IS×DMC~赤と青の双子の物語~   作:storyblade

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かつてダンテとバージルだった頃の記憶を継承し、新たな世界で生きる火影と海之。

自分達を育ててくれたこの世界の両親の想いに感謝しつつ、火影は自らの今を守り抜く事を改めて誓うのであった。


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Mission03 予期せぬ遭遇

夜も老けてここは海之の部屋。

「人生とは自転車のようなものだ。倒れないようにするには、走り続けなければならない。 アインシュタイン」

 

「…」

 

夕食を終え、寝る前はこうして詩を詠む事が今の俺、海之・藤原・エヴァンスの日課となっている。かつて人であることを忘れ悪魔として生きる事を選んだ俺。そんな俺がまさかこうして人間に生まれ変わり、穏やかな日々を送る機会が来ようとは…。だが今はこんな生活も悪くないと思っている。前世で両親を失った悲しみと自分の無力さへの憎しみから、あの時の俺はただひたすらに力を求めた。

 

もっと力を!!

 

……だが力に溺れた俺はダンテに敗れ、更に挙げ句のはてには魔王に操られる事になった。もはや生きる希望も力も失いかけていた俺が何故生き続けたのかはわからない。だが、

 

「俺たちがスパーダの息子なら受け継ぐのは力じゃない!誇り高き魂だ!」

 

「俺は今度こそ、もう誰も死なせねぇ!!!」

 

もしかしたらあいつらが俺の魂を繋ぎ止めたのかもな…

 

あの少女は言った。信じていると。俺に守ってほしいと。

 

(……)

 

良いだろう。どうせ何度も死んだ身。今さらあの時と同じ様になろうとは思わん。父と母を救う事はできなかったがせいぜい守ってやる。俺のこの世界での命尽きるまで。

 

俺は詠んでいた詩集を閉じ、首にかけていたアミュレットを外して床に着いた。

 

 

…………

 

それから数時間後……。とある海上上空にひとつの航空機が浮かんでいた。不思議な形状をしたその航空機はまるで何かを探している様にゆっくりと飛行していた。すると

 

…ドンッ!

 

突然その航空機から火の手が上がった!

操縦不能なのかその航空機はバランスを大きく崩し、もはや墜落する事は明らかだった。

 

操縦士

(……!)

 

しかしそうはならなかった。

数日前に墜落しかけた旅客機を救ったのと同じ、赤い光と青い光が目に見えない位のスピードで接近し、航空機を支えたのだ。支えられた機体はバランスを取り戻し、そのまま海上に着水した。と同時に月の光が一層強くなり、ふたつの光を照らし出した。

 

操縦士

(!!!)

 

それはISだった。

赤と青の炎を思わせる様な輝きを放つ機体。

黒い悪魔の羽を思わせる形状のスラスター。

カラーリングや細かい部分に違いはあるがそれはまさに双子と呼べる位よく似ていた。

 

ふたりのIS

(…)

 

ISは何も言わなかった。

そしてそれらが飛び去ろうとした……その時、

 

「ちょっと待ったーーー!!!」

 

「「!?」」

 

突然航空機の外部スピーカーから凄まじい声が上がった。あまりの突然の爆音に驚いたのだろう、ふたりのISも思わず立ち止まって振りかえる。

 

「とうとう見つけたよ!いや~やっぱりISだったんだ!てかスゴいね!本当にたったふたりで飛行機持ち上げちゃうなんて!一体どんな構造してるの?てかなんでそんなにそっくりなの?量産型のISってわけでも無さそうだし!まさか本当に双子?もしそうなら相当レアじゃん!会えて本当にラッキー!」

 

「「……」」

 

あまりのマシンガントークに何も言えないのか完全に黙りこんでしまっているようだ。

 

「…様、落ち着いて下さい。はいお水です。」

 

「はぁ、はぁ、ありがとクーちゃん(ごくごく)、ぷはーうまい!もう一杯!おっとそうじゃなかったね!いやいやゴメン、自己紹介がまだだったね!私は篠ノ之束!束さんと呼んでね~ブイブイ!顔はもう知ってるよね!」

 

「「!!!」」

 

「さあ次は君たちも顔を出して自己紹介して!目には目を、歯には歯を、顔には顔をだよ!某ヒーロー番組でも言ってたでしょ!高貴な自己紹介には高貴な自己紹介で返せって!」

 

「束様、それを言うなら高貴な振る舞いには高貴な振る舞いで返せ、です。まあそれはともかく、私からもお願いします。束様がこんなに興奮するのは本当に珍しいのです。それに先ほどのお礼をちゃんと顔を見て言いたいのです」

 

「「……」」

 

やがてふたりのISは観念したのか、ゆっくり顔を被うバイザーを外した。

 

「……えっ?」

 

「……ふ、双子!?しかも男性!?」」

 

彼女たちが見たのは赤い目と青い目をしている銀髪の双子の男。

そう、火影と海之であった。




次回、双子と篠ノ之束の思わぬ関係、そして互いの思いを打ち明けます。
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