IS×DMC~赤と青の双子の物語~   作:storyblade

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これはスメリアから帰国した火影のお話です。


Extramission11 鈴の意外な出生

スメリアで新しい思い出を作った一行は滞在を終え、そこから各々の故郷に戻って行った。

セシリアはイギリス、ラウラはドイツ、他の皆は日本の故郷…。そして火影らは、

 

本音

「うわ~!雪が凄い~!」

シャル

「流石雪国だね~!」

「たく子供ねぇアンタ達。雪なんて毎年見てるじゃない。初詣の時も見たし」

シャル

「でもこんな沢山の雪は見たことがないからなんか嬉しいんだ♪」

本音

「ひかりんのお母さんってこんなところ出身なんだね~!」

火影

「はは、まぁな」

 

日本のとある雪積る県内の列車の中にいた…。

 

 

…………

 

なぜこんなところにいるのかというと話はスメリア滞在二日目の夜まで遡る。食後、皆でのんびり過ごしていると、

 

ギャリソン

「そういえば申し訳ありません。申し遅れておりました火影様、海之様。先日沙雪様からお電話が御座いました。久しぶりにおふたりにお会いなさりたいと仰っておられましたよ」

火影

「あ~そうか~。沙雪お婆ちゃんにも暫く会ってねぇか~。てかしまった!ゴタゴタで日本に来てる事も言ってなかったぜ!」

ギャリソン

「それでしたらご心配には及びません。勝手ながら私がお伝えしておきました」

火影

「オーケーだギャリソン!」

海之

「すまんな」

シャル

「沙雪さんって?」

「お婆さんという事はもしかしてふたりの?」

海之

「ああ日本にお住いの母方の祖母だ。……火影、この件が終わればお前だけでもお会いしてこい。俺は学園に残る」

火影

「……わかった。次の日には戻るからよ」

 

鈴やシャル達海外組は母国にISを修理に出している。箒や簪等日本組はクロエや更識の家の者で修理している。戦力を無闇に減らせないため、海之は学園に残り、火影だけで向かおうと決めると、

 

鈴・シャル・本音

「「「……」」」

 

ここでも鈴達は行きたそうな表情をしていたがスメリアにも無理言って来たので声に出せない。……するとそんな彼女達を見た火影が、

 

火影

「……お前らも来るか?」

「えっ?…い、いいの?」

火影

「ダメっつって渋い顔して帰るより笑って帰った方が家族も喜ぶだろ?向こうの家もここほどじゃねぇけど大きいし、一泊二日だけど良いか?」

シャル

「もちろん!」

本音

「わーい!」

「確か武家の末裔だったなお前達のお母上は。興味あるが…私は今回はやめておくか」

一夏

「俺は行きてぇけどなぁ~」

刀奈

「一夏くんは反省文を書く仕事があるでしょ?」

一夏

「…ですよね~」

 

 

…………

 

…という訳で火影、そして鈴・シャル・本音の4人は火影と海之の育ての母である藤原雫の故郷に向かっているのだ。

 

火影

「…もう5年か」

本音

「なんでそんなに間が空いちゃったの~?」

火影

「あんま深い意味はねぇよ。ただ…俺と海之は母さんの子供とはいえやっぱ養子だからな。迷惑かもしれねぇと思っただけだ」

シャル

「そんな考えすぎだよ。会いたいって言ってたってギャリソンさん言ってたじゃない」

「……」

本音

「どしたの鈴~?」

「…ううん何でも。ねえ、皆ってお婆ちゃんは?」

本音

「うん。家にいるよ~」

シャル

「僕は実のおかあさんのお婆ちゃんは死んじゃったけどお母さんお父さんのお婆ちゃんはいるよ。鈴は?」

「…うん。私が幼稚園上がる時にはいなかったんだ。お父さんの方だけどね。多分だけど私が幼い時に死んじゃったか離婚したんだと思う。お爺ちゃんは生きてるらしいんだけど…会った事はないんだ。名前だけは知ってる」

シャル

「そうなんだ…。どこに住んでるとか聞いてみたりしてみた?」

「ううん。そうする前に両親も離婚しちゃったし」

火影

「この前夏休み帰った時、両親には会ったのか?」

「うん、叔母さんに聞いたらお母さんの場所は知ってたから会ったの。元気そうで安心したけど…でもお父さんは会ってない。お母さんに悪いと思って場所も聞いてないし」

火影

「そうか。ま、焦らねぇ事だ」

「…うん」

 

と、そんな話をしていると、

 

 

「……鈴姉ちゃん?」

 

 

「…へ?……!!」

 

突然自分をお姉ちゃんと呼ぶ声に鈴は顔をそちらに向け、酷く驚いた。その先にはひとりの少女がいた。年恰好は自分達よりも少し年下か同じ位。水色の上着にロングパンツ。髪型はポニーテールをしている。そしてその雰囲気と顔は…どこかしら鈴に似ていた。

 

「ら、乱!?」

乱と呼ばれた少女

「やっぱり鈴姉ちゃんだ!なんでこんなとこにいんの!?」

「それはこっちの台詞よ!なんでアンタがこんなとこにいんのよ!?台湾にいる筈でしょ!?」

「私は両親と一緒に日本に旅行に来てるんだよ。てかなんで鈴姉ちゃんのほうがこんなとこにいんの!?」

「わ、私は…えっと…あの…」

 

火影についてきたと言うのが素直に言えないのか鈴は困っている様だ.

 

火影

「鈴がどうしても雪国を見てみたいと言ったんで来たんだ」

「そ、そーそー!そーなのよ!でもひとりじゃ危ないからって言うんで友達と来たの!この人達は私の同級生で友達!」

「ふ~んそうなんだ。でもまさかこんなとこで会うなんて思わなかったよ。凄い偶然だね」

シャル

「鈴の知り合い?」

本音

「なんかお姉ちゃんって言ってたね~?」

 

するとその少女は挨拶した。

 

「ああ自己紹介が遅れたわね。どうも初めまして、アタシは鳳乱音。鈴姉ちゃんの従妹だよ。乱音じゃなんだから乱って呼んでね」

本音

「鈴の従妹~!そっか~通りで似てると思ったよ~」

「え~そんなに似てるかなぁ~?アタシとしては全く似てる気ないんだけど~?」

火影

「…いやいやよく似てるぜホントに。…ああこっちも自己紹介しねぇとな。火影・藤原・エヴァンスだ。宜しくな」

シャル

「シャルロット・デュノアです。初めまして」

本音

「布仏本音だよ~。よろしくね」

「うん宜しく」

 

その後、鈴達は乱の両親にも挨拶し、目的地に着くまで火影達の席に乱も混ざる事になった。

 

「えーじゃあ乱もその駅で降りるの!?ほんとどんだけ偶然なのよ」

「偶然も何もそこは……あっ、そんなことより鈴姉ちゃんIS学園に転校したんだよね?いいなぁ…あっ!そういえばさ!鈴姉ちゃんがゾッコンの…えっと誰だっけ?あそうだ!織斑一夏だ!そいつもIS動かせるんだったよね。向こうで会った?」

「う、うん、まぁ…。あっ、でも乱今は」

「ああそういえば貴方も!火影さんだったっけ?貴方もIS動かせる男子のIS操縦者ってニュースでやってたわ!あと雑誌でも突如現れた新星だって!でどうなの?貴方も強いの?」

火影

「ん~」

本音

「うん強いよ~!」

「そうなんだ。まぁ貴方がどれだけ強くても鈴姉ちゃんにはかなわないだろうけどね♪鈴姉ちゃんは必死の努力で中国の代表候補にまで上り詰めた凄い人なんだから♪」

「ちょ、ちょっと乱!」

「そんな鈴姉ちゃんの好意を一身に受けてる織斑一夏にはほんとムカつく!もし恋愛事なんかで鈴姉ちゃんが迷惑受けちゃったりでもしたらどうなるかわかってんのかな!鈴姉ちゃんの気持ちに気付いているならまだしも話だととんでもない朴念仁らしいじゃない!?」

 

鈴の言葉も遮って乱は喋り続けている。

 

シャル

「な、なんか凄い子だね」

本音

「やっぱり鈴の従妹だね~」

「あの…乱、実はね」

 

~~~~

とその時、目的地到着の知らせが車内に響き渡った。

 

火影

「もう到着か。降りる準備しようぜ」

「あ、私も戻らなきゃ。じゃーねー乱姉ちゃん!」タタタ

 

乱は挨拶し、自分の席に戻って行った…。

 

 

…………

 

火影達一行が降りたのは雪が随分積もった町のとある駅。

 

本音

「さささ寒い~!」

シャル

「まぁこんな場所だからね。…?ねぇ火影、あの湯気は何?」

火影

「あああれは温泉の湯気だ。近くに温泉街もあるからな」

シャル

「温泉!入りたいなぁ~!」

火影

「それならお婆ちゃん家も温泉を引いてるぜ。入っていきなよ」

本音

「ほんと~?やった~!」

「……」

 

皆が其々感想を言い合う中、鈴は町を見ながら何故か不思議そうに黙っていた。

 

シャル

「どうしたの鈴?」

「……うん、ちょっと」

「鈴姉ちゃーん!」

 

するとその時乱が鈴の名前を呼びながら走ってきた。

 

「乱!ちょ、ちょっとなんでまた来るのよ?叔父さん達はどうしたの?」

「お父さんにお願いしたの。夜まで鈴姉ちゃんと一緒にいてもいいかなって?せっかく会えたんだし。それになんだったら鈴姉ちゃんも一緒に行こうよ」

「そ、そうなんだ。……ってわ、私も?一緒に行こうってどういう事よ!ホテルか旅館でしょ?」

「…?何言ってんのよ鈴姉ちゃん。私達が行ってんのは」

シャル

「あ!バス来たよ」

 

 

…………

 

火影達。そして乱が加わった一行は暫くバスに揺られ、目的地の最寄りバス停に到着した。

 

火影

「こっからもうすぐだぜ。壁伝いに行きゃいい」

シャル・本音

「「は~い」」

「……」

「どうしたのよ鈴姉ちゃん?」

シャル

「どうしたの鈴、来た時からなんかおかしくない?」

「…うん。なんでかわからないんだけど…なんかこの町、初めて来たような感じがしなくて」

「そりゃそうでしょ?……といってもまだずっと小さかった時だったから覚えてないか。私もだけど」

「え?それってどういう」

本音

「ね~早く行こうよ~寒い~!」

 

……それからほんの2、3分位歩いて火影達は目的の屋敷に到着した。門がある古き良き日本という感じの邸宅である、

 

火影

「ここが母さんの実家だ」

「正に日本という感じの家ね」

本音

「カッコいい~」

シャル

「時代劇に出てきそうだね」

「貴方って結構な生まれの子なのね。でも鈴姉ちゃん、なんでこの人の家に来たのよ?」

「へ?」

火影

「たまたま俺の…いや正確には違うが近くにあったんでな。泊まり掛けならホテルとかに金使うなら、と思っただけだ」

「ふーん、でも鈴姉ちゃんは今日は私達と泊まるから良いわよ」

「ちょ、ちょっと何言ってんの乱!勝手に」

 

とその時玄関らしい引戸が開き、中からひとりの女性が出てきた。着物を来た黒髪の女性。

 

「まあまあ火影さん!いらっしゃい!」

火影

「久しぶり…沙雪お婆ちゃん」

鈴音

「この人が沙雪さん?」

シャル

「優しそうな人だね」

沙雪

「本当にお久しぶりね。よく来てくれたわ。もう何年になるかしら?」

火影

「俺と海之が小学校上がった頃かな」

沙雪

「もうそんなになるのね…。でも髪と瞳の色で直ぐに分かったわ。あの頃と変わらないわね。…ああ、そちらの方々が火影さんと海之さんのお友達ね?」

「は、はい」

本音

「こんにちは~!」

シャル

「初めまして」

「私は鈴姉ちゃんの付き添いですけど宜しくお願いします!」

沙雪

「こちらこそ宜しくお願いしますね。ああっ、こんなところで立ち話もなんだわ、さぁどうぞお上がりになってくださいな」

 

 

…………

 

案内された一行が邸内に入ると外と同じく中も和一色だった。木の引戸に襖、囲炉裏に畳。水回りの部分はリフォームされていたがそれでも十分和の家だった。皆は囲炉裏のある部屋に座り、沙雪からのお茶を出されて一服した。

 

本音

「は~~実家の様な安心感~~」

沙雪

「古臭い家でご免なさいね」

「いえいえ!全然そんな事ありません」

シャル

「寧ろ日本が感じられて良いです」

「こんな感じの家がまだ残ってたのね~」

「乱!それは微妙に失礼でしよ!」

沙雪

「いいのよいいのよ。私自身も時々そう思いますから♪ああ火影さん、先ほど海之さんからちょうど電話があったわ。長い間お会いできずに申し訳ありませんって」

火影

「それは俺も同じ気持ちだよ。俺も海之も会いたかったんだけど…迷惑じゃねぇかなって。俺達はその…一応養子だし」

沙雪

「まぁ、そんな事を気にしていたの?火影さん、貴方や海之さんが例え雫のお腹から生まれた子でなくても貴方達は雫とアルティスさんが愛し育てた子供。だから間違いなく貴方達は私の孫よ?そんな事これっぽっちも気にすることは無いわ。家の者達も同じ思い。だからいつでも気軽に帰ってきてね?折角日本にいるんですから」

シャル

「ほら火影。言った通りじゃない」

火影

「……ふ」

 

火影は微笑んだ。彼女の言葉で安心した様だ。

 

沙雪

「でも火影さんと海之さんが…アイエス?それを動かせるなんて…。あれって確か女性しか動かせないんでしょう?」

火影

「ああまぁ。…驚いたかい?」

沙雪

「ええもちろん最初はね。でもそのおかげでこうして日本に来てくれたんだから嬉しいわ。…ああ、自己紹介が遅れてしまって御免なさいね。この家の当主、藤原沙雪です。孫がいつもお世話になっております」

シャル

「いえいえ、僕達の方が良くお世話になってますから」

「沙雪さんが当主なんですか?」

沙雪

「ええうちは代々女が主なの。珍しいでしょ?」

本音

「ううんカッコいいです~。あ、私布仏本音です。宜しくお願いしま~す」

シャル

「フランスから来ましたシャルロット・デュノアです。初めまして」

沙雪

「布仏さんにデュノアさんね。ええ初めまして」

「中国人の鳳鈴音です」

「鈴姉ちゃんの従妹の乱音です!」

 

するとそれを聞いた沙雪の表情が何故か驚いた様な顔をする。

 

沙雪

「…鳳、鈴音さんに…乱音さん…?」

鈴・乱

「「え?」」

火影

「…お婆ちゃん?」

シャル・本音

「「?」」

 

沙雪は少し慌てながら鈴と乱に尋ねた。

 

沙雪

「ま…まさか…。あ、あの、もし間違っていたら御免なさいね?ひとつお聞きしたいのだけれど…貴女達のお知り合いに、劉炎龍(リュウ ヤンロン)さん、という方っていらっしゃるかしら?」

 

すると今度はそれを聞いた鈴と乱が沙雪以上に驚く。

 

「…え!」

「な、なんで!?」

火影

「ど、どうしたふたり共?」

 

すると鈴と乱は言った。

 

「どうしたもこうしたも!」

「私と鈴姉ちゃんのお爺ちゃんだよ!」

シャル

「ええ!?」

本音

「え――!」

「あ、あのお爺ちゃ…祖父を知ってるんですか!?」

沙雪

「! 貴女達のお爺様……ああ……やっぱり、やっぱりそうだったのね」

 

沙雪は口元を両手で覆って何か感情が高ぶっている様だ。

 

火影

「沙雪お婆ちゃんが…鈴の祖父を知っている…?」

「もしかして…お爺ちゃんの家と関係あるのかな…?」

「…!ど、どういう事よ乱!?」

 

鈴に問い詰められて乱は答える。

 

「あ、うん。実はね?私達はお爺ちゃんの家に行こうとしてたんだよ」

「! お、お爺ちゃんの家って…どういう事!?」

 

すると落ち着いたのか沙雪が話し始める。

 

沙雪

「それについては…私からお話するわ。御免なさいね急に取り乱したりして。……実はね、そちらの乱音さんが言われた通り、私は貴女達のお爺様、そしてお婆様の知り合いなの」

「ええ!!」

シャル

「幼馴染とかですか?」

沙雪

「…いいえ、大人になってからです。音葉(おとは)さんと炎龍さんに知り合ったのは」

「…音葉?」

「聞いた感じ…お婆ちゃんの名前…なのかな?」

 

初めて聞く祖母の名前に鈴は言葉が無い。

 

火影

「でもなんで沙雪婆ちゃんが知ってるんだ?」

沙雪

「……もう40年以上前の話よ。私も音葉さんから聞いた話なんだけど…おふたりのお婆様である音葉さんはここから遠い別の県で暮らしていたらしいの。そしてそこで中国から留学に来ていた劉炎龍さん。おふたりのお爺様と出会い、恋に落ちたって聞いたわ」

本音

「そうなんだ~」

 

するとここで火影が気づく。

 

火影

「ん?今のお婆ちゃんの言い方からすっと…ふたりのお婆さんは…日本人か?」

沙雪

「ええその通り。炎龍さんとご結婚される前は(くれない)っていう姓だったの」

シャル

紅音葉(くれない おとは)さん、か…。じゃあ鈴と乱ちゃんは…クォーター?」

「お婆ちゃんが…日本人…」

「私も初めて聞いた…」

沙雪

「…やがてそう時間も掛からずにおふたりは将来を約束するほどの仲になったらしいわ。…でも残念な事におふたりのお家はおふたりの交際を決して認めなかったらしいの。当時は今ほど国際結婚も多くなかったから…。でもおふたりの気持ちは決して揺らぐ事は無かった…」

シャル

「そうなんですか…。なんか悲しいね。お互い愛し合っているのに…」

沙雪

「そうね。…そしておふたりは思い切った行動をとったわ。両家の反対を押し切り、ふたりで誰も知らない場所に逃げた。つまり…駆け落ちしたの」

「か、駆け落ち!?」

「それもお父さん言ってなかったな…」

火影

「もしかして…その誰も知らない場所っていうのが」

沙雪

「……ええ。音葉さんと炎龍さんの駆け落ちた場所、それがこの隣町なの。おふたりと私が知り合ったのはその時よ。全く知らない場所できっと不安だったんでしょうね。ここのすぐ近くのバス停でふたりで座っていた所に私の母が声をかけたの。家におふたりを招き入れてから先ほどまでのお話を聞いたのよ。最初は駆け落ちなんて止めて戻った方が良い、と母は言おうと思ったらしいんだけど…若いふたりが駆け落ちなんてよっぽどの覚悟がなければできない事。戻れなんて言ってしまったらおふたりの覚悟を否定する事になってしまうって…」

鈴・乱

「「……」」

 

予想だにしなかった話に鈴も乱も言葉が無い。

 

シャル

「それでどうしたんですか?」

沙雪

「ふふ、驚かずに聞いてね?私の母がおふたりが自立し、新しい住居が見つかるまでこの家で暮らせって言ったの。使っていない部屋もあったし、音葉さんは家政婦、炎龍さんは中華料理屋さんでアルバイトしながらね」

鈴・乱

「「え――――!!」」

火影

「マジか…。ひいお婆ちゃんも凄ぇな」

本音

「凄い偶然~!」

シャル

「ほんとだね…。でも良かったね、沙雪さん達に出会って」

沙雪

「私も最初は驚いたけど同世代の話友達ができて嬉しかったわ。おふたり共一生懸命働かれて、それから一年間位して隣町に小さいアパートを借りる事になったの。あの時の充実した顔は今も覚えてる。私達は再会を約束し、おふたりは引っ越して行ったわ。そして…数年後には赤ちゃんが生まれた」

「あの…それってもしかして楽音って名前じゃ?私の父なんです」

 

沙雪は頷いた。

 

沙雪

「…ええ、劉楽音さん。それから1年後に信音さんも生まれた」

「…私のお父さんです…」

沙雪

「それから再び引っ越した先が今のお家よ。私も何回かお邪魔した事があるの」

本音

「さっきらんらんが言ってたお爺ちゃんの家だね~」

沙雪

「家族4人とても幸せそうだったわ。それから時は流れて…ふたりの息子さんはご結婚もされて自立されていったわ。炎龍さん、楽音さんが自分の真似をして中華料理のお店を開くとか言って上手くいくかなぁ?なんて仰ってたわよ。ふふ」

「私の実家だ…」

 

すると今度はシャルがふたりに質問する。

 

シャル

「ちょっと気になったんだけどさ?鈴と乱ちゃんが同じ姓なのはどうして?」

「あ、うん。それはね、私のお母さんと乱のお母さんが姉妹なのよ。3姉妹で長女が今も中国にいる叔母さん。次女が私の、三女が乱のお母さんなの」

「私のお母さんは叔母さんの紹介でお父さんと知り合ったんだ。そして結婚後に台湾に移り住んだの」

本音

「そうなんだ~!」

火影

「それもかなりレアなケースだな」

 

確かに兄弟それぞれの結婚相手が姉妹それぞれというのも珍しいものかもしれない。

 

沙雪

「…それでね。どうして私が貴女達のお名前を聞いて吃驚したかなんだけど…実は私は貴女達にも会った事があるのよ。まだ赤ちゃんの頃だけど」

鈴・乱

「「……え――――――!!」」

 

今日一番の声が出るふたり。

 

沙雪

「ちょうど15年前のお正月の頃よ。炎龍さんご一家が新年のご挨拶に来て下さったの。その時楽音さんと信音さんが抱いておられたのがまだ赤ん坊だった貴女達なのよ。名前を伺ったらお母様である音葉さんの「音」という字をもらって鈴音と乱音にしたんだって」

「私と乱の名前は…お婆ちゃんから貰ったんだ…」

「……」

 

思わぬ形で聞くことになった自分達の名前の由来に言葉が無いふたり。更に、

 

沙雪

「ああそうそう、火影さんと海之さんもその時一緒にお会いしたのよ?」

火影

「…えっ?」

沙雪

「ふふ、火影さんは覚えていないでしょう?その時当時2歳だった火影さんと海之さんも雫と一緒に来てたのよ。その時にね。アルティスさんはご多忙でしたので来られなかったんだけど」

火影

「そうだったのか…」

本音

「ほわ~…」

シャル

「こんな事ってあるんだね…」

「……私、赤ちゃんの頃に……火影に会ってた……」

「……」

 

火影とシャル、本音も流石に驚いた様子。

 

沙雪

「……でも、決して嬉しい事ばかりじゃなかったの…。実は…音葉さんがそれから3ヶ月後に重い病に倒れられてしまったの。発覚した時にはかなり進行していて…。それから…ほんの半年後に…」

「……え」

「…やっぱり…お婆ちゃん死んじゃってたんだ…」

シャル

「そんな…。一年もたなかったなんて…」

沙雪

「音葉さんはご自身の死を御実家には伝えないでと仰っていたらしいわ。自分の子供とお友達が覚えていてくれたらそれで十分だ、って…」

火影

「そんな裏話があったとはな。……でも、これでわかったぜ」

本音

「どういうことひかりん?」

火影

「鈴と乱が祖父母の事をあまり知らなかった理由だよ。これは想像だが…孫であるふたりに会う事に負い目を感じてたんじゃねぇかな?赤ん坊ならまだしも成長したふたりに。仮にも自分達は家を裏切った様な身だし。ふたりの両親もその意思を汲んで必要以上にふたりに話そうとしなかったんだろ。でなきゃお婆さんが亡くなったなんて普通教えるだろうし、鈴の親父さんもとっくに伝えていただろうしな」

「…そんな…」

「その予想は当たってると思う…。今回の旅行は以前お父さんから聞いて、私がどうしても行ってみたいって言ったから…」

沙雪

「そして音葉さんが亡くなって以来炎龍さんはずっと再婚もせず、今のお家をほんの数年前までひとりで守ってきたの」

「……?今は誰か他にいるんですか?」

 

鈴の問いに横に座る乱が答えた。

 

「乱姉ちゃん。今お爺ちゃん、楽音さんとふたりで暮らしてるらしいのよ。聞いてない?」

「……え、お父さん!?」

 

思わぬ事実に驚愕する鈴。

 

火影

「お婆ちゃん。実は鈴の両親は…」(事情説明)

沙雪

「……そうなの。ええ確かにそれは私も楽音さんから伺ったわ。でも鈴音さんがご存じないという事は…理由を話されていないのね…」

「ど、どういう事ですか!?」

沙雪

「…実はね、炎龍さんも数年前に大病を患って手術されたの。幸い完治はされたんだけど今後を心配した楽音さんがお店を畳んで里帰りしようと思ったらしいわ。炎龍さんの面倒を見るために。でも奥様の御実家は中国、しかも奥様の御両親も高齢。日本に永住し続ければそちらの方が見られないかもしれない…」

シャル

「……まさか、離婚の理由は」

沙雪

「…ええ。それが互いの幸せのためだって…帰ってこられた時に楽音さん仰ってたわ。そして自身はご実家である今の家へ、奥様は中国に帰った。鈴音さん、貴女を連れてね」

「…!」

 

衝撃の事実に鈴は驚きを隠せない。

 

沙雪

「鈴音さん、でもどうか信じてあげてね。お母様もお父様も決して仲たがいしてお別れしたわけじゃないの。お互いの事を思い合ってのため。楽音さん仰ってたわ。身内が少ない自分と一緒より中国で暮らした方が貴女にとってもいいって」

「私もそう思うよ鈴姉ちゃん。それよりゴメンね…私てっきり叔父さん話してるって思って…」

「……」

シャル・本音

「「鈴…」」

 

鈴は黙って俯いている。そこに、

 

ポン

 

火影は近寄り、鈴の肩に手を置く。

 

火影

「親ってのは無条件に子供を愛してるもんだ…て俺は信じてる。母さんと父さんが捨て子だった俺と海之を純粋に愛してくれたからかもしれねぇけど。親父さんがお前の傍から離れていったのも、ちゃんとやむにやまれぬ事情があったって事だ。そして決して悪い理由じゃなかった。それだけでも良かったじゃねぇか」

「……火影」

本音

「鈴、本音もそう思うよ。仲が悪くてお別れしたんじゃないなら…また会ったりもきっとできるよ~」

シャル

「鈴。僕も少し前まではお父さんとお母さんをあんまりよく思っていなかった。僕は愛されていないんだって。…でもよくよく話したら違った。お父さんは…僕を大切に思ってくれていた。そしてお母さんも、お父さんを思って協力してくれた…。その時、思ったんだ。親子って…難しいんだなぁって。多分鈴のお父さんもおんなじ気持ちだと思う…」

「本音…シャル…」

火影

「偶然にも親父さんの居場所はわかったんだ。今すぐって訳にはいかねぇかもしれねぇけど…また気が向いたら会いに行けばいいさ。どうせなら本音の言う通り、お袋さんも一緒にな」

「……」

 

…ガシッ

 

鈴は火影の胸にしがみついた。

 

「……私…ふたりが離婚して…中国に…帰る事になった時…なんでなんだろうって思った。なんで…日本を離れなきゃいけないんだろうって…。お母さんとお父さん…嫌いになっちゃったのかなって。もう…一緒には…いられないのかなって」

火影

「……」

「……でも、違ったんだ。お母さんと…お父さん…、嫌いになってなんか…なかった…。私は…大切に思われてた…」

火影

「……良かったな」

「……うん、……うん」

 

鈴は火影にしがみつきながら泣いている。

 

「鈴姉ちゃん…」

シャル

「今回はちょっと仕方ないよねぇ」

本音

「そうだね~。あ、ところでさ~?鈴とらんらんのお婆ちゃんが日本の人って事はふたりは日本人でもあるのかな~?」

沙雪

「ええそうね。鈴音さんと乱音さんには音葉さんの血が流れているから」

「!……そっか。…あと火影、私達昔会ってたんだね」

シャル

「それにも驚いたよね。箒風に言えば…ファースト幼馴染ってとこかな?」

火影

「はは、幼馴染はまだ早すぎるかもしれねぇけどな。全く妙な偶然だな鈴?」

「……えへへ」

 

次に顔を上げた時、鈴の顔は笑っていた。元気を取り戻した様だ。

 

「……ふふ」

沙雪

「お元気になって良かった。さぁさぁすっかり話が長くなっちゃったわ。そろそろお夕飯の支度をしないと。今晩は私も腕によりをかけなきゃ!」

本音

「わ~い!」

シャルロット

「ありがとうございます!」

「…そうね。私も楽しまなくちゃ。折角…懐かしい場所に来たんだから♪」

 

すると乱が、

 

「……あの、沙雪さん。もし良ければなんですけど…今日私もここに泊めていただいてもいいですか?両親には後で電話しますから」

沙雪

「ええ、ええ。勿論良いですとも」

「いいの乱?」

「どうせ私達はもう数日お爺ちゃんの所にいるしね。一晩位大丈夫よ。久々に鈴姉ちゃんとも話したいし。それに火影さんの言う通り鈴姉ちゃんも今すぐ叔父さんに会うのはちょっと気持ちの整理がつかないでしょ?」

「……ありがと乱」

 

その後、乱は自分の両親に連絡した。沙雪の話の通り、そこは鈴の父の実家であり、祖父母の家であった。乱の話を聞いた両親、鈴の父親、祖父全員がその奇跡的な偶然に非常に驚いていた。どうやら翌日揃って沙雪の家に挨拶に行くつもりだったらしい。今日は沙雪の家に泊まると聞いた乱の両親は快く了承した。また、乱の電話を借りて鈴は父親や祖父とも少し会話した。鈴は何とか落ち着きながら今すぐに会う事は出来ないけど年内には母と一緒に会いたい、話したいと言うと父親は「鈴の好きにすればいい」「会いたいと言ってくれるだけで十分だ」と電話越しに泣きながら話した。まだ見ぬ祖父とも近い内に必ず会いに行くからと約束し、笑いながら色々な事を話していた…。

 

 

…………

 

数時間後、囲炉裏を囲んでの夕食時はかなり盛り上がっていた。何よりも盛り上がったのは沙雪が知っている火影や海之の昔の話であり、これには鈴やシャルや本音だけでなく乱も笑っていた。当の火影は渋い顔をしていたがどこか今の様子に満足そうであった。……やがて夕食が終わり、女子陣がお風呂に行っている間、火影と沙雪はふたりで話していた。

 

沙雪

「こんなに笑ったのは久しぶりね」

火影

「たくあいつら人をネタに散々笑いやがって…女ってやつは。お婆ちゃんもぶっちゃけ過ぎだっての」

沙雪

「ふふ、良いじゃない子供なんてそんなものよ。皆さん本当に良い子達ね。可愛いガールフレンドさんじゃない。安心したわ」

火影

「……そうだな。俺には勿体ない位だ」

沙雪

「そんな事無いわよ。…大切にしてあげてね?」

火影

「……わかってる」

 

 

…………

 

鈴達は4人で一緒の部屋に眠る事になった。布団でゴロゴロする4人。

 

本音

「なんか臨海学校を思い出すね~」

シャル

「ホントだね。あの時もこうやってお布団並べて一緒に寝たっけ」

「元気ねふたり共。私は新年早々驚きの連続で疲れたわ」

「でも私は良かったよ。もしかしたらお婆ちゃんが導いてくれたんじゃないかな?」

「……そうかもしれないわね。……ふわぁ~、そろそろ寝ましょうか。明日も早いし」

シャル

「そうだね。僕なんてフランスだし。寝ようか本音?」

本音

「ZZZ」

「って寝付き良すぎでしょ!」

シャル

「あはは………僕も眠くなってきた。おやすみ~」

「ええおやすみ」

 

電気を消して全員が床に着いた。移動で疲れていたのか既に寝ていた本音に続き、シャルも間もなく寝息をたててしまっていた。…………すると、

 

「………鈴姉ちゃん、起きてる?」

「………うん」

 

乱が小声で直ぐ隣で眠る鈴に話しかけた。まだふたりは起きている様だ。

 

「今日は色々大変だったね。私驚きの連続だったよ。予想もしてなく鈴姉ちゃんに再会して…お爺ちゃんお婆ちゃんの事も…」

「……本当ね。でも良かったな。お婆ちゃんお爺ちゃんの事も分かったし…お父さんの事も」

「そうだね。…何時か会ってあげてね?」

「…うん。約束する」

 

そんな会話をしていると今度は、

 

「…ねぇ乱姉ちゃん」

「ん?」

「火影さんてカッコいいね~」

「………えっ」

「晩ご飯のデザートに苺が出たのを喜んだり子供っぽいところもあるけどなんか大人っぽいね。鈴姉ちゃんが織斑一夏に惚れてるの聞いてバカじゃないって思った時もあったけど何となくわかるな~。私、火影さん好きになっちゃったかな~?」

「!!…あ、あのね乱、列車じゃ言えなかったけど…私が今好きなのは一夏じゃなくて、その…」

「……ふふ、分かってるよ鈴姉ちゃん。…火影さんなんでしょ?さっきの火影さんに向けた笑顔見たらわかるよ。ちょっとからかっただけ。ムキになっちゃいました?こりゃご免なさいね~」

「……アンタそういうとこちっとも変わらないわね」

「えへへ~♪」

 

乱は懲りてない様だ。

 

「ハァ…、ねぇ乱、少しだけ聞いてもらって良い?」

「なんなりと」

「ありがと。…アンタの言うとおりよ。私は火影が好き。私だけじゃない、シャルも本音もよ。三人揃って告白もしたわ」

「……なんか修羅場的な話じゃないよね?」

「ふふ、そんなんじゃないわ。火影に向けての好意は…一夏のものとは少し違うの。最初は一夏と同じ様に単純に好きとか、お嫁さんになりたいとかそんな子供らしい感じ。…でも今は…なんというかそんな簡単じゃない…あいつの力になりたいの」

「…力に?」

 

乱の質問に鈴は心配させすぎない様濁しながら話す。

 

「私ね、火影に沢山助けられたり支えてもらったの。あいつ凄く強いのよ?心も体もISの技術も私なんか比べ物にならない位。私だけじゃない、シャルも本音も沢山の友達も、あいつに助けられたの」

「……そうなんだ」

「だけどその代わり火影は沢山辛い目にあったの。時には怪我したりした事もあったわ。でも辛さなんて全く見せない。いつも私達や人の事ばかり考えて」

「……良い人だね」

「だけど私は逆に苦しかった。私達が頼りないから火影が傷ついてしまうことに。足手まといだから一緒に行けないことに」

「そんな事!…あ、ご、ご免」

 

乱はつい起き上がって否定するがふたりが寝ているのを見て静かになる。

 

「ありがと乱。…だから私は火影に約束した。必ず私やシャル達も連れていってって。置いてきぼりにならないくらい強くなるから絶対連れていってってね。もうあいつにも、誰にも傷ついてほしくないから…」

「鈴姉ちゃん…」

 

暗闇の中、鈴の言葉には強い思いがあった事に乱は気づいた。そしてその力強さに乱は安心した様だった。

 

「…安心したわ。鈴姉ちゃんはやっぱり私が知ってる鈴姉ちゃんのままだよ」

「当たり前でしょ?…もう寝ましょ、話疲れたわ。私は明日中国だし」

「そうだね。……ああそうだ鈴姉ちゃん、最後にひとつ。私鈴姉ちゃんが火影さんが好きっていうのは分かったけど…大事な事忘れてるよ?」

「大事な事?」

 

すると乱は茶目っ気全開でこう言い放った。

 

「私諦めるなんて言ってないもんね~♪あと私も色々あって大事な事言い忘れてた。私今年からIS学園に台湾代表候補で入るから~♪お休み~」

「………………!!」

 

予想だにしない乱の告白に鈴は声なき声で反論するのであった。

 

 

…………

 

そして翌朝、火影や鈴達は乱の家族が来る前に出発する事にした。

 

鈴・シャル・本音

「「「お世話になりました~!」」」

沙雪

「また何時でもいらしてね」

「頑張ってね鈴姉ちゃん。皆、鈴姉ちゃんをお願いね」

シャル

「うんもちろん!」

本音

「またね~らんらん!」

火影

「心配すんな」

「今度会う時は私も仲間入りしてるかもね火影さん♪」

火影

「え?」

「ほ、ほら火影!列車に乗り遅れるわ行きましょ!」

 

鈴に腕を取られて歩き出す火影。それをブーブー言いながら自分達も火影の手を取るシャルと本音。そんな様子を笑いながら見送る沙雪と乱であった。




おまけ

夕食後、女子達は藤原邸のお風呂に入っていた。火影が言う通り温泉を引いている檜風呂である。

本音
「ふにゃ~♪」
シャル
「本音ったら猫じゃないんだから。まぁわかるけどね~♪」

「檜風呂は初めてだわ~♪」

「台湾にもいい温泉あるけど日本の温泉もいいわね~♪……それにしても」

乱は何故かシャルと本音を見て尋ねた。


「ねぇシャルロットさん、本音さん。聞きたいんだけど……どうすればふたりみたいに大きくなるの?」
シャル
「…ふぇ!?どどど、どうしてって言われても…」
本音
「大きいって何が~?」

「だっておかしいじゃないの~同年代でこんなに差があるなんて~。鈴姉ちゃんなんていつも悩んで………あ」

そう言いかけてなんか嫌な予感がした乱はゆっくり鈴の方を見てみると……、


「………どうせ私は小さいわよ」

酷く落ち込んでいた…。


「り、鈴姉ちゃん御免なさい!大丈夫だって!大切なのは内面だって!」

「ソウネーナイメンダモンネーベツニイイモンアイツハキニシテナイモン…」

「だからごめんて!許して!ねぇってば~」
本音
「なんか眠くなってきたな~…ZZZ」
シャル
「本音、お風呂で寝たら危ないよってもう寝てる~!」

騒がしくも平和なお風呂タイムであった。
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