IS×DMC~赤と青の双子の物語~   作:storyblade

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シャルロット簪に襲い掛かる白騎士(一夏)の剣。
……するとその時彼女達を救うふたつの剣閃が。それは京都から戻ってきた火影と海之だった。千冬や箒達から事情を聴いたふたりは皆を下がらせ、前に立つ。……しかし火影と海之はあえて戦おうとせず、白騎士の中にいる一夏に心をぶつける。

「そんなもんがお前の望んだ力か!?」
「守るために強くなりたいんじゃなかったのか!」

…その時火影と海之、そして皆の叫びに遂に一夏が目覚め、白騎士の動きを止める。海之はラウラの時の様に閻魔刀で白騎士を斬り、遂に一夏を救い出す。火影と海之から「真に強くなれ」という宿題を渡された一夏は必ずすると約束するのだった。これでようやく一安心の様に思えたのだが……。


Mission150 オーガス

再びアリーナ。火影と海之の傷はまだ完全に塞がりきらないのでISを纏ったまま座り込み、一夏もまだ寝たまま動けそうにない。

 

千冬

「とにかく医療班を呼ぶ。お前達じっとしていろ。特に男子三人はな」

海之

「申し訳ありません…」

火影

「ハハ、こいつはダセぇぜ…」

「いいから黙ってじっとしてなさい」

「一夏、お前もだぞ」

一夏

「…悪い…」

セシリア

「…箒さん、ずっと膝枕されてお疲れではありませんか?代わって差し上げましょう」

「い、いや大丈夫だ。問題ない」

シャル

「ねぇ火影、僕も膝枕やってあげようか?」

「あーずるいわよシャル!」

ラウラ

「海之、私も構わんぞ。夫のやるべき事だ」

「ら、ラウラずるいよ。私も…」

千冬

「静かにしろ!全くあんな目にあったのにそういう元気はあるのか…」

 

そんな会話が続いていた……その時、

 

 

ヴウゥゥゥゥゥゥゥン!

 

 

少し離れた所に転移の空間が現れた。

 

火影・海之

「「…!」」

シャル

「な、何!?」

「まさか、新たな敵か!?」

千冬

「お前達下がっていろ!」

 

千冬が再び暮桜を纏い、レッド・クイーンを持って前に立つ。……そして転移が終わったと同時に中からある者が現れた。

 

火影・海之

「「…!」

「………クククク、驚かせてしまいましたかね?」

 

アンジェロ達やファントムの様な者達ではない。スコールやM達でもない。銀髪で顎鬚を伸ばした初老の男がひとりそこにいた。

 

「男の人…?」

「だ、誰よアンタ!吃驚させるんじゃないわよ!」

セシリア

「てっきりあのMという方かアンジェロ達かと思いましたわ…」

ラウラ

「しかし奴らと同じ方法で出てきたという事は…」

「まさか…お前もファントム・タスクか!」

 

少女達が其々の意見を述べる中、

 

火影・海之

「「………」」

 

火影と海之は何も言わず、目の前にいる男をじっと睨みつけていた。鈴達もふたりの異変に気付く。

 

「…火影?」

「海之くん?」

シャル

「どうしたのふたり共?」

 

そんな彼女達の声を聞いた千冬も、

 

千冬

(……海之と火影の様子が何かおかしい。……まさか!)

「……クククク、そんなに胡散臭いものを見る様な顔をしなくてもいいではありませんか。お互い「この世界では」初めてお会いするのですからね」

火影・海之

「「…!」」

 

目の前の男はまるでふたりがバイザーの下でどんな目で自分を見ているかわかっているかの様に言い放つ。実際ふたりは目の前のこの男を敵意を含んだ目で見ていた。しかしそれ以上に火影と海之は「この世界では」という言葉が気になった。

 

火影

「……誰だ?」

「まずはご自分から名乗られるのが礼儀ではありませんか?人なのですから」

 

火影は男の喋り方に多少イラついたが名乗る事にする。

 

火影

「……火影だ」

「結構…。そちらの青い方は?」

 

男は続けて海之に尋ねる。

 

海之

「……海之という」

「…火影と海之…。成程…やはりそれが今の貴方がたの名。…ふっふっふっふ」

 

ふたりの名前を聞いたその男は面白そうに笑う。

 

千冬

(今の名前だと…?)

「…何を笑っている?」

「これは失敬…。確か貴女は織斑千冬ですね。伝説のブリュンヒルデにこうしてお会いできるとは光栄の極み」

千冬

「そんな事はどうでもいい。答えろ、貴様は何者だ!」

 

すると男は紳士の様な挨拶をしながら答えた。

 

 

オーガス

「……私はオーガス。オーガス・アクスと申します。以後お見知りおきを」

 

 

男は自らをそう名乗った。

 

火影

「…!」

海之

「…オーガス…!」

千冬

(やはりこの男がオーガス…!)

 

すると火影と海之はゆっくりと立ち上がる。

 

「火影!」

「海之くん無茶しないで!」

火影

「大丈夫だ。……てめぇがオーガスか。会いたかったぜ、漸くパーティの主催者の御登場って訳だ…!」

 

痛みがありながらもバイザーの下の火影の顔は笑っていた。

 

シャル

「…?火影、あの人の事知ってるの?」

オーガス

「クククク…世界でも数える程しかいない男子のIS操縦者にそう言っていただけるとは恐縮ですね」

 

調子変わらず話すオーガス。……しかし続けて驚く言葉が飛び出した。

 

 

オーガス

「火影さんでしたか?…それともこちらの方がやはりよろしいですかね?……「ダンテ」」

 

 

火影

「!!」

 

 

オーガス

「それからその兄たる貴方は確か……「バージル」でしたかね?」

 

 

海之

「!!」

 

オーガスは確かに嘗てのふたりの名を呼んだ。

 

千冬

(! この男、ふたりの前世の名を知っている!?…という事はやはりこの男は!)

一夏

(だ、ダンテにバージル、だって?…それって、前に火影達が言ってた…)

「な、何よダンテとバージルって!ふたりの名前は火影と海之よ!」

シャル

「そうだよ!間違えないで!」

ラウラ

「私の嫁と弟はそんな名前ではない!」

「……」

 

そんな鈴達の言葉を無視する様にオーガスは言葉を続ける。

 

オーガス

「ああ正確には違いましたね。今の貴方達は「その記憶を継ぐ者」「嘗てそうだった者」と言った方が正しいでしょうね…」

「……記憶を継ぐ者、だと…?」

セシリア

「ど、どういう意味でしょうか…?それに「だった」というのは…」

火影・海之

「「……」」

 

火影と海之は黙っている中、皆がオーガスに話しかける。

 

「アンタ誰よ!いきなり出てきて変な事ばかり言って!アンタもファントム・タスクなの!?」

オーガス

「やれやれ、元気なお嬢さんだ。先ほど申し上げた筈ですよ?私はオーガス・アクスだと」

ラウラ

「それは先ほど聞いた。ではお前もファントム・タスクなのか?」

オーガス

「ええ、貴女の言う通りファントム・タスクの者です。研究開発の一切を受け持っています」

「! 研究開発…。じゃあ…アンジェロ達やファントムやグリフォンを造ったのも…?」

オーガス

「ええ。あれは私が造ったものです。お気に召していただけましたでしょうか?」

セシリア

「お、お気に召すわけないですわ!どうしてあんな物騒なものを造ったのです!?」

「…では今までの襲撃は!」

 

するとオーガスは笑いながら答えた。

 

オーガス

「ククク…その通り、IS学園襲撃や以前のハワイ沖の襲撃は私が指示によるものです。これでも組織の中で指揮権も得ていますのでね」

「指揮権…て事は幹部クラス!?」

千冬

「あれは貴様の指示か!答えろ!何故あの様な事をした!?」

オーガス

「…何故?勿論傀儡の出来を見るためですよ。暇つぶしも兼ねてね」

 

オーガスは飄々とそう答えた。その内容に皆は驚く。

 

「ひ、暇つぶしですって!?」

シャル

「そんな理由であんな事したの!?」

オーガス

「何を驚いているのです?実験は最適な場所で行わなければ意味がないでしょう。兵器の真価はいかに多くの敵を殺せるか。だから最適な場所に放してデータをとった。それだけの事ですよ」

「…そんな!皆が、多くの人が危なかったんだよ!?」

ラウラ

「キャノンボール・ファーストやトーナメントでも実際多くの無関係の人間もいたのだぞ!」

 

するとオーガスは笑ってこう答えた。

 

オーガス

「クククク…、甘いですねぇ。もう一度言いますが兵器は所詮殺しの道具。それ以外になんの価値があるのです?貴方がたのISだってそうでしょう?」

 

これに対して箒が答える。

 

「違う!ISは兵器ではない!姉さんは…そんな事のためにISを造ったんじゃない!!」

オーガス

「……そうか、貴女が篠ノ之束博士の妹。貴女にもお会いできて嬉しく思いますよ」

「ふざけるな!」

オーガス

「ふっふっふ…いやいや申し訳ありません。ですがご安心ください。もうこれまでの様な事は悪戯に致しませんよ。「アレ」が完成しましたからね」

千冬

「…「アレ」だと…?」

 

するとオーガスは声高に言った。

 

オーガス

「ええ…。DreadnoughtSystem(ドレッドノートシステム)。そしてそれから生まれるDevils・Infinite・Stratos(デビルズ・インフィニットストラトス)。世界を正しい方向に導く神器ですよ…!」

 

オーガスから出たその名前に皆が驚く。

 

火影・海之・千冬

「「「…!!」」」

「ドレッドノート…システム…?」

「それもだけど…もうひとつは何よ!デビルズ・インフィニット・ストラトスって!?」

シャル

「世界を…正しい方向に導く」

ラウラ

「…神器だと…?」

 

するとその名を聞いた一夏が力がまだ入らない身体で動こうとする。

 

セシリア

「い、一夏さん!」

一夏

「ど、ドレッドノートシステム…だって!?それ…って!」

オーガス

「ええその通りですよ、世界初の男子IS操縦者、織斑一夏。先ほど貴方が使ったものです。良かったですねぇ。一時的とはいえ、強くなれた感想はどうです?」

一夏

「くっ…!」

「! それじゃ…お前のせいで一夏があんな事に!」

オーガス

「これはこれは…力を望まれたのは貴方ではありませんか織斑一夏?私はほんの少し助力してあげただけですよ」

セシリア

「黙りなさい!貴方が一夏さんをたぶらかしたのでしょう!」

オーガス

「やれやれ…手厳しいですねぇ」

 

箒やセシリアは凄むがオーガスは全く調子を崩さない。まるで相手にもしていない様な表情だ。

 

千冬

「どうやって白式にDNSを仕組んだ?貴様は今まで一度も現れなかった筈だ!」

オーガス

「簡単ですよ。ある方にご協力頂いたのです」

海之

「………束さん、か?」

一夏

「…!!」

「ね、姉さんだと!?」

火影

「…確かに束さんなら…」

千冬

「どういうことだ海之!火影!」

 

皆、特に一夏、箒、千冬は動揺が激しい様子。

 

オーガス

「…そうか、スコールか。…余計な真似を」

火影

「あのスコールって奴が教えてくれたんですよ。束さんがオーガスに呼ばれて今あいつらと一緒にいるってね」

海之

「あの人なら白式のコア情報も知っている筈…あの人にしかできない事です」

「そ、そん、な…」

「篠ノ之博士が…」

火影

「…だけどな箒。俺は束さんが自分の意志でやったとはどうしても思えねぇ。スコールが言ってたぜ?まるで別人みたいになってしまってるってな?」

海之

「…束さんに何をした?」

 

するとオーガスはこう答えた。

 

オーガス

「少しばかり真実をお教えしただけですよ。あの方さえも知らない真実をね…」

千冬

(…束が知らない真実、だと?)

オーガス

「その上でご協力いただいたのです。最も同意があったかは別ですがね…クククク」

「! アンタ、あの人を脅迫でもしてんの!?」

ラウラ

「博士は無事なのだろうな!?」

オーガス

「ご心配なく。あの方には大事な仕事を任せていますのでね…。丁重にお預かりしておりますよ…」

「…貴様ぁぁ!」

 

箒は怒りを露わにする。

 

セシリア

(箒さん!落ち着いてください!あの男も言いましたが博士に手を出すことは無さそうですわ!お助けする機会は必ずある筈です!)

(…くっ、…姉さん…!)

千冬

(…確かにオルコットの言う通り奴にとっても束は貴重な存在。迂闊に手を出すとは思えん。となるとまだ助け出すチャンスはある…。……くっ、それにしてもあの馬鹿者が!私に相談もせずに勝手をしおって!!)

 

千冬と箒は悔しくもありつつ、必ず束を救い出すと固く誓う。勿論他の皆も。

 

「あ、あの…そのDNS?だけど…それが世界を導くってどういう意味なの?」

オーガス

「ふふっ、言葉の通りですよ。この間違いに満ちた世界を正しく修正するのです」

シャル

「!…間違いって…どういうこと!?」

 

するとオーガスはそれに答えず、逆に火影達に問いた。

 

オーガス

「貴方達は今のこの世界をどう考えていますか?」

「…この世界だと?」

オーガス

「そう。今我々が生きているこの世界を、貴方達はどう思っていますか?」

火影・海之・千冬

「「「………」」」

「私は…結構悪くないと思ってるわよ」

「…うん。私は…皆がいるこの世界が好きだよ」

 

火影や海之、千冬や一夏は答えなかったが他の皆も似たような回答だった。

 

オーガス

「結構。……では、貴方達は今のこの世界を…正しいと思っていますか?」

シャル

「…え、…正しいかどうか…?」

オーガス

「いかにも。この世界の今の在り方を正しいと思うか。それとも間違っていると思うか」

セシリア

「…そんなのわかりませんわ。正しい事もあるでしょうし…でも間違っている事もあると思いますし…」

ラウラ

「…ああ。紛争問題もあるし、環境破壊やほかにも多くの問題がある。だから…正しいか間違っているなんて…私達にはわからん」

オーガス

「成程……」

 

オーガスは皆の答えを聞くと何も言わず、何か考えている。

 

千冬

「…貴様、何が言いたい?」

 

するとオーガスはこう答えた。

 

 

オーガス

「…では答えを聞かせていただいた礼として私の意見を申し上げましょう。…私はこの世界が大嫌いです。虫唾が走り、吐き気がする程に。正直滅んでしまうべきだと考えていますよ、ふっふっふっふ…」

 

 

一夏

「…!!」

ラウラ

「…な、何だと!」

セシリア

「そ、そんな!どうしてそんな酷い事を!?」

「滅ぶべき世界って正気!?」

 

驚愕した他の皆も同じような意見をぶつける。すると千冬が、

 

千冬

「…今の女尊男卑の様な世の中だからか…?」

「…え」

 

するとオーガスが答える。

 

オーガス

「ククク…、まぁ確かにそれもひとつではありますがね。10年前、篠ノ之束博士が開発したインフィニット・ストラトス、略称IS。それによって引き起こされた白騎士事件。あれの影響で世界は一気にIS一色となりました。優れたISと優れたIS操縦者たる女を持つ事。それが自分達の価値を高めると、他国よりも優位に立てると、世界中がそう信じる様になりました」

千冬

「……」

オーガス

「しかしISにはひとつ致命的な欠陥があった。それは先に述べた通り女しか動かせない事。これによって世界の男の価値は一気に地に堕ちました。政治、軍事、宗教、哲学、芸術、科学、スポーツ、どれも女が第一に評価される様になり、男は二の次となった。男だからという理由だけで職を失う者が出たり、更には生まれた赤子が男だからという理由だけで親に捨てられたり、最悪殺されたりする者もいる。これだけでも男からすれば聞くだけで吐き気がするほど嫌いになると思いますがね?」

「あ…」

セシリア

「そ…それは…」

シャル

「……」

 

オーガスの言う事は当たっていた。ISの価値が高まるとそれに唯一乗れる女性が世界中で台頭する様になった。今では首相や大統領、セシリアの母の様に企業の社長に女性が付く事も当たり前の様になっている。それだけなら特に問題ないのだがその裏で男に対する世界の風当たりは大きかった。特にダメージを受けたのが軍事である。ISが台頭するまで兵器を動かしていたのはほぼ男の軍人。しかし白騎士事件で従来の兵器がまるで歯が立たなかったことが公になると国はそれらを片隅に追いやり、同時にそれを動かしていた軍人達や古い兵器開発者の多くが職を失う事になったのだ。更に多くの企業でも同じ様な事が起こっていた。セシリアやシャルの会社でもそんな事は全く無くはなかった。更に稀なケースではあるが生まれてくる赤ん坊が男の子だという理由で捨てられたりしてしまう事案も発生している。勿論全ての国や会社がそういう訳ではないが世界の大部分がそういう方向に動いてしまっているのは間違いなかったのである。

 

「じゃ、じゃあアンタの目的は自分達が評価されない事に対するその復讐ってこと!?」

オーガス

「…復讐?……ふっふっふ、はっはっはっは!…そうか、お前達にはそう思えるか。だがそれは違う。私にとってはその様な事はどうでもいいことだ。男の価値が下がろうが女の価値が上がろうが、私には芥子粒程の意味も無い。私はただ本当にこの世界を救いたいと思っているだけだよ」

 

オーガスは鈴の質問に笑ってそう答えた。

 

「だ、だからそれがどういう意味なのかと聞いている!」

千冬

「…ならば表現を変えよう。貴様はどうやって世界を救おうというのだ?」

 

千冬の問いかけにオーガスは答える。

 

オーガス

「……貴様達は先ほどこう言ったな?「この世界には間違っている部分もある」と。正にその通りだ。考えてみるがいい、ISが世界に台頭し、この様な世界になるまでにも世界は既に矛盾に満ちていた。環境破壊、戦争や紛争、同じ人間でありながら肌の色による人権差別や人種差別。小さい所なら経済的な問題や身体の強弱、そして性別の差。正にこれら全て先ほど貴様等が言っていた間違いそのもの。これらは全て人間がいるからこそ生まれた問題。人間がいなければこの様な問題は起こらなかった。そうは思わないかね?」

 

そういうオーガスの表情には狂気が見えていた。口調も先ほどよりも乱暴になっている。本性が現れ始めているのだろうか。

 

「そ、それは…」

ラウラ

「た、確かにそうかもしれないが…しかし人間は成長するのだ!例え直ぐには解決できなても何時かは!」

オーガス

「何時?…ならば聞こう。それは一体何時だというのだ?何年後か?何十年後か?それとも何百年後か?はたまた千年後か?何時まで先延ばしにするつもりなのだ?……決して消え去りはせんよ。人間が生きている限り、この世に様々な思惑と疑念が満ちている限りな」

千冬

「……」

シャル

「そ、そんな事…!」

「まるで貴様は人間では無いみたいに言うのだな?」

オーガス

「……ふふ」

 

箒の指摘にオーガスは静かに笑った。

 

オーガス

「さて、話が少々拗れてしまった。私がいかにこの世界を救おうとしているかだが…簡単だ。もっと単純にすればいいのだ。強き者が生き残り、弱者は強き者に従う、力ある者が覇者として君臨する。そんな弱肉強食の世界にな!」

一夏

「…!!」

千冬

「なんだと!?」

「そ、それでは戦国時代や中世の暗黒時代と何も変わらないではないか!」

セシリア

「そうですわ!なんという恐ろしいことを考えるんですの!」

「無茶苦茶よ!それじゃアンタがさっき言ったような差別や憎しみがまた生まれるだけじゃないの!?もっと大混乱してしまうわ!」

 

当然皆はそれに反論する。

 

火影

(…まるで魔界じゃねぇか…!)

海之

(…こいつ、一体…!?)

オーガス

「ふっふっふ、案ずるな。その為にDNSを造ったのだ。…DNSの真の価値、それは願いや欲望によって力を得られるという事…」

「…願いや…欲望?」

オーガス

「そうとも。他者よりも強くなりたい、上に行きたい、偉くなりたい。強い力への衆望、手に入れたいという欲望。それがDNSの力の根幹だ」

ラウラ

「…まさか!」

 

その言葉を聞いてラウラが反応する。そして頭にあの時の事がよぎった。海之との戦いで、自分が黒い異質なものに変化したときの事。

 

オーガス

「思い出したようだな。ドイツのVTS研究所に密かにハッキングし、それとは知らずにのこのこメンテナンスに来ていたドイツのIS部隊の隊長機にDNSの試作プログラムをウイルスにして流し込んだ。あの時の貴様の変身はVTSを隠れ蓑にしてプログラムされたそれによるものだ。最も操縦者の未熟故に見事に操られる結果となったがな」

ラウラ

「…貴様ぁぁ!」

オーガス

「ククク…そういきり立つな。これでも貴様には感謝しているのだ。おかげで良いデータが取れたし、DNSの実践にも目途がついたからな。今はISにしか搭載できないが、いずれはもっと多くの人間が使える様にするつもりだ。大型コンピュータ、パソコン、携帯電話やタブレット等の小型端末。そうすればあっという間に世界中に広がるだろう。しかも女だけではない、男や幼児まで使える様にな。ISの様な欠陥品とは違って性別の問題も年齢に左右される事も無い。身体的問題や経済的な問題も無い。誰もが己の望みのままDNSの恩恵を受けられる!誰もがDISの力を得られる様になる!」

火影・海之

「「…!」」

 

オーガスの顔はますます狂気立っていた。

 

「ふ、ふざけるな!誰がこのようなふざけた物を使うか!」

オーガス

「クククク、本当にそうか?現に貴様達はその恩恵を受けた者をふたり程見たでは無いか?先にそこのドイツの小娘」

ラウラ

「…くっ!」

 

あの時自分は確かに力を欲した。何よりも強い力が欲しい、と。

 

オーガス

「そしてたった今も貴様達は見た」

一夏

「……!」

 

一夏の脳裏にあの時の感覚が思い出される。

 

オーガス

「貴様達の中にですらDNSを起動させる程に力への強い欲望を持った者がいる。そしてスコールやオータム、そしてMもまたこの力を欲している。どうだ?これだけでもう数人もいるではないか?」

シャル

「で、でもこれがどんなものかわかったら使う人なんて!」

オーガス

「確かに多くの者がそれに恐怖するだろう。だがこの世には一体どれ程の人間がいると思う?その人間全てが恐怖すると思うか?……否!必ずいる。DNSを欲し、DISの力を得ようとする者がな。最初はたったひとりでもいいのだ。だがそれを見た人間の中にひとり、そしてもうひとりと増えていく。己の欲望のままにな!」

「…そんな、…そんな事…」

オーガス

「そして力を持った先にあるのは競争、争いだ。ただただ最強を目指して戦い、争い会う。それが人間だ。人間とは欲望と争いが無ければ生きられない、そういう愚かな存在なのだ!」

「…違う…、人はそんなものじゃ…」

火影・海之

「「……」」

 

するとオーガスは更に続ける。

 

オーガス

「他人事みたいに言うのだな?貴様達、若しくはそれに近い者も関わり、若しくは助力したりしているのだぞ?」

「な、なんだと!?」

シャル

「僕達は…僕達はそんな事に!」

 

するとオーガスは千冬を指差して言い放った。

 

オーガス

「では例を言って説明してやろう。…織斑千冬。四年前貴様のモンドグロッソ決勝当日、そこに倒れている貴様の弟、織斑一夏を誘拐し、更にその監禁場所をドイツの馬鹿共に教えたのは私なのだよ」

千冬

「何!?」

一夏

「…!!」

ラウラ

「我が軍に情報をリークしたという男の声は貴様だったのか!」

※Mission94をご覧下さい。

「…貴様…、貴様が一夏を!貴様のせいで一夏と千冬さんが!」

 

ラウラや箒は激しく怒る。

 

オーガス

「おいおい、私ひとりを責めないでもらいたいな。あれには私だけではない。多くの者達、更に言えば日本やドイツも関わっているのだぞ?」

千冬

「!…なん…だと!?」

ラウラ

「我が祖国もだと!?戯れ言を言うな!」

オーガス

「ククク…全く平和な奴らだ。貴様らは不思議に思わんのか?何故よりにもよってモンドグロッソの決勝当日に誘拐されたのか。何故ドイツ軍はそんな正体不明の匿名の情報をあっさり信じたのか?何故いちテロリストに過ぎない者共が戦闘機や戦車等持っていたのか?全ては計画だったのだよ。目的は最強のブリュンヒルデである織斑千冬の戦闘力を測る事。生き死にも関係ない試合のデータ等なんの役にもたたん。家族の命が懸かっている様な時こそ真の力が出るものだからな。決勝当日に実行したのも貴様のコンディションがベストと思っての事だ。しかし政府達が手を出して万が一公にでもなれば面目は丸潰れになるだろう。だから奴らはテロリストを利用する事にしたのだ。そして選ばれたのがファントム・タスクだ。向こうとしても被害は最小限で済み、報酬も得る事ができる。双方にとって願ったりかなったりという訳だ」

千冬

「……!」

「そん…な…」

ラウラ

「馬鹿な…」

 

千冬や箒やラウラは言葉を失っている。そんな彼女達を無視して、

 

オーガス

「次に…そこの小娘、いや正確には貴様の父の会社だな」

 

オーガスは次にシャルを指した。

 

シャル

「…え?…お父さんの会社…?」

オーガス

「ああ。デュノア社の中にもこちら側に近い人間がいる。その者達に「資金提供の代わりに今までに無い技術をお前達だけに提供してやる」と助言してやったのだ。その言葉だけで疑いもせんままあっさり横流ししてくれたよ。そんな気など元から無い事に気付かないままな。貴様の父の会社は無能な者共の集まりの様だな…」

シャル

「! じゃあ…会社のお金が密かにどこかにいってたのって!?」

※Mission43をご覧ください。

オーガス

「DNSの設計資金として十分役立たせてもらったよ。どうもありがとう」

シャル

「! よくも、よくもお父さんの会社を…許せない!」

オーガス

「恨むのならそんな者達を雇っていた自分達の無能さこそするのだな。…次にそこの小娘」

「…え」

 

次にオーガスが声をかけたのは簪。

 

オーガス

「貴様は確か更識の人間だったな?そして貴様の姉は現在の更識家当主…。更識と言えば国の暗部を代々司る一族と聞いているぞ。長い歴史の中で国を守るために表にはできない事を行ってきたとな?」

「…!」ビクッ

 

簪はそれを聞いて言葉を失った。簪や刀奈が生まれた更識家は古くから続く由緒ある家柄。しかしその実態は日本の守護という名目で裏で暗躍、日本を裏から守る一族であった。何百年にも渡って表沙汰にはできないこの国の裏の事情を密かに処理してきたのである。その中には当然、人としては非情ともいえるものもあった。刀奈がそのような事をするとは考えられないが嘗てはそういった事もあったのだ。

 

オーガス

「貴様は意識していたかどうかしらんが、貴様も貴様の姉も十分関わっているのだよ。この世の闇というものにな」

「……」…グッ

 

俯きながら簪の海之を掴む手の力が強まった。まるで悲鳴を上げている様に。

 

オーガス

「極めつけはドイツだ。データ欲しさの誘拐への加担、禁止されているVTSの研究、非人道的な人造兵士の量産。貴様の国は本当に酷いな?黒兎隊の隊長殿」

ラウラ

「だ…黙れ!」

千冬

「…あの一件の後のVTS研究所が爆破されたのも貴様の仕業か?」

オーガス

「いやいや、それには私は関わってないさ。どこぞの馬鹿が勝手に起こした事だ。もしくは良心の呵責からの自爆か、まぁ何れにせよドイツの馬鹿共はさぞ慌てた事だろうな。ギャラリーがいないのが惜しかったぞ。クククク……」

千冬

(…コイツ…一体なんなのだ…!?)

 

オーガスは楽しそうに笑った。そんなオーガスに千冬でさえある種の恐怖を感じていた。まるで命などなんとも思っていない、そして人間とは思えない様な笑みを浮かべるオーガスに。

 

オーガス

「少しはわかったか小娘ども。暗雲や思惑が渦巻き、それによって生まれる争いや混沌、果てしない欲望、それによって生まれる非人道的行為。貴様等が生きているのはこんな愚かな世界。そしてそんな世界にしているのは紛れもない貴様等人間自身だ。自分達だけが蚊帳の外みたいに考えるのは大いなる間違いだぞ。貴様達もこの世界で生き、生かされ、そして立派に支えているのだ。この間違った世界をな」

「………」

セシリア

「わ、私達がそんな…」

ラウラ

「私…は…」

オーガス

「だがDNSが生み出す弱肉強食の世界にはそんな人間の複雑性や思惑や下らん欲望等関係ない。ひたすらに力だけを望み、強き者だけが生き残り、弱き者がそれに蹂躙される。それは自然の摂理。決しておかしなことではない。恐竜時代から続いてきた動物達の歴史と同じ。これ程バランスが整った世界は無い。そうは思わないかね…?」

「…そんな事…」

シャル

「僕たちは……」

「………」

 

箒達は皆黙ってしまった。何を言い返しても自分達の言葉に力が無い様に思えたのだ。無気力が彼女達を覆っていた。……すると、

 

 

火影

「言いてぇ事はそれだけか…?」

 

 

オーガス

「…何?」

 

そう言いながら火影が更に前へ出る。

 

「火影無茶しないで!」

シャル

「まだ治りきってないんだよ!」

火影

「ありがとよ…。……おいオッサン、欲を持って何が悪いんだ?んな事言っちゃ俺なんて欲の塊だぜ?好きなもん食いてぇし、好きな歌聞きてぇし、バイクも乗りてぇ。好きな奴等を守りてぇし、成長を見てみたい奴もいるし、そしていいかげんアイツとの決着もつけてぇ。そんなてめぇが言う余計な望の塊みたいな人間、オッサンが毛嫌いしてる人間の代表みてぇな奴だぜ俺は?……確かにてめぇの言う事は当たってるかもしれねぇよ。俺も前にそんな奴らをうんざりするほど見てきたし、親と子の問題なんて引っ切り無しだし、話し合いなんて通用しない奴も吐いて捨てる程いるしな。……だがな、暗雲とか、思惑とか、この世の闇とか、はっきり言って俺にはそんな事どうでもいいんだよ。俺はただ自分の大切なものを壊されたくねぇだけだ。傷ついてほしくねぇだけだ。こんな俺の事を好きだって言ってくれるこいつらを守りてぇだけだ。だから…もしてめぇがあの下らねぇもん使って俺のもんを傷つけようってんなら、……許さねぇぜ」

 

火影はふざけた言葉を含めながらも強い口調でそう言い返す。

 

海之

「…やれやれ…。全くこの馬鹿は…」

 

すると今度は海之が前に出る。

 

「海之くん!」

ラウラ

「無茶するな海之!」

海之

「心配するな…。だが…今回ばかりは俺もこいつと同じだ。要するに貴様はこの世界を、こいつらが生きている平和を、俺の大切な者達がいるこの世界を壊そうとしている。俺が戦う理由はそれだけで十分だ」

火影

「それによオッサン。てめぇは人間をえらく酷く言うが俺が前に知り合った奴等はそんな言うほど愚か者じゃなかったぜ?しつこい取り立て女にいい歳して銃ばっかいじってる婆さん、人使いが荒い仕事仲間に勝手にストロベリーサンデー食ったり散らかすなって口うるさい娘。他にも変わった連中ばかりだったが…あいつらのおかげでそれなりに人生を楽しめたしな…。あと母さんは親父を深く愛してた。そして最後は命がけで俺を救った。こいつの事も救おうと死ぬまで探してたんだ。人間の強さ、「愛する」っつう力、てめぇが蔑む人間にしかねぇ強い力だ」

海之

「………」

(…火影…?)

(…何を言ってるんだ火影…?お前の両親は9年前のテロで…)

 

海之と千冬以外の皆は火影が何を言っているのか正直理解できなかったが何も言わず、火影の言葉を黙って聞いていた。

 

オーガス

「……」

火影

「人間ってのは弱く、時には愚かになるもんさ。…けどそれが全てじゃねぇ!」

海之

「DNSはまだISにしか搭載できないと言ったな?ならばその前に食いとめるだけだ」

オーガス

「…止めるだと?この世を救おうというのか?ただの人間になり下がった貴様等が?」

火影

「そこまで自惚れちゃいねぇよ。さっきも言っただろ?ただ守りたいもんがある。そのためにゃそのふざけたもんが邪魔なだけだ。それが結果的に世界を守る事に繋がんなら勝手になりゃいい。…何より」ジャキッ!「俺はてめぇみてぇな奴が嫌いなのさ!」

海之

「俺達は正義の味方でもなければ救世主でもない。そして俺はもう戻らない。自分の信じるもの、守るもののために戦うだけだ!」チンッ!

 

火影と海之がエボニー&アイボリーと閻魔刀を向けて其々宣言した。

 

一夏

「…へへっ」

「い、一夏?」

セシリア

「一夏さんご無理なさらずに!」

一夏

「くっ…、おい、オーガス!随分、言いたい放題言ってくれるじゃ、ねぇか…!俺はあんまり頭良くねぇから…お前の言ってる事は良くわからねぇけど…これだけはわかるぜ!あんなおかしな物はあっちゃいけねぇって!そして…俺や皆が生きてる、この世界を…否定する権利は、お前なんかにはねぇ!!」

 

力が入らない身体で一夏もまたそう宣言した。それに続いて、

 

「その通りよ!アンタに私達の世界を否定する権利なんてないわ!確かにこの世界には嫌な事も沢山あるわよ。でもね、そんな世界を皆必死に生きてるの!大事な人達と一緒にお互いを支えながらね!それは決して馬鹿にする事じゃないわ!」

シャル

「僕達はお前が言う争いの世界なんて望んでない!普通に生きていたいだけ!お父さんやお母さん、皆、好きな人、その人達と一緒にいたいだけ!」

「貴方の言っている事は間違ってないかもしれない。でも貴方の主張が世の中の人の声全部じゃない!私の大切な人達は皆いい人達だよ!だから皆がいるこの世界を壊すなんて事は許さない!」

ラウラ

「私には大事なものがあるのだ!仲間や部下、嫁や弟、そしてあの人という家族がな!それを守るためなら命も惜しくはない!」

セシリア

「一夏さんや火影さん達、そしてお父様の真実を知ってから私は自分の男の方への偏見を恥じましたわ。…でも、貴方だけは別ですわね!」

「貴様の思い通りにはさせない!皆と一緒に一夏や皆がいるこの世界を守る!そして姉さんも助け出してみせる!」

千冬

「……オーガスとやら。貴様の言う通りこの世は矛盾や間違った事に満ちているかもしれない。私も幾らか覚えがある。白騎士の事、そして…あいつの事も。私もまたこの世に乱を呼んだ当事者のひとりだ。…しかしそんな私にも命を懸けてやるべき事ができた。それは…貴様を止める事だ!」

 

一夏に続き、皆も心に思った事をオーガスにぶつけた。

 

火影

「どうやらここにいる全員はてめぇの考えに賛同しねぇみてぇだな?」

オーガス

「…クククク、威勢がいい事だな。その闘争心が素晴らしい…」

火影

「互いの主義主張が終わったところでとっとメインイベントを始めようじゃねぇか。いいかげんてめぇの正体を明かしな!てめぇが前の俺等の名前(ダンテとバージル)を知ってんなら前のてめぇも俺達が知ってるかもしれねぇ奴なんだろ!」

海之

「何者だ貴様…!」

 

火影と海之はオーガスに、正確にはオーガスの過去の存在にそう言った。

 

一夏

(…前の…火影達の名前、だって…!?)

オーガス

「……そうだな。こうして貴様達と相対するのであれば今の名でいる必要もない。教えてやろう…」

 

するとオーガスは火影と海之に向き直り、静かに話し始めた。

 

オーガス

「…我は遥か昔、ある者達と覇権を争い、自らの強大な力によって世界の大半を手にしようとしていたが…ある者の妨害によって叶わず、長い時の中を封印された…」

海之

「……!」

オーガス

「そして愚かにも我が力を利用しようとした人間の手によって復活を遂げたが…、無念にも滅ぼされた…。封印では無く滅ぼされたのだ…。我を封印した者の血を受け継ぐ者にな……。だが姿形、時代や次元が変わってもその者達とこうして再び相まみえる事になろうとは……クククク、因縁とは何とも恐ろしく、そして面白いものだ。そう思わぬか?嘗て我を滅ぼした者……ダンテ?」

 

火影の目が大きく開く。

 

火影

「……てめぇ…まさか…!」

オーガス

「…我の名はORGAS・AX(オーガス・アクス)…。そして、嘗てはこう呼ばれていた時もあった…」

 

 

 

「………A・R・G・O・S・A・X(アルゴサクス)




遂にオーガスの正体が明らかにとなりました。
ゲームでアルゴサクスが明確に話しているシーンが無いのですが人間を蔑むのは他の悪魔共通かと。ダンテとバージルらしいもっとカッコいい台詞も使いたいんですが今のふたりには明確に愛する、守る者達がいるのでそれを意識した感じになりますね。

※次回は11日(土)の予定です。
あとお気に入りが450に到達しました!ありがとうございます。
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