IS×DMC~赤と青の双子の物語~ 作:storyblade
父スパーダが戦い、母エヴァを殺し、兄バージルを利用した魔帝ムンドゥス。
同じくスパーダが封印し、魔に囚われた哀れな人間によって目覚めた覇王アルゴサクス。現在のオーガスである。
しかしそんな大悪魔達もダンテは嘗ての仲間達と共に全て打ち砕いていった。そしてそれから更に数年後、戦いはあの時に移ろうとしていた。ダンテにとって戦う理由そのものであるあの者との…。
数多くの悪魔達との戦いを乗り越えてきたダンテ。そんなダンテの戦いの人生を神妙な想いで見続ける一夏達。そんな彼らにマティエが言った。
マティエ
「…だがそんなダンテにとってやがて宿命ともいえる戦いが起こるのさ」
一夏
「まだあんのかよ…」
鈴
「宿命って…ムンドゥスって奴以外にもいるの?」
ルシア
「ええ…。彼にとって戦う理由そのものともいえる存在との戦いがね。でも今は…その前哨戦ともいえる戦いから見ましょう」パチンッ!
そしてルシアは再び指を鳴らす。……すると一夏達の目の前には巨大な街が広がっていた。周囲が壁に囲まれ、街のちょうど中心にあたる場所には巨大な石の柱がある。
クロエ
「今度は街ですね。最初に見た街とは違うようです」
千冬
「かなり大きい街な様だな。城壁の様なものもある。…ルシア殿、ここは?」
するとルシアは答えた。
ルシア
「ここは城塞都市フォルトゥナ。嘗てスパーダが悪魔達との戦いで拠点とし、自らが治めていた街よ」
箒
「そんな旧い場所が残されているとは…」
マティエ
「そしてこの街には昔から根付く宗教があった。…魔剣教。嘗て世界を救った英雄であり、領主であるスパーダを神として祀る宗教さ」
一夏
「…!!」
シャル
「そんな宗教があるんだね。…でも悪い事じゃないよね別に」
鈴
「そうね。実際そういう宗教や地神は私達の世界にもあるし」
ルシア
「魔剣教の理想はスパーダ若しくはその血を継ぐもの以外の全ての悪魔が消えた世界…」
セシリア
「! スパーダさんやその血を継ぐ者以外の悪魔がいない世界…!?」
ラウラ
「それって…ダンテがやろうとしている事と同じ…?では…味方なのか?」
するとここで本音が言った。
本音
「ね~、それじゃトリッシュさんやルシアさんはどうなるの~?トリッシュさん達はいたら駄目なの~?」
千冬
「布仏の言う通りだ。スパーダやダンテ以外の悪魔は全て滅ぼすべき存在というのは少々偏りすぎている気がする。それにダンテは悪魔を滅ぼすとは言っているが、あいつは正しき心を持つ悪魔は殺していない」
箒
「…あ」
クロエ
「トリッシュさんやルシアさんだけではありません。私達が先ほど見た様なブラッドさんやモデウスさんという方の様な悪魔もいます。魔剣教のやり方は彼ら達も否定する事になります」
シャル
「そ、そうか」
ラウラ
「ルシアさん…すみません」
ルシア
「いいのよ。街の人々は殆どが魔剣教を信じていたけど逆にそう思う人達も少なからずいた。でもそう言った人達は全て秘密裏に処理された。悪魔を滅ぼすためならどれだけの犠牲を払っても許される、と」
刀奈
「まさに暗部ってわけね」
一夏
「…そんなの犯罪とかわらねぇじゃねぇか。相手が悪魔なら何やってもいいって訳かよ」
刀奈
「それ位の事をしないといけない時もあるって事よ一夏くん。綺麗事だけでは…守れない事も多いから」
簪
「お姉ちゃん…」
刀奈は更識の事を考えているのだろうと簪は思った。以前にも話したが彼女らの実家である更識は表向きは何代も続く旧家だが、その裏では国防のために世間には表ざたにできない活動を行っていた事もある。
ルシア
「そしてダンテはここで自分にとってちょっとした縁がある人に出会うの」
鈴
「…縁ある人?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!
するとその時、凄まじい地響きの様な音がした。
シャル
「な、なに?また地震!?」
簪
「…!皆、見て!!」
そう言われて皆は街の中心にある石柱に注目する。すると、
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!
見るとその石柱から凄まじい光が漏れ、更にそこから……無数の悪魔が出現した。悪魔達は見境なく人々を襲い始める。
箒
「悪魔!?しかもあんなに!」
セシリア
「どうして悪魔が!一体何が!?」
無数の悪魔に驚きを隠せない一夏達。するとそこに、
ズバァァァン!
ドゴォォォォォン!
突然数匹の悪魔が何かに斬られた。そこに現れたのは…白い鎧を被り、天使の様な翼を持った者達。そして高層ビル程もある巨大な人形の存在だった。それらは更に悪魔達を襲っている。
箒
「白いアンジェロだと!?何故奴らがここに!」
シャル
「それだけじゃない!何あの巨人!」
簪
「…神様…?でもなんか…怖い」
刀奈
「これはまた規格外な大きさね…。あの悪魔達が出てきた物といい…ルシアさんマティエさん、あれは何なんですか?」
問われてルシア達は答えた。
ルシア
「……これが魔剣教団の最大にして最終計画。……「救済」」
クロエ
「…救済?」
マティエ
「この街に残された人界と魔界を繋ぐ門、地獄門を開いて悪魔達を呼び出し、そこに自分達が介入して悪魔達を殲滅した様に人々に思わせる事で、自分達の権威と力を世界に知らしめようという馬鹿げた計画さ。あの天使に見える騎士は教団に悪魔の力をうつされてああなった元人間なんだよ」
一夏
「!!」
箒
「なっ!」
ルシア
「あのふざけた人形もそのために教団が作ったものよ。教団は神と呼んでいるわ。最もその中身は悪魔の血肉だけど」
鈴
「自分達で悪魔を呼び出しておいて正義のヒーローを演じるって訳!?しかも人を悪魔にするなんて!」
千冬
「神、そして天使を管理している様に見せれば自分達の権威は揺るがないと思ったのか。……愚かだな」
皆はその計画の異常さに憤る。
セシリア
「で、ですがどうやって人界と魔界を繋ぐ扉をどうやって開けたのですか!?」
シャル
「もしかしてまたムンドゥスみたいな奴が!?」
するとルシアが答えた。
ルシア
「いえ、今回はそれほどの悪魔はいないわ。でも方法はある。……閻魔刀よ」
その名を聞いて簪やラウラが驚く。
簪
「!」
ラウラ
「や、閻魔刀だって!?」
クロエ
「海之兄さんが言ってました。…海之兄さんの閻魔刀は人と魔を別つ刀であり、鍵であったと。嘗て魔剣士スパーダはあの刀を用いて魔界と人界を繋ぐ扉を閉じたと…」
マティエ
「バージルの元から離れた閻魔刀は長い時の中で流れ流れてこの場所にたどり着き、それを奴らが手に入れた。そういう訳さ」
簪
「バージルさんの閻魔刀が…こんな計画に…」
ラウラ
「…許せん!」
千冬
「……」
ズダダダダダダダダダッ!!
ドガガガガガガン!!
一夏達
「「「!!」」」
その時、何体かの悪魔と白い騎士達が攻撃によって破壊された。攻撃したのは、
ダンテ
(……たく大した役者だぜ、おめぇらよ)
アルゴサクスとの戦いから更に数年の時を過ぎたダンテであった。
シャル
「ダンテ!」
本音
「ひかりん!」
鈴
「随分とおじさんになったじゃない♪」
ルシア
「ダンテの目的は教団の計画を潰す事と閻魔刀の回収。そしてある人の願いを叶える事」
箒
「ある人?」
マティエ
「教団の活動にのめり込んでしまった哀れな男さ。男は誰よりも教団に忠誠を誓っていた。しかし教団はそんな男の気持ちを裏切り、彼の最も大切なもの、何も知らない家族を自分達の目的の為に生け贄にしようとしたのさ」
簪
「そんな…酷い!」
千冬
「…最低だな」
マティエ
「流石に男は怒ったさ。でも逆に殺されてしまった。だから死ぬ間際にダンテに依頼したのさ。家族を助けてくれってね」
一夏
「!……その話、…もしかして」
箒
「…一夏?」
それを聞いた一夏の心にはひとりの人物が浮かんでいた…。
…………
そしてダンテは教団の兵士、そして教団が呼び出した悪魔達との戦いを繰り広げた。教団が作り出した地獄門の模造品を破壊、それの動力源になる魔具の回収、そして戦いの果てに遂に閻魔刀を取り戻し、真の地獄門をも破壊したダンテは教団の最終兵器である偽りの神と対峙する場面となった。
声
(地獄門を破壊するとは…、しかし貴様では我らが神に触れる事すらできぬわ!)
ルシア
「今話している男こそ今回の事件の黒幕にしてこの人形を作り出した魔剣教団の教皇よ」
千冬
「このふざけた出来レースのいわば首謀者か…」
一夏
「そしてバージルの刀を利用した張本人!」
ダンテ
(へっ、勘違いすんなよ。俺はてめぇなんぞに見下ろされたくねぇだけだ!)
そしてダンテは巨大な偽りの神との戦いに突入する。その巨体から繰り出される拳や身体の動きによる衝撃、更にそれによって起こる風圧は当たらなくてもかすめるだけでも凄まじい威力を発する。そんなギリギリ隙間を縫うようにダンテは動き回り、
ダンテ
(でやぁぁぁぁぁぁ!!)ドスッ!!
教皇
(馬鹿め!如何に閻魔刀でもこの神に傷を付ける事は出来ぬ!)
ダンテ
(そうかい!)ジャキッ!
ズドドドドドドドドド!!
キンキンキンキン…ズドンッ!!!
ダンテは神の身体に刺した閻魔刀をエボニー&アイボリーの銃弾による衝撃で押し進め、神の装甲を貫いた。それによってダメージを受けたのか神は姿勢を崩す。
ダンテ
(中から壊せばいいだけだ!)
クロエ
「じゅ、銃弾で刀を押し進めて貫いた!」
シャル
「なんて技…。あんなの見たことないよ…」
セシリア
「スナイパーライフルでも不可能ですわあんな事…」
皆がダンテの技に驚いている時、彼は叫んだ。
ダンテ
(さてと、もう起きろ坊主!そろそろお前も遊びたいだろう!…ネロ!!!)
一夏
「! ネロだって!?」
箒
「ど、どういう事だ!」
ルシア
「言葉の通りよ。今ネロはあの、神の中に囚われているの。動力源としてね…」
刀奈
「…動力源…!?」
マティエ
「あいつを動かすにはちょっとしたもんが必要なのさ。それを持っていたのがたまたまネロの坊やだった。だから利用されたのさ」
鈴
「そんな…人間をなんだと思ってるのよ!部品なんかじゃないのよ!」
簪
「そのあるものって何ですか?」
その質問にルシアは曖昧に答えた。
ルシア
「……ある者の血、そして力とでも言っておこうかしら」
簪
「…?」
千冬
「それにしてもスパーダを祀る魔剣教団…。彼を祀っているくせしてその心はスパーダとは似てもにつかんな」
ルシア
「そうね。ネロもこう言っていたわ。「悪魔スパーダは人を愛した。愛する心を、優しさを持たない者にスパーダが力を与える訳はない」とね」
クロエ
「…その通りですね」
………そして暫くすると神の内部で何かがあったのだろう。神は姿勢を崩して動かなくなり、
…バリィィィィィィン!!!
中からひとりの青年と、その青年に助けられた様な感じで女性が飛び出してきた。
セシリア
「ネロさん先ほどと随分印象が違いますわね」
本音
「あの女の人は~?」
刀奈
「あら~本音ちゃん、あれを見ればわかるでしょう♪」
一夏
「……」
箒
「…どうした一夏?」
一夏
「…なんでもねぇ」
(ダンテに依頼したのがあの人だとしたら…、あの女の人はきっと…)
ダンテ
(遅刻だぜ)
ネロ
(へいへい、悪ぅございましたよ)
すると簪が気付く。
簪
「…!ネロさんの右腕…!」
ネロの右腕には…人の腕でもデビルブレイカーでもない、異形な腕があった。
マティエ
「気付いたかい。…あれは悪魔の力を持った腕さ。坊やにもまた生まれつき悪魔の力が宿っているのさ」
ラウラ
「という事はネロもまた人と悪魔の間の子という事なのか…?」
千冬
(……)
そんな話をしていると先ほど倒れた神が再び動き出す。
鈴
「あいつまだ!」
ネロ
(…ダンテ、アンタは手を出すな。ここは俺の街だからな)
ダンテ
(…任せるぜ)
そしてネロは最早最後のあがきの如く動く神との戦いを繰り広げる。
一夏
「……」
シャル
「ダンテも強いけど…ネロも強いねやっぱり」
鈴
「ほんとアイツの昔の仲間って出鱈目な強さの人ばっかりねぇ」
箒
「ネロが使っている武器って…レッドクイーンとブルーローズか?元はあいつの武器だったのか…。そしてそれが海之に受け継がれたという訳だな」
セシリア
「でもどうして海之さんなのでしょう?」
千冬
「……」
刀奈
「ふふ♪」
クロエ
「刀奈さん」
そして遂にネロの右腕が神を捕らえた。
ネロ
(昔はこの腕を呪った事もあった。なんでこんな腕なのかって。…でも今分かった!この腕は…てめぇをぶっ倒すためにあった!!)
バガァァァァァァァァンッ!!!
ネロは悪魔の右腕で神の顔面を粉々に打ち砕いた。それによって神は今度こそ活動を停止した。
本音
「やったー!」
クロエ
「禍つ神が正しき悪魔に打ち砕かれた瞬間ですね…」
そして戦いを終えたネロは地上に戻り、
ネロ
(アンタには世話になったな)
ダンテ
(よせよ、お前のキャラじゃねぇぜ。…じゃあな)
ネロ
(あ、おい。…忘れもんだ)
ネロは閻魔刀を返そうとする。しかしダンテは、
ダンテ
(…………やるよ)
ネロ
(あ?…大事なもんなんだろ?)
ダンテ
(大事なもんを他人にやっちゃ悪いのか?俺がお前に預けたいから…そうすんだ)
受け取らず、それだけ言ってダンテは去って行った。
ネロ
(……)
本音
「ひかりんみうみうの刀持っていかなかったね。なんでだろ?」
鈴
「さぁ…なんかあるんじゃないの?でもいいんじゃない?ネロなら悪用はしないだろうし」
千冬
「……」
箒
「千冬さんどうしました?」
千冬
「い、いや何でもない…」
ルシア
「こうしてフォルトゥナでの戦いは終わり、魔剣教団は滅びた。……でもそれからほんの数年後、再び戦いが起きるわ」
マティエ
「そしてそれこそがダンテ、そしてネロの坊やにとっても重要な意味がある戦いになるのさ」
シャル
「ネロにとっても?…!もしかしてさっき言ってたダンテに縁ある人って」
簪
「…ネロさんの事かな?」
そしてルシアは言う。
ルシア
「見せてあげるわ。彼らにとっての…ある意味最後の戦いを」
パチンッ!!
…………
ルシアが指を鳴らすと場面が切り替わる。そこには…それから数年経ったと思われるネロが何やら作業をしていた。
本音
「ネロっち髪短くなったね」
箒
「改めて見ると随分ワイルドになったな」
刀奈
「どことなく火影くんに近いわね。もう少し成長したら彼みたいになるのかしら」
ルシア
「彼もまた、ダンテの影響でなんでも屋を開業していたわ。愛する人と共に孤児院を経営しながら。悪魔からみの仕事もあったけどそれなりに平和な時間を過ごしていた」
一夏
「…そういえばルシアさん。さっき言った最後の戦いって」
……ザッ
すると働いているネロの背後にあるシャッターの外側に誰かの姿が見えた。
ラウラ
「? 誰か来たぞ?」
ネロ
(…?何か用か?腹でも減ってんならラッキーだな、飯ならあるぞ)
ネロは黙ったままのその人物に話しかける。すると、
ジジジジジジッ!!
ネロの右腕がぼんやり光始めた。
セシリア
「ネロさんの右腕が…!」
ネロ
(!…お前、悪魔か!?)
その時奥からネロを呼びかける声がした。ネロは一瞬目を離してその声に来るなと叫ぶ。
ブンッ!!ドゴォォォォォ!!
その一瞬をついて突然、ネロがその男に囚われて放り投げられた。
ネロ
(この!……!?)
一夏達
「「「!!!」」」
一夏達は言葉を失った。ネロの悪魔の右腕は…男に捻じり切られていた。
ネロ
(うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!)
一夏
「ネロ!!」
簪
「ひっ!」
鈴
「あいつネロの右腕を!!」
男
「…カエシテモラウゾ!…ゴホッ!ゴホッ!」
中に封印していたのだろう。ネロの右腕は閻魔刀に変わり、男はそれによって次元の裂け目を開いた。
箒
「あの男…閻魔刀を使える!?」
男
(ハァ…ハァ…ハァ…。イ、イソガネバ…!)
意識が混濁するネロを捨て去り、男は裂け目から消えた…。やがてネロは気絶し、彼の異変を知った者達が治療にあたる。
一夏
「ネロは大丈夫なのか!?」
ルシア
「ええ。命に別状はないわ」
シャル
「なんなのあの男!?何故バージルの閻魔刀を…!」
セシリア
「まるでネロさんが閻魔刀を持っている事を知っていたようでしたわ…!」
ラウラ
「また…またバージルの刀を利用しようとする奴がいるのか!」
簪
「……」
…………
次に切り替わったのは先ほど右腕を奪われたネロがベッドに寝かされていた部屋だった。無くした右腕が痛々しい。
ネロ
(………くっ…)
やがて目覚めるネロ。そこに、
V
(………遅いお目覚めだな…)
窓の近くの椅子に座っていた本を持つ男が声をかけた。その男はVであった。
クロエ
「彼は…Vさん?」
ネロ
(!…何者だ…?)
V
(表の入り口は閉まっていたのでな…。失礼ながら窓から入らせてもらった…。Vと呼んでくれ…)
ネロ
(質問に答えてねぇぞ…。何者だお前…?)
するとVは答えた。
V
(…お前の右腕を奪った悪魔を知っている者だ。そして今…ダンテがそいつの所に向かっている…)
ネロ
(! 何だと!)
鈴
「ダンテが!?」
V
(俺はダンテにその悪魔を倒すために手を貸してくれと依頼した…。だが奴は強い。お前も来い、ネロ。ダンテだけでは…奴には勝てないかもしれん…)
ネロ
(!?)
シャル
「か、勝てないって…あのダンテが!?そんな!」
ラウラ
「ああ…。俄かには信じられん…!」
ルシア
「…そして傷つきながらもネロはVに導かれ、その悪魔の元に向かった」パチンッ!!
ルシアが指を鳴らすと再び暗転し、場所が変わる。
一夏達
「「「!!!」」」
彼らの目に映ったのは…あまりにも不気味としか言い様がない今まで見た事が無い様な場所。
鈴
「な、なにここ!?もしかして魔界!?」
ルシア
「…いいえ、ここはまだ人界よ。ここは…クリフォトの樹の中」
一夏
「これが樹の中!?どんだけでかい樹なんだよ!」
簪
「…クリフォトの樹ってなんですか?」
これにマティエが答える。
マティエ
「魔界の大樹クリフォト…。魔界から生えているその樹は人間の血を吸って深く深く成長し…やがて頂上に力の結晶たる実をつける。魔界の王となるものに与えられる禁断の果実をね」
セシリア
「禁断の果実…!」
一夏
「人間の血を吸うだって!?」
ラウラ
「何故そんなものが…一体誰が!?」
ルシア
「これもまた…あの男が、いいえ悪魔が仕組んだこと。それよりあれを見て」
一夏達
「「「!!!」」」
ルシアに提示されたものを見て一夏達は再び驚愕した。見たのは…巨大な悪魔の前で…痛みに苦しんで倒れ込むダンテやネロ、トリッシュやレディ達の姿であった。そしてVもその光景を見て呆然としている。
ダンテ
(ぐっ…ぐく…あっぐ!)
ネロ
(ぐ、ごほっ…!)
一夏
「ダンテ!ネロ!」
セシリア
「トリッシュさんにレディさんまで!」
ルシア
「見ての通り…今回の悪魔は今までの相手とは桁違いの強さ。彼らが力を合わせても勝てない程のね」
シャル
「そんな…一体どんな奴…………!!」
皆は目の前の悪魔に目を向ける。
悪魔
(これが…俺の真の力だ…)
ダンテ達を倒した巨大な悪魔。それは先日、DウェルギエルがDアリギエルのコアを食って変化したものと同じであった。
一夏
「あいつは!!」
鈴
「ええあの時の奴だわ!」
刀奈
「偽物のウェルギエルが変化した奴ね!」
マティエ
「あいつが今回の事件の首謀者さ…。ある人の曰く…魔界の反逆者にして…その名をユリゼン…」
千冬
「…奴が…ユリゼン…!」
(…そして、あいつの…)
ユリゼン
(…死ね!!)ギュオォォォォォッ!
ユリゼンは手に火球を作り出し、全員を狙う。するとそこに、
キキキキキキキキンッ!
ダンテがエボニー&アイボリーを撃って注意を引き付ける。
ダンテ
(…第2ラウンドだ!!)カッ!
ダンテは魔人体となりユリゼンに斬りかかる。しかしそれは簡単に受け止められる。
ガキキキキキキキキキッ!
ダンテ
(V!ネロを連れていけ!余計な真似するな!)
ネロ
(!ふざけんな!お、俺はまだやれる!)
V
(よせ!奴の力は予想以上だ!今は下がって強くなる方法を考えろ!)
無理やり戦おうとするネロを連れてVは下がる。残ったダンテは魔剣スパーダに持ち替え、ユリゼンに挑むのだが、
ダンテ
(でやぁぁぁぁ!!)ドンッ!!
ユリゼン
(愚かな…。魔剣スパーダ等、もはやなんの意味も無い)
ドゴォォォォォォォォ!!
ダンテ
(ぐわぁぁぁぁぁ!!)
バガァァァァァァァァン!!
傷ひとつ付けられず吹き飛ばされてしまった…。
鈴
「ダンテ!!」
本音
「ひかりん!!」
シャル
「嘘…ダンテがあんな簡単に…!」
クロエ
「魔王ユリゼン…。兄さん達から話は聞いていましたがここまで圧倒的だなんて…」
千冬
「嘗ての魔帝以上かもしれんな…」
ルシア
「ダンテ達の第一次ユリゼン討伐は失敗した…。ダンテはこの後行方不明になり、トリッシュとレディは奴に人形として利用された」
本音
「そんな!」
ルシア
「安心して、後でふたり共助けられたから。そしてネロは失った右腕の代わりにデビルブレイカーという力を手に入れる」
箒
「デビルブレイカーはネロが使っていたものだったのか」
ルシア
「……そして今の戦いから一月後、ネロはユリゼンに再度挑むことになった」パチンッ!!
ルシアがそう言うと場面はネロとユリゼンが一対一で対峙する場面に変わった。
ネロ
(ダンテはどうした?死体もねぇのか?)
ユリゼン
(わざわざ死にに来たか…。ならば叶えてやろう…)
ネロ
(…もう足手まといじゃねぇ。貴様のひでぇ名前を墓に刻んでやるよ!)
ユリゼン
(愚かな人間め…。もがき、死ぬがいい!)
その言葉を合図に、ネロはユリゼンに攻撃を仕掛けた。デビルブレイカーを巧みに使い分け、果敢に挑むネロ。
ネロ
(おらぁぁぁぁぁぁ!)ザシュッ!
ユリゼン
(!…人間如きが……よくもやってくれたな!!)ドゴォォォォォッ!!
ネロ
(ぐあぁぁぁ!!がはっ!)
…しかしそれでも、かすめる程度の一撃をいれるのがやっとであった。やがて遂に体力尽き、倒れる。
ネロ
(ごほっ!ぐ、ぐぐ…)
一夏
「ネロ!」
ユリゼン
(所詮は人間、悪魔の力も持たない脆弱な存在よ。己の無力さに絶望を抱きながら…死ね!!)
そしてユリゼンの魔手がネロに迫る。最早ここまでかと思った…………その時、
……ドンッ!!!
一夏達
「「「!!」」」
ユリゼン
「!!」
突然上空よりそこに割って入って来るものがいた。ネロやユリゼンはそれが何か直ぐにわからない。……だが一夏達は違った。
一夏
「あ、あの後ろ姿は!!」
その姿は火影のIS、Sin・アリギエルに酷似していた。それはつまり、
クロエ
「火影兄さんのSin・アリギエル!じゃあ!」
鈴
「…ダンテ!」
本音
「ひかりん!」
シャル
「良かった!生きてたんだ!」
ルシア
「ええ。魔剣スパーダとリベリオンの力を吸収し、より強くなったダンテの…新しい悪魔としての姿よ」
その魔力を感じたのかユリゼンとネロも反応する。
ユリゼン
(…ダンテ!!)
ネロ
(ダンテ…アンタなんだ、な…。……へへ、なら仕方ねぇ、見せ場はくれてやる…)
そしてダンテは気を失ったネロに代わり、新たな剣を持ってユリゼンに挑む。生き物の爪の様なものが付き、柄頭に彼の持っていたアミュレットの宝石が埋め込まれた奇妙な大剣である。
箒
「リベリオンでも魔剣スパーダでも無い…?」
ルシア
「あれこそスパーダ以上の力を持った…ダンテそのものから生まれた彼だけの剣であり、新たな伝説の魔剣。…「魔剣ダンテ」」
新たな力を得たダンテは以前よりも激しい攻撃でユリゼンに攻めかかる。対するユリゼンもやはり強く中々倒れない。……しかし遂にダンテの魔剣ダンテの一閃がユリゼンを大きく傷つけた。
ダンテ
(でやぁぁぁぁぁ!)ザシュゥゥ!!
ユリゼン
(グゥゥゥゥゥゥ!!)
シャル
「やった!ユリゼンが膝を着いた!」
ラウラ
「なんて強さだ…。以前のダンテとは比べ物にならんぞ!」
そのダンテはユリゼンにこう言った。
ダンテ
(ったく…相変わらず何にもわかってねぇな!)
するとユリゼンは姿勢を正して返す。
ユリゼン
(…フ、フフフフ…何もわかっていないのは貴様の方ではないのか?ダンテ…)
セシリア
「まだ余力があるというのですか!?」
ユリゼン
(多少計画は狂ったが…問題ない…)ヴゥンッ!
それだけ言うとユリゼンは消えた。
ダンテ
(ちっ…!)
一夏
「消えた…!一体どこへ!?」
ルシア
「クリフォトの頂上よ。禁断の果実を目指してね」
箒
「!奴が禁断の果実とやらを手にしたらもっと強くなってしまう!」
ラウラ
「それも気になるが……なぁさっき、ダンテがユリゼンに向けた言葉聞いたか?」
簪
「うん。…「相変わらず、何もわかってない」って…」
鈴
「「相変わらず」…って妙な言葉ね。まるで昔会った事あるみたい…」
千冬・刀奈・クロエ
「「「……」」」
…………
その後、態勢を立て直したダンテと回復したネロ、そしてVは其々に分かれてユリゼンを追いかけた。襲い掛かる悪魔を倒しながら順調に進むダンテとネロ。だが一方、
V
(ハァ…ハァ…ハァ…ぐぅっ!)バタッ!
本音
「ブイブイ!」
箒
「ど、どうしたんだVの奴。なんか変だぞ?」
Vの身体に異変が起こっていた。身体中にヒビの様なあざが走り、皮膚も変色し、顔色は真っ白。息も荒い。するとそこにネロがやって来た。
ネロ
(引き返せよ、そんなんじゃキツイだろ?)
V
(ハァ……ハァ……駄目だ…。行かなく、ては…!)バタッ!
最早まともに歩く事さえできないV。
セシリア
「Vさん!?」
ネロ
(V、休んでろって!)
V
(ゼィ…ゼィ…、すまない…肩を貸してくれ。俺の最後の、願いだ…)
ネロはVに肩を貸して歩き出す。
ラウラ
「どうしたのだVの奴…」
シャル
「何か病気なのかな…。酷く苦しそうだけど…」
そして少しばかり歩いているとVがネロに話しかける。
V
(ハァ…ハァ…。ネロ……お前には、真実を、教えてやらなければ…ならないな)
ネロ
(…真実?)
真実という言葉にネロは反応する。そしてVは呼吸を整えて話し出した。
V
(…ユ、ユリゼンという悪魔は…本当はいない…)
ネロ
(…?)
鈴
「え…、いない?」
箒
「どういう事だ?じゃあ…あいつは?」
V
(奴は……力を求めたがゆえに……人としての心を完全に捨て去った…)
そして次に出た言葉に一夏達に衝撃が走る。
V
(……ダンテの兄なのさ…)
簪・ラウラ
「「…!!」」
一夏
「な…なん、だって!?」
箒
「ダンテの、兄、だと…?」
鈴
「兄って……あいつの事、よね?」
シャル
「た、多分…」
千冬・刀奈・クロエ・ルシア・マティエ
「「「……」」」
ルシアとマティエも何も言わなかった。彼から話させようとしているのだろう。
ネロ
(…ダンテの…兄!?)
V
(そうだ……。奴の本当の名は………バージル…)
簪
「!!」
セシリア
「ば、バージルさんって……あの、ユリゼンという悪魔が!?」
ラウラ
「な、何を言うセシリア!そんな…そんな馬鹿な事ある筈ないだろう!!」
本音
「そうだよ!バージルは…あの時、ダンテとの戦いで…光になって消えちゃった筈だよ!」
皆はそれを否定する。無理はない。死んだと思っていたバージルが生きていて、しかもあのような醜い悪魔がバージルなどと普通なら誰も信じられないだろう。だがそんな彼女達にルシアは言った。
ルシア
「確かに信じられないのも無理はない。でもあんな身体になっても彼は生きていたのよ」
箒
「そ…そんな…」
簪
「……」
更に次にVが言った言葉に一夏達は再び衝撃を受ける。
V
(ハァ…ハァ…、そして俺は……全てを失った…バージルの…抜け殻さ…)
一夏
「!ど、どういうこったよそれは!?」
シャル
「Vが…バージルの…抜け殻って…!?」
V
(教えて…やろう…。俺が…生まれた理由、を…)
そしてVは更に詳しく話し出した。ネロ、そしてその場にいる一夏達もその声に耳を傾ける。
V
(…度重なる戦い…そして、敗北の果てに…、男の身体は…とうに限界へと…達していた…。だが…まだ死ねない。男には死ぬ前に…どうしても、成すべき事が…あったのだ。それは……双子の弟に…勝つ事)
ネロ
「!!」
鈴
「双子の弟、って…」
セシリア
「ええ…ダンテさんの事でしょうね…」
V
(そして…男は決意した。……弟に勝つため、だけに…滅びゆく身体と……自らを縛る鎖、心を捨て去る事を…。閻魔刀を使って…自らの…悪魔の部分と、人の部分を…切り離してな…)
箒
「な、何だって!」
シャル
「悪魔の部分と人の部分を…切り離した!?」
(やがて男は、力のために最後に僅かに残っていた純粋な心さえも捨て去った……)
簪
(!……前に私が聞いた、海之くんが言っていた古い知り合いの人っていうのは……海之くん自身の事…!?)
V
(そして男は……純粋な悪魔となった…)
ラウラ
「それが…あの…ユリゼンという奴なのか…?」
本音
「ちょ、ちょっと待って!じゃあ…ブイブイは!」
マティエ
「…そう。Vは…バージルが閻魔刀で切り離した人の部分。ユリゼンがコインの表ならVは裏。元はひとつ、一心同体だったのさ」
一夏
「Vとユリゼンが一心同体…」
簪
「……」
ネロ
(…じゃあ、お前の身体のそれは…)
V
(…そうだ。…ハァ…ハァ…、俺に残された……残り火にも満たない微かな魔力で、維持してはきたが……もう限界目前だ…)
そう言っている間にもVの身体からは破片の様なものが零れ落ちている。
V
(ゼィ…ゼィ…だが、こうやって人としての、魂だけが、残されて…漸く、俺は…自らの犯した過ちに気付いた……。自分が、力を得るために…捨て去った全てが……どれだけ、大切なものだったかを…!)
一夏
「……」
鈴
「そんな事…少し考えたらわかる事じゃないの…」
V
(そして…思い、出したんだ…。本当は…俺も、守ってほしかったんだ…。だが…俺は…ひとりで生きていくしか、なかった…!)
簪・ラウラ
「「……」」
クロエ
「Vさん…」
刀奈
「皮肉ね…。こんな形になってやっと気づく事ができたなんて…」
V
(俺が…ダンテに依頼したのも……あいつなら…俺の過ちを正してくれる。……そう思って…ぐっ、うぅぅぅ!)ドサッ!
立ち上がろうとするがやはり動けないV。
ネロ
(V!)
V
(ハァ…ハァ…。…奴の気配は…近い…。もうすぐ、だ…!)
そしてネロとVは再び歩き出した。一夏達はその後姿を見送る。
一夏
「じゃあ、今回の事は…全てバージルがやった事って訳かよ…」
シャル
「どうしてこんな事…。多くの人々を傷つけてまで。あの時、魔界に飲み込まれないようダンテを助けてくれたじゃないか…」
箒
「そこまでして…あいつはダンテに勝ちたいというのか…」
簪・ラウラ
「「……」」
千冬
「これは想像だが…魔帝に存在を作り替えられた事も影響しているのかもしれん。そのせいで…最後に残っていた僅かな優しさまでも消えてしまった」
クロエ
「そしてバージルさんに残ったのは…ダンテさんへの復讐心だけ…」
刀奈
「……簪ちゃんラウラちゃん。ふたりはどうする…?もう見るのは嫌?」
ルシア
「今なら少なくとも戦いを見ない事はできるわ」
皆はふたりを心配している。しかし、
簪
「………ううん、行く。私は決めたの。ふたりの…あの人の全てを受け止めるって」
ラウラ
「…私も同じです。それに…さっきのVの話を聞いて少しわかったんです。…バージルの心が」
クロエ
「守ってほしかったって、ひとりで生きてくしかなかった、って言っていましたね…。きっとあれがバージルさんの本音だったのでしょうね…」
箒
「ああ。本当は母親の事がずっと大切だったんだ…」
簪
「私達は大丈夫。…だからルシアさんマティエさん、お願いします」
ルシア
「……わかったわ」
パチンッ!
…………
そこは一軒の家がある光景だった。そこに、
ユリゼン
(……)
ユリゼンが背を向けて立っている。その視線の先には……毒々しい色をして脈を打っている木の実の様な物があった。
簪
「バージルさん…!」
鈴
「な、何アレ?…木の実?」
ルシア
「あれがクリフォトが生み出す禁断の果実よ。嘗ての魔帝もあれを食したために強大な力を手にしたと言われているわ」
本音
「もんのすっっっごく美味しくなさそ~!」
一夏
「全く食いたくねぇな…」
するとそこにダンテが遂にやって来た。
ダンテ
(……バージル…)
ユリゼン
(……)
ダンテ
(ここが始まりだ…。俺は母さんに救われたが…お前は違ったんだよな。…………だが聞け!母さんはお前も救おうとした!お前を探していたんだ!…自分が死ぬまでな!!)
ダンテは必死に叫ぶ。
ユリゼン
(最早そんな話に興味などない。この場所にもな。所詮全ては幻に過ぎぬのだ…)
しかしユリゼンは聞こうとしない。
ラウラ
「…バージル!」
簪
「…違う、バージルさん違うよ…」
ユリゼン
(俺が望むは…力のみ…!これで俺は…望んでいた全てを手にいれる!!)
そう言ってユリゼンは果実を噛み砕く。…すると彼を覆っていた根や蔦が崩れ落ち、下に隠された禍々しい姿が現れた。その姿を怒りの表情で見つめるダンテ。
ダンテ
(…違うな。お前は自分で捨てたんだ…、てめぇの、最後のひとかけらの人間らしさもなバージル!!)
ユリゼン
(そんなものは力無きものがほざく戯言…。どちらが正しいかを思い知らせてやろう。…ダンテ!!)
そしてダンテとユリゼンは再び激突した。
無くなったためか触手や蔦による攻撃は無くなったものの以前よりも遥かに速いスピードで襲い掛かるユリゼン。一方のダンテも魔剣ダンテや魔人化の力を最大限使い、怒涛の攻撃を仕掛ける。その戦いは以前の様なダンテとバージルの、兄弟の決闘とはまた違う、本物の殺し合いだった。そんな光景に一夏達は、
一夏
「すげぇ…」
箒
「あれはもう…戦いというレベルではない。正真正銘の、本物の殺し合いだ…」
鈴
「……なんでよ、なんで兄弟でそんな事できるのよ!?アンタ達家族でしょうが!!」
ルシア
「…己の正義を証明するためよ…。そのためなら…例え相手が家族だろうと関係ない」
セシリア
「そんな…」
シャル
「悲しすぎるよ…そんなの…」
クロエ
「兄さん…」
千冬
「最初の時と同じだな…。今回バージルは甘さと心を捨てて完全な悪魔となった分何の迷いもない。ダンテもそれをわかっているから本気で殺すつもりで戦っている。力のために何もかもを捨てた事が許せないのだろう…」
簪
「……」
マティエ
「兄にとって弟が、弟にとって兄の存在自体が…戦う理由なのさ…」
…………
ガキィィィィィンッ!!
ユリゼン
(グァァァァァァァァ!!)ドォォォォン!
そして何時終わるかもしれない戦いは……ユリゼンが倒れて遂に終わった。背中から崩れ落ちる。
簪
「…バージルさん!」
ユリゼン
(…何故、だ……。何故……全てを無くした俺より、強い……!?)
ダンテ
(ハァ…ハァ…。……違うなそいつは。無くしたから強いんじゃねぇ。失いたくねぇから強いのさ!)
一夏
「…失いたくないから…強い…」
…するとそこにネロ、そして彼に支えられてVもやって来た。
ネロ
(あれがダンテの兄貴か。……今回の元凶の)
V
(ハァ……ハァ……。やは、り……勝てない、か…)
ダンテ
(どいてろV。今度こそとどめを)
そんなダンテをVが制止する。
V
(いや…待て!俺がやる…!最後位は……自分自身の、手で!)
そう言われてダンテは下がる。身体が崩壊寸前の瀕死ながら、Vはユリゼンによじ登る。一方のユリゼンも最早動くこともできないでいる。
V
(ハァ…ハァ…無様だな。最早、俺に抗う力も、残されていないか…。そんな様では…ダンテに勝てる訳もない…)
ユリゼン
(俺は…負けん!ダンテに…奴にだけは…!)
瀕死ながらも更に力を求めるユリゼン。
簪
「…バージルさん…お願い。…もう、止めて…」
ラウラ
「お前はそんな奴じゃないだろ…。…誰よりも優しい心の持ち主の筈だろ…」
千冬
「……」
ユリゼン
(力が欲しい!…もっと、力をぉぉ!!)
ユリゼンの断末魔に近い力への欲望。それに対しVはやや笑いながら答える。
V
(…ああ、分かるさ…。俺は…お前だからな…ハハハハ)
箒
「……V?」
V
(俺達は互いを失ったが…、奥底では……いつも繋がっていたんだ…!)
鈴
「な、なんかV変じゃない…?」
シャル
「う、うん。…なんというか嬉しそうだね…」
(男は最後に僅かに残っていた純粋な心さえも捨て去った。だが…捨てた筈の心が男を探し求め、戻ってきた)
簪
「…!!」
V
(汝が枝は…我が枝とに交わり……)
簪
「ま、まさか…」
ダンテ
(!!)ダッ!
V
(我らの根は……ひとつとなれりぃぃぃ!!)
ドシュゥゥゥゥッ!!
ユリゼン
(グオォォォォォォォォォォォォォ!!!)
カッ!!ドォォォォォォォォォォンッ!!!
やがてVは自らの杖でユリゼンの身体を貫いた。それと同時に凄まじい光の柱が発せられ、それが周りの風景を粉々に破壊していく。
ダンテ
(ぐあ!)
ネロ
(くっ!)
クロエ
「きゃあぁぁ!」
一夏
「な、何だ!?」
箒
「周りの風景に…ヒビが入って崩壊していく!」
セシリア
「…!皆さん!」
セシリアが光の中にある何かに気付き、皆はそれに目を向ける。……するとそこには何かの姿があった。ユリゼンやVではない。コートの様なものを羽織り、左手には鞘に納められた刀を持っている…ひとりの男。それがダンテやネロ、一夏達に背を向ける形で立っている。だがその男が誰なのか、直ぐにわかった。
男
「……」
千冬
「あの後ろ姿は…!」
箒
「…馬鹿な…!」
鈴
「嘘…でしょう!?」
シャル
「でもあのコートに刀は…!」
男の名をダンテが呼んだ。
ダンテ
(…バージル…!!)
名を呼ばれて男がゆっくり振り向くとそれは…ダンテとほぼ同じ位の歳をとった姿の、青いコートを纏って閻魔刀を持つ、バージルであった…。そのバージルは傍に落ちていたVの本を手に取り、見る。
バージル
(……)
簪
「……バージル、さん…なの?」
ラウラ
「バージル…本当にお前なのか!?」
ダンテ
(……まさか舞い戻ってくるとはな。……ったく)
ドンッ!!
そう言いながらダンテはすぐさま斬りつける。
鈴
「ダンテ!?」
ダンテ
(往生際が悪いんだよ!!)ブンッ!
バージル
(…!)
ガキィィィィィィンッ!
ダンテの剣をバージルの閻魔刀が受け止める。ダメージの差なのか両手持ちのダンテに対してバージルは片手だ。
バージル
(今のお前に勝っても意味は無い。今は出直して…傷を癒せ。決着はその後だ…)ガキィィィンッ!
ダンテ
(ぐっ!)
バージルは片手でダンテを切り払った。
箒
「バージルの奴も前より強くなっている!」
ルシア
「彼はユリゼンの頃に得た力をその身とした。その力は今のダンテと互角よ」
バージルは背を向け、閻魔刀で空間の裂け目を作る。そしてそこに入ろうとした瞬間、
バージル
(…世話になったな。…ネロ)
ネロ
(…!)
そう言ってバージルは消えた。
シャル
「どうしてバージルが…。Vはどうなっちゃったの?」
マティエ
「簡単さ。戻ったんだよ…。光と影は再びひとつとなりて蘇った…」
簪
「分かれていたふたつの心が、ひとつに戻ったんだよ…」
刀奈
「簪ちゃん…?」
簪は以前海之から聞いた言葉を思い出していた。
クロエ
「でも、おふたりはまた戦うおつもりの様ですね…」
本音
「…本当に止められないの?どっちかが死ぬまで…戦うしかないの?」
皆はまた兄弟が戦うのかと不安がる。そんな彼女達を尻目にダンテはネロに言い放つ。
ダンテ
(お前は帰れネロ。奴は俺がやる。元々俺の獲物なんでな)
ネロ
(ふざけんな!右腕をやられてんだぞ!それともまた足手まといなんて言うつもりか!)
ダンテ
(違う!)
ネロ
(じゃあなんだよ!?)
ダンテ
(お前の親父なんだよネロ!!)
その言葉に一瞬一夏達に沈黙が走る。
簪・ラウラ
「「!!!」」
一夏
「………へ?」
箒
「今…ダンテ何と言った?…親父と言ったか?」
本音
「い、言った言った~!」
鈴
「それって…じゃあ!」
千冬
「……」
マティエ
「そうさ…。ネロはバージルの息子。昔世界を放浪していた時にバージルがどっかで創った子さ…」
シャル
「! ネロがバージルの子供!?」
セシリア
「通りでよく似ていると思いましたわ…。ではダンテさんは…叔父、という訳ですのね」
一夏
「じゃあ海之は前世で子持ちだったって事かよ!」
刀奈
「何も別に驚くことじゃないわ。前世があるならその時に子供ができてても何もおかしくないじゃない?」
クロエ
「海之兄さんの閻魔刀がネロさんに呼応したのも血縁だと考えれば納得できます」
刀奈
「まぁ一部の子は微妙な気持ちだろうけどね♪」
ラウラ
「い、いや…まぁ、その…」
簪
「お、驚きの方が凄くて…」
鈴
「まぁそりゃそうでしょうね…。ってそんな事よりこの後でしょ!」
一夏
「やっぱり戦うのかふたりは?ルシアさん」
ルシア
「……ええ。ダンテは一度引き返してから再びバージルのところに向かう。バージルがいる場所もわかっているわ…。……でも」
セシリア
「…でも?」
ルシア
「…貴方達には見せておくべきかもね」パチン!
バージル
(……)
場面が切り替わるとそこには、崩壊が始まりつつあるクリフォトの上から見下ろすバージルがいた。
ラウラ
「バージル…!」
するとバージルはひとり話し出した。
バージル
(……あの時)
シャル
「…え?」
箒
「いや私達に話し掛けてる訳では無いようだ。…独り言か?」
バージル
(あの時……もし立場が逆だったら、俺達の運命は……違っていたのか…?)
セシリア
「バージルさん…」
バージル
(俺もお前も……もっと別の生き方が…)
マティエ
「バージルは気付いたのさ。ダンテやネロ、そして自分の半身との会話でね。自分がやってきた事の過ちを…。そして彼らや自分の母親の心を」
千冬
「…だが自分は既に多くの罪を犯した身。最早止まる訳にはいかなかった」
クロエ
「海之兄さんはそう言ってました…」
簪
「…バージルさん。…海之くん」
ラウラ
「………馬鹿者が…」
バージル
(…今度こそ終わらせよう。………ダンテ…)
刀奈
「…バージルは次の戦いで全て終わりにするつもりね…。勝っても負けても…」
そう言いながらバージルはダンテの到着をただ静かに待っていた…。
…………
……そしてそれから暫くして遂にダンテがバージルのところまでやって来た。
ダンテ
(よぉバージル。扉を開けっぱなしだぜ。……閻魔刀を寄越せ)
バージル
(……欲しければ力づくでこい。……今までと同じだ)
ダンテ
(…そう言うと思ったよ)
ダンテもバージルも、共に戦闘態勢に入る。やはりふたりは戦うつもりの様だ。
本音
「もうお願いだから止めてよ!ひかりんもみうみうも!!」
セシリア
「そうですわ!もうふたりが戦う必要なんてありませんのよ!」
だがそんな彼女達を一夏が止めた。
一夏
「……やらしてやれ」
箒
「一夏…?」
一夏
「俺の考えだけどさ…、あいつらにはもう…互いに対する憎しみは前より無い気がする。マティエさんも言ってたろ?バージルも気付いたんだって。今のふたりは…多分どっちが上か、それを決めるために戦ってるんだ。ならもう…俺らがどうこう言う事はできねぇさ。気の済むまでやらせようぜ」
千冬
「それにしつこく言う様だがこれはあいつらの過去の映像だ。私達が何を言っても意味ないさ」
箒達
「「「……」」」
一夏と千冬に言われて箒達は口を閉ざす。そんな彼女らを前に、
ダンテ
(始めようぜバージル!最後のケンカを!)
バージル
(兄は俺だ。貴様には負けん!)
ダンテとバージルのもう何度目かわからない戦いを始めた。魔剣ダンテやこれまでの戦いの中で得た魔具や銃器を縦横無尽に振るうダンテに対し、バージルもまた閻魔刀から発する幻影剣や次元斬、更にベオウルフで応戦する。
バージル
(闇雲に向かってくるだけか!)
ダンテ
(お前こそどうした!息子の腕奪っといてそのザマか!)
バージル
(知った事か!そもそもネロは俺の子か!?)
ダンテ
(おいおい!身に覚えがねぇとか抜かすなよ?)
バージル
(もう遠い昔の話だ、覚えがないな!)
ダンテ
(実に興味深い話だが今はそんなことより!)
バージル
(そうだな!かたを付けようか!)
そしてダンテとバージルは共に魔人体となり、凄まじい剣の応酬が繰り出される。その戦いを見て一夏達は、
一夏
「バージルの奴も!」
箒
「ああ…Sin・ウェルギエル。いや正確にはそれのオリジナルか。凄まじい戦いだが…」
セシリア
「ええ…。でもなんというか…」
鈴
「…気のせいかさっきより緊迫感が感じられないわね…。兄弟喧嘩してるみたい」
シャル
「あ、僕も同じこと思ってた」
本音
「私も~」
ラウラ
「まるで何時もの火影と海之の試合みたいだ」
簪
「……」
刀奈
「一夏くんの言う通りかもしれないわね…。或いは殺し合いに見えない殺し合いなのか」
クロエ
「あ、アハハ…」
ダンテ
(おらぁぁぁぁ!!)
バージル
(でやぁぁぁぁ!!)
そしてダンテとバージルは再び互いに突進する。…すると、
ドンッ!!!
ダンテ・バージル
「「!!」」
一夏達
「「「!?」」」
その場にいた全員が一瞬止まった。ダンテとバージルさえも。見ると…戦っているふたりを止めるかの様に謎の悪魔が飛び込んできたのだった。青い肌をし、白い長髪の黄色い目をした悪魔が。
謎の悪魔
「……」
箒
「な、なんだあいつ!?」
刀奈
「新しい悪魔ね…」
するとダンテがその悪魔を見て、
ダンテ
(…………ネロか?)
クロエ
「! ネロさん!?」
鈴
「ネロも悪魔になれたの!?」
ルシア
「…なれる様になったのよ。ふたりを、誰も死なせないという彼の想いが、彼の中に眠る悪魔の力を目覚めさせた」
一夏
「あいつ…」
ダンテ
「ネロ!お前の出る幕じゃ」ドゴォォォォォォッ!!「!!」
すると突然ネロは光の腕でダンテを殴りつけた。その剛腕にダンテは吹っ飛ぶ。
ダンテ
(ぐあっ!!……がは!ごほ!)
ネロ
(引っ込んでろダンテ。…ここは俺がやる。こいつは一発ぶん殴らねぇと気が済まねぇ)
バージル
(…そんな事を言うためにわざわざ来たか…)
そしてネロはバージルに対峙する。
ネロ
(バージル、それともV?どっちでも良いけどよ。…ダンテは俺が死なせねぇ。…アンタもな!)
バージル
(……)
そしてネロはダンテと入れ替わる形でバージルに挑む。ネロの悪魔の力は以前の悪魔の腕と同じく、その剛腕さが桁違いであり、基本パワーだけではダンテやバージルのそれよりも上の様であった。
ネロ
(俺が勝ったら言う事聞けよ親父!!)
バージル
(貴様は関係ない筈だ。下がっていろ!)
ネロ
(関係無いだと!腕奪っといてふざけんじゃねぇ!!)ドゴォォ!!
バージル
(ぐっ!貴様…)
ネロ
(どうだ!少しは認める気になったか!!)
バージル
(認めるとはお前の存在か?それとも力をか?)
ネロ
(両方だクソ親父!!)
そんなふたりの戦いを見ていた一夏達は、
ラウラ
「ネロの奴、言いたい事を全部ぶつけているという感じだな」
本音
「す、凄い親子喧嘩だね~」
簪
「う、うん…凄いね…」
その迫力に皆開いた口が塞がらない。
箒
「しかしネロの奴…ちゃんとバージルを父と呼んだな。もう少し戸惑うと思ったが」
千冬
「誰かの支えがあったのかもしれんな…」
……そして、
ガキィィィィィンッ!!
ネロ・バージル
「「ぐっ!!」」ズザザァァァッ!!
何度目か撃ち合っている時、クリフォトの樹が激しく揺れる。
鈴
「な、何!?」
ルシア
「果実を失った事でクリフォトの樹が本格的に崩壊を始めているのよ。それと同時に樹が空けた穴によって魔界との扉が広がろうとしている」
箒
「な、なんだって!」
シャル
「そんな…一体どうすれば!」
それに慌てているのは今まで勝負を続けていたダンテ達も同じだった。
ネロ
(くっ!おい!魔界化が進んでいる!広がりきる前に急いで止めないと!)
するとダンテとバージルが言った。
バージル
(確かにこれ以上対処が遅れれば…勝負の妨げになるな。……魔界に行って樹の根を断つしか無かろう。その上で閻魔刀で扉を閉じればいい)
簪・ラウラ
「「!!」」
ダンテ
(そういう事なら俺も行くぜ。片付いた後でケンカの再開だ)
鈴・シャル・本音
「「「!!」」」
ネロ
(お、おい!だったら俺も一緒に!)
するとそれをダンテが止めた。
ダンテ
(俺達が行ってる間、こっちはお前に任せるぜ)
ネロ
(!!)
ダンテ
(お前がいるから行けるんだよ。……じゃあな!)ドンッ!
バージル
(…次は負けんぞ)ドンッ!
ネロにそう言うとダンテとバージルは扉に飛び込んでいった…。
一夏
「!!」
箒
「ダンテ!」
セシリア
「バージルさん!」
マティエ
「そしてふたりはネロの坊やに地上を任せ、魔界に降りて行った…。帰れる見込みが無いままね…」
クロエ
「帰れる見込みがないって…そんな!!」
刀奈
「あのふたりらしいわね…」
鈴・シャル・本音・簪・ラウラ
「「「……」」」
鈴達はそれなりにショックを受けている様子だ。そんな彼女らにルシアは、
ルシア
「…見てみたい?魔界に降りたふたりの様子を」
鈴
「…え?」
簪
「み、見れるんですか?」
ルシア
「ええ。寧ろ見た方がいいかもしれないし」パチンッ!
ルシアはそう言って指を鳴らすと…風景が以前見た様な魔界に変わった。
箒
「やはり何度見ても奇妙な場所だな…」
シャル
「ダンテとバージルはどこだろう?」
クロエ
「……!皆さん!」
クロエが地上に何やら動いている影を見つける。……よく見るとダンテとバージルに無数の悪魔達が襲い掛かっている。
ラウラ
「バージル!ダンテ!」
簪
「あんなに沢山の悪魔ふたりだけじゃ!」
セシリア
「…?い、いえ…ちょっと変ですわ」
すると当のふたりは…、
ダンテ
「ノリ悪いな!昔は一緒に言ってたろ?」
バージル
「そんな記憶はないがな」
ダンテ
「なら思い出させてやるよ!ガキの頃、母さんに怒られて泣きべそかいてた事を!」ザンッ!!
バージル
「そんな記憶もない!俺の記憶ではお前が親父に泣かされてたがな!」ズバッ!!
ダンテ
「今の俺ら見たら母さんと親父はどう思うかね?」ドドンッ!!
バージル
「知るか。そんな事は死んだ後で本人に会って聞いてみろ!」ザシュッ!!
ダンテ
「はは!確かにな!」
そんな会話をしながら周りの悪魔を蹴散らしているのだった…。
一夏達
「「「……」」」
マティエ
「まぁそういう訳さ。クリフォトの根を潰した後、ふたりは地上に戻るまでひたすら決着つかないケンカと、悪魔狩りを続けた」
ルシア
「…ご感想は?」
微笑みながら問いかけるルシアとマティエ。
一夏
「…いやまぁ…なんというか…やっぱあいつらだな」
箒
「…うむ。なんというか安心したぞ」
セシリア
「ええ。おふたりらしいですわね」
そして不安がってた鈴達も、
鈴
「…ハァ~。……あっきれた。ほんっとふたり共いいおじさんなくせして子供なんだから」
シャル
「あはは、まぁいいじゃない。仲良くなれたみたいで」
本音
「やっぱり前世もひかりんとみうみうだね~」
簪
「…ふたり共…良かった。…本当に」
ラウラ
「全く、最後の最後までハラハラさせおって…」
刀奈
「こう見ると周りの悪魔達がなんか気の毒ね~」
クロエ
「おふたりが揃えば…本当に邪悪な悪魔を全滅させちゃうかもしれませんね…」
千冬
「正に悪魔も泣く兄弟、だな。…やれやれ」
皆はダンテとバージルの様子に少なからず呆れ返るが…その心はふたりがやっと和解できたという嬉しさで一杯なのであった。
※次回は来月6日(土)の予定です。
場面を絞りに絞りましたがそれでもシリーズ最長になりました(汗)。
過去編はこれで終了、次回はやや短めの今章最終話の予定です。