(白)ウォズのヒーローアカデミア   作:ハッタリピエロ

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祝え!宿命の対決!そして……

『レディィィィィィースタート!!!』

 

「死ねぇ!」

 

かっちゃんが爆破で一気に距離を詰めて突っ込み右手の大振りを繰り出そうとしたので右手が振り上がった瞬間に僕は一気に接近すると

 

「なっ!?」

 

「はあっ!」

 

そして右フックを繰り出してかっちゃんを吹き飛ばすと大振りは空振りした。

 

かっちゃんは吹き飛ばされるもすぐに立ち上がった。

 

「クソデクゥ……!」

 

「かっちゃん……」

 

そしてかっちゃんが両手を突きたのを見て僕は咄嗟に腕で目を隠す。

 

「スタングレネード!」

 

予想通りかっちゃんの両手から光が放たれて彼の周りは見えなくなったが僕は予測していたおかげで視界を奪われることはなかった。

 

そして腕を払った時にはかっちゃんは僕の目の前にいなかった。

 

っ!上か!

 

僕が上を見上げるとかっちゃんが踵落としの体勢でいたので僕は後ろに一歩引くとかっちゃんの蹴りが空振り地面に激突した。

 

 

がその足を使って僕まで距離を詰めてきてもう片方の足で僕を蹴ろうとした。

 

「死ねぇ!」

 

僕は左腕でかっちゃんの蹴りを受け止めて掴み、もう片方の足も掴むとワンフォーオールを発動させて回り始めて発生した遠心力でかっちゃんを投げ飛ばした。いわゆるジャイアントスイングってやつだ。

 

観客やほとんどのプロヒーローはこれで決まるかと思ったがかっちゃんは最大火力の爆破を放つと勢いは減速して踏みとどまった。

 

「どうしたぁ……!さっさと変身しろや!」

 

かっちゃん……!?

 

「テメェの中に二つの人格があるのはわかってんだよ!クソデクじゃなくてソイツを出せ!んでとっとと変身しろ!」

 

『……出久私に代わってくれないだろうか?』

 

『うん……わかった』

 

そして僕たちの意識が入れ替わる。

 

「やあやあ!お呼びかな!?爆豪くん」

 

「テメェが……!さっさと変身しろや!」

 

「よく言えるね……?君がクソデクと言っていた出久にヤラレっぱなしだったのに……」

 

「あははははは!!!ウォズの言う通りだよ!!!変身していない出久にヤラレっぱなしだった君が言えることかい!!?」

 

観客席では物間くんがかっちゃんを煽っていた。皆呆れるもどこか納得してしまうのかかっちゃんの今までの言動から誰も止めようとはしなかった。

 

「ウルセェ!!!今の俺がテメェより弱えのも分かってるんだよ!だけどよ……舐めプで勝たれても嬉しくないんだよ!」

 

かっちゃん……

 

「いいだろう。ならば……」

 

<ワクセイ!>

 

<アクション!>

 

<投影!ファイナリータイム。水金地火木土天海!宇宙にゃこんなにあるんかーい!ワクワク!ワクセイ!ギーンガ!ワクセイ!ワクセイ!>

 

「やっと変身しやがったか!」

 

そう吠えてかっちゃんが爆破で距離を詰めて殴ってくるがウォズが片手で受け止めてそのまま殴り返す。

 

ウォズのパンチを受けて場外負けになりそうだったかっちゃんだったが再び最大火力の爆破で踏みとどまった。

 

そしてかっちゃんは爆破を使わずに走って距離を詰めようとした。

 

それを見たウォズはマントから星を呼び出してかっちゃんに向かって飛ばした。

 

かっちゃんはそれを爆破で右へ左へ避けるが物量差に押され始めた。

 

そしてウォズの作り出した重力場に捕らわれてしまった。

 

「ぐっ……!ぐぅうううううう……!」

 

それをかっちゃんは無理矢理立ち上がろうとするがウォズの操作した星の攻撃を受けて満身創痍の状態だった。

 

「はあっ……はあっ……」

 

「そろそろ終わりにしよう」

 

<ファイナリービヨンドザタイム!>

 

<水金地火木土天海!エクスプロージョン!>

 

空中に数多の星が光り輝くと

 

「綺麗……」

 

観客に誰かが呟いたその言葉は皆が思っていたことだろう。

 

実況のプレゼントマイクは

 

『何という美しさだああああああああ!!!これはまるで幻想的なプラネタリウムのようだああああああ!!!』

 

そしてその星たちがかっちゃん目掛けて落ちていった。

 

それをかっちゃんは爆破し続けて迎撃するも……

 

『爆豪くん戦闘不能!緑谷くんの勝利!』

 

『体育祭を制したのは緑谷だああああああああ!!!なんという激闘!!!両者最後まで見事だったぞおおおおお!!!』

 

やった……?僕たちが……?No. 1だああああああ!!!

 

僕は心の中で未だにその感動を抑えきれないでいた。

 

それを見ていたウォズは

 

『嬉しそうだな、出久よ』

 

こうして僕たちは体育祭で頂点の座を掴んだ。

 

・・・・

 

ウォズに精神の主導権を返してもらった僕は今暗い廊下にいた。

 

少し前ー

 

「出久さん、ちょっとよろしいですか?」

 

「才子さん……?」

 

僕が控え室で待っていると才子さんが来た。

 

才子さんを見ていると胸の鼓動が早くなる。

 

ウォズに言われてから才子さんを直視できない。

 

「話があります。少しお時間をいただいてもよろしいでしょうか?」

 

「う、うん……」

 

話ってなんだろう……呼び出された所へ向かうと一佳さんにレイ子さん、唯さんに麗日さんがいた。

 

そして皆顔が赤い。それにチラチラ僕を見ていた。まさか……だったら……!

 

なにか言いたそうにしている中で才子さんが

 

「い、出久さん……わ、私たちは……あ、貴方のことが……す、好き「僕は皆が好きです」え……!?」

 

「最初はなんの気持ちかわかりませんでした……でも才子さんたちの笑顔や全てが愛おしいと思っていますー今更かもしれませんが言わせてください……僕は才子さんたちがー皆が好きです」

 

僕が自分の心の中をさらけ出すと才子さんは

 

「出久さん……!ハイ!私たちも出久さんが好きです!」

 

「私も!」

 

「ん……!!」

 

「わ、私も……」

 

「私も!」

 

「僕でよければ……どうか付き合ってくれませんか!」

 

「「「「「勿論!!!」」」」

 

こうして僕は皆に心の中をさらけ出して付き合うこととなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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