IS×DMC~赤と青の双子の物語~   作:storyblade

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オータムによる突然の襲撃。しかし火影と海之は新しい魔具や技を用いてやはり自分達のペースに持ち込み、オータムやグリフォン達を圧倒していた。一方、事態が収束するのを待っていた一夏達がいるアリーナに地下からファントムが出現。千冬は自分が出ると言うが一夏は自分達で撃退すると言いだし、箒達もこれに同意するのだった。その事を千冬から聞いた火影と海之は自分達の不甲斐なさを感じると共に彼等の真剣勝負を邪魔したオータムへの怒りを爆発させるのであった。


Mission120 魔人の守護

一夏達のアリーナ

 

時は少々遡り、一夏達はファントムの迎撃にかかろうとしていた。会場内には相変らず二体のファントムがうろついている。幸い観客席は束強化のシールドによって守られていたので被害は無かった。

 

一夏

「くっ、一体でも厄介そうなのに二体で来るとはな!」

「簪!お前は以前火影達と共に奴らと戦ったが戦い方等覚えているか?」

「う、うん!弱点はあのレーザー発射口のある頭かお腹だって。それ以外はあまりダメージにはならないかもって火影くん達言ってた!」

一夏

「頭と腹…。あいつらの腹を狙うのは難しそうだし、ここは頭一択だな!」

楯無

「…だけどあいつらって確かあの大きさでかなりの跳躍力があった筈。狙うにしてもタイミングが重要ね。まずは何とかして動きを止めましょう」

「敵は二体。ならばこちらも別れた方が良いですね。一体でも放っておいたら厄介です」

一夏

「賛成だ!ここはタッグの組み合わせで行こうぜ!いけるか簪?」

「う、うん!」

楯無

「行くわよ箒ちゃん!予定は違っちゃったけど訓練の成果見せるわよ!」

「はい!」

 

一夏達はぞれぞれに分かれ、ファントムに向かって行った。向こうも一夏達に気付いた様で戦闘態勢に入った。

 

ファントム

「グオォォォォォ!!」

一夏

「おぉぉぉぉぉ!」

 

一夏は最初、様子見も兼ねて剣で斬りかかったが、

 

ギイィィィィィィィン!!ギリギリ…

 

やはり外殻の頑強さに剣が通らない。

 

一夏

「くっ、硬ぇ!やっぱ直接は無理か!」

「一夏くん危ない!」

 

見るとファントムが尻尾で一夏に襲いかかってきた。

 

一夏

「!!」

「山嵐!」

 

ズドドドドドドドッ!……ボガァァァァァンッ!

 

ファントム

「グォォォォッ!」

 

簪がミサイルポッド「山嵐」で攻撃し、動きを一瞬止める。その隙を突いて距離を取る一夏。

 

一夏

「簪!すまねぇ!」

「良いよ!それより私が何とか動きを止めるからその隙に一夏くんが頭を狙って!」

一夏

「わかった!」

 

一夏達の横で楯無と箒ももう一体のファントムとの戦闘を既に開始していた。

 

ファントム

「グアァァァァ!」ドンッ!

 

ファントムは跳躍し、ふたりを押し潰そうとする。箒は避けるが楯無はその場に少しとどまる。

 

「楯無さん!?」

楯無

「今がお腹を狙う機会!」

 

ババババババ……ドガアァァァンッ!

 

ファントム

「ガアァァァッ!」

 

楯無がランスのガトリング砲で腹部を攻撃。ダメージが通った様で苦痛を上げる。それを確認して楯無も避ける。

 

楯無

「上手くいったわね。これならお腹も狙える!」

 

そのやり方を見ていた一夏は、

 

一夏

「…そうか。よおし!」

 

そう言って一夏はファントムから少し離れ、

 

一夏

「こっちだぜ蜘蛛野郎!」

「一夏くん!?」

 

ドンッ!

 

するとそんな一夏の挑発に乗ったのかファントムは跳躍し、一夏を狙って来る。

 

一夏

「今だ!荷電粒子砲!」

 

そう言って一夏はファントムの腹部を狙って荷電粒子砲を構える。…しかし、

 

楯無

「危ない!」

一夏

「!」

 

ドスゥゥゥゥゥン!!

 

一夏は自分が楯無によって身体が動かされていたのを理解したのはファントムが着地した後だった。

 

一夏

「た、楯無さん!」

楯無

「なにやってるの!?今のままじゃ荷電粒子砲のチャージが完了する前に潰されてたわよ!」

一夏

「! すいません!」

 

ドギュ――ンッ!ドギュ――ンッ!

 

すると二体のファントムが一夏、楯無に向けてレーザーを撃ってきた。

 

一夏・楯無

「「!!」」

 

ババババババババババッ!

 

「くっ!持ち答えろ!」

「はぁぁぁぁぁ!」

 

箒が展開装甲の盾、簪がケルベロスの雷のシールドでレーザーを防いだ。

 

「ま、間に合った…」

「大丈夫か一夏!楯無さん!」

一夏

「ふたり共!すまねぇ!」

楯無

「ありがとう箒ちゃん!簪ちゃん!…一夏くん、さっき私がやった攻撃はかなり危険だからよしなさい。君にはまだ早いわ。あくまでも頭部攻撃に集中して!確実な方法で行くのが結局一番早いんだからね?」

一夏

「は、はい!」

楯無

「じゃ行くわよ!」

 

そう言ってそれぞれに分かれ、再び戦闘を開始した。

 

一夏

(…俺にはまだ早い…か…)

 

 

…………

 

一方、鈴やラウラ達も自分達のアリーナに出現していたファントムと戦いを始めていた。

 

ドギュ――ンッ!

 

ファントムはセシリアに向かって尻尾の先からもレーザーを撃ってきた。

 

ラウラ

「セシリア!」

 

バババババババババッ!

 

ラウラはセシリアの前に立ち、レーゲンの盾で受け止める。その隙を突き、

 

ラウラ

「カノーニア…発射!」

 

ズドドンッ!……ドガァァンッ!

 

ラウラの両肩にある大砲が命中。更に、

 

セシリア

「まだですわ!」

 

ズドドドドドンッ!……ドガガガガンッ!

 

ファントム

「グオォォォォォッ!」

 

後方からセシリアのビットによる援護射撃。決定的ではないもののダメージは与えられている様だ。

 

セシリア

「ラウラさん、ありがとうございます!」

ラウラ

「気にするな!この調子で行くぞ!」

 

そのちょうど反対側では、

 

ズダダダダダダダッ!

 

ファントムの機銃による攻撃。それを鈴とシャルロットが避ける。

 

「龍咆!」

シャル

「エピデミック!」

 

ズドンッ!ドンッ!

 

ふたりによる左右からの同時攻撃。しかし、

 

ファントム

「ガアァァァァァッ!」ドンッ!

 

それをファントムも跳躍で避ける。

 

「くっ!あんななりしてなんて動き!」

シャル

「…もしかしたら強化されているのかもしれない。前の時よりも動きが機敏になっている気がする…。でも弱点は変わりないと思う!さっき顔にグリーフを当てたら効いていたみたいだから!」

「だけど顔を狙うっていってもあの動きじゃあね。…まぁいいか!戦いながら考えるわよ!」

 

とその時、

 

ファントム

「グオォォォォォッ!」

 

シュバアァァ!

 

突然ファントムの口の発射口からレーザーとは違う光が飛び出した。急だった事もあって鈴とシャルロットは受けてしまうがダメージは感じなかった。しかし、

 

「! な、何これ!?」

シャル

「う、動きにくい!あと身体が重く感じる!」

 

それはまるで糸に縛られた様な感覚だった。実際の糸では無く、それはまるでラウラのレーゲンが使うAICの様に身動きがとれなくなるという物であった。

 

「くっ、蜘蛛の糸なんて卑怯よ!」

ラウラ

「鈴!」

セシリア

「シャルロットさん!」

 

ふたりは助けに行こうとするが自分達が相手にしているファントムに阻害されて叶わない。そして、

 

ファントム

「グオォォォォォォッ!」

 

ドギュゥゥゥゥンッ!

 

ファントムは動けぬふたりに対してレーザーをチャージし、発射寸前だった。

 

「くっ!」

シャル

「駄目!」

 

ふたりは撃墜を覚悟した。とその時、

 

 

ザンッ!ズガガガガガガガッ!

 

 

ファントム

「グオォォォォォォッ!」

 

突然ファントムが絶叫を上げた。見ると背中が激しく損傷したのか煙を上げている。その衝撃でレーザーのチャージも消滅した。更に、

 

 

ボガァァァァンッ!

 

 

ファントム

「グアァァァァッ!」

 

もう一体のグリフォンの頭部に何かが撃ちこまれた。直撃したのかこちらも激しく悶えている。

 

「な、何!?……!」

 

鈴達は驚いた。何故ならそこにいたのは、

 

ラウラ

「…お前!」

シャル

「ええっ!?」

セシリア

「火影さん!」

 

外で戦っている筈の火影だった。カリーナを構えている事からどうやら先程の爆発はこれによるものであった様だ。

 

火影

「大丈夫か鈴、シャル?」

「ひ、火影!なんで!?」

シャル

「今外で戦っている筈じゃ!?」

火影

「ああ後は後始末だけだ。お前らがこうなってんのをシールド越しに見てな。エアトリックで入って来たんだよ。こん位の距離なら障害物関係なく入れっからな」

「お、脅かすんじゃないわよ!……御免、そうじゃなかったね。…ありがとう」

シャル

「ありがとう火影。…助かった」

火影

「ラウラ、セシリア」

セシリア

「私も大丈夫ですわ」

ラウラ

「問題ない」

火影

「そうか。……本当に悪い」

「えっ?」

 

鈴達は何故火影が謝るのか不思議だった。

 

火影

「…いや、今はその話は後だ。あいつの動きを止めたいんだったな。…鈴、ラウラ。これを使え。この中でふたりが腕力あるし、まだ登録してねぇからふたりにも使える」

 

そう言って火影が鈴とラウラに渡したのは分離したキャバリエーレだった。

 

ラウラ

「…これはチェーンソーか?」

火影

「さっき奴に傷をつけたのもそいつさ。そいつで奴の脚の関節部分を攻撃しろ。光が漏れているから多分他の部分に比べて若干軟い筈だ。そいつならぶった斬れる」

 

見ると確かに脚の曲がる部分は他の場所より細身で光が漏れていた。

 

火影

「自信を持て。お前らなら勝てる。…じゃあ俺は戻るぜ」シュンッ!

 

そう言うと火影は再びエアトリックで外に出ていった。

 

ラウラ

「我が弟ながら…本当に抜け目のない奴だな」

セシリア

「ええ。御自身も忙しいのにここでも私達の心配を…」

鈴・シャル

((…やっぱり火影はいつも守ってくれる…))

 

ファントム

「グアァァァァァッ!」

 

するとちょうどファントム達も再び動き出した。

 

ラウラ

「!…私と鈴で奴らの脚を狙う。セシリア、シャル。援護してくれ!」

セシリア

「了解ですわ!」

シャル

「わかった!」

「行くわよ!」

 

そして四人は再び戦闘を再開した。

 

 

…………

 

その頃、一夏達の所にもファントムの動きの止め方について連絡が鈴達から入っていた。

 

楯無

「……成程ね。確かに脚の関節部分なら他の部位に比べて装甲は薄いかもしれないわ。そこを切断し、奴らの動きを封じるって訳ね」

一夏

「なら俺と箒でやります。俺達にはトムボーイとトムガールがありますし、ブリンク・イグニッションで接近して狙います!」

「…そうだな、わかった。楯無さん、良いですか?」

楯無

「…そうね。剣ならふたりの方が扱いは上手いだろうし。なら私と簪ちゃんで動きを止めるわ。ふたりはその隙を狙って」

一夏

「了解です!良いな簪?」

「う、うん。分かった!」

一夏

「じゃあ行くぜ!」

 

そして一夏と箒がまずそれぞれ敵の注意を引き付け、

 

「春雷!」

楯無

「食らいなさい!」

 

ドギュ――ン!!

ババババババ!!

 

ドガガガガガガガガンッ!

 

ファントム

「ゴアァァァァ!!」

 

簪と楯無がそれぞれの射撃武器で動きを止め、

 

「今だ!トムガール!」

一夏

「アラストル!トムボーイ!」

 

ふたりはブリンク・イグニッションで超至近距離まで一気に移動し、

 

一夏・箒

「「はぁぁぁぁぁぁ!」」

 

ザンッ!……ドガアァァァァンッ!

 

ファントム

「グオォォォォォォォォッ!」

 

それぞれの剣に力を込めて振り下ろす。すると見事に脚の関節部分を切断できた。ダメージに苦しむファントム。

 

「やった!」

一夏

「よっしゃあ!この調子で」

 

とその時、

 

ファントム

「グオォォォォォォッ!」

 

ダメージに苦しんだのか被弾して怒ったのか動きが激しくなるファントム。

 

一夏

「ちっ!これじゃあ近づけねぇ!」

「…!危ない箒!」

 

一夏と簪が戦っていたファントムが闇雲からか箒にレーザーを向けていた。

 

「しまった!油断した!」

 

そしてレーザーが撃たれようとした…その時、

 

 

ズドドドドドドドドドドドッ!

 

 

ファントム

「グアァァァァァッ!」

 

突然絶叫の声を上げるファントム達。見ると身体や脚先等に光輝く剣が刺さっている。良く見るとそれは、

 

一夏

「!こ、これは!?」

「幻影剣!?」

 

それは外で戦っている海之のウェルギエルが持つ幻影剣だった。

 

「で、でもどうして!?海之くんいないのに…」

楯無

「…皆、アレ」

 

楯無が上空を見上げているので皆も見上げると、

 

海之

「……」

 

それはシールドの向こう側から五月雨幻影剣を放った海之だった。五月雨幻影剣は自分から離れた場所にも展開が可能なのである。

 

「海之くん!」

楯無

「皆、今のうちに全員で脚を狙って!」

一夏

「え!?…そうか!今なら動きが止まってるから狙える!」

「そうだな!やるぞ!」

 

そして一夏達は全員でファントムの脚を攻撃した。

 

 

…………

 

一方、鈴達の方は大詰めを迎えようとしていた。

 

セシリア

「ラウラさん!今です!」

ラウラ

「おぉぉぉぉ!」

 

ズガガガッ……ドガァンッ!

 

ローハイドの拘束機能で動きを封じ、ラウラがキャバリエーレで最後の脚を切断した。

 

ラウラ

「よしとどめだ!セシリアは押しの一撃を頼む!」

 

そういうとラウラはパンチラインにSEをチャージすると一気に突撃し、

 

ラウラ

「はぁぁぁぁ!」

 

ドゴオォォォォンッ!

 

ブレイクエイジをファントムの顔面に炸裂させ、大きな穴を開けた。

 

セシリア

「ティアーズ!とどめですわ!」

 

ドドドドドドンッ!…………ドガァァァァァァァン!!

 

更にそこにセシリアのビットによる砲撃が集中。やがてダメージに耐えきれなくなったらしいファントムは爆発霧散した。

 

セシリア

「やりました!勝ちましたわ!」

ラウラ

「ああ。…どうやらあちらの方ももうすぐ終わりそうだな」

 

ラウラが見たのは、

 

ズダダダダダダダダッ!

キキキキキキキンッ!

 

シャル

「……」

 

ファントムの機銃による攻撃。しかしシャルロットはそれをアンバーカーテンで全て受け止めていた。彼女の実母の瞳と同じ色のカーテンで。

 

シャル

(…おかあさん…)

 

ズガガガガガッ……ドガァンッ!

 

その隙を見てこちらも鈴がキャバリエーレで攻撃、最後の脚を破壊したのであった。

 

「これでラスト!あとはとどめね!…ねぇシャル。折角だからアーギュメント試してみたら?訓練の時それだけ使ってなかったから見てみたいのよね」

シャル

「う、うん…。でも大丈夫かなぁ…」

「あいつはもう反撃できない位弱ってるしコレも確認よ。それにお偉方に見られても大丈夫でしょ。束さんもそう言ってたし」

シャル

「う、うん。わかった!」

 

そう言うとシャルロットはパンドラの重装備ユニット「アーギュメント」を展開し、そして、

 

シャル

「……よし!全砲門ロック!…行けぇ!!」

 

ドドドドドドドドドドドドドドドッ!

 

トリガーを引いた途端、アーギュメントの砲門と言う砲門からレーザーや機関銃やミサイルが雨の様にファントムに襲いかかった。

 

ファントム

「!!」

 

………ドガアァァァァァァァァァァンッ!

 

全ての攻撃が当たったファントムは塵ひとつ残らず大破。それだけに収まらずファントムがいた場所から半径十数メートル位で大きなクレーターができていた……。

 

セシリア

「………」

ラウラ

「篠ノ之博士が人に使うなって言ったのも頷ける…」

シャル

「…ねぇ鈴、後で一緒に先生に謝ってね?」

「……御免」

 

あまりの破壊力に鈴達は言葉を失うのであった…。

 

 

…………

 

一方、攻勢に出た一夏達の戦いも既に大詰めを迎えていた。ファントムの脚は全て破壊され、とどめを刺そうとしていた。

 

楯無

「みんな!」

一夏・箒・簪

「「「はい(うん)!」」

 

一夏のアラストルと簪のケルベロス。箒の空烈と楯無の蒼流旋でそれぞれファントムの頭部を攻撃した。

 

ドガガガガガガガガガガガンッ!

 

箒と楯無が攻撃したファントムは爆発し大破。一夏と簪が攻撃したファントムは爆発はしなかったものの動きを完全に停止した。

 

「……終わったの?」

「…らしいな」

一夏

「やったぜ!俺達でも勝てた!」

楯無

「お疲れ様みんな。良く頑張ったわ」

「ありがとうございます。火影のサポートがあればこそですけどね」

「うん。それに海之くんも大変なのに幻影剣で私達を助けてくれたし」

一夏

「…分かっちゃいるけどつくづく凄ぇな」

 

そして一夏と簪が倒したファントムに背を向けた……その時、

 

「!! 簪!後ろだ!」

「えっ!?…!」

 

……ドギュ――ン!

 

見ると倒したと思っていたファントムが簪に向けてレーザーを撃ってきた。突然の不意撃ちに反応できない簪。

 

一夏・箒

「「簪!」」

 

とその時、

 

ガガガガガガガガッ!

 

楯無

「ぐうぅぅぅぅぅ!」

「! お、お姉ちゃん!」

 

楯無が水のプロテクトも纏わないまま簪を庇った。苦痛を上げている事からして少なからず痛みはあるのだろう。

 

楯無

「……くっ、ハァ…ハァ…」

「お姉ちゃん!」

「楯無さん!」

一夏

「…くっそぉぉ!!」

 

ズガンッ!……ドガガガガガガガンッ!

 

すかさず一夏が攻撃すると今度こそ爆発を起こして大破した。先程のは満身創痍の最後の一撃であったのだろう。

 

「お姉ちゃん!お姉ちゃんしっかりして!」

楯無

「だ、大丈夫よ。…よかった、簪ちゃんが無事で…」

「念には念です!すぐに救護班を呼びましょう!」

 

そして楯無は三人の付き添いで医務室へと向かった…。

こうして楯無の負傷はあったものの一夏達はなんとか観客達に被害を出さず、ファントム撃破に成功したのであった。


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