(白)ウォズのヒーローアカデミア   作:ハッタリピエロ

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越えろ!精神のその先へ!

僕とウォズは通形先輩の動きを探る。

 

通形先輩の攻撃は一撃一撃が重い。そして僕のスピードに反応するほどの個性の反応速度を見せている。

 

ならば僕の作戦は

 

「カウンター狙いか!悪くないね!」

 

そして再び地面に沈む通形先輩。

 

気配を察知させるように神経を研ぎ澄ませる。

 

『右七十度!』

 

ウォズに言われた方向にカウンターを放つがパンチは通形先輩をすり抜けて油断した僕は腹に蹴りを喰らって空中に飛ばされてしまった。

 

ごはっ……!

 

『緑谷あ!』

 

なんとか空中で体勢を立て直して着地するがかなりのダメージを喰らってしまった。

 

『出久よ!彼は……通形ミリオはこの戦いの中で個性の反応速度と反射神経を確実にあげていっているぞ!』

 

僕のカウンターに追いつけるほどの個性の反応速度ってことか!

 

次もカウンターを狙うがギリギリですり抜けて通形先輩が蹴りを放ってくるが今度は予測できたのでガードできた。

 

そのあとも打開策は浮かばずカウンターを狙うがすり抜けられ更にカウンターの攻撃が来るがガードしていく。

 

しかし向こうにダメージはないが僕の腕には確実に負荷が蓄積していっている。

 

このままじゃジリ貧だ……どうする?

 

『出久よ!やはり私が君に指示して攻撃に移すには一瞬の間が必要なようだ!それでは彼にすり抜けるチャンスを与えてしまう!だが私では……君ほどの反応速度は出せない!』

 

やはりこのままじゃ……待てよ……ウォズ……僕たちは互いに意識の切り替えができるんだよね?だったら……

 

『そうか!その方法があったか!この土壇場で思いつくとは流石出久だ!やれるかどうかはわからないが……やってみよう!』

 

そして通形先輩が地面に潜った時にそれに切り替えると

 

見えた!

 

そして通形先輩が地面から出たその刹那にパンチを放つと通形先輩は吹っ飛んでいった。

 

「ぐはっ……!」

 

「ミリオ!?」

 

通形先輩はなんとか踏みとどまった。

 

「ははっ……反応速度が段違いにあがったけど……なにをしたんだい?」

 

『僕は今……出久でもありウォズでもある!』

 

『!?』

 

『僕たちは互いの精神を半々に共有して……同調させたんだ!通形先輩……アナタを越えるために!』

 

僕たちの言葉に皆は目を見開く。

 

『予測と分析は私が』

 

『超反応は僕が』

 

『『超協力プレイで!アナタに勝つ!』』

 

「まさかそんなことが……!」

 

B組のクラスメイトは

 

「すげえ……!」

 

「まさに今……出久さんとウォズさんは……一つになっています!」

 

「これなら勝てる!」

 

「なんかよくわかんねえけど……すげえ!」

 

そして通形先輩に向かっていき右上段の蹴りを放つがすり抜けられそのまま振り抜いた僕は後ろから左ストレートを放たれるが……

 

見える!僕はウォズの予測したタイミングに合わせてパンチを受け止め

 

「なっ!?」

 

そして腕を一瞬で掴んでそのまま背負い投げた。

 

「ぐはっ!」

 

だが通形先輩はすぐに地面に潜り一瞬で後ろからのパンチを放ってくるがウォズの予測通りにパンチしてきた腕に上から肘打ちを落として攻撃を晒すと同時にダメージを与えた。

 

「ぐっ……!」

 

そしてその一瞬の隙に通形先輩を蹴り飛ばした。

 

「ミリオが押されている……?」

 

「すごいすごいすごい!ねえねえ!緑谷くんとウォズって仲がいいんだね!」

 

「そうですよ!」

 

「最強のコンビだぜ!」

 

「あの二人なら……勝てる!」

 

そして通形先輩の一瞬の隙を同調させてあげた反応速度で見切り攻撃を続ける。

 

「はあっ……はあっ……強いね!緑谷くんにウォズくん!」

 

『そう言ってもらえると嬉しいです……!ですが……勝ちは譲りません!』

 

「それは俺もだよ!」

 

そして決着をつけるべく回転して勢いをつけたかかと落としをフィールドにおとすと瓦礫の山が浮かばせてその瓦礫を足場にして飛び回る。

 

グラントリノを見て思いついた戦法だ。

 

それを見ていた者たちは

 

「すげえ……」

 

「全然見えねえ……」

 

「アイツらまた強くなってないか?」

 

何度目かわからない驚きに包まれていた。

 

ミリオも

 

(ダメだ……!どこから来るかわからないぐらい速い……!)

 

そしてミリオも神経を研ぎ澄ませる。

 

(気配を……感じ取るんだ……!)

 

そして出久が瓦礫を蹴ってミリオに近づいたその一瞬、僅か一瞬で出久の気配を感じ取ったミリオ。

 

そしてそのまま透過も発動させずにいや、発動させる暇もなく一瞬でカウンターを仕掛けたミリオ。

 

二人の一撃が当たりお互いに吹き飛ばされた。

 

だか最後に踏みとどまったのは……

 

・・・・

 

「試合終了!緑谷出久くんの勝ちなのさ!」

 

校長先生が終了の合図を出して模擬戦は終了となったその時

 

「勝っ……たのか……?」

 

「緑谷が……勝った!勝ったんだ!」

 

「やっぱすげえよ!お前!」

 

精神同調、スピリットドライブを解除させると皆が一斉に僕の元にきた。

 

そして僕を担ぎ上げて胴上げされる。

 

ちょっ……ちょっと疲れてるから勘弁してもらいたいんだけど……でも嬉しい……

 

「すごかったよ!緑谷くん!」

 

「ミリオを倒すとは……驚きだ……」

 

そして立ち上がった通形先輩が来ると

 

「ははっ!すごかったよ緑谷くん!流石オールマイトの個性を受け継いだだけのことはあるよ!」

 

えっ、えええええええ!!?

 

「知ってるんですか!?あっ!マズイ!」

 

「緑谷くん心配はいらないのさ!彼らはオールマイトの秘密を知ってる者なのさ!」

 

「えっ!そうなんですか!?」

 

「そうだよ〜!君がワンフォーオールを継いだこともね〜!」

 

「ミリオが継ぐのが一番だと思っていたが……君でもいいのかもしれない……」

 

「さて緑谷くん!サー・ナイトアイの指名の件だがこれ程の実力があれば問題はないだろう!どうだい?俺のインターン先で職場体験をしてみないか!?」

 

「お、お願いします……」

 

そう言って僕は意識を失った。ヤバっ……限界かも……

 

後で聞いた話だが才子さんたちがつきっきりで看病してくれたみたいだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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