的にもたらされているフォーミュラと並んで、魔力駆動のAEC装備などの規制が徐々に緩和され始めている(完全に解禁されていないのは、人命を優先する風潮とフォーミュラの技術提供が、あくまですべて明け渡したものではない事に起因する、とされている)。

 

───フォーミュラ

 管理世界でいうところの魔法に当たる、エルトリア発祥のエネルギー運用技術。

 血液に乗せて体内を循環させるナノマシンから発生するエネルギーを使って、物質にあるエレメントに干渉する力。この性質から、干渉術と呼ばれている。

 上記の事からも分かる通り、魔法とはちょうどエネルギーの運用方法が逆になっている。加えて、魔法が魔力を結合させて放つものが多いのに対し、此方は『解析』と『分解』に特化しているなど、性質も対になる部分が多い。

 魔法とは異なり、大規模火力による広域殲滅にはあまり向いていないが、武装の換装速度と高速機動の精度に関しては魔法を上回る部分も。また、使用の適性や特性こそあるが、才覚に関係なく基本的には使用することが出来ることも、資質に左右されがちな魔法より汎用的といえる。

 前回の事件以来、エルトリアと提携が結ばれており、管理局に技術提供が行われている。しかし、提携を取り持ったのが当時新宿支局長だったクロノであったため、フローリアン姉妹とイリスの違反を軽減する目的ではあったが、あくまで搾取ではなく提携という形に留められている。

 この件に不満を持った局内の一部過激派には、AECと共に全面的に導入を進めるべきだという主張の元、より技術輸入を推進すべきという声もあった。けれど、あくまでも管理局は司法組織であるという意見の方が重く扱われており、あくまで交流のある一世界の技術として、共栄を目指すべく、情報管理の中枢である無限書庫を介した、対等な情報交流の関係が築かれた。

 

───エレメント

 フォーミュラ術者が操る、物質に含まれる粒子の総称。もっと突き詰めれば、言葉通り、世界を構成する元素全般を指している。

 そういった無機物(この場合は『有機を持たない(炭素を含まない)』というより、『無機(生命を持たない)』の物という意味)に対する干渉の自由度は、魔法よりも格段に高い。特に、ヴァリアントシステムの得意とする鉱物加工に至っては、機械兵器を自立駆動させながら、周辺の物質を取り込み自己回復まで行えるレベルである。

 しかし一方で、生体に含まれるエレメントへの干渉はフォーミュラ単体では行うことは出来ない。また、干渉するだけではなく、エレメントを人体(にくたい)として再構成することも、フォーミュラ単体では不得手である。

 厳密には通常の培養などによって生体を生み出す事自体は出来るが、あくまでも物質(大気や金属など)に含まれるモノであるため、魔法の様に『魔力が実体を成す』様な、まったく異なる物質を『新しく』創造(つく)る事は出来ない。

 ただ、これらは主に生体に対する場合であり、かつてなのはが魔法とフォーミュラの複合砲撃を行っていたように、単純に『エネルギー』としてエレメントと魔力素と融合させる事自体は可能である(元々魔力素自体も魔力に生成されたのちに、物理エネルギーへ転換できる)。

 そして、この『エネルギーとしては融合できる』という性質を利用して、体内にエレメントを潜り込ませる作用を実現したのが、ノトスの用いるISである。

 彼のISは回復魔法や魔力譲渡といった、魔力回復の促進、他者のエネルギーを分け与えるという術式に類似した力場を造り、効果範囲内にいる対象へそれらと類似した効果を誤認させて発動する。ある意味で、仕組みの上では回復魔法の亜種であるともいえる。

 

───マテリアライズ

 かつてイリスが、ユーリの力を介して行った『ヴァリアントシステム』の応用技術。実体のない生命や人工知能に肉体を与える力。

 以前の半実体だったイリスは、この力を用いて自身の身体を投影していた。ただ、フォーミュラシステムのみでは実体を象るのは難しかったようで、イリスはユーリの生命操作を、ディアーチェたちは蒐集された際の肉体か、或いは守護騎士システムを応用した魔力による実体を得たと思われる。

 

───次元世界

 次元の海に存在する世界を差した言葉。この内、管理局との提携によって、ミッドをはじめとする諸世界と表立って交流・交易を持った世界を『管理世界』。表立った交流・交易を持たない世界を、『管理外世界』と呼ぶ。そのほかにも、無人世界や観測指定世界など、様々な区分が存在しているが、主だった呼び方は上述の二つ。

 

───時空管理局

 次元世界を統治する司法組織。ミッドチルダを主軸に、数多の管理世界の秩序維持を目的に活動している。

 次元の海に置かれた人工居住区である本局と、ミッドチルダの首都・クラナガンに置かれた地上本部の二つを要として、『海』と『丘』の世界を日夜守り続けている。だが、地上と本局の折り合いはあまりよくはなく、やや確執が存在する。

 その理由としては、管理局の保有する魔導師の少なさなどが、主な理由となっている。外の世界を中心に活動する本局が、ただでさえ少ない強力な魔導師を独占しているという風潮があり、また外から発掘された魔導師はそのまま本局に所属するケースが多いため、地上本部が軽視されている、という見方が要因であるとされている。

 ただ次元世界の性質上、強力な魔導師ほど、犯罪行為に手を染めるなら、一つの世界に留まるメリットは薄く、その気になればどこまでも外へ逃げて行ける為、システムの完成していない外に魔導師を置いているのも、一つの道理といえなくもない。

 かといって、地上で起こる犯罪を蔑ろにしていいという道理もなく、こればかりはバランスを取るのが非常に難しい問題であり、魔法技術に行き付いた世界が抱えた宿命ともいえる。

 

───聖王教会

 古代ベルカに実在した『最後の聖王』を象徴とした、次元世界最大の宗派である(始まりは聖王が神託を受け、その教えを広めた事が聖王教の始まりとされる事もあるが、信仰の対象にまで祀り上げられたのは、やはり『最後の聖王』の功績が大きい)。

 元々、管理局創成期から関わりが深く、それどころか管理局が創設される以前は、教会がロストロギアに対する保護・管理を行っていた事もあった。そのため、捜査協力の関係が今でも続いている、管理局と関り深い組織である。

 ただ、あくまでも民間ではあるため、純粋に戦力というよりは、ベルカ関係の遺失物に対する見識の深さを借りているような形にはなっている。

 

───ミッドチルダ

 第一次元世界に位置付けられた、ミットチルダ魔法の発祥の地。魔法技術がもっとも発達した世界とも呼ばれ、管理局が中心に据える要ともいえる。

 首都・クラナガンを中心に、東西南北に様々な特色を持った地域が混在しており、北部にはミッドの源流ともいえる旧ベルカ自治領がある。他にも、東部には遊興施設が多く存在しており、スバルやギンガの出身であるエルセア地方はミッド西部、フェイトやアルフの出身であるアルトセイムはミッド南部に存在する。また、東西に比べると南部は辺境の扱いで、開発があまり進められておらず、豊かな自然が残っているという。

 なお、余談ながら劇場版ではユーノの出身地はミッドチルダ遺跡にあるスクライア一族の発掘キャンプ、と記載されていたが(単純に当時の拠点がそこだったという可能性はゼロではないけれど)、もしかすると南部には遺跡が存在している可能性も考えられる。

 

───古代ベルカ

 かつて存在し、ミッド以前の魔法がもっとも発達していたとされる世界。戦乱が長く続いていた事から、強力な魔法や質量兵器などが数多く開発され、この世界由来の古代遺失物もかなり多い。

 滅亡自体は数百年前とされているが、ミッドにベルカ自治領が置かれていたり、当時のベルカにも次元を超える魔法や戦艦があった事が確認されているので、おそらくミッドを中心にいくつかの世界でその名残は今も続いて残されている(聖王教会などがまさにその代表例)。

 

───聖王

 古代ベルカに存在した王家の当主に冠された呼び名だが、現在では主に、聖王教会などが崇拝の対象にしている、最も偉大な功績を残した『最後の聖王』、オリヴィエ・ゼーゲブレヒトを指すことが多い。

 ベルカ自体は崩壊しており、世界を完全に救うことは出来なかったものの、彼女はベルカの戦乱に終止符を打ち、戦争を終結させた。それによって次代へと繋げる下地を築き上げた事が、彼女が信仰の対象にまで祭り上げられた(ベルカ崩壊の要因は、巨大ロストロギアの暴走による大規模次元震だとされており、オリヴィエの死後に起こっている)。

 

───覇王

 諸王時代に存在していた王家の一つ、その当主に冠せられた呼び名であった。

 戦乱を止めた聖王が着目されることが多いが、此方の王家も、繋がれた時代で武勇に秀でた逸話を数多く残している。通説としては、生きていた時代が違うとされるが、同じ時代を過ごしたという資料も残されており、確実なところは今のところ不明(ベルカが崩壊してしまっているため、研究が難航している)。

 なお、この説が呈されている理由は、彼の王の武勇が『最後の聖王』の没後に遺されたものが多い事から、彼もまた、オリヴィエが次代へ繋いだ命の一つであったと考えられているため。

 

───聖王のゆりかご

 『聖王』を鍵として起動する、巨大な戦艦。ベルカの戦乱を止めた兵器とされており、古代ベルカ時代からロストロギア級の扱いを受けていたとされている。しかし、『ゆりかご』の実物が確認されていない為、その強力さは文献などによって伝えられるのみである。

 ただ、『最後の聖王』がこれを用いて戦乱を治めたというのは事実の様であるが、『ゆりかご』自体の初出は更に古いものであるという文献が散見される。なのに何故、それ以前にもっと動かされなかったのか。事の詳細は謎に包まれている。

 しかし、戦乱期の最後に姿を現し、その力で以て時代を一つ動かして見せた『ゆりかご』は、そうした謎めいた言い伝えから、ロストロギアの中でもある種の神秘性を持って後世に語り継がれてきた。そのため、その存在は、もはや神話の領域に在ると言っても過言ではないと言える。

 

───預言

 聖王教会の騎士、カリムの保有する稀少技能『預言者の著書(プロフェーティン・シュリフテン)』が記した、在る未来に関する詩文。彼女のスキルの特性上、予測は確実に起こるとされているが、何年か続いた預言が『変質』し、更に期間を置いて続いたという事から、前例のない程の災厄が起こるのではないか? と、不安視されている。

 かなり前から解析が行われ、現在でも調査は続いているが、ある一つの未来を想定して、新暦八〇年の今年、機動六課が正式に発足するきっかけとなった。

 

───機動六課

 はやての主導の下、設立されたミッドチルダの地上部隊。

 正式名称は『Ground Armaments Service-Lost Property(古代遺失物管理部) Riot Force 6(機動六課)』。

 設立の目的となったのは、ここ数年ミッドチルダを始めとする次元世界で起こったレリック事件。前回の回収任務時に起こった暴走爆発、および第八空港周辺を包み込んだ大規模火災の二つがもたらした甚大な被害を鑑みて、これ以上の被害を抑え、事件の早期解決を図るべく、この部隊は設立された。

 また、レリック事件にはAMFを有する『ガジェット』が付随することが多く、単純な魔法による対処が困難となるため、AMFに対抗する(すべ)を学ぶ場としての側面も、六課は持っている。

 後続の魔導師たちが、魔法によって対魔法技術に対抗できる教育の基礎を築き、部隊長たちを筆頭として、その戦闘データを収集する。ある意味でこれは、管理局の理想に沿った指針ではあった。

 そこに加えて、AEC装備を始めとする武装の運用データも同時に収集する事で、単純な質量兵器まかせの殲滅ではなく、『あくまで有効な対処手段として、魔法とそれらの武装を組み合わせて使用できるように』という部分も、六課創設の一因となっている。

 ただし、これらの目的が部隊設立に至った全てではない。しかしそれと同時に、数多の理想と思惑が絡み合う茨と泥に塗れた路で、なおも希望を求めた若き精鋭たちが選び取った夢でもある。そうした様々な心を乗せながら、それぞれの光を掴み取る為、うねり始めたこの時代に、舞台の幕は上げられた。

 

───LCM

 正式名称は、『Eternal Bank(無限書庫付き)-Lost Logia(危険遺失物) Counter Measure(対策課)』。六課の設立を目指したはやての想いを受けて、ユーノが皆を支えるために考え出した、一つの答え。とある弟子に背中を押され、悪友らの力を借りて設立した無限書庫の新部署。

 元々、『無限書庫』という施設自体は管理局の保有するものだが、運営には民間協力者であるユーノを責任者として据えている。しかし、民間協力者ながら、かつて嘱託として活動していた経験ゆえ、ユーノ本人が部隊に出向いて協力する機会はそれなりにあった。なので、管理局内にはあるものの、非戦闘かつ専門性の高い部門であるその立ち回りは、ある意味『聖王教会』に近い。そういった特性を踏まえて、ユーノは自分たち司書が『部隊に協力する』体制と、『部隊からの依頼を受けられる』体制の二つを確立させ、一つの部署としてまとめあげた。

 細かな取り決めはあるが、大雑把にまとめれば、これらは『指揮権を各部隊に委ねる代わりに、有事の際は情報の提供者として協力できる』という、専門性の高い嘱託魔導師のような制度である。

 要するに、『協力できる』というのは、これまで通りの依頼待ちの状態からではなく、危険性が高いと判断した品に対する情報を、司書の方から部隊に申告し、事態に参加・対処を促せるようになったということである。

 実際、『聖王教会』からの派遣騎士がロストロギアの処理を行う事もあるため、管理局内から専門家を集めるのは、別段不思議なことではない。特に、数年前までは無限書庫の内部にさえ手つかずの遺失物紛いの品が溢れていた事もあり、『そういった事態に対処できた司書』のみで構成されたこの部署は、実力的には疑いようがない。管理局側としても、自分たちの組織が保有する情報部署に、危険物の情報が入る事は(本来の対処の意味であっても、また強力な力としても)好ましくないわけがない。

 体制の変化に伴い、(情報や戦力の漏洩防止の目的もあり)検査・監査は年々厳しくなってはいるが、生憎とその程度で揺らぐほど柔な面子で構成されておらず、名目上は『部隊協力』であるため目立ちはしないが、裏方としての実績はしっかりと積んであるため、現在も順調に運用されている。なお、設立に至った面子の関係から、『聖王教会』とも懇意にしており、局側としても、ますます窓口としての『無限書庫』を手中に収めて置かざるを得ない状況にある。

 長期間の運営を見越した体制は、ある種の枷ともいえるが、設立に至った経緯を考えれば、むしろ本来望ましい形と言えなくもない。それゆえに六課と同様、小さなきっかけ一つで異常や異端へと変わってしまう夢の欠片である。……だからこそ、もう一つの夢と共に、その想いを護り貫き通すべく、彼らもまた、自分たちの戦いを続けている。

 

 

 




 どうもお久しぶりでございます。毎度おなじみ、定期更新とは無縁の駄作者です。
 第一話もこれの次に投稿しているのと、支部では目次で飛べるからと横着してひとつのまま投稿しちゃったので、設定集のあとがきはなるべくあっさりめに出来るように頑張ります。

 しかし、ホントやっとこさまとめられました。
 前書きでもちょろっと書きましたが、コメントは分けたのがやっぱりキツかったですね。とにかく教訓として、次からは説明とコメントはいっぺんに済ませる書き方にすべきだと学びました。……というより、半分以上書く前にまず気づけという話なんですが(←まとめた文章に書き直すのが億劫なとこまで行ってから気づいた奴)。

 まぁそもそも、二次創作の設定を書くだけで、何を変な方向に全力出してんだよと突っ込まれそうですが……いっぺん書き始めるとなんか止まんなくなるんですよね。
 あと、今後作中で出す描写を簡略化したいという思いも少し。でも逆にここまで書くと、どっかに矛盾出てきそうで恐いですけども。もしダメダメなとこを見かけたらお教えいただけたら幸いでございます(土下座)。

 さて、ここからは毎度恒例の先出し言い訳タイムをば。

 といっても今回は小説ではなく設定なので、突き詰めればどこもツッコミどころ満載かとは思いますが、あくまで自分素人ですから、まとめ方が不格好なのはご勘弁いただければ幸いです。

 まず第一はオリキャラのとこですかね。
 前にティーダさんと戦ったボレアとアネモイ、そして残りの三人を現時点で出せるところまでまとめてみました。一応、全体名と残り二人の弟に関しては名前を伏せていますが、ぶっちゃけそのまんまなので、勘の良い方にはもう名づけの法則見抜かれてそうですね。
 各個体の能力に関しては、まだ手探りなところもあるので、どこかに無理があったり、あまりカッコよく書けていなかったらすみません。ひとまずはここに書いたのが全部ですが、問題点がありましたら、今後も随時しっかりと修正と調整をしていきます。

 そしてデバイス関連も、改めて見ると少し雑なとこ多くてスミマセン。
 『ヴァリアントギア』は前に予告した通り設定画も載せてみましたが、配色は突貫でやったので、もしかしたら少し変えるかもしれません。
 あと他のオリデバイスにも言える事ですが、設定盛りまくなのとオマージュ過多なのはすみません。武器とか武装を本気で考えたのって初めてだったのでどうにも。
 しかしやってみて思ったんですが、改めて都築先生ってすごいですよね。あんな風に脚本と設定の他にキャラデザとデバイス原案描けるようになるまで、どれくらい経験を積めばいいのか……創作の道は険しいです。

 最後はユーノくんの作った新部署ですね。
 これがぶっちゃけ管理局の中に置くなら『いや、ねーだろ』と言われちゃいそうですが、聖王教会から出張って来る騎士がいるなら局内から出張るのもアリかなと思い、こんな形にしてみました。
 特にユーノくん民間協力者ですし、改めて資格制度をとかを設けているという事にすれば、少しはそれっぽくなるかなと。ただ民間な分、執務官とか捜査官みたいな、いわゆる『武装局員』の部類にはなれません。なのでそれを補うために、司書を専門家や分析家、戦えるなら嘱託魔導師として使ってもらうために、指揮権を委託する代わりに自分たちから事件に関わっていける場を作ったという感じです。

 と、大雑把にはこんなとこでしょうか。
 他にも、今後の物語の中で明かされていく事があるので、そのあたりでご不明な部分はコメントなどでお問い合わせいただければと思います。

 なんだかんだ長くなりましたが、何とか書き終えられたのでよかったです。
 たくさん積み上げた設定を活かせるように頑張って描いていきますので、今後も本編の方をお楽しみいただけたら幸いでございます。
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