IS×DMC~赤と青の双子の物語~   作:storyblade

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学園に突如現れたMとその専用機黒騎士。一夏はビームクローや零落白夜のバリアーを駆使して何とか対抗するが過去の戦いを参考にして作り出した黒騎士は強敵であった。更にMは雪片に瓜二つの剣、その名も「黒焔」を展開。それに怒った一夏は零落白夜で斬りかかるがこれにもMは零落白夜の強化版である黒騎士の単一特殊能力「零落闇夜」で打ち勝つ。
Mは一夏に「殺す覚悟も無い者は何時までも本気を出せない。だが地獄よりも残酷な世界を生きてきた私は違う」と言い放つ。
Mは動けない一夏に黒焔を向ける。とその時、ふたりの間に割って入る影。それは専用機「暮桜」と愛刀「雪片壱型」を持った千冬だった。



Mission146 紫電の黒騎士

一夏の危機を救った千冬は一夏に下がらせ、自身はMと対峙していた。千冬は雪片を、Mはランスを向ける。

 

「暮桜…。それが貴様の専用機か。そして貴様のその剣は…」

千冬

「ああ。雪片の初期型、雪片壱型。暮桜と並ぶ私の戦友だ」

「やはりそうか。しかし貴様のそれは織斑一夏のあれと比べ随分古い様だな。先ほどの衝撃波で剣自体にも相当な負荷がかかった筈。そんなナマクラで私の黒騎士とやりあうつもりか?」

一夏

「! 雪片がナマクラだって!?馬鹿にすんな!!」

 

雪片をナマクラ呼ばわりした事に一夏は起こるが千冬は冷静に対処する。

 

千冬

「…では、何故お前の剣は雪片と同じにしているのだ?先ほど一瞬見たが…お前の剣は雪片と形は全く同じの色違い。ナマクラと言うならそんなものに似せる事も無いだろう?」

「………」

 

Mは黙ったまま。それに対して千冬は言った。

 

千冬

「…羨ましいのか?」

「! なんだと!?」

千冬

「正直に認めたらどうだ?お前は今の自分に自信を持てないのだ。これを使わなければ勝てないかもしれないと。だから雪片にそっくりな剣を持ち、更に自らのISに…黒騎士などという名を付けた。違うか?そうでなければわざわざそっくりなものを作ること等しないだろう」

「……黙れ…」

千冬

「そしてこれは推測だが雪片にそっくりな剣からしておそらくお前のそのISの能力は」

「黙れぇぇぇぇ!!」ドンッ!

 

ガキィィィンッ!

 

Mは黒焔ではなく自らのランスで向かってきた。しかしそれは千冬の雪片壱型によって止められる。

 

「ちぃ!」

千冬

「お前の剣は出さないのか?」

「貴様のそんなナマクラの相手等に黒焔を使うまでもない!はぁぁぁぁ!」

 

ガキィィィンッ!キィィンッ!ガキンッ!

 

Mは自らのランスで引き続き襲い掛かるが千冬の雪片に全て止められる。

 

千冬

「はぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ザシュッ!!

 

「ぐああ!!」

 

千冬はMの一瞬の隙を付き、下段から斬りかかった。

 

「くっ!」

千冬

「怒りのあまり足元が疎かになっているぞ?」

「黙れ!私に説教の真似をするな!」

千冬

「そうやって怒りに任せて攻撃している時点で私の言っている事が全て当たっているという証明になっている事に気付かないか?」

「黙れと言っている!」

 

Mは再び千冬に襲い掛かるが怒りに任せての攻撃は冷静に対処する千冬にやはり全て止められていた。

 

一夏

「…流石千冬姉だ。Mの攻撃を全て受け止めてるだけじゃなく、怒りを誘って冷静さを無くさせてる…」

 

千冬の戦い方に感心する一夏。すると不利と思ったのかMは離れ、

 

「ちぃ!だが貴様のそれに銃器の類はあるまい!」ズダダダダダダダダッ!

 

続けて腕部ガトリング砲を移動しながら撃つ。しかし、

 

キキキキキキキキキンッ!

 

「!」

 

千冬は雪片を回転させ、全て受け止めていた。そしてそれが終わると、

 

千冬

「私に銃等不要。剣さえあれば十分!」…ヴゥンッ!

 

ガガガガガガガガッ!

 

千冬は続けてそのまま雪片から衝撃波を撃つ。それをMはランスで何とかガードする。

 

「くっ!」

千冬

「武装の差で勝敗が決まると思うのは大きな間違いだぞ?」

一夏

「…さっきの銃弾の避け方。以前海之がやったのと同じだ…」

 

 

…………

 

それは以前、ある日の授業の休憩中の事。

 

一夏

「なぁ火影、海之。お前らの戦いでよくやってる「剣で銃弾を斬る」ってやつだけどさ。あれってカッコいいよな」

シャル

「うん。まるでアニメの剣劇アクションみたいだよね。あれってどうやってるの?」

火影

「ん?ああアレか。まず最初に言っておくとアレは斬ってるわけじゃねぇんだ」

「え?しかし実際斬っている様にしか見えないが…?」

海之

「それは違う。よく考えてみろ。飛んでくる銃弾を身体の前面で斬っても自らに破片が当たる可能性もある。例え斬っても弾速はそのまま残るのだからな」

セシリア

「…そういえば確かにそうですわね」

ラウラ

「ではどうしているのだ?」

 

するとここで千冬が入る。

 

千冬

「ボーデヴィッヒ。お前が以前海之と戦った時、レール砲の弾が海之に弾かれた事があっただろう?覚えていないか?あれと同じだ。銃弾が刃にぶつかる瞬間にギリギリ斬らない角度で剣先を当てて弾道を変えているのだ。故に斬った様に見えるのだ」

海之

「その通りです。あと飛んでくる銃弾に垂直になるように刀身を向けて当てる。こうする事で飛んでくる弾を受け止めるだけでなく、場合によっては相手に跳ね返す事もできる」

火影

「まぁそういう簡単な話さ」

真耶

「な、成程…」

「そんな事簡単なんて言えるのアンタ達だけよ…」

 

他の生徒達も驚きを隠せない。

 

火影

「そうだ、お前らに面白いもん見せてやるよ。海之、ちょっと付き合え」

海之

「……ハァ。先生、よろしいですか?」

千冬

「構わん」

 

そして火影と海之は向かい合う。

 

火影

「テメンニグルん時のあれやるぞ」

海之

「…やれやれ」

 

ズダダダダダダダダダッ!

 

そういうと火影はエボニーを海之に向かって連射する。

 

海之

「………」

 

キキキキキキキキキンッ!

 

海之はそれを風車の如く回転させた閻魔刀で防ぐ。……やがて刀の動きが止まるがそれだけでは終わらなかった。

 

「「「!!」」」

 

千冬を除いた全員は驚いた。弾かれたと思っていた弾丸が刀に残り、海之はそれを綺麗に地面に並べたのだ。

 

海之

「ふん!」ブンッ!

 

地面に置いたそれを海之は閻魔刀で火影に返す。するとそれに対して火影はリベリオンを上段に構え、

 

火影

「てりゃっ!」ブンッ!

 

……ババババババッ!

 

「「「!!」」」

 

丁度縦に列に重なった時を見計らい、それをリベリオンで全弾真っ二つにしたのだ。分断された弾丸は左右に均等に飛び散り、後方に飛んで行った。

 

「「「………」」」

 

皆はその流れる様な一連の動作に言葉もない様子。

 

千冬

「…見事だな」

海之

「今のも先ほど言った様にこいつが撃った弾に刀身を当てて受け止めたのだ。本当ならそのまま飛んでいくが高速回転で起こる風でそのまま刀にとどめておいた」

火影

「まぁ皆にはシールドもあるし武器は俺らのに比べて幅が広いから使う事もねぇだろうさ。因みに綺麗に真っ二つにできたのは真っすぐ上から斬ったからだ。慣れればこれ位できる様になるって」

千冬以外

「「「できるかー!!!」」」

 

 

…………

 

その後、千冬は鍛錬によってその動きを掴んでいたのだった。

 

千冬

「銃や槍にばかり頼ってないでそろそろ見せてみたらどうだ?お前の剣を」

「………いいだろう!その言葉後悔するなよ!」ジャキッ!

 

Mは再び黒焔を展開した。

 

千冬

「黒い雪片…」

「そしてこれを見て更に驚くがいい!」ヴゥゥゥゥンッ!

 

すると先ほど一夏に使ったものと同じく黒いオーラが黒焔の刀身に纏われる。

 

「食らうがいい!私の黒焔を!そして零落闇夜をなぁぁ!!」ドンッ!

 

Mは零落闇夜を起動させて千冬に向かっていく。

 

一夏

「千冬姉避けろ!それは俺の零落白夜と……!」

 

ヴゥゥゥゥゥゥン

 

すると千冬の持っている雪片壱型にもオーラが纏われた。

 

千冬

「ふ…。いいだろう受けて立ってやる」

「!貴様…それは!?」

 

それは一夏のそれと同じ、

 

千冬

「……零落白夜!!」

 

ガキィィィィィィンッ!

 

千冬の雪片とMの黒焔がぶつかった。

 

ガキキキキキキキキキッ!!

 

千冬

「おおおおおおおお!!」

「ぐううううううう!!」

 

一夏の時と同じく互いの力の押し合いとなる。そして、

 

バキイィィィィィィンッ!!

 

「うわああああああ!!」

 

一夏の時と違い、ここではやはり歴戦の戦士でありブリュンヒルデの千冬が勝った。Mは吹き飛ばされ、倒れる。

 

……ジジジジジジ……

 

千冬

「……」

「ぐ…お、おのれ…!」

千冬

「目には目を、歯には歯を、そして零落白夜には零落白夜をか。やはりその黒い雪片と言い、お前のISの能力は零落白夜だったのだな。だが同じもの同士がぶつかると互いの長所が消え、単に力比べになるという事か。それなら負けはせんよ」

「き、貴様もそれを使えるとは…!」

千冬

「零落白夜を使えるのは一夏だけだと思ってもらっては困るな。あれは元々私の暮桜の能力。それを雪片と同じく一夏の白式にも与えられたのだ。リサーチ不足だったな」

一夏

「雪片は知ってたけど零落白夜も千冬姉が使っていたものだったのか…」

「くっ…ビットを失ったのは失敗だったか!」

 

すると千冬はMに向かって言い放った。

 

千冬

「偉そうな事言っている割にお前の力はそんなものか?………マドカ」

 

「!!」

一夏

「…マドカ?Mから始まるからあいつの名前か?でも千冬姉があいつの名前を知ってるって事は…やっぱり会った事あるのかな?」

 

一夏がそんな事を考えているとMが口を開いた。

 

「……その名で、その名で私を呼ぶな!!」

千冬

「……」

「その名前は私にとってもはや無意味だ!…いいだろう、見せてやる!私と黒騎士の本当の力を!DNSの力をな!!」

千冬

「!」

一夏

「…ディーエヌエス?…」

「さぁ!私の願いを聞け!私に奴らを倒す力を貸せぇぇぇ!!」

千冬

「よせ!」

 

Mの言葉に答える様に、黒騎士のインターフェースにあの言葉が浮かんだ。

 

 

ーDreadnoughtsystem 起動ー

 

 

…ゴオォォォォォォォォォォォ!!

 

するとたちまち黒騎士の足元からどす黒い炎がたちあがり、あっという間にMを覆いつくしてしまった。

 

「ぐあああああああああああ!!」

一夏

「!! な、何だ!?」

千冬

「…くっ!」

 

千冬はそれを阻止しようと接近するが炎の勢いに近づけない。

 

一夏

「え、Mの身体が真っ黒な炎に包まれて……!あ、あれって…あの時のラウラと同じ!」

千冬

「…馬鹿者が…!」

「ああああああああああああ!!」

 

炎にその身を焼かれるMは悲鳴を上げる。そして、

 

 

シュバァァァァァァァァァ!!

 

 

千冬・一夏

「「くっ!」」

 

やがてMから光が走り、彼女を覆っていた黒い炎が飛び散った。

 

 

…………

 

その頃、

 

オ―ガス

「ククク…Mの奴、DNSを使いおったか。ブリュンヒルデ相手では流石の奴も分が悪いからな。さてさてどこまでやれるか。……しかしMの奴、相変わらずいい憎しみの気を発しておるな。まぁ無理もないか。織斑千冬もその弟織斑一夏も奴にとっては……。ククク、さぁもうひとつの方は果たしてこの戦いで発動するかな……?」

 

 

…………

 

一夏

「くっ…、一体何が……!!」

千冬

「……」

 

Mを見た一夏は驚き、千冬は渋い表情をしている。そこにいたのは黒騎士とは全く別のIS。全体的に黒い甲冑に覆われ、身体中に紫色の光が走っている。頭部には二本の角。右手には今までの黒焔とは違う形をした大剣。両肩にはまるでドラゴンの様な蝙蝠の様な翼に似せた大きい装甲があった。それは正に紫電を纏う黒騎士と言える存在であった。

 

一夏

「な、何だ!?あいつのISどうなっちまっったんだ!?まさか二次移行!?」

千冬

「落ち着け一夏。あれは二次移行ではない。…DNS、そしてDISか。こうやって対峙するのは初めてだな」

一夏

「なんなんだよ千冬姉!ディーエヌエスとかディスって!」

千冬

「それについては終わってから説明してやる」

M(DIS)

「ハァ…ハァ…ハァ。……この力。…これがDNSか…」

千冬

「…意識は残っているようだな」

M(DIS)

「当たり前だ…。私はオータムとは違う。システムに操られたり等しない。この力で貴様も、そして織斑一夏も地獄に送ってやる!」

千冬

「………そんなに私が憎いのか」

M(DIS)

「貴様だけではない。貴様と、織斑一夏のせいで私は、私という存在は…」

一夏

(…存在…って俺にも言ってた。…どういう事なんだ、千冬姉と俺とあいつに何の関係が…?)

 

すると千冬は黙って雪片を構える。

 

千冬

「…いいだろう。確かにお前の事は私にも責任が無いことはない。ならばせめて…私の手でかたを付けてやる」

M(DIS)

「…付けられるかな?」……ジャキッ!!

 

Mは持つ大剣を振るうと刀身が僅かに変形した。中心部分が分離して四つに分かれた様になり、その中央に紫電が走っている。それをMは高く掲げた。

 

バババババババババッ!!

 

千冬

「!」

 

その直後、千冬のすぐ周辺に紫電の落雷が走った。千冬はそれを慌てて避ける。落雷は千冬の跡をたどるように追ってくる。

 

一夏

「千冬姉!」

千冬

「く!落雷による遠隔攻撃か!だが覚えさえすればこんな攻撃!」

M(DIS)

「それだけだと思うな!」

 

ドンッ!ドンッ!ドンッ!

 

すると今度はMの方から雷弾が撃ち出されてきた。スピードは正に落雷のスピードと互角。上と横からの光速の攻撃である。

 

千冬

「く!早い!だが雷弾といえど!」

 

ガキキキキキキキキッ!!

 

千冬は落雷を動いて避けながら雪片で襲ってくる雷弾をはじく。

 

…ジジジジジ…!

 

千冬

「…ちっ!今度はこちらだ!はぁぁ!」ヴゥンッ!!

 

千冬は雪片による衝撃波をMに向かって繰り出す。すると、

 

ガシャンッ!…ガガガガガガガッ!!

 

千冬

「!なに!?」

 

Mの肩の装甲が突然真っすぐ下に伸び、左腕を盾の様に覆った。それによって生じた強力なバリアによってMは衝撃波を受け止め、ダメージが通らなかった。

 

M(DIS)

「そんな攻撃は通用しない!行くぞ!」ドンッ!

 

Mは千冬に向かって突進する。

 

千冬

「まさか肩がそんな変形をすると…!!」

 

ガキィィィンッ!!

 

その時だった。向かってくると思っていたMが一瞬の間に千冬の目前にまで迫り、剣を繰り出してきたのだ。千冬は慌てて雪片で止める。

 

千冬

「ぐぅ!」

M(DIS)

「流石だな!今の攻撃を受け止めるとは」

一夏

「な、何だ?今何が起こったんだ!?なんであんな一瞬に!」

 

離れて見ていた一夏の目にはまるで突然Mが千冬の前に移動したように見えた。そんな一夏を尻目に千冬とMはそのまま剣の応酬に突入する。

 

ガキンッ!ガキィィィンッ!キンッ!キィィンッ!

 

千冬

「変化して動きが早くなっている様だが対応できない事は無い!」

M(DIS)

「それはこちらも同じだ!先ほどの私と同じと思うな!」

一夏

「……すげぇ…」

 

バキィィィィンッ!

 

何秒かの剣の応酬が終わった後、互いに距離をとる。Mは千冬と周辺に落雷を撃つ。

 

ババババババババッ!!

 

その合間合間を縫うように千冬は動き、一気に接近してMに斬りかかる。

 

ガキィィィンッ!

 

しかしこれもMの盾で防がれる。

 

千冬

「直接でも駄目か!」

M(DIS)

「言った筈だ!そんなナマクラ効かんとな!」ズドンズドンズドンッ!

千冬

「! ちぃ!」

 

ガガガガガガガガッ!

 

目の前の千冬に向けてMは雷弾を撃つ。千冬は間一髪離れ、それを雪片で防ぐ。

 

…ジジジジジジジ…

 

千冬

(……)

M(DIS)

「ちっ、惜しいな。だがそれでこそだ。簡単に倒れられてはつまらん」

千冬

「それはこちらの台詞だ。わざわざあんな目にあってまで強くなったんだ。簡単に倒れてくれるなよ?」

M(DIS)

「!……言ってくれるな。…気が変わった。今の言葉は取り消しだ。その減らず口を二度と叩けない様にしてやる!」

 

ギュゥゥゥゥゥゥゥンッ!

 

するとMの持つ剣にあの黒きオーラが纏われる。零落闇夜だ。

 

一夏

「! あいつ、あの状態でも使えるのかよ!」

千冬

「……いいだろう。戦士として受けて立ってやる」キュィィィィィンッ!

 

千冬の方も零落白夜を起動し、構える。

 

M(DIS)

「言っておくがDNSで進化した私の今のパワーは先ほどの比では無いぞ!くたばれぇぇ!」ドンッ!

 

Mは千冬に向かって加速した。すると、

 

シュンッ!

 

千冬

「!」

一夏

「ま、また一瞬で!?」

 

先程と同じく向かってきたと思った瞬間、一瞬で距離を詰めていたM。Mは千冬に零落闇夜を振り下ろす。千冬も零落白夜で迎え撃つ。

 

M(DIS)

「零落闇夜ぁぁぁ!!」ブンッ!

千冬

「零落白夜!!」ブンッ!

 

ガギギギギギギギギギギッ!!

 

互いの剣がぶつかり、刃が激しくぶつかる音をたて、エネルギーが放出される。

 

千冬

「はあああああああああ!」

M(DIS)

「ぬううううううううう!」

一夏

「! あいつ!千冬姉と互角!?」

 

Mの言った事は正しく、変化前よりもその力は大きく向上していた。技ならば千冬の方がまだ上であるかもしれないが、単純な腕力、パワーは負けていない様であった。

 

千冬

「おおおおおおおおおお!」

M(DIS)

「ぐううううううううう!」

 

互いに一歩も譲らないまま数秒程が過ぎたその時、

 

……キュゥゥゥゥンッ!

 

千冬・M(DIS)

「「…!」」…バッ!

 

突然互いの剣を纏っているオーラが消え去った。どうやら長いつばぜり合いの末に連続使用可能時間を過ぎたようであった。ふたりはそれを見て一旦離れる。

 

M(DIS)

「時間切れか…、流石にしぶといな。……ふっ。だが…」

千冬

「……」

 

Mは悔しがりつつも何故か小さく笑い、千冬は何故か黙ったまま。

 

一夏

「千冬姉大丈夫か!大丈夫だ!千冬姉なら勝てる!千冬姉には暮桜も雪片もあるんだ!」

 

一夏は黙ったままの千冬に向かって言う。すると千冬は驚くべき事を言った。

 

千冬

「………いや」

一夏

「…え?」

M(DIS)

「織斑一夏。奴の雪片を見てみるがいい」

一夏

「何?………!!」

 

 

………ピシ…ピシピシ!

 

 

千冬の右手に持たれた雪片壱型の刀身表面に…小さな音を立てながらヒビが入っていた。そして……、

 

 

…バキィィィィィィィィィィンッ!!

 

 

千冬

「…!!」

 

千冬の雪片壱型はけたたましい音をたて…真っ二つに折れてしまった。最初の衝撃波に始まり、度重なる剣劇や防御。そして今のつば競り合いでダメージが限界を迎えてしまった様である。そして途中の異音は雪片のダメージが蓄積されているものであった様だ。

 

一夏

「! ゆ、雪片が…折れた!?千冬姉の雪片が!!」

 

一夏は激しく動揺している。千冬は折れた雪片を何も言わず見つめている。

 

千冬

「……」

一夏

「千冬姉の雪片が…。そんな、そんな馬鹿な…」

M(DIS)

「ククク…いくら貴様でもこれは堪えた様だな。どうだ?戦友とまで呼んだ自らの剣が砕かれた感想は?」

一夏

「……テメェェェェェ!なんて事しやがんだ!!」

 

一夏は憤怒するがMは気にもせず言い放つ。

 

M(DIS)

「何を怒っている?形あるものはいつか壊れるものだ。今度はこいつの剣の番だった。それだけの事だろう?」

一夏

「ふざけるな!あれは、雪片は単なるものじゃない!雪片は千冬姉の!!」

千冬

「……」

 

千冬は相変わらず黙ったまま。

 

M(DIS)

「さぁどうする?見た所貴様に他の武器は無い。幾ら貴様でも何の武器もないまま戦うのは辛いだろう?嘗ての、10年前の救世主よ」

千冬

「…!!」

一夏

「…10年前?…救世主?………!!」

 

Mのその言葉を聞いた一夏の頭にひとつの考えが浮かんだ。「10年前」「救世主」その言葉が当てはまる事等…ひとつしかないのだから。

 

M(DIS)

「流石の貴様も気付いたようだな…。まぁ当然だ。10年前で浮かぶ事等あれしか思いつくものは無いからな」

千冬

「……」

一夏

「…ま、…まさか…」

M(DIS)

「…そうだ。こいつこそ、織斑千冬こそ10年前のあの忌々しい事件、白騎士事件の篠ノ之束と並ぶ立役者のひとり。そして全てのISの始まりとなったIS、「白騎士」の操縦者だ!!」




遂に一夏に知られてしまった千冬の正体。沈黙したままの千冬は?

※次回は13ニ日(土)の予定です。
最近急に暑くなりましたね。そのせいか最近疲れやすいのが悩みの種です。暑さに気をつけて確実に進行できる様頑張ります。皆様もお気を付けくださいね。

因みにMのDIS体はDMC5よりキャバリエーレアンジェロです。
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