IS×DMC~赤と青の双子の物語~   作:storyblade

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学校一日目の授業が終わり、クラス代表を決める事になった1-1。
クラスの大半が火影達の名を推薦する中、只一人イギリスの代表候補生、セシリア・オルコットは自分こそふさわしいと異議を唱える。

話し合いの結果、一週間後に一夏とオルコットによる代表決定戦。そして火影と海之の模擬戦を行う事になった。


Mission11 篠ノ之箒 そしてセシリアの謝罪

長いHRを終えて火影、海之、一夏は学園の食堂に向かっている。授業は一応午前で終わったが、ここの食堂は授業のあるなしに関わらず、年中無休で開いているのだそうだ。

 

一夏

「しっかし驚いたぜ!まさかあの事故を防いだのが火影と海之だったなんてなー」

火影

「…あんまり大きな声で言わないでくれよ?織斑先生にも言われたろ?」

一夏

「おっとそうだった」

 

尚、HRにおいて二ヶ月前の旅客機墜落未遂事故を防いだのが火影と海之だった事が明らかになったが、余計な騒ぎにならないようこの件はその場にいた者、1-1だけの内密になった。…やがて食堂にたどり着き、火影達は食券を買って自分達の注文を受けとる。

 

一夏

「えっとどこか…、あっ」

 

一夏が見た先には篠ノ之箒がいた。

 

一夏

「よう箒!ここいいか?」

「一夏、それにエヴァンス兄弟。…ああ構わない」

火影

「ありがとな」

海之

「失礼する」

 

四人は一緒に食事をとり始めた。

 

一夏

「しかし午前も会ったが久しぶりだな箒。束さんは元気か?」

 

すると箒がやや顔をしかめて答える。

 

「…知らん。あの人とは暫く会っていないからな」

一夏

「わ、悪い」

火影

(束さんの言う通りやはり姉妹仲はあまり良くないみてーだな…)

 

…………

 

やがて終わりに差し掛かると火影が一夏に尋ねる。

 

火影

「そういえば一夏、お前決闘真っ先に受けてたったがどうするつもりだ?お前ISに関しては初心者なんだろ?あまりにも不利すぎると思うが?」

一夏

「う~ん、それなんだよなぁ。さっきはつい怒りに任せて言っちまったが改めて考えるとなぁ…」

 

すると隣に座っていた女子が話に混じってきた。

 

女子

「ねえねえ、あなたが1-1の織斑一夏くん?」

一夏

「へ?…ええまあ」

女子

「話で聞いたんだけど今度クラス代表を賭けて決闘するんだって?なんなら私が教えてあげようか?私こう見えてもIS適正ランクAなんだ♪良かったら教えてあげるけど!」

一夏

「え、ええと…どうしようかな…」

 

突然の誘いに一夏は困っている様だ。すると黙っていた箒が突然、

 

「すいませんが織斑くんには私が教えます。私の姉はIS開発者の篠ノ之束なので」

女子

「篠ノ之束さんの?…じゃあしょうがないわね…」

 

そう言うと女子は残念そうに立ち去った。

 

一夏

「ありがとな箒。なんか助かったよ。でも本当に教えてくれるのか?」

「あ、ああ勿論だ。任せておけ」

一夏

「サンキュー♪あっ、ちょっとトイレ行ってくるわ」

 

そう言うと一夏はトイレに行ってしまった。箒は一夏の後ろ姿を見つめていた。

 

「…」

火影

「…なぁあんた」

「ん?ああすまない、なんだ?」

 

火影はストレートに聞いてみた。

 

火影

「あんた、一夏に惚れてるな?」

「!!??」

 

箒はあっという間に真っ赤になった。それは正に図星である証だった。

 

「なななななな!?い、いきなり何を言う!!私はそんな」

火影

「隠さなくてもわかるって。あんたさっき一夏が篠ノ之束の事を話した時その話はするなって言った。でもさっき他の女子生徒が一夏に自分がコーチに、という話を持ちかけた時は自分から篠ノ之束の妹だと言って話を止めた。例え嫌いな話でもそれ以上に一夏を取られたくなかった。違うか?」

「う…」

火影

「おまけに今日一夏と僕達が話してた時、話に入って来て一夏の手を引っ張って行っちまった。あれも同じ様なもんだろ?」

「あ、あれは…す、すまなかった。…お前の言う通りだ。私は」

火影

「謝んなくてもいいって。別にあんたの気持ちを邪魔するつもりはない。応援してるぜ」

「ほ、本当か!?」

火影

「ああ頑張れ。因みにこれからは僕の事は火影って呼んでくれ。エヴァンス兄弟の何々とか邪魔くさいだろ?海之もいいよな?」

海之

「好きにしろ」

「ふふっ、わかった。火影と海之だな。では私の事も箒と呼んでくれ。篠ノ之と呼ばれるのはどうも苦手でな」

火影

「ああわかった」

 

やがて一夏が戻ってきた。

 

一夏

「悪い悪い…あれ箒、帰るのか?」

「ああ。一夏、明日から頼むぞ」

 

ほぼ入れ替わりで箒は食事を終えて帰って行った。

そして暫くすると三人に話しかける者がいた。

 

セシリア

「あの…」

火影・海之・一夏

「「「ん?」」」

 

三人に話しかけてきたのは先ほどHRで決闘を申し出たセシリアだった。

 

火影

「オルコットさん…?何か用か?」

セシリア

「あの…その…」

海之

「…話しにくい事なら場所を変えるか…」

 

 

…………

 

場所は変わって屋上。

火影・海之・一夏・セシリアの4人がいた。

 

セシリア

「……」

海之・一夏

「「?」」

火影

「なんなんだ…?」

セシリア

「…も」

火影

「も?」

セシリア

「申し訳ありませんでした!!」

火影・海之・一夏

「「「!?」」」

 

突然のセシリアの謝罪に三人は動揺していた。

 

セシリア

「本当に申し訳ありませんでした!あなた方のお気持ちを考えず、数々の罵詈雑言、どうか、どうかお許し下さい!」

火影・海之・一夏

「「「……」」」

セシリア

「特にエヴァンス兄弟のおふたりには本当に失礼な事を申し上げました!知らなかったとはいえ、あなた方の様な立派な方々に私はなんて事を…!そうぞおふたりのお好きな様に私を…!」

 

その必死ぶりから彼女が本当に反省していると三人は理解した。

すると…

 

火影

「…くっ」

セシリア

「…え?」

火影

「く、あははははははは!!」

海之

「ふっ」

一夏

「あっはっはっはっはっは!!」

 

火影・海之・一夏の三人は豪快に笑った。

 

セシリア

「な、何故笑うんですの!?私は本当に!」

火影

「ああ、悪い悪い。まさかそんなに必死で謝ってくるなんて思わなかったから。つーか気にしなくて良いよ。僕も海之も気にしてねーから。寧ろ僕達も悪かったな。あんたには酷い事を言ってしまった」

海之

「ああその通りだ。イギリスにも立派な文化があるし、英国紳士と呼ばれる位立派な人間は沢山いる。俺の知っている人にもな」

 

ふたりもセシリアと同じく心から謝罪した。

 

セシリア

「そんな!あなた方が謝る必要な等ございません。あれは私が!」

火影

「はいストップ!もう謝罪は終わりだ。あんたの気持はわかったから」

一夏

「俺もだ。しかし…何故そんなに男を毛嫌いするんだ?さっきのHR時はかなりきつかったぞ。何か訳ありか?」

セシリア

「え?…実は…」

 

そういうとセシリアは語り始めた。

 

彼女の両親は彼女が物心付いた時から既に夫婦と呼べる様な関係ではなかったらしい事。

彼女の母親は家を守るために必死で働き、大きくした。そんな母親は彼女の一番の誇りである事。

一方父親は誰に対してもへこへこしたり、母親からどんなに辛く当てられても謝ってばかりで全く頼りなく、彼女はそんな父親がずっと嫌いだった事。

そんな両親を数年前に事故で同時に亡くしてしまい、彼女は頼れるものを失ってしまった事。

しかし母親が自分のために残してくれた家を守るために必至で頑張り、国家代表候補生にまでなった事などを明かした。

 

一夏

「…そうか、そんな事が」

火影・海之

「……」

セシリア

「私はそんな恥ずかしい父を見て、男とはこんな人ばかりなんだと今まで思い込んでおりました。でもそれは間違いでした。改めて、どうかお許しください」

一夏

「もういいってオルコットさん。気にしてないって言ったろ?なあ火影、海之」

火影

「…ああ」

海之

「その通りだ」

セシリア

「あ、ありがとうございます」

火影

「ただし後日他の生徒にもちゃんと謝れよ」

セシリア

「はい。必ず」

一夏

「良し!それじゃ次は決闘だな。ここで更に男がやるもんだって所を見せてやるぜ!覚悟しなよオルコットさん!」

セシリア

「ふふっ。私も負けませんわ!」

 

そう言って一夏とセシリアは戻って行った。

そして残った火影と海之は…

 

火影

「なあ海之」

海之

「…好きにしろ」

火影

「了解~」

 

そういうと火影は電話を手に取った。

 

「……ああギャリソンか、僕だ。ちょっと調べてほしいんだが…」




はたして火影のギャリソンへの依頼とは?
次回は寮の部屋決め。そして一夏の訓練の予定です。
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