ありがとうございます!
「な、なんで皆が……!あっ!」
「やっぱりそうなのか…………」
皆の目が確信を得たかなように僕を見る。
と僕が言葉を探していると骨抜くんが
「実はな、お前と校長の話こっそり聞いちゃったんだ」
「え?」
ー数分前
「緑谷がオールマイトの秘密を知っている!?」
「どうゆうことだ、物間」
円場と麟が物間に尋ねる。
「あくまで推測でしかないけどね。あのオールマイトの痩せ細った姿を見ただろう?」
「ああ今でも信じられないけどな」
「びっくりしたよね!?」
黒色と吹出も声を合わせる。
「そうさ。普通は驚くか言葉が出ないかが普通の反応だ。でも緑谷くんがオールマイトの姿を見ても驚かなかった。いや、なにかマズい秘密がバレたかのような顔をしていたんだ」
「確かに……俺たちを見ていたマズいような顔をしていたな……」
「でもそれだけで決めつけるのはないんじゃないかな?」
骨抜が賛同するが庄田は反論する。
「それだけではないさ。骨抜くん言ってたよね?緑谷くんの個性はオールマイトに似てるって」
「ああ」
「緑谷くんは無個性だったはずだ。それが急に発現するするのはありえないことではないが都合が良すぎないか?しかも時期はオールマイトが雄英、つまりこの町に来た時だ」
「結局なにが言いたいんだ?物間」
「もしも……もしもだよ?オールマイトの弱体化が緑谷くんに個性を与えたことだとしたら?合わないか?」
『!!!』
「た、確かに……」
「でもよ!でもよ!個性を与えるなんてそんなことできんのか!?」
泡瀬は納得したような顔をして、鉄哲は最もなことを口にする。
確かに個性は一人一つ、よくて関連性のあるものが複数だ。
個性を与える個性があるという話は聞いたことがない。
「なら聞いてみたらいいんじゃないかな?」
「取陰!?どうゆうことだ!?」
「さっき緑谷とオールマイトが校長室に入っていくとこを偶然見ちゃってね。なんかな〜って思ってたら物間の話が本当なら成る程と思ったのさ」
「それは本当か!?」
「それでどうやって聞くんだ?」
「私の個性でなんとかしてみるよ」
「頼む」
そして取陰切奈の個性で耳だけを校長室のドアの前まで持っていき目を通風口の隙間から覗かせる。
そして聞こえてきた内容を皆に伝えると
「マジかよ…………」
「そ、それは本当なんだな!」
「………間違いないね。緑谷の個性はオールマイトから貰ったものだよ」
「嘘だろ……でも納得したな」
「ああ、無個性だった緑谷が個性を発現した理由が……そしてあの敵が複数の個性を使えていた理由とその敵を倒すための個性がオールマイトが持っていたのとか……」
「それで……どうする?」
「なにがだよ」
「このこと……緑谷に言う?」
「言うに決まってんだろ!」
鉄哲が叫ぶ
「でも……」
「アイツがなにであろうと俺たちにとって大切な仲間だろ!?」
『!!!』
鉄哲の言葉に皆は
「そうだな!アイツがなんであろうと俺たちの大事な仲間だな!」
「アイツには助けられっぱなしだしな」
「拳藤たちはどうなんだ?」
「私は…………うん!出久がなにであろうと大事な仲間だ!」
「そうですわね。むしろ流石わたしの出久さんですわね♪」
才子の言葉に拳藤と柳、それに小大がピクッと反応した。
「うん!そだね」
「例え彼が何者であろうとも私は平等に接します……」
「うんうん」
「私たちはベストフレンドデスネー!」
こうして出久に対する方針は決まったのだった。
「マジで…………」
「出久、だからといって俺たちはこのことを他の誰かに言おうとは思ってない。でもお前のことが知りたかったんだ。お前に助けられて力の差を感じたからな。ごめんな。勝手に聞いちゃって」
と皆が頭を下げてくる
「ホントだよ……でも皆、秘密にしてくれるんだよね?」
『勿論』
「じゃあ……今日の夜多古場海浜公園に来てくれない?」
「わかった」
そして海浜公園に皆が来てくれると
「出久……その人が……」
「うん……オールマイト…」
「聞いたよ。私の秘密を知ったんだってね。それでなにが望みかな?」
「…………俺たちはなんで緑谷にその個性を渡したか……それが知りたいです」
「そうか……これから言うことも秘密にしてくれるかな?」
皆が頷くとオールマイトはシャツをあげるとそこにあった痛々しい手術痕に皆息を呑んだ。
「オールマイト先生……それは……!?」
「皆も知ってのとおりあの時現れた敵オールフォーワンとの戦いで傷を負ってしまってね。私のヒーロー活動限界は一時間ちょっとなのさ」
「そんな…………」
「このことは世間に公表していない。公表しないでくれと私が頼んだ。人々を笑顔で救い出す"平和の象徴"は決して悪に屈してはいけないんだ」
オールマイトの言葉に皆が真剣な目で聞いていた。
「そして後継を探していた時に緑谷少年と出会ったんだ。彼は無個性でありながらも己の身を省みず爆豪少年を救おうとした。力のない彼にこそこの力を渡すべきだと私は思ったんだよ……」
「そうだったのか……」
「まあ確かに、緑谷はすげえよ。無個性でありながらも夢を諦めずに躊躇なくあの爆豪を助けにいったもんな」
「まあ納得した。緑谷!」
「なに?」
「お前が例えオールマイトに力をもらってようがNo. 1ヒーローの座は渡さねーぞ!」
「おう!俺もだ!」
「出久!だから気にしないで!」
「皆…………!ありがとう!!!」
こうして僕とウォズ、オールマイトの秘密は皆のものとなった。