「えー……もうすぐ夏休みだが……お前たちが他と同じく1か月休める道理はないと思ってくれ」
ブラド先生の言葉に皆に緊張が走る
「夏休み!林間合宿やるぞ!」
『うおおおおおっ!』
次の言葉で教室にいた皆、特に男子陣が騒ぎ始めた。
勿論僕も内心では楽しみだ。
皆との初めての共同生活……わくわくするなあ……!
「静かに!浮かれるのはいいがその前に期末試験が待っている!そのことを忘れないでくれたまえ!特に中間とは違い演習試験もある!今日からのヒーロー基礎学で万全の体制にしれくれたまえ!」
そうか……中間と違って演習もあるんだったな……頑張るぞ!
午前の授業が終わり、皆で弁当を食べていたら
「演習試験なんなんだろうね?」
「確かに気になるが……俺は筆記が心配だぜ……」
吹出くんが?マークを浮かべて演習試験に気にしていたが、鉄哲くんは筆記に不安を持っているようだった。
「確かにここんとこ体育祭や職場体験やらで忙しかったからなー」
「中間と違って範囲広いしな」
泡瀬くんと麟くんも愚痴をこぼす。
「じゃあさ!皆で勉強会しない!?」
「えっ!いいのか!?」
円場くんが食いついたように目を見開く
「うん!僕も関数ちょっとわからないとこあるし……」
「俺も古文が苦手だからな。緑谷頼むよ」
骨抜くんも手伝ってくれるようだ。正直僕一人で皆の勉強を教えるのは骨が折れるから中間テスト2位の骨抜くんが手伝ってくれるのは助かった。ちなみに1位は才子さんで、僕は4位だ。
「出久さん。私も手伝いますわ」
「あ!じゃあ私も!」
「ん……私もいい?」
「いっそのことクラス皆でやろ?」
一佳ちゃんたち女性陣も参加するようだった。
「そうだね!皆で勉強してA組の鼻をあかしてやろうよ!」
「黙れ」
「ぐふっ……」
この光景も見慣れてきたなあ……でも物間くんも手伝ってくれたら正直筆記試験は安心して挑める。だって彼中間3位だもん。言動さえよければA組の皆とも仲良くできるのになあ……
そして筆記試験も終わって演習試験当日、演習試験会場に皆がコスチュームを着て集合していた。
試験内容は一佳ちゃんが先輩からロボットとの演習試験って聞いてたらしいけど……
『おそらく違うだろう……教師の数を踏まえると……』
うん……たぶんそうだと思う……
「おはよう!これから演習試験を始めようと思う!その前に……君たちのことだ。試験前に情報を仕入れたと思うのだが……」
皆の視線がブラド先生に集まる
「残念!諸事情あって試験内容を変更しちゃうのさ!」
校長先生が相沢先生の後ろから現れてサプライズ発言をする。
「校長先生!?」
「変更って……」
「これからは仮免取得なども含めて対ヴィランのための……より実戦に近い教えをすることになったのさ!というわけで!君たちには二人一組となってここにいる教師陣と戦ってもらうのさ!」
「え!?先生たちとですか!?」
「おいおい……」
「プロヒーローと……!」
やる気を出す者……驚きを隠せない者と様々だったが
「尚組み合わせと対戦相手の教師はこちらが成績、相性、体育祭や職場体験での動きから独断で決めさせてもらった」
そして次々と組み合わせが発表されていく。
「そういえば……先生!緑谷が余りますが……どうするんですか?」
「緑谷は……成績の高さと強さから一人で戦ってもらう」
「流石だな」
鎌切くんが褒めてくれるが僕は一人か……いやウォズもいるんだ!一人じゃない!
「でも相手は誰なんだろ?」
「ここにいる全員は呼ばれたよね?」
「ま、まさかな……」
骨抜くんが一つの予想をして青ざめたが……たぶんそうだと思う……
「相手は……」
「ハーッハッハッハ!相手は……私が、する」
「お、オールマイトお!?」
『やはりか……』
僕の相手はオールマイト……いや!ここで怖気づいて逃げるものか!オールマイトが相手でも僕は勝ってみせる!
「それと緑谷、今回はギンガファイナリーの使用は禁止だ」
ギンガファイナリーがなしか……となるとどうしよう……
そして試験が始まった。試験の勝利条件はゲートまで逃げるか、先生にカフスをかけるか、というものだった。
皆次々と合格していき、いよいよ僕の番となった。
ちなみにモニタールームではクラスメイトだけでなく戦いを終えた教師陣も集まっていた。
「緑谷はオールマイト相手にどう戦うのかな?」
「ギンガが禁止って言われるとな……」
「骨抜。おまえだったらどう戦う?」
「俺が緑谷だったら……」
そうこう話しているうちに試験が始まった。
・・・・
『ウォズ、オールマイトはどう来ると思う?』
『今回オールマイトはヴィランという設定だからね……おそらく……っ!避けろっ!』
ウォズの叫びで僕は横へ跳ぶと先ほどいたところに衝撃波が走った。
「街への被害などクソくらえだ……私はヴィランだ。ヒーローよ。真心こめてかかってこい」
『やはり……全力ブッパか……』
モニタールームのクラスメイトは
「オールマイトおお!?いきなり全力すぎるだろ!?」
「鉄哲さん。今回オールマイト先生はヴィランという設定ですわよ」
「そうだぞ。本物のヴィランはこれぐらいのことも平然とする。それに立ち向かうのがヒーローだ」
ブラド先生の言葉で生徒たちはこれから始まる激戦に注目する
場面は戻り
っ!いきなりか!
<キカイ!>
<アクション!>
<投影!フューチャータイム!デカイ!ハカイ!ゴウカイ!フューチャーリングキカイ!>
そしてオールマイト向かって勢いよく飛び込む。オールマイトも飛び出してお互いにパンチをぶつけるとお互いに後ろに飛ぶが
「ぬうっ!やるね!」
だがオールマイトは踏みとどまってすぐに飛び出すと左ストレートを放ってきたのに対して胸の固い部分で受け止めて左腕を上に弾くと
「はああああああっ!」
連続でオールマイトの胸にパンチを放つが
「ヌゥン!」
クロスした両腕を広げただけで僕は吹き飛ばされ体勢を立て直すと
<ジカンデスピア!>
んで
<ビヨンドザタイム!フルメタルブレーク!>
そして両肩から鎖を放出させてオールマイトを拘束して引っ張り
<ヤリスギ!フィニッシュタイム!爆裂DEランス!>
オールマイト目掛けて鋭い突きを放とうとしたが
「ぬぅぅぅぅ……!!!ぜやあっ!」
オールマイトは無理矢理拘束を解いて僕の突きに対して
「Detroitsma…ぐはっ!」
衝撃波で僕を吹き飛ばした。だが僕の放った突きもオールマイトに僅かながらのダメージを与えた。
僕は吹っ飛ばされながらも受け身で着地して立ち上がった。
『ウォズ……あれやるよ!』
『ああ……!』
「精神同調!スピリットドライブ!」
「通形少年の時に見せたやつか!」
僕が突っ込むのを見たオールマイトは
「Texassmash!」
右正拳突きを放ってきたが上がった反応速度で右足を軸にして回って躱すとそのまま左足を降り抜く。
「どわっ!」
「はあっ!」
そのまま右ストレートを放って吹き飛ばそうとしたが
「ぜやあっ!」
「うわあっ!」
オールマイトは崩れた体勢からもアッパーを放って僕をビルまで叩きつけた。
「出久さん……!」
「だ、大丈夫……だよね?」
「ん……!」
「出久……!」
才子たちは頭には不安がよぎり教師陣も
「や、ヤバイゾ。オ、オールマイト……」
「この試験……ここまで厳しくしてイイノカ?」
僕は痛む身体を起こして立ち上がらせた。
「ハッハッハッハ!緑谷少年!もう諦めるのかい!?」
「そんなわけ……ないじゃないですか……僕は……皆を救えるヒーローに……!」
「そういうと思ったぜ!」
とその時ウォズが
『出久よ!やはりオールマイト相手には肉弾戦は痛手のようだ!あのウォッチの力を……!』
『そうだね!』
「む、それは?」
「あのウォッチは見たことねえな」
「どんなやつなんだろ?」
<ウィザード!>
<アクション!>
<投影!フューチャータイム!Magictime!showtime!Please!フューチャーリングウィザード!ウィザード!>
「さあ……ショータイムだ!」