メリーを追って   作:平熱クラブ

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結局1カ月も空けてしまいました(土下座)
今回で最後です。
あと、これまでで一番長いです……


第4話

 

 

 

 

 

「何を言っているの、貴女…………?」

 

 

 それが、嘘偽りのない感想だった。

 メリーが人形……? 私を殺す為に作った……? 

 説得力の「せ」の文字もない一言に、私は混乱するばかりだった。

 

「聞こえなかったかしら? マエリベリー・ハーンは、貴女を殺す為に私が作った人形よ」

「…………」

 

 サッパリ意味がわからない。メリーはマネキンでもなんでもない、ただの人間だ。単に頭がおかしいだけなのか……? そう考えながらも、いま一度、紫の言葉を頭の中で繰り返す。

 

 –––––––"完全自律人形"

 

 それは完全な自我を持った人形のことを指しているのだろうか。例えばユダヤ教の伝承に残っている、意志を持った泥人形の" ゴーレム "に、ヨーロッパの錬金術師が作り出したと言われる"ホムンクルス"……

 実を言えば、私自身その手の類の言葉に馴染みがないワケではない。だが、それは創作物や伝記に限っての話だ。実際にそのような人形の開発に成功した例など聞いたことがない。

 自我を持った人形との遭遇…………非現実的な事象にロマンを抱く普段の私であれば、胸が踊るような気持ちでいたに違いない。もっとも今の私に、そんな気持ちは微塵も湧かなかったが。

 

 –––––何より、この女は何を考えている……? 

 

 人形を作ったのは私を殺すためだと言った。一体何のために……? 

 

「まぁ、信じる信じないは貴女の勝手だけど私は事実を語るだけ」

「……私を殺す為と言ったけど、何が目的なの……?」

 

 もし、コイツの話すことが事実ならメリーは私を殺すために仕向けられた刺客だったということになる。

 メリーとはそれなりに長い付き合いだった。当然だが、そのような素振りは一切見られなかった。お互いに憎まれ口を叩くことはあれど、仲違いすらしたことはない。秘封倶楽部の仲間として、本音を語れる数少ない友人として共に時を過ごしてきた。故に、紫の言葉が信じられなかった。いや、信じたくなかった、というべきか……。

 

 紫の語る事実を否定しきれなかった。

 

 メリーの本名に、面識がない筈の私の名前、私がこの博麗神社を訪れた目的など、本来なら知るはずのないことを知っていた。こうしたところを見ると、でまかせを言っているようには思えなかった。

 

「それは……貴女の存在が邪魔だからよ」

 

 何より、メリーが存在したことを示す証拠は私の記憶以外全てこの世界から消えていた。にも関わらずメリーを知っていたところを考えると、彼女がメリーの失踪と何も関係がないという方がおかしい。

 

「何故私が邪魔な存在なの? そもそも面識すらない筈の私が……」

 

 その問いを受け、紫はジッとこちらを見据える。ほんの数秒の間、沈黙による支配が続いたが紫がそれを破った。

 

「貴女…………宇佐見(うさみ)(すみれ)()の家系の人間でしょう?」

「…………!?」

 

 何故、そんなことまで知っているのか……

 宇佐見菫子。それは、私の曽祖母にあたる人物であり、秘封倶楽部初代会長にして創設者。

 私はその曽祖母に会ったことはない。私がこの世に生を受けた頃には、既にこの世を去っていた。

 

「彼女には、色々と迷惑を被ったものでしたわ」

 

 だが、祖母から彼女の話はよく聞いていた。祖母はこの地に伝わる伝承やおとぎ話をよく聞かされていたらしい。妖怪、幻想、神秘……世には存在しないあらゆる不可思議をまるで自身が体験したかのように語っていたという。

 

「迷惑……?」

「ええ、彼女の手によって" 幻想郷 "は危機に晒された」

「…………」

 

 祖母は語った。宇佐見菫子はかつて、存在を忘れ去られた者達が集うといわれる楽園を訪れたことがあったという。人々に忘れ去られ、幻想となった存在が行き着く果て……その名を" 幻想郷 "といった。

 

 ––––––まぁ、所詮は作り話さ……

 

 祖母の言葉が脳裏に浮かぶ。だが、いまの私に、その意見に賛同出来る自信はなかった。

 八雲紫…………

 いま、目の前にいるこの女が見事に打ち砕いた。

 

「存在を忘れ去られた者達が流れ着く楽園、幻想郷……。菫子は、決して相容れない筈の二つの世界を繋ごうとした」

「二つの世界……?」

「ええ、そうよ。現実の世界と幻想の世界を……」

 

 つまりは、いま私がいるこの世界と幻想郷が繋がったということだろうか。

 

「それが何か都合の悪いことなのかしら?」

「全くもって悪いことですわ。彼女のしたことは二つの世界を隔てる結界の破壊、コレは幻想郷の破滅を意味するんですもの」

 

 ここで、私の頭の中で点と点が線で繋がった気がした。

 

「つまり、私を殺そうとしているのは宇佐見菫子がしでかしたことへの報復ってとこかしら? その為にメリーを作ったと?」

「報復だなんて、人聞きの悪いことを言わないでもらえるかしら? コレも幻想郷を守るために必要なこと。それに、私が貴女を始末しようと思ったキッカケはそれだけではありませんのよ」

 

 紫は、バっと開いた扇子で口元を覆い隠す。

 

「事件そのものは何とか解決したからいいの。その発端となった彼女も幻想郷の仲間として迎え入れた。色々落ち着いたあとに、よく遊びに来ていたわね」

「……そこまで大きな事件を起こしておいて、お咎め無しと? 随分とお優しいようで」

「幻想郷は全てを受け入れるのですわ……それはそれは残酷なことに……」

 

 扇子で口元を覆い隠しながら、クスクスと笑う。私の苦手なタイプだ。

 

「……とはいえ、幻想郷が受け入れてもその主たる私が受け入れられないことがあるのも事実……。菫子は、のちに再び大きな異変を起こした……取り返しのつかないくらいのね……今度ばかりは、幻想の世界から追放させて貰ったわ」

「……で、2度も大きな事件を起こしたことが報復の理由というワケ?」

 

 ピクリと、眉をひそめたのが見えた。

 

「報復ではないと言っているでしょう? まあ、それが理由であることに変わりはないわね。……ただ、私が貴女を始末すべきと断じた1番の理由は違う」

 

 一瞬、紫の目が光った。コレは比喩ではなく、妖しい紫色の光が目にハッキリと宿っていた。

 

 パチンッ!! 

 

 大量の雨が降る中、扇子が勢いよく閉じられた音が響いた。

 

「かつて消えたはずの秘封倶楽部を貴女が復活させた……その事実が私に決断を下させたのよ……」

「…………」

 

 私が秘封倶楽部を発足させた理由……それは、宇佐見菫子への憧れだった。人が未だ至ることのなかった神秘への到達……それが私の夢だった。確かめたかった。

 

 –––––もし、宇佐見菫子の話が本当なら彼女はどんな世界を見てきたのだろう……? 

 

 そんな想いで立ち上げた秘封倶楽部。科学が発展したこの時代、他人から笑われるのは当然のことだった。科学が築いてきた絶対的な事実の証明……そんな世の中で希薄になってゆく幻想的な存在へと辿り着きたかった。そうした中で巡り合った同じ志を持つ友、それがマエリベリー・ハーンだった。

 

「単に秘封倶楽部が再び発足したというだけなら何も問題はない……しかし、発足させたのがその宇佐見菫子の家系の人間だったこと、それが問題なのよ」

「その私が菫子と同様、幻想郷を再び危険に晒すかもしれない…………それで送られた刺客がメリーだったと……?」

「そんなところですわ」

「……」

 

 これまでのメリーとの思い出が次々と浮かんでくる。無愛想な顔、怯えた顔、笑っている顔、メリーがこれまでに見せてきた表情がハッキリと蘇ってくる。その中に、私への殺意が感じられた表情など一切なかった。

 

 –––––メリーは本当に私を殺そうとしていたのかしら……? 

 –––––紫の話すことが本当であれば、今までメリーは何故…………

 

 

 紫を疑う気が少しずつ湧き始めたときだった。それは突然脳内に木霊した。

 

 

 ––––––––私、秘封倶楽部やめるから

 ––––––––––私はきっと、ここに長く居過ぎたんだ…………

 

 メリーが最後に残した言葉。最後に見せた表情。それは彼女が姿を消した答えを示していた。

 メリーは私を殺すために作られ、刺客としてこの世界に送られてきた。だが、彼女は私と時を共にすることで本来の目的を忘れてしまっていた。それが何かしらのキッカケを経て思い出されたが、今更彼女に私を殺す決断を下すことなど出来なかったのだ。

 

 だから、私の前から姿を消した。

 だから、「私を追わないで欲しい」と目で訴えた。

 

「それで…………メリーはいま、何処にいるの……?」

 

 雨の音にかき消されそうなほど、か細い声だった。それが聞こえたのか聞こえてないのか、紫は口を開いた。

 

「あの子は私の元へ戻ってくるやいなや、泣きついてきたわね…………『私に蓮子は殺せません……!!』って。『私は何でもします。だから蓮子の命だけは……!』なんて、駄々をこねていたわ。それこそオモチャをねだる子供のように……」

 

 1度言葉を途切れさせたかと思うと、紫は何か思い出したように付け加えた。

 

「いえ、子供みたいというのは間違いかしら…………額を床に擦りつけるなんてことは大人しかやらないもの」

「…………」

 

 何か……心臓を殴られたような感覚だった。メリーはあまり感情を表に出すようなタイプではない。そんな彼女が、取り乱す姿など想像できなかった。

 

 ––––––––マエリベリー・ハーンが、" どうなったか " は知っていますわ

 

 再び、不意に紫の先程の言葉が脳裏をよぎる。そして、不安がまた私の中で大きく渦巻く。

 " 何処にいる " ではない。" どうなったか " だ。

 

「それでメリーはどうなったの……?」

 

 大雨が地を打つ音よりも、自分の心臓の鼓動がハッキリと耳に届く。紫はジッとこちらを見据え、少し間を置きながらその質問に答えた。

 

「使えない人形をいつまでも側に置いているワケないでしょう? 私がしっかりと処分してあげたわ」

 

 鼓膜を破るような爆発音と共に、一瞬だけ世界が真っ白に染まった。まるで、空が今の私の心情を代弁するかのように。

 一時、私の心は世界と同様真っ白に染まった。何もない空っぽの心。そこは空白だけが存在していた。どこまでも広がる虚無。感情も何も浮かんで来なかった。何もないというよりは時が止まったと言い換えるべきか。時が止まったまま、静寂だけがそこに漂い続ける。その瞬間が永遠に続くかと思われた。

 だが、歯車は止まらない。隙間に挟まれた石は破壊応力を超えて粉砕され、再び歯車が動き出す。熱く煮えたぎる何かが私の理性を焼き始めた。

 

 ドンッ…………

 

 何か鈍い音が耳に届いた。気が付くと、私は胸ぐらを両手で掴みながら紫を柱に押し付けていた。

 

「アンタ……! メリーがどれだけ苦しんだと思って…………!!」

 

 メリーが最後に見せた表情。彼女は私を守るために姿を消し、紫に殺された。親友を殺したくない葛藤に苛まされた彼女の気持ちを考えるだけで、段々と憎悪が湧いてくる。その憎悪は、彼女をその手にかけた紫、そして彼女の苦しみに気づくことが出来なかった自分自身に向いていた。

 ギリギリと歯を噛み締めながら、更に力を加える。だが、紫は一切表情を変えていなかった。

 

「アンタがメリーを殺したなら、私がアンタを殺すッ……!!」

 

 理性と人格の崩壊。それを肌で感じながら、持てる限りの力で殺意を紫に向けた。身体中の筋肉がミシミシと音を立てる程に力を振り絞っていた。全く動揺していない彼女の表情が更に私の怒りを掻き立てた。

 

「アンタだけは絶対に……!」

「黙りなさい」

 

 紫の声が冷たく響いたかと思うと、喉が一気に締まる感覚と足が宙に浮く感覚が私を襲った。

 

「グッ……!!」

 

 紫の手で首を絞め上げられているのだと、ようやく理解出来た。見た目に似合わずとんでもない馬鹿力を持っていたものだ。

 足を前後に動かしてもがきながら、両手で紫の手を掴む。

 

「カハッ……!」

 

 首を絞める力は一向に弱まりそうにない。咳き込む度に、喉の痛みが強くなる。視界に映る自分の手が段々と白くなってきているのが分かった。

 

 

「最初からこうするべきだったわね……」

 

 紫は首を掴んだ左手とは逆の手を、私の額に向かって伸ばしていた。全身が酸素を渇望しているせいか、腕や足が痙攣を起こし始めていた。

 

「安心しなさい……貴女もすぐあの子の元へ送ってあげるから」

「ッ……!」

 

 紫の右手が額に届いた瞬間に視界が徐々に歪み始める。それと同時に全身からスーッと力が抜け、身体の感覚が少しずつ消え失せていく。

 

「さようなら、蓮子…………」

 

 それが、私が最後に聞いた声だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◻︎ ◻︎ ◻︎ ◻︎ ◻︎ ◻︎ ◻︎ ◻︎ ◻︎ ◻︎ ◻︎ ◻︎ ◻︎ ◻︎ ◻︎ ◻︎ ◻︎

 

 

 

 

 

 

 

 

「紫様……本当にこれで良かったのですか?」

 

 紫様とその足元に倒れる少女を見つめながら、私は問いかけた。

 

「コッソリ跡をついてくるなんて良い趣味してるわね、(らん)?」

「申し訳ありません……ですが、紫様はこれで良かったのですか……?」

 

 紫様は少し眉をひそめながら答えた。

 

「何度も言ったでしょう? こうでもしなければ私の決心がつかないって。どのみち、蓮子とは別れる時がすぐに来たわよ。人間は短い間しか生きられないもの。それに、早く私に戻ってもらわないと困るのは貴女でしょう?」

「…………」

「さ、戻るわよ」

 

 紫様はそう言うと、ソッと手をかざし空間にスキマを作り出した。そのスキマの中から大量の目玉がこちらを覗く。紫様はその中へと飛び入った。

 

 –––––––本当にコレで良かったのだろうか……

 

 紫様は大きな嘘をついた。まず宇佐見菫子は2度も異変を起こしていない。この世界と幻想郷が繋がりそうになった異変を起こしたのは事実だが、異変の解決後は幻想郷の輪の中に混じっていた。特に、異変の解決に従事した博麗の巫女らと絆を深め、確かなものを築いていた。

 だが、のちに歴史を大きく動かす出来事が起こった。

 それまで何度も幻想郷を守って来た博麗の巫女は戦いの中で死に至った。かつて"吸血鬼異変 "を引き起こしたその残党が幻想郷全土を巻き込む異変を起こした。当時、異変が起きた際は、死者が出ることのない決闘法が主流だった。しかし、その異変の主犯達はあくまで暴力に訴え出た。

 異変は紫様の手によって終わりを迎えたが、幻想郷の守護者たる博麗の巫女を失った代償は大きかった。

 彼女の弔いは人妖問わず盛大に行われた。ほぼ幻想郷全てと言っていいほどの人間や妖怪達が参列した。その中で、式を中心となって取り行ったのが宇佐見菫子だった。

 紫様は心の底から彼女に感謝していた。その日から、二人は一緒にいることが多くなった。菫子が幻想郷を訪れる度に紫様が自ら出迎えにいくようになり、1日を共に過ごすようになった。まるで、博麗の巫女という友人が欠けてできた穴を互いに埋めるように……

 菫子が紫様の傷を癒す存在だったのは明白だった。

 だが、その時間は長くは続かない。菫子も博麗の巫女と同じ人間。つまり、妖怪と違って生きていられる時間はごく僅かなモノだった。宇佐見菫子という友人をも失った紫様の姿はとても見ていられるものではなかった。

 紫様は冬になると、深い眠りにつく。ところが、菫子が亡くなってから冬眠の時間が格段に増えた。

 紫様は冬眠の間、夢を通す形で別の世界へ行くことができる。菫子が亡くなってからは、彼女が元々いた世界へ行くことが多くなったそうだ。

 そして、ある日私は紫様に呼び出された。

 

 –––––私はしばらく…………というより長い間、眠ったままだと思う……

 

 その日から、私は幻想郷の本格的な結界管理を任せられるようになった。もう一人の管理者たる博麗の巫女は吸血鬼が再び起こした異変が起きてから代が途絶えていた為、一切の責任を背負うこととなった。

 それから何年か……紫様が目を覚ますことはなかった。向こうの世界で何かあったのだろか……? そう考えた私は、紫様がいる世界へと向かった。

 しかし、そこにいたのは記憶を失くした紫様だった。彼女はマエリベリー・ハーンを名乗り、宇佐見菫子の曾孫、宇佐見蓮子と共に過ごしていた。

 紫様は夢の中もとい菫子がいた世界に長くいすぎたせいで記憶が混乱し、自分が元々この世界の住人であると思い込むようになってしまっていた。

 最初は好奇心だったらしい。信頼を築いてきた菫子の曾孫が秘封倶楽部を復活させたことを知った紫様は、蓮子がどんな人間なのかを確かめたくなり、マエリベリー・ハーンという仮の姿を作り上げ、彼女に接触を図った。

 菫子がいなくなった悲しみを忘れ、蓮子との日々を過ごす紫様の邪魔をするのは私自身心苦しかったが、幻想郷の管理には彼女の力がどうしても必要だった。だから、マエリベリー・ハーンに八雲紫としての記憶を呼び覚まさせた。

 自身が八雲紫であることを認識した彼女は、秘封倶楽部及びこの世界から姿を消すことを決意した。境界を操る能力を使って自分がいた痕跡を消していった。

 蓮子の記憶だけ残したのは、紫様の温情だった。せめて記憶だけでも残そうと。

 しかし、紫様には一つ懸念があった。もし、その記憶を辿って幻想郷にまで来てしまったら…………

 

 いまの幻想郷は結界に歪みが生じており(だから紫様を連れ戻したのだが)、元の世界に帰れる保証が無かった。

 

 そこで、紫様は試した。もし、蓮子がマエリベリー・ハーンを追ってくることがあるなら、共に過ごした記憶を消す。

 

 現に、宇佐見蓮子はここまで追って来てしまった。そして、たった今紫様によってマエリベリー・ハーンの記憶が消去されたのだ。

 

 

 

 

 

 ザァァァァァァァ……………………

 

 大雨によってできた水たまりに前のめりに倒れ伏す宇佐見蓮子。他に誰も傷つかない別れの方法があったのではないだろうか……

 

 

 吸血鬼との戦いで命を落とした博麗の巫女、博麗(はくれい)(れい)()に、初めて幻想郷以外の人間で心を許した宇佐見菫子……

 

 

 これまでに経験してきた人間との別れ……

 紫様は人との交わり方を学べても、別れを迎えるのがずっと怖いままだったのかもしれない。だから、このような結末を迎えてしまったのだ……

 

 

 未だに意識が戻ることなく、倒れたままの少女にチラリと視線を向ける。

 

「…………」

 

 私は無言のまま、スキマの中へと足を踏み入れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




最後までお読みくださり、ありがとうございました。
今回、どれだけ短くとも一つの作品を完結まで持っていくことがどれだけ難しいことかを学ぶことが出来ました。
これから連載を控えている身ですが、この経験を存分に活かしていきたいと思います。
この場を借りて、改めて深くお礼申し上げます。本当にありがとうございました。
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