助けて邪神様!(助けて旧神様!×GATE)   作:VISP

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第十一話 出発侵攻

 「所定の時刻まで、後30秒です。」

 「よし、作戦を開始する。」

 

 こうして、自衛隊による門の向こう側、特地への侵攻が開始された。

 なお、結果は当初の想定と異なり、遥かに容易だったために迅速に進んでいった。

 

 

 ……………

 

 

 こうした日本の軍事的侵攻に対し、特亜の国々から非難声明が出た。

 だが、それだけだった。

 それ以外の余裕が無かった故に。

 

 

 現在、中華並び朝鮮半島は地獄絵図の状態だった。

 

 

 元々西日本より多量の文化財を盗難し、国家規模でお目溢ししていた半島南の国には多種多様な日本の重要文化財が存在していた。

 だが、それらの中には寺社仏閣の中で「封印」されていたものも多かった。

 また、未発見(という名の封印や放置)の古墳から発掘された曰く付きの品々も多く、それらを自分達の国の文化財と詐称して博物館に展示したり、返還を求める日本や好事家に売り払う等の所業を行ってきた。

 しかし、その所業も今までは日韓友好と謡う野党や在日外国人に売国奴、それらに乗せられた人々によって擁護されてきたが、ファンタジー案件が表に出て、かつ広く知られるに至り、日本国政府も腹を括った。

 と言うか、西日本を襲う連日連夜の怪奇現象と自然災害の多発にキレた。

 何より、半世紀以上かけて寝た子を寝かしつけた米国から起きるように言われたのだ。

 今までのあれやこれを取っ払うには十分な契機だった。

 

 「我が国は外国人による重要文化財の窃盗及びその支援国家に対して遺憾の意を表明すると共に、断固たる対処を行う!」

 

 具体的には半島国家に対する各種非難声明を堂々と外交の場で非難し、各種文化財の返還を要求した。

 要請ではなく要求であり、国際法廷にて争う事も有り得ると明言した上でだ。

 これに関しては絶賛西日本と繋がっているせいでファンタジー案件の悪化している欧州勢と頼りになる米帝様も賛成に回り、逆に韓国に味方する声明を発したのはおらず、中国すら中立を保った。

 それに対する韓国政府からの返答は罵詈雑言に塗れたもので余りにも聞き苦しかったため、要約すると

 

 「寝言は寝て言え。」

 「ウリが手に入れたものだからウリのものニダ。」

 「犯罪国家たる日帝には我ら偉大なる朝鮮人民に永遠に償う義務がある。」 

 

 等の寝言による返答を行ってきたため、予定通り日本政府は強硬手段に出た。

 各種物資の禁輸措置に在日韓国資本の凍結等の経済制裁、更には在日韓国人の強制返還、そして今まで散々批判してきた慰安婦・徴用工問題を過去の判決並び当時の資料等を根拠として「これらはねつ造並び既に償いの終わった問題である」として、これまでの行いに対する謝罪と賠償を要求した。

 これに対して韓国政府ではこれまでの日本では有り得なかった強硬な態度に驚き、盟主国と同盟国()に助けを求めたのだが、その反応は冷淡そのものだった。

 

 「お前達の過去の行いの結果だ。」

 「今忙しい。どうでも良い事で呼ぶな。」

 

 この反応に困った韓国は相変わらずの火病を発揮し、日本を非難するだけで具体的な軍事・外交行動に移る事が出来なかった。

 と言うのも、現在韓国では今まで盗んできた秘仏や曰く付きの品々(祟り神・疫病神・国津神等)、更には明らかに封印されていたヤバい品から遂に呪詛が発揮され、国家規模の大災害に襲われていたのだ。

 首都では毎夜、大通りにて百鬼夜行が練り歩き、絶滅した筈の天然痘が流行し、地震・水害・旱魃・火災が相次ぎ、大量の人々が悪夢や怪奇現象に魘され、不審な死や発狂を遂げた。

 民間の呪術者が防ごうにも、精々が呪いの矛先を移したり、身代わりを用意するだけで、寧ろ民間レベルで呪殺合戦が流行り、事態を悪化させる有様だった。

 急激な開発により都市部の歴史ある宗教施設、それも日本の道祖神に当たる様な細かいながらも必須なものが絶滅状態であり、祖霊を崇拝した所で特に力もなく、何処の神に祈ろうとも業が深すぎて拒絶される事例が相次いだため、今度は数少ない外国人が持ち込んだお守りや十字架等が狙われる始末だった。

 遂には日本による各種強硬措置するに当たり、完全に経済が紐無しバンジー状態となり、大韓民国ウォンがジンバブエドル並みかそれ以下にまで落ち込んだ。

 これにより多くの精密加工や電子関連企業が倒産又は大幅な縮小を余儀なくされた。

 この結果、失職または有り金が紙にになった多くの人々がまともに食料の購入も出来なくなり、食うに困って商店への襲撃や盗難・略奪が相次ぎ、治安も崩壊する事になってしまった。

 怪異に、災害に、金に追い込まれて生きる希望も未来も見えなくなった人々、それもこれまで下に見てきた隣国からも見下された人々はプライドも生活もズタズタにされ、ただ只管に今を生き延びるために暴徒に成るしか道は残っていなかった。

 こうなってしまっては軍は必死に国内の災害並び治安維持に奔走するしかなく、とてもではないが日本に対して動く事など出来なかった。

 

 「さ、過去に無理矢理連れて来られたんだから、喜んでお帰り下さい。」

 

 にっこり笑顔の日本政府の言葉に、在日韓国人及びその子孫の方々は一様に拒否を示したが、既に日本人と結婚して家庭を築いている場合も多かったため、一人一人細かく査定して強制帰国させる事に決めた。

 とは言ってその基準は簡単で、犯罪歴並び利敵行為の有無だけだった。

 が、結構これに引っかかる者も多かった。

 主にヤの付く自営業や無許可の売春を行っていた者、そして企業の情報漏出や無許可のデモ行為をした者(平和を訴えつつ略奪や打ちこわしを行った)がこれに該当し、こういった者は荷物を纏めさせて、強制的に韓国(絶賛地獄絵図)に送還された。

 残った在日韓国人らは比較的まともな者が多かったため、要監視とされたものの、日本で暮らす事を許可された。

 その監視も、事態が落ち着けば解かれると明かされた上で、だ。

 が、その途端にやらかした者が発生したので、やはり暫くは監視が必要と判断されるのだった。

 

 「日帝の行いには不満があるが……あの連中に関わっている暇がない。」

 

 韓国にとっての宗主国に当たる中国でも、絶賛怪異と災害が大暴れしていた。

 嘗ての文化大革命で社会主義による文化の創生を謳い、既存宗教・文化の否定を行った。

 それには観光資源になりそうもない寺社仏閣や各種文化財の破壊や焼き討ちも含まれ、その霊的防衛体制はガタガタとしか言いようがなかった。

 更には無理な統一によるものか、現地の怪異同士の争いも頻発し、結果として人口密集地を中心に怪異による被害が多発し、風水等を用いて辛うじて自然災害だけは被害を軽減している状況だった。

 

 「民間の風水師の雇用はどうなっている?」

 「そちらは順調です。若いながらも優秀な人材も拾えました。」

 「よし、予算と人員を増強し、早急に対策を立てるのだ。」

 

 党主席の鶴の一声により、辛うじて最善手を模索する事には成功していた。

 

 「首都改造による霊的防衛都市の建造……。」

 「如何しますか?」

 「この通りは無理だな、予算がかかり過ぎる。」

 「それでは地震や水害で壊れた道路の補修として、陣の役割を持った新しい道路の敷設はどうでしょう?これなら比較的低コストで済みます。」

 「……まぁ良い。許可しよう。」

 

 こうして、中国の首都北京はその外延部に新しい道路を敷説し、それを結界とする事に成功する事となる。

 そう、比べるべくもなく小規模で脆弱だが、「あのアーカム」の様に。

 

 「それで、例の風水師は何という名前だ?」

 「ネェイリーと名乗っています。偽名なので調べていますが、中々…。」

 「多少の怪しさは構わん。役立つのなら使え。だが必ず首輪はつけるように。」

 「承知しました。」

 

 日本と米国が異世界で銃火を放っている頃、世界は新たなステージへと進み始めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「さぁ、手早く仕込みを済ませちゃおうか。」

 

 暗闇の中、燃える三つの眼が妖艶な女の声で呟いた。

 

 

 

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