IS×DMC~赤と青の双子の物語~ 作:storyblade
しかし敵の力は予想以上であった。自分達の集中砲火を防ぐ程のシールド。更にそれらの分身体にさえまともな攻略法を見いだせない。
このままでは本体と戦う前にやられると判断した楯無はクロエと共に分身体を全て引き受けるから箒達に直接本体を叩けと指示。ふたりの意志を汲み取った箒達は分身体をふたりに任せ、本体であるDアリギエルとウェルギエルに挑む。
分身体の相手を楯無とクロエが引き受け、箒・セシリア・鈴・シャルロット・ラウラ・簪の6人は本体であるDアリギエル・ウェルギエルに向かう。
Dアリギエル
「ケケケケケ!カカッテキタカカッテキタ!」
Dウェルギエル
「ヌケガケナンテズリィゾォ~」
箒
「黙れ!」
鈴
「あんまり余裕こいてんじゃないわよ!跡形も無くぶっ壊してやるわ!」
Dアリギエル
「カカカカ!イイネイイネェ!」
Dウェルギエル
「ヒマツブシダ、アイテヲシテヤル!」
ラウラ
「なら暇つぶしで終わりにしてやる!」
簪
「皆気を付けて!あれの力は計り知れない!きっとまだ何かある筈だよ!」
シャル
「SEの残量にもだよ!こんなところで切れたらひとたまりもない!」
Dアリギエル
「イットクガ、テメェラ二カチメハネェゼェ?」
セシリア
「そんな事やってみなければわかりませんわ!」
箒
「お前達とて完全無敵では無い筈!私達の全ての力を貴様らにぶつけてやる!」
Dアリギエル・ウェルギエル
「「ククク…クヒャヒャヒャヒャヒャ!!」」
ふたつの黒の笑いが戦いの狼煙となり、少女達は武器を構える。
鈴
「はぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ガキィィィンッ!
鈴はガーベラの加速を最大限に加えた双天牙月で斬りかかるがDアリギエルは漆黒のリベリオンで軽く受け止める。火影のリベリオンの黒を更に闇に染めたような漆黒の剣。
Dアリギエル
「ケーケケケケ!」
鈴
「よくも…よくも火影を!!」
Dアリギエル
「ヒ~カ~ゲ~?ナ~ニイッテンダァ?オレノナマエハダンテダゼェ?」
鈴
「うっさい!」
鈴はガーベラの加速を持続したまま続け様に斬りかかる。しかしそれらは全て受け止められる。
鈴
「くっ!」
Dアリギエル
「キアイダケダナァ~」
シャル
「鈴どいて!」
見ると反対側からシャルがリヴェンジを構えている
シャル
「当たれー!」ズドォォォォンッ!
グリフォンのコアを一撃で粉砕する程の威力の反面、重量がデメリットであるリヴェンジ。しかしこの一ヶ月の間にシャルはクロエや簪の知恵を借り、砲口をやや小型化して威力をカリーナやガーベラと同程度、速射機能を上げる事に成功したリヴェンジ・改ともいえるものを作り上げていた。威力重視なら従来のもの、軽量と連射性なら新型のものと装備の入れ替え可能である。
Dアリギエル
「ハッ!」ジャキッ!ズドォォォォンッ!
ガガガガガガガン!
すると敵も左手に持ったカリーナアン・ランチャーからビーム砲を撃ち、それを盾にしてシャルの攻撃を防ぐ。
シャル
「! もしかしたらと思ったけどやっぱりカリーナまで持ってたのか!」
セシリア
「鈴さん!シャルロットさん!」
シュババババババッ!ガキンッ!
セシリアのローハイドの鞭が敵の黒いリベリオンに巻き付き絡めとる。
鈴
「ナイスセシリア!」
セシリア
「くっ、おふたり共!今で」
Dアリギエル
「ダカラドシタァ!」ブンッ!
セシリア
「なっ!?」
すると敵はローハイドが巻き付いたままの黒いリベリオンを振るい、逆にセシリアが引っ張られる。
Dアリギエル
「オラァァァ!」ブゥンッ!!
セシリア
「きゃああ!」
シャル
「セシリア!」
鈴
「!」ドンッ!
放り投げられたセシリアを鈴がガーベラの加速で向かい、受け止める。
鈴
「セシリア大丈夫!?」
セシリア
「え、ええ、すみま」
ズドドドドドドドンッ!!
するとそこに敵がカリーナの多弾頭ミサイルで追撃してきた。
鈴
「!」
セシリア
「なっ!?」
咄嗟の事に動けないふたり。そこに、
シャル
「カーテン最大!」
ドガガガガガガガガンッ!!
鈴・セシリア
「「!」」
間に入ったシャルが最大パワーのアンバーカーテンで敵のミサイルを防ぐ。
シュバァァァァァァァ…
シャル
「はぁ、はぁ…、ふ、二人とも大丈夫?」
セシリア
「シャルロットさん!」シュンッ!「!!」
だがそこに敵が一瞬の隙も逃さずに更にエアトリックで追撃をかける。
Dアリギエル
「ケケケ!ナカヨクアノヨニイキヤガレェ!!」ブンッ!
そして敵の剣が振るわれた。………しかし、
キィィィィィィィンッ!
Dアリギエル
「…!」
鈴
「……」
Dアリギエルの攻撃は届かなかった。見ると鈴の手には双天牙月ではなく光の斧、ガーベラのナイトメアモードであるアービターがあった。
鈴
「さっき箒が言った筈よ…。あの時とは違うってね!はぁぁぁぁ!!」
ガキィィィィィンッ!!
アービターのパワーがDアリギエルの剣を弾いた。身体が軽く吹っ飛ばされる。
セシリア
「まだ終わりませんわ!…行きなさいケブーリー!」
カッ!!…ドドドドドドドンッ!
セシリアはローハイドをケブーリーへと変形させた。それを一斉に体勢を立て直す前の敵に向かわせる。
Dアリギエル
「!」
ドドドドドドドスッ!
Dアリギエルは自らに向かってきたケブーリーに自分のカリーナを盾代わりにして防いだ。しかし突撃型ビットのケブーリーがカリーナの砲身を貫く。
ドガアァァァァン!
その様子を見たDアリギエルは止む無くカリーナを手放す。やがてダメージに耐えられなくなったカリーナは爆発霧散した。
シャル
「カリーナが壊れた!」
Dアリギエル
「オースゴイスゴイ!チョクセツアタッタラアブナイヨ~!ア・タッ・タ・ラ、ダケドネェ~?」
鈴
「なら当ててやろうじゃないの!」
シャル
「勝負はまだまだこれからだ!」
セシリア
「甘く見過ぎない事ですわよ!」
…………
箒
「おぉぉぉぉぉぉぉ!!」
箒は雨月と空裂で斬りかかるがDウェルギエルはそれを閻魔刀を黒く塗りつぶした様な漆黒の刀で防ぐ。
Dウェルギエル
「コピースラタオセネェノニカテルトオモッテンノカァ?」
箒
「なら本気でいくまでだ!…
カッ!!ヴゥ――――ンッ!!
箒は紅椿の新たな能力、「
ズンッ!
Dウェルギエル
「! オー、パワーガアガッタ!ヤレバデキルジャナイノ!」
箒
「姉さんが与えてくれた力、そして一夏がくれた力!とくと味合わせてやる!」
ドゴォォォォォッ!
そして反対側からはラウラがパンチライン・ブレイクエイジで攻撃を仕掛ける。それをDウェルギエルは漆黒のベオウルフで相手をする。
ラウラ
「貴様が海之のコピーならば私達の従来の戦い方は効かない。なら海之にも見せたことが無い戦術を見せるまでだ!」
Dウェルギエル
「ソウカイ!」
ヴゥヴゥヴゥヴゥンッ!!
すると突然Dウェルギエルの周辺に黒い剣が現れた。
箒
「!これは…海之の幻影剣!」
ラウラ
「円陣か!避けろ箒!」
そう言って箒とラウラはすぐさま離れるが、
Dウェルギエル
「カカッタナ!アホガ!」
箒・ラウラ
「「!!」」
箒とラウラは驚愕した。見ると自分達の上空に幻影剣が出現していた。
箒
「今度は五月雨幻影剣だと!?」
ラウラ
「奴は二種類の幻影剣を同時に使えるのか!」
Dウェルギエル
「シネ!」
ドガガガガガガガガガガンッ!
ピキィ―――――—―ンッ!
Dウェルギエル
「…?」
突如飛んできた複数のミサイルがふたりに降りかかろうとしていた幻影剣に襲い掛かった。そして同時にそれらがまるで氷漬けになった様に動きが止まる。
ラウラ
「これは…簪の氷のミサイルか!」
簪
「はぁぁぁぁぁぁ!」
ガキィィィンッ!ボガァァァァンッ!
反対側から簪がスティック状態のケルベロスでDウェルギエルに襲い掛かる。そしてぶつかった瞬間、チャージしたケルベロスの炎が爆発した。
箒・ラウラ
「「簪!」」
……だがDウェルギエルはシールドを張り、爆発のエネルギーを防いでいた。
簪
「くっ!ケルベロスの炎も効かないなんて!」
Dウェルギエル
「ケケケ!テメェモナカナカイキガイイナ!」
簪
「海之くんのISの姿でそんな言葉使わないで!」
Dウェルギエル
「ナニイッテンダァ~?バージルハオレダゼェ~?」
簪
「違う!貴方は海之くんじゃ決してない!そんなの絶対に認めない!」
Dウェルギエル
「テメェニミトメテモラウキハネェ!」
キィィィィィィンッ!
簪
「きゃあああ!!」
箒
「簪!」
ラウラ
「おのれぇぇ!!」ドンッ!
ラウラはパンチラインのブレイクエイジによるブースター機能で加速、そのまま敵の真後ろからブレイクエイジを食らわせようとする。
ラウラ
「砕けろぉぉぉぉ!!」
ドゴォォォォォォォォンッ!
ラウラの渾身の力がこもったブレイクエイジが直撃した。………しかし、
ラウラ
「!!」
ラウラは目を見張った。全力を込めたパンチラインのブレイクエイジが敵の左掌で見事に受け止められていた。キャッチャーミットでボールを受け止めたかの様に。
箒
「ラウラのブレイクエイジを手で受け止めた!?」
Dウェルギエル
「カカカ!ヤルヤル~、オテテガダボクシチマッタゼ~」
ラウラ
「くそ!」
Dウェルギエル
「キアイハイイガヨ。ダガソンナラ」グンッ!
ラウラ
「うわ!」
Dウェルギエル
「コノドウシヨウモネェチカラノサヲ、チッタァウメテカラカカッテキヤガレ!」
ドゴォォォォォォォッ!!
ラウラ
「ぐあああああああ!!」
Dウェルギエルはラウラの腕を強く引っ張ると勢いそのままに右手のベオウルフを彼女に喰らわせた。
簪
「ラウラァ!!」
Dウェルギエル
「トドメイクゼェェ!」
箒
「させん!」
ガキィィィィンッ!
ラウラに止めをさそうとしたところで箒が攻撃を仕掛ける。Dウェルギエルはラウラの腕を掴んでいるため、右手で食い止める。しかしその時、
箒
「ラウラ!今だ!」
Dウェルギエル
「!」
見ると掴んでいたラウラのパンチラインが…アルテミスへと変わっていた。
ラウラ
「流石の貴様でもこの距離なら!喰らえぇぇぇ!!」
Dウェルギエル
「!」
ボガァァァァァァァァァンッ!
ラウラはアルテミスのキャノンをほぼ自爆同然で発射した。それによっておこる爆風で吹き飛ばされるラウラ。透かさず簪が回収に向かう。
簪
「ラウラ!なんて無茶を!」
ラウラ
「だ、大丈夫だ…。爆発のダメージを多少受けただけだ…。シールドも張っていたしな…」
するとそこに間一髪ブリンク・イグニッションで急速回避していた箒が合流する。
箒
「ラウラ!大丈夫か!」
ラウラ
「あ、ああ。それより気を付けろ!これ位で倒れたとは思えん!」
簪
「……!ふたり共!」
簪が煙の中の何かに気付く。それは、
Dウェルギエル
「………」
先程の爆発を食らいながらも敵は健在していた。だがその影響かシールドと左手のベオウルフが損傷していた。
Dウェルギエル
「ケケケ…。シールドトコイツガカタッポブッコワレチマッタゼェ。ケドイイネイイネェ、コウデナクッチャ!」
ラウラ
「くっ!腕の一本位吹き飛ばせると思ったが!だがシールドが壊れたのならば一発でも食らわせれば勝機が見える!」
簪
「ダメージが大きいラウラは援護して!箒と私で仕掛けるから!」
箒
「やるぞ!」
…………
セシリア
「ティアーズ!」
ドドドドドンッ!
ティアーズの偏光射撃がDアリギエルに向かう。しかし皆の一斉攻撃をも防ぐ強力なシールド。ティアーズのビットによる砲撃は命中するが貫通することは出来ず、命中による煙が上がるだけ。
Dアリギエル
「ケケケ!ソンナコウゲキムダダッテコトワカンネェカナ~?」
セシリア
「そんな事わかっていますわ!でも!」
シュンッ!シュンッ!
Dアリギエル
「!」
その時、煙に紛れてDアリギエルの真後ろにブリンク・イグニッションで鈴とシャルが高速で接近。鈴はアービターを、シャルはグラトニーを構えている。
鈴
「そのシールドかち割ってやるわ!」
シャル
「喰らえぇぇぇ!」
ふたりで同時に攻撃を仕掛ける。…しかし、
スカッ!
攻撃は通らなかった。攻撃が当たる瞬間、何もいなかった様にDアリギエルは消えてしまった。
鈴
「またエアトリック!?」
シャル
「そんな、こんな一瞬でなんて!」
Dアリギエル
「オレノウシロニタツンジャネェェ!!」
ズガガガガガガガガン!!
鈴
「きゃあああああ!」
シャル
「うわぁぁぁぁぁ!」
Dアリギエルはふたりの後ろに瞬間移動し、そして怒号を上げながら両手に持つ何かで鈴とシャルを斬りつけた。それは黒いキャバリエーレだった。
セシリア
「鈴さん!シャルロットさん!」ズガガガッ!「きゃあああ!」
Dアリギエルは鈴とシャルを斬りつけた後、セシリアの後ろにいた。ほんの一瞬でセシリアの背後に再びエアトリックを行い、背後から斬りつけたのである。
Dアリギエル
「ノンキニハナシテルバアイジャネェゾォ~?オラァァァ!」
セシリア
「!」
ガキィィィンッ!
Dアリギエルのキャバリエーレに対し、セシリアはローハイドと自らの短剣インターセプターで応戦するが力と剣の扱いは完全に敵の方が上手。明らかに防戦一方であった。
ガキィィィンッ!
セシリア
「くっ!抑えきれない!」
Dアリギエル
「サヨナラダ!オンナァァァ!」
セシリア
「!」
鈴・シャル
「「はぁぁぁぁぁぁ!!」」
するとそこに先ほど撃ち落された鈴とシャルが割って入ってきた。
ガキンッ!ガキンッ!
セシリア
「鈴さん!シャルロットさん!」
Dアリギエル
「オーオー!ヨクイキテタナァ!」
鈴
「言った筈よ…跡形もなくぶっこわしてやるって!」
シャル
「僕達はまだ戦える!」
Dアリギエル
「カカカ!ジーックリオアイテシテアゲルカラネ~」
…………
ガキンッ!ガンッ!キンッ!キィィンッ!
ダメージを負ったラウラの代わりに前に出る箒と簪。簪は三節混の雷のケルベロスで、箒は剣と衝撃波で、円陣幻影剣の範囲外から攻撃を繰り出す。
Dウェルギエル
「ケケケ!オマエラヨワッチィクセニネバルジャネェカヨ!」
簪
「…確かに私達は海之くんや火影くんより弱いよ。でも…この戦いだけは負ける訳にはいかないの!」
箒
「あのふたりのため…そして一夏を、姉さんを守るためにもな!」
ラウラ
「ふたり共どけぇ!」
箒・簪
「「!」」
ラウラの合図でその場から離れるふたり。見るとラウラがアルテミスをチャージしていた。
ラウラ
「一発でも当たればいい!喰らえぇぇぇ!!」
ドドドドドドドドドドンッ!
アルテミスから無数の光弾による広範囲射撃「レイン」が発射される。
Dウェルギエル
「ナメンナァ!!」
シュシュシュシュシュン!!
するとDウェルギエルは降り注ぐ光弾の雨の隙間を縫うように移動してくる。
箒・簪
「「!!」」
ラウラ
「この攻撃の中を潜り抜けるだと!?」
Dウェルギエル
「ツギハコチラノバンダ!」キキキンッ!
ズガガガガガガガンッ!!
箒・ラウラ
「「うわぁぁぁぁぁ!!」」
簪
「きゃああああ!!」
Dウェルギエルによる高速の黒き次元斬が三人に直撃した。
Dウェルギエル
「テメェガイチバンヨワソウダナ!」ドンッ!
簪
「!!」
Dウェルギエルが狙ったのは簪。真っすぐに彼女に向かっていく。
箒・ラウラ
「「簪!」」
Dウェルギエル
「シィィネェェェ!!」ブンッ!
カッ!!
Dウェルギエル
「「!」」
簪にDウェルギエルの剣が振り下ろされようとしたその時、突然簪の周辺が光だした。
箒
「な、なんだ!」
ラウラ
「…! あれは!」
ケルベロス
「グルアァァァァァァァ!!」
光の中から現れたのは先の戦いでキングケルベロスから譲り受けた簪の支援機、ケルベロスであった。その巨大な牙でDウェルギエルの剣を受け止め、更にその前脚で踏みつぶさんと攻撃を仕掛けるが敵は瞬時に避ける。
簪
「ケルベロス!」
Dウェルギエル
「ケケケ!カクシダマッテヤツカ!イキノイイワンコウダナ!」
簪
「私は…まだ戦える!!」
…………
鈴
「てぇぇりゃぁぁぁぁ!!」
シャル・セシリア
「「はぁぁぁぁぁぁ!」」
ガキィンッ!ガキンッ!キンッ!
鈴はアービターと更にもう片手に双天牙月を持ち、二刀流を振るう。シャルもグラトニーからグリーフに切り替え、手に直接持って斬りかかる。セシリアもローハイドで加わる。だがDアリギエルは彼女達の攻撃を黒いキャバリエーレの二刀流、更に体術も加えて対応していた。そして全力で振るう鈴達と違い、相手にはまだ余裕がある感じだった。
ガキィィィィィンッ!
鈴・シャル・セシリア
「「「くっ!!」」」
Dアリギエルのパワーに払われる三人。こんな状態が先程からずっと続いていた。
Dアリギエル
「サンビキガカリデ、キズヒトツツケラレネェノカ~?」
シャル
「はぁ、はぁ…。僕達皆で、必死に攻撃、してるのに…」
セシリア
「全く隙が見えませんわ…」
Dアリギエル
「カカカ!ムダムダ!ソレガニンゲンノゲンカイヨ!」
ガキィィィンッ!
アービターの一撃を右手のキャバリエーレで受け止める。
鈴
「うっさいって…言ってんのよ!…アンタ達だけには、絶対負けられない!」
Dアリギエル
「ソンナニオレガニクイノカァ~?」
鈴
「アンタは火影の仇!…でも何より私が許せないのは自分自身!一度もあの人の助けになれなかった自分の無力さ!」
Dアリギエル
「イイニクシミダ!モットモットハキダセ!」
シャル
「黙って!」
シュンッ!キィィィンッ!
反対側からシャルがグリーフで斬りかかる。それを左手のキャバリエーレで受け止める。
シャル
「僕達を動かしているのは憎しみじゃない!怒りと、そして守りたいという想いだ!」
鈴
「火影達は今まで何度も私達と皆を守ってくれた!今度は私達が皆を守る!」
セシリア
「その通りですわ!おふたりの分まで私達は戦います!」
右手は鈴、左はシャルが抑えて塞がっている。その一瞬を狙ってセシリアが真上からローハイドで斬りかかる。今度こそ!三人がそう思った。
ガキンッ!
鈴・シャル・セシリア
「「「!!」」」
だが…攻撃は通らなかった。何故ならセシリアのローハイドは…Dアリギエルが自らの「口」で受け止めたのだ。
セシリア
「なっ!?」
シャル
「剣を…口で受け止めた!?」
鈴
「嘘でしょ!?」
ドゴォォッ!
セシリア
「きゃっ!」
セシリアの一瞬止まった隙を付き、蹴りを喰らわすDアリギエル。
Dアリギエル
「イイセリフダ。カンドウテキダナ。…ダガムイミダァァ!」
ドガガガガガガガガガガガガンッ!!
鈴・セシリア
「「きゃあああああ!!」」
シャル
「うわあああああ!!」
Dアリギエルは両手に持ったキャバリエーレを風車の如く回転させ、鈴達を切り払うのだった…。
…………
簪
「まだ私は戦える!お願い!力を貸してケルベロス!」
ケルベロス
「グゥアァァァァァァァ!!」
高々と咆哮を上げたケルベロスはDウェルギエルに向かっていく。
Dウェルギエル
「カカカ!サンポノジカンダゼェ!」
ケルベロス
「グルオォォォォォ!!」
目の前のDウェルギエルにケルベロスは飛び掛かる。しかしDウェルギエルはそれを素早く躱す。
Dウェルギエル
「マルデトウギュウダナァ~?イヤトウケンカァ~」
ラウラ・簪・箒
「「「はぁぁぁぁぁぁ!!」」」
ズドドドドドッ!!
ズギュ――――ン!!
ヴゥンッ!ヴゥンッ!
Dウェルギエル
「!」
三方からラウラのカノン砲、簪の春雷、箒の衝撃波がDウェルギエルに向かう。それに一瞬早く気付いた敵はそれを全て避け切るが、
簪
「ケルベロス!今よ!」
ケルベロス
「グアァァァァァァッ!」
Dウェルギエル
「!」
Dウェルギエルが簪達の攻撃に一瞬気を取られた隙にケルベロスの真ん中の頭が口を大きく開け、かみ砕こうとしていた。既に寸前まで迫っているため、残影を行う時間は無い。
箒
「やったか!?」
………ザンッ!!
だがその口は届かなかった。牙がDウェルギエルに届くほんの数センチの所で…Dウェルギエルの黒き閻魔刀の一閃がケルベロスの真ん中の首を落とした。
ケルベロス
「グオォォォォォォォォ!!」
簪
「ケルベロス!!」
ラウラ
「ば、馬鹿な!」
ケルベロス
「グゥゥオォォォォォォ!!」ズドズドズドズドンッ!
怒りのケルベロスは自らの周辺に氷柱のミサイルを展開し、それをDウェルギエルに向ける。
バリン!バリン!バリン!
しかしそれらは全て一閃の元に切り払われる。そして、
Dウェルギエル
「アソビハオワリダ!」ドンッ!
ケルベロス
「!」
シュンッ!!………チンッ!
Dウェルギエルは高速でケルベロスと交差した。そして暫くして刀を収めた。
ケルベロス
「グオォォォォォォ……」シュゥゥゥゥゥゥ……
そしてケルベロスは力無き咆哮を上げて消滅していく。どうやら今の一閃の元に切り裂かれ、自らのSEを失ってしまった様だった。
簪
「ケルベロス!」
箒
「そんな…、あんな一瞬で…」
ラウラ
「なんて…奴だ」
その光景に一瞬呆然とする三人。すると
Dウェルギエル
「テキガメノマエニインノニボーットシテルトハ…テメェラナメテンノカァ!!」
ズドズドズドズドズドズドズドンッ!
簪
「きゃああああ!!」
ラウラ・箒
「「うわぁぁぁぁぁ!!」」
その一瞬の隙を付かれ、ブルーローズの連射を受けてしまう簪達だった…。
…………
???
その頃、オーガスの部屋でその戦いの様子を見ていたオーガスとスコールは、
スコール
「………なんてパワーなの…。あの二体」
オーガス
「フン、こんなもので驚く必要はない。あんなものは奴等にとって遊びに過ぎん」
スコール
「……ねぇ、あれって確か…前にオータムが持ってきたあの子達のデータを参考にしたのよね?…という事は」
オーガス
「そうだ。奴等も同じ程の実力があった。倒せたのははっきり言って奴等が負傷していたのが大きいだろう。これでも感謝しているのだぞお前達にはな…クククク」
スコール
「……」
オーガス
「想い人の傍で眠れるなら奴らも本望だろう…安心して死ぬがいい…フハハハハハ!!」
…………
Dアリギエル・ウェルギエル
「「オレノソバニチカヨルナァァァァ!!」」
ドガァァァァァァァァンッ!!
箒・ラウラ
「「ぐあああああ!!」」
鈴・シャル・簪・セシリア
「「「きゃあああああ!!」」」
Dアリギエルとウェルギエルの怒涛の攻撃に吹き飛ばされる箒達。ダメージもかなり深く、SEも残量も少なくなり、最早勝てるどころかまともに戦える状態では無かった。
箒
「ぐっ、くく…、おの、れ…!」
Dアリギエル
「ア~レ~?サッキマデノツヨガリハドコニイッテシマッタノデショウカ~?」
セシリア
「強いとは、わかっていましたが…これほど迄なんて…」
ラウラ
「やはり…海之達を、倒した程の存在、という事なのか…!」
Dアリギエルとウェルギエルの圧倒的な強さに驚きを隠せない箒達。
Dアリギエル
「ケケケ!マエノオレラカ!ヤツラモズイブンフヌケニナッタモンダゼ!
鈴
「! 火影と海之が…腑抜けですって!?」
Dウェルギエル
「ニンゲンナドマモラナケレバ、モウスコシイキラレタモンヲヨ!」
ラウラ
「だ、黙れ!貴様ら等にあいつらの事がわかってたまるか!」
だがそんな彼女達に対し、二体は言い放つ。
Dアリギエル
「イヤイヤシッテルゼェ~、アイツラノコト。テメェラナンカヨリモヨッポドナ!」
箒
「な、何だと!?」
Dウェルギエル
「ワズカニノコッタ「アクマ」ノホコリヲワスレ、ニンゲントシテイキルコトヲエランダ、オロカナモノドモダッテナ!」
簪
「! え……悪、魔?……!!」
…………
(完全な悪魔として生まれ直していればそれなりの骨を持つ者になれただろうに)
…………
鈴
「あ、悪魔って…火影と海之が!?ふ、ふざけた事言わないで!!」
シャル
「それに人間として生きる事を選んだって…!ふたりは元から立派な人間だよ!」
Dアリギエル
「カカカ!ワラワセルゼ!テメェラ、ヤツラノナニヲシッテンダァ~?」
簪
「し、知ってるよ!ふたり共とても強くて優しくて仲間思いで」
Dウェルギエル
「ヤサシイ?ナカマオモイ?ケーッケッケッケッケ!!」
Dアリギエル
「カーッカッカッカ!!
困惑する箒達の前で大笑いする二体。
セシリア
「何がおかしいんですの!?」
Dアリギエル
「ナニモシラナイッテノハ、シアワセナモンダ!ソシテアワレダ!」
Dウェルギエル
「テメェラ、ヤツラノカコノコト、ナ~ンモシラネェ!ヤツラガドンナフウニイキテ、ドンナニザンコクナコトシテキタカヲナ!」
箒
「!…火影と、海之の…」
セシリア
「…過去、ですって…?」
鈴・シャル・簪・ラウラ
「「「…!!!」」」
…………
火影
(俺はお前らに、皆に隠していることがある。そしてそれを話したら…もう一緒にいられねぇかもしれねぇ…)
海之
(俺は…大罪を犯した。とてつもなく…重い大罪を…)
…………
鈴達の頭にあの時の記憶が思い出される。
鈴
(…あの時、火影言ってた。言えない事があるって…。それを話したら一緒にいられないかも…って)
シャル
(なんなの火影…?火影が抱えていたものって…)
簪
(海之くんが言ってた大罪って…、なんなの…。教えてよ…海之くん…)
ラウラ
(海之…、お前が言っていた…とてつもなく重い罪とは…なんなんだ)
だが今の彼女達には幾ら考えても何もわからなかった。火影と海之の過去はある程度自分達も知っている。赤ん坊の時にスメリアで拾われ、それからは両親を失う事はあっても周りの人々の優しさと温もりを十分に受けて育ってきた。以前スメリアに旅行した時もふたりの悪い噂なんて聞いたことも無かった。優しさと慈愛に満ちたふたりは間違いなく善人の筈である。唯一わからないのはふたりのISであった。従来のどのISにも該当せず、機能も完全に別物。そしてあの束にさえ造れない。そんなISを一体何故ふたりが持っているのか…。その答えがどうしてもわからなかった。でもその答えは何れわかる時が来る、そう信じて追及することもしなかった。
ズドドドドドドドドドドッ!
ズドズドズドズドンッ!
箒・ラウラ
「「うわあああ!!」」
鈴・シャル・簪・セシリア
「「「きゃああああ!!」」
そんな沈黙していた彼女達に無慈悲なエボニー&アイボリーとブルーローズの連射が与えられる。
Dアリギエル
「マァテメェラノシッタコッチャネェ。ドウセリカイデキッコネェ」
Dウェルギエル
「ナラ、ナニモシランママニ…シヌガイイ」
箒・セシリア・鈴・シャル・簪・ラウラ
「「「!!!」」」
「死ぬ」という言葉を聞いて箒達の身体が一瞬強張る。死というものへの絶対的恐怖、命が終わる瞬間。それが寿命でも病気でもなく、今、強制的に与えられようとしている。
Dアリギエル
「マサカテメェラ、マダ、ジブンガコロサレネェナンテ、オモッテンジャネェダロウナ?」
Dウェルギエル
「イイコトヲオシエテヤル。ウッテイイノハ、ウタレルカクゴガアルヤツダケナンダヨ!」
シュンッ!シュンッ!
鈴・ラウラ
「「!!」」
Dアリギエルは鈴の前に、Dウェルギエルはラウラの前に瞬時加速し、剣を向ける。
Dアリギエル
「ヨワッテルヤツカラケス。コロシアイノキホンダ」
シャル・セシリア
「「鈴(さん)!!」」
箒・簪
「「ラウラ!!」」
Dアリギエル
「ミジメダナ。マケタヤツハ、シニカタスラ、エラブケンリハネェンダ!」
Dウェルギエル
「チカラナクテハナニモマモレハシネェ…ジブンノミサエナ!」
Dアリギエルとウェルギエルは其々に剣を振り上げた。そんな二体を前に鈴とラウラは目を閉じて悔し涙を浮かべる。
鈴
(…火影、…ごめん。…ごめんね…)
ラウラ
(…すまん海之。…お前達の仇、撃ってやれなかった……)
キィィィィィィィィィンッ!!
箒・セシリア・シャル・簪
「「「!!!」」」
Dアリギエル・ウェルギエル
「「…!」」
Dアリギエルとウェルギエルの刃がふたりに届こうとしたその時、一瞬の閃光と金属同士がぶつかるような音がした。その事態に箒達はもちろん敵も一瞬驚く。
鈴・ラウラ
「「…!!」」
目を閉じていた鈴とラウラは何事かと目を開ける。そこにいたのは、
楯無
「ふぅ…、ギリギリセーフね」
クロエ
「危なかったですね…」
Dウェルギエルの閻魔刀をラスティ―ネイルとオシリスで受け止めた楯無とクロエ。そして、
千冬
「……これ以上、こいつらに手出しはさせん!!」
Dアリギエルのリベリオンをレッド・クイーンで受け止めた暮桜を纏いし千冬だった。
※次回は来月5日(土)になります。
ドッペルゲンガーの台詞はDMC以外にもところどころアニメやゲームの悪役の台詞を参考にさせていただいています。カタカナで読みにくいかもしれませんが悪としての立場を強調したいと思いました。