IS×DMC~赤と青の双子の物語~   作:storyblade

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今回はこれまでとはちょっと違う特別編です。たまにはこんなのも良いかなと思って書いてみました。時系列的にはクロエが転校してきて間もなくという感じです。因みに男子組は出てきません。もしよければご覧ください。

※お気に入りが400に到達致しました。ありがとうございます!
また、次回は22日(土)の予定です。遅くなってすみません。


Extramission09 異次元での女子会

ここはとある場所。……そこに彼女達はいた。

 

「………なぁ、なんで私達はこんな場所にいるんだ?」

セシリア

「わかりませんわ…。しかも寝間着姿でなんて…」

「私、さっき寝ようって思って寝床に入ってたのよ?」

シャル

「僕も…。もしかしてこれって夢なのかな?」

ラウラ

「…しかし夢であるとしても何故私達全員揃っているのだろう?……しかも教官や山田先生まで」

千冬

「…知るか」

真耶

「私は部屋で読書していたのですが寝落ちしてしまったんでしょうか…」

「私も部屋でアニメ見てたんですけど…急に凄く眠くなったのは覚えてます」

楯無

「…あとなんでこんな場所なのかしら?畳の大広間、ご丁寧に人数分のお布団まで並べられて。まるで旅館みたい」

 

楯無が言ったように今彼女達がいるのはまるで旅館の大広間の様な和室。人数分の布団が並べられているだけでなく大きい座卓や冷蔵庫まであった。しかし部屋の入口らしき場所はどこにも無かった。

 

本音

「なんかそう考えると楽しいね~♪」

「もう本音ちゃんたら…、こんな時まで…」

「で、でも本当にどこなんでしょうここは。入口も見当たりませんし…」

 

部屋には虚と普段あまり会わない蘭までいた。そして、

 

千冬

「そして何故こいつまでいるのかもな…」

「あ~ちーちゃんヒドーい!私も立派な可憐なヒロインのひとりだよ~!」

クロエ

「…束様、失礼ながら束様に「可憐」という言葉は似合わないかと」

「…クーちゃん何気にもっとヒドい」

 

そこには束までいた。しかし本当に驚く事がまだあった。

 

「まぁでも束さんはまだわかりますよ。重要人物ですからね。……ただ」

セシリア

「…ええ…どうして」

「どうして…貴女までいるんですか…」

 

そう言う箒達の視線の先には、

 

 

箒・セシリア・鈴・シャル・ラウラ・簪・本音

「「「レオナさん!!」」」

 

 

そこにいたのは火影・海之の叔母であり、スメリアにいる筈のレオナだった。

 

レオナ

「ハッハッハ!いや私にもなんでかわからんのだ。目が覚めたらここにいたからな。しかし君達にまた会えて嬉しいぞ!」

「やっほ~レオナっち~♪」

クロエ

「ご無沙汰しています。レオナ様」

レオナ

「束もクロエも久々だな!…そういえば初対面の方もいたな。初めまして。恥ずかしながらESC代表を勤めさせてもらっているレオナ・エヴァンスです。宜しく」

千冬

「!……では貴女が海之と火影の。こちらこそ初めまして、IS学園の教諭で担任の織斑千冬です。こちらは同じく教諭で副担任の山田真耶です」

真耶

「ややや、山田です!すす、凄い方だったんですね!」

楯無

「IS学園二年生、更識楯無です。宜しくお願い致します」

「三年の布仏虚です。初めまして」

「ごご、五反田蘭です!宜しくお願いします!」

 

皆それぞれレオナに挨拶した。

 

レオナ

「そんなに畏まらなくて良いさ。伝説のブリュンヒルデや更識家当主までおられるとは。お会いできて光栄だ」

千冬

「そんなに大したものではありませんよ。レオナ殿は束と随分親しいのですね」

「そだよ~♪前にひーくんみーくんのお家に行った時に会ってから仲良しになったんだ♪…ああそういえばこの部屋だけど大丈夫だと思うよ。さっきこんなお手紙見つけたんだ~♪」

真耶

「手紙?…えっと…」

 

真耶は束から手紙を受け取ると読み上げた。

 

 

「前略 皆さんへ

今回は普段ストーリー、特に同じMissionでは絶対に揃わないヒロインの皆さんが揃った記念すべき回です!男子組はいないので女子会気分で何時も以上に本音をぶっちゃけちゃって下さい!ここであった出来事や喋った内容はストーリーには関係しませんし、起きたら全部キレイさっぱり忘れているのでご安心ください!それでは皆さんごゆっくり!」

 

 

全員

「「「…………」」」

「ね~?」

本音

「わ~い!皆で女子会しよ~!」

「…ほんとアンタはどこにいても変わんないのね」

「ま、まぁまぁ。ここがどういう所かもわかったし、誰が用意したのもわかったし、とりあえず怪しい場所じゃないだけ良かったじゃない?」

千冬

「……ハァ、全く。…ま、そういう事なら勝手に使わせてもらうか。どうせ今回だけらしいからな」…ガチャ「…ほぅ、酒もあるとは気が利く。…どうだ?お前達も飲むか?」

「千冬さん!私達は未成年ですよ!」

千冬

「どうせ飲んでも誰にもばれはせんだろう?」

セシリア

「そそ、そういう問題じゃありません!」

千冬

「なんだつまらん。束、真耶。お前達は飲むだろう?」

「もち~♪レオナっちも飲も~」

レオナ

「おう!」

真耶

「…拒否権はなさそうですね」

楯無

「仕方ないわね。先生の言う通り慌てても始まらないし、こんな機会だから楽しみましょ!」

「楯無さんまで…。ハァ、ほんとにタフな人達だ」

「お嬢様はこういう事は大好きですからね」

クロエ

「束様もこんな事は久しぶりですからいつも以上に嬉しそうです」

シャル

「あはは。…でも僕もちょっと嬉しいかな。小学生のお泊り会みたいじゃない?こういうのやってみたかったんだ」

セシリア

「ふふっ、それなら私もちょっと興味ございますわ」

「わ、私も嬉しいです。皆さんともっとお話したいと思ってましたし。一夏さん達がおられないのは少し寂しいですが」

ラウラ

「まぁあいつらがいないこんな時こそ本音で語り合える、というのも一理あるか」

「郷に入っては郷に従えってやつよ♪」

 

こうして異次元?での女子会はスタートした。

 

 

…………

 

楯無

「じゃあレオナさんはまだ独身なんですか?そんなにおキレイなのに」

レオナ

「ハッハッハ!お世辞でもそう言ってもらえると嬉しいねぇ。一応求婚してくる男もいるし見合いも進められるが最近の男は皆大したこと無い!なんというか気合が足りん気合が!」

千冬

「貴女とは気が合いそうですねレオナ殿。全く同感です。女と男の力の関係性が逆転した事もありますが…今と違って昔の男はもう少しマシだったものです」

「それってみーくんみたいな~?」

千冬

「海之か?…そうだな、あいつ位ならまだ…って、レオナ殿の前で何を言わせるんだお前は!!」

レオナ

「ほぉほぉ、ブリュンヒルデにそう思われるとはみー坊もやるねぇ~♪」

千冬

「レ、レオナ殿も冗談を言われては困ります!」

束・レオナ

「「あはははは♪」」

真耶

「…凄い。先輩が弄ばれている…」

 

大人組(+楯無)は随分盛り上がっている様だった。

 

「…なんか凄く盛り上がっているな向こうは」

クロエ

「ええ。特に束様とレオナ様のおふたりですね」

「う、うん…。それになんでお姉ちゃんいるの?」

本音

「わかんな~い。ラムネ持って最初から参加してるよ~?」

セシリア

「…何故でしょう、不思議と違和感がありませんわ」

「全くお嬢様…」

シャル

「あの中に入る勇気はなかなか無いね。織斑先生、束さん、楯無先輩。更にレオナさんまでいるんだもん」

「山田先生大変そうですね…」

「まぁ向こうは向こうで盛り上がってるし、こっちも適当に流してましょ。…でどうする?こんな機会だし色々話す?」

ラウラ

「そうだな。臨海学校の時みたいにやるのもいいかもしれんな」

 

すると聞き耳を立てていたのかレオナがこっちにやってきた。そして、

 

レオナ

「なんだなんだ恋バナかい?だったら是非聞かせてもらいたいな!」

少女達

「「「…えっ!?」」」

 

突然の質問にうろたえる少女達。

 

レオナ

「人の恋バナは良い酒のあてだからな♪」

「なになに~?私も混ぜて~!」

千冬

「…ふむ、臨海学校の時も聞いたし、今の進行状況について聞いてみようか」

真耶

「み、皆さんそんないきなり……ま、まぁ私も興味ありますけど…」

 

立て続けに大人組が押し寄せてきた。

 

楯無

「私は一夏くんと色々進展しましたよ~♪」

レオナ

「ほぉ~、楯無ちゃんは一夏くんか!色々とはどんな風にだい?」

楯無

「えっとですね~」

「楯無さん!変な事言わないでください!」

セシリア

「そ、そうですわ!レオナさん冗談ですから!」

「じょ、冗談なんですね。…良かった…」

楯無

「え~残念だな~」

「もうお姉ちゃん!…レオナさん、お姉ちゃんは一夏くんのコーチをしてくれたりしてるんです」

レオナ

「へ~そうなのかい。しかし楯無ちゃんは箒ちゃんやセシリアちゃんより随分積極的だね~。なんかきっかけあったのかい?」

楯無

「それはですね~。前にキャノンボール・ファーストで一夏くん凄くかっこよかったからです~♪」

「…そうですね。確かにあの時の一夏は今まで以上に…男らしかった」

セシリア

「ええ。立派なナイトでしたわ一夏さん…」

「…私も見たかったです。一夏さんの素敵な姿」

千冬

「まぁ確かにあいつにしてはよくやったな」

真耶

「素直じゃないですね先輩」

「いっくんもモテモテだね~」

真耶

「…でも学園祭の時はちょっとひやっとしましたけどね。一夏くんが襲われて…白式も奪われそうになりましたし」

「一夏さんが!?」

ラウラ

「心配するな蘭。疲れが激しかったが一夏は大丈夫だった。火影が助け出してくれた」

「…寧ろ大変だったのは火影くんの方だったよね」

楯無

「そうね…。あれは私も流石に驚いたわ」

本音

「…ねぇ皆~、あの時ひかりん何があったの~?どうせここの話は忘れるんだから教えてよ~?」

シャル

「そういえば本音は知らなかったんだっけ。……うん、あのね。あの時火影、僕達を守るために、自分の腕を…切断したんだ」

「…え!?」

本音

「ひ、ひかりんが!?」

レオナ

「…その話詳しく聞かせてくれるかい?」

 

本音と蘭は凄く驚き、レオナは何時になく真剣な表情をしている。

 

千冬

「私がお話します。…学園祭が行われていた時、学園が敵の襲撃を受けたのです。何とか撃退には成功したのですが、その時敵が逃げる手段としてISのコアを爆弾として利用したんです」

レオナ

「……それで、その爆弾の盾にひー坊は自分の腕を使った…?」

千冬

「はい。自分が囮となってこいつらから遠ざけたんです。最後は自分の左腕を切り落として」

本音

「……そんな」

鈴・シャル

「「……」」

クロエ

「火影兄さんの腕はISの機能で無事に治りましたが…、あの時衛星で見ていた束様も私も言葉を失いました」

セシリア

「そういえばあの時の鈴さんとシャルロットさん、特に鈴さんは凄かったですものね…」

「…うん、もの凄く怒りました。今までに無い位。そして…私もシャルも約束させたんです。もう二度とあんな事しないで。あともうバカな事しない様どこに行くにもついていくって」

シャル

「あんな事されたら…いつか本当にいなくなっちゃう様な気がしたから。でも…僕達が絶対そんな事させない!」

本音

「私もいる!私は皆と違って戦えないけど…普段ずっとひかりんの側にいる!」

「本音ちゃん…」

レオナ

「……鈴ちゃんシャルロットちゃん、あと本音ちゃんも。あのバカタレがもしまた妙な事やったら…半殺しにしてやってくれ。私が許す」

真耶

「は、半殺しって…」

千冬

「私も認める」

鈴・シャル・本音

「「「は、はい!」」」

 

レオナと千冬の迫力に負けて返事をする鈴達であった。

 

「…しかし思えばあれからだな。お前達と火影が急接近したのは」

楯無

「そうよね~、三人共好きって言ってもらえたし~♪」

「ひーくんも罪深いねぇ~。お嫁さん候補を三人も作っちゃうなんてねぇ~♪」

鈴・シャル・本音

「「「……」」」

 

さっきまでの威勢は消え、恥ずかしさで黙る鈴達であった。

 

レオナ

「ハッハッハ!頑張りたまえ!……しかしひー坊がそんなだとみー坊も馬鹿な事しないか心配だねぇ。あいつはひー坊より頭も良いし冷静だけど無茶しがちなとこは全く同じだからね」

「…あっ、そういえば海之さんも確か前に車に引かれそうになった子供を助けたって…。確かハロウィンイベントに来てくれた子が言ってました」

「…うん。逃げちゃった仔犬を追いかけようとして道路に出ちゃった子供を助けたらしいの」

ラウラ

「道路の向こう側から走ってきて子供と仔犬を抱えながらな。私達も聞いて吃驚したよ…」

クロエ

「海之兄さんらしいですね…」

千冬

「…ハァ、全くどいつもこいつも…」

「でもみーくんのそういう所がふたり共好きなんでしょ~?」

「……はい。不謹慎かもしれませんが、海之くんのそんなヒーローらしい所が…好きです」

ラウラ

「家族として誇らしいです」

レオナ

「……家族、か…。あいつらは家族に縁が薄いからそう言ってもらえれば私も嬉しいよ」

「家族と言えばレオナっち~。クーちゃんもふたりの家族になったんだよ~♪」

クロエ

「ちょ、ちょっと束様それは!」

レオナ

「…へ?あいつら浮気でもしたのかい?」

クロエ

「そうじゃありません!」

真耶

「あ、あはは…。レオナさん、クロエさんは火影くんと海之くんに義妹と認められたんです。だから家族っていう事なんですよ」

レオナ

「あ~そういう事なんだね。まぁ良いんじゃないか。家族が増えるの良いことさ♪」

クロエ

「あ、ありがとうございます」

シャル

「さ、流石レオナさん。懐が深いというかなんというか…」

楯無

「本当の家族になるのは一体誰かしらね~♪」

「も、もうお姉ちゃん!いい加減にして!」

「好きといえば蘭。虚さんと弾はどう?うまくやってる~?」

 

今度は虚と蘭の兄である弾の関係の話に。

 

「ちょ、ちょっと鈴さん!」

「ふふ、とてもうまくいってますよ。ハロウィンの時も夜のデートとしゃれこんでましたし」

「あ、あれは火影さんがそうしろって無理に…」

シャル

「確か火影と本音が手伝ってたイベントだよね?」

「そうです。火影さんが気遣ってくれたらしくて。全く虚さんの様な素敵な方があんなバカ兄のどこに惹かれたのか何時も疑問なんです」

本音

「だんだんかわいそ~。お姉ちゃんはだんだんのどこが好きになったの~?」

「そ、それは……良くわからないわね。気が付いたら好きになっていた…かも」

「そういえば学園祭の時には既に親密でしたね」

レオナ

「いいねぇ若いって。……あそうだ束。あと千冬殿も山田先生もだが、好きな男っているのか?」

真耶

「へ!?わわわ私はいませんよ!」

「ちーちゃんはいるよ~」

千冬

「…束、お前いい加減にしないと」

 

するとここでクロエがレオナを援護する。

 

クロエ

「それでは兄さん達と一夏さんの中で、恋人に選ぶとしたら誰が良いですか?」

「…成程。選ぶなら誰かというあくまでも仮定の話だからそれなら答えやすいな」

真耶

「ほ、本当に答えないといけないんですか~?」

セシリア

「私達全員答えたんですから先生方も答えていただかなければ不公平ですわ♪」

 

すると第一に発表したのは、

 

「う~~んとね~~。……いっくんかな?」

箒・セシリア・蘭

「「「!」」」

 

箒達は凄く驚いた顔をしている。

 

楯無

「お~こんなところに意外なライバルが!」

「いやね~。束さんの中ではひーくんみーくんはどっちかって言うと凄く頼れるお兄さん、て感じなんだよね~。そう考えると必然的にいっくんかなって。いっくんとは昔からの付き合いだし~」

 

すると今度は真耶が答える。

 

真耶

「私も………一夏くんでしょうか?」

箒・セシリア・蘭

「「「!!」」」

 

そういわれて3人は更に驚く。

 

真耶

「みみみ皆さん落ち着いて!あくまでもあの子達しかいない場合の例え話です!」

千冬

「…真耶、火影や海之を選ばなかったのは?」

真耶

「火影くんや海之くんは……なんというか……そう、博士と同じでしょうか…?」

レオナ

「束も山田先生もあのふたりをそう感じるんだね…。前にこの子達には話したけどあのふたりって随分長生きしてる様な雰囲気を醸し出すトコあんだよね。なんでだろ、そんな訳ないのにね…」

千冬

「……」

(やはりレオナ殿も知らないんだな…。あいつらの秘密を)

 

火影と海之のふたりが記憶だけならば前世のものも含め100年位以上のものである事をレオナは知らない。

 

「しかしこう見るといっくんモテモテだねぇ♪ちーちゃんも正直に言ったら~?どうせここだけなんだしさ~?」

千冬

「!……うぅ、しかし」

 

千冬はまだ抵抗があるようだ。そんな千冬を後押ししたのは意外なふたりだった。

 

「…先生、正直に言ってください。私達は皆もうわかっていますから。先生が海之くんをどう思っているか。だから言って頂いても驚きません」

ラウラ

「そうです教官。私達は正直に話しました。例えそうであっても、これに関しては私達は負けるつもりは一切ありません。例え相手が教官でも」

 

ふたりは笑っているがその目には言葉の通り絶対に負けないという想いが見られたような気がした。そんなふたりの意思を感じ取った千冬は、

 

千冬

「…………そうだな。…皆正直に話したし私だけ話さないのは情けない。それにこんな私はらしくない」

 

観念したのか話す事に決めた。

 

千冬

「……お前達の言う通りだ。私は海之が好きだ。何時からか……多分臨海学校の時からではないかな。アンジェロ迎撃に向かうあいつに声をかけたし、あいつの守る対象に私も入っていると聞いた時、凄く驚いた。そして…嬉しかった。ちゃんとしたきっかけはその時だ。その後学園祭でも声をかけたし、あいつがファントムに潰された様に見えた時も我ながらひどく焦ってしまった」

真耶

「あの時の先輩の怒り方凄かったですよね…」

千冬

「う、うむ。そして同時に自分が情けないという気持ちもずっと持っていた。あいつや火影やお前達ばかりに戦わせる事に。…だから私はあいつらに願い出た。自分と戦ってくれと」

「じゃあ、先日の夜に来てくれというのは…」

千冬

「ああそうだ。そのためにあいつらを呼んだんだ。結果海之が私と戦ってくれて…そして私はあいつに負けた」

セシリア

「!!織斑先生が!?」

ラウラ

「海之が…教官に勝った…」

「嘘でしょ…って言いたいけど…海之ならあり得るかもって考えてる私はおかしいかな…?」

千冬

「ふふ、構わん。私も驚かなかった。多分火影と戦っても結果は同じだったろう」

レオナ

「ブリュンヒルデの千冬殿にここまで言わせるなんてな…。我が甥ながら全く大した奴らだ」

千冬

「何故こんな事をと聞いてきたふたりに対し、私は言った。大切なものを守るために私も戦いたいんだ、と。そして海之は私にレッド・クイーンを託してくれた。私の戦いに役立ててくれとな」

「レッド・クイーン…海之くんが持っていたあの剣ですね」

シャル

「…でも先生。生徒を守りたいという気持ちはわかりますけど…何故そこまで?」

 

すると千冬はやや表情を暗くしつつ答えた。

 

千冬

「……私の償いでもあるからだ」

「…織斑先生の償い?」

千冬

「…ああ。ただこれに関しては今は待ってくれないか?どうせ忘れるといっても…簡単な話では無くてな。それに聞かせたくない者もいる…」

 

10年前の白騎士事件で千冬こそが白騎士であった事を知るのは本人と束、そして火影と海之のみ。例え夢であると分かっていてもそう簡単に打ち明けられる話ではないらしい。それにここにはあの事件を起こした張本人である束もいる。そして箒も。ふたりのためにも今はまだ伏せておくべきと千冬は思った。

 

(ちーちゃん…10年前の事…。きっと私を想っての事だよね…。……ありがとちーちゃん)

全員

「「「………」」」

 

全員千冬の話を聞いて静かになっていると、

 

 

本音

「ひかりん~、今日の朝ごはんなに~?」

 

 

全員

「「「へ?」」」

本音

「ふにゅ~…ZZZ」

「すーすー」

 

全員見ると本音と蘭が寝落ちしていた。

 

レオナ

「ハッハ…おっとすまんすまん。眠っているのならば大声を出すべきではないな」

楯無

「どうりでさっきから声が聞こえないと思ったら…。しかも本音に至っては夢の中で夢見てるわ」

真耶

「ふふ、きっと話疲れたんでしょうね。運んであげましょう」

「では妹は私が」

クロエ

「夢であっても眠くはなる様ですね。そして目が覚めた時は現実、という事なのでしょう」

「束さんはまだまだいけるよ~♪」

千冬

「休みたい者は勝手に順次休め。……簪、ラウラ。先程の話で納得できたか?」

「……はい。先生が海之くんを好きだって事、はっきり聞けて良かったです。…でも先生、私、決して負けるつもりはありません」

ラウラ

「私もです教官。教官は私の上官ですが…海之に関してはライバルです」

千冬

「……ふふ、面白い。いいだろう、覚悟しておけ」

 

3人は恋の闘志を燃やしていた。

 

「な、なんか今後が凄く大変そうね…」

シャル

「まぁ僕達からしたら助かったけどね。…鈴、火影は渡さないよ♪」

「…上等よ♪」

楯無

「箒ちゃん、セシリアちゃん。一夏くんが欲しければ君達も本気で来なさい♪」

「はい!当然です!」

セシリア

「もちろんですわ!」

 

そんな感じで騒がしい女子会は徐々に幕を閉じていった…。

 

 

…………

 

「「「ZZZ」」」

 

数刻後、騒いでいた皆はひとり、そしてひとりとそれぞれ眠りにつき、起きているのは千冬と束、そしてレオナだけ。そんな彼女達もそろそろ眠りに付こうとしていた。

 

レオナ

「今回は本当に楽しかったよ。あの子達にも束にも、それに千冬殿にも会えて実に有意義な時間だった」

「私も嬉しかったよ~♪正直こんな機会無いって思ってたし~」

千冬

「私も同感です。ただ残念な事にここでの会話は全部忘れてるらしいですが」

レオナ

「そうだな、残念だ。…まぁ良いさ、いつか現実で会う事もあるだろう。……千冬殿、束。これからもあいつらの事、宜しく頼みます」

 

レオナは深々と頭を下げた。

 

千冬

「…レオナ殿、頭を上げてください。…お願いされるまでもありません。火影と海之は…私達が必ず守ります。守られてばかりでは教師の名がすたりますから」

「そ~そ~!任せておいてレオナっち!」

 

千冬と束はレオナに笑顔でそう言った。

 

レオナ

「…ありがとうふたり共。……さて、私ももう休むか。ではふたり共、何れまた会おう」

 

安心したらしいレオナはそう言って寝床に入った。

 

「ふふ、レオナっちやっぱひーくんみーくんが可愛くて仕方ないんだね~。…さ~て~残念だけど何時までも寝ない訳にはいかないし、束さんも」

 

そう言って束も寝ようとすると千冬が声をかける。

 

千冬

「ちょっと待て束。最後にひとつだけ良いか?」

「なに~ちーちゃん?…はっ!もしかして今日の明日でみーくんへの告白を!」

千冬

「茶化すな。…………お前、何か馬鹿な事を考えていないだろうな?」

「……なんでそんな事聞くの~?」

千冬

「単に勘だ。勘違いなら構わん」

「………嫌だな~ち~ちゃん。馬鹿な事は束さんの専売特許でしょ~?心配無用!問題ナッシング!」

 

何時もと変わらない表情でそう答えた。

 

千冬

「…………そうか。すまなかったな」

「ううん、寧ろ心配してくれて嬉しいよ~。ありがとねちーちゃん♪おやすみ~」

千冬

「ああおやすみ。…またな」

「…うん、またね~♪」

 

そう言って束は寝床に入り、千冬も続いて寝床に入る事にした。こうして大騒ぎと妙な予感を残した異次元での女子会は幕を閉じたのであった…。




おまけ

火影と本音の部屋

火影
「おい本音、朝だぜ」
本音
「…うにゅ~、おはよ~…ひかりん~」
火影
「ああおはようさん。…なんか随分楽しそうな表情してたが、良い夢でも見てたのか?」
本音
「…ほえ~?…なんだろ~…覚えてないや~。ああでも楽しい夢は見てた気がする~」
火影
「そいつは良かったな。…ああそういや一度だけ寝言言ってたぜ?なんか「今日の朝ご飯何~?」とか」
本音
「そうなんだ~。…朝ご飯の話聞いたらお腹すいちゃった~。一緒に食堂行こ~ひかりん~♪」


…………

海之と簪の部屋


「……う、う~ん」
海之
「起きたか簪」

「あ…海之くん。おはよう。……あれ?」
海之
「どうした?」

「あ、ううん。…なんか、凄く楽しい夢見てた気がするんだけどな…」
海之
「…そういえば寝言言っていたな。「負けない」とか。怒鳴り声でなく楽しそうな声だったが」

「そんな事言ってたんだ。…なんだろう。…あ、そんな事より学校だね。準備するから一緒に行こう海之くん」

その後、皆も本音や簪と同じく何も覚えてはいなかった。ただ唯一「楽しい夢を見た」は共通していて?マークを浮かべるのだった。
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