IS×DMC~赤と青の双子の物語~   作:storyblade

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遂に迎えた一夏とセシリアによるクラス代表決定戦。
そして試合開始数分前になってようやく一夏に専用機が届けられた。

白銀に輝く機体の名は「白式」

初期化も最適化も済んでおらず、ISの操縦経験もセシリアに圧倒的に劣る一夏だが、今の自分にできる精一杯の事をしたいと決意し、セシリアに向かっていくのだった。


MIssion14 クラス代表決定戦② 激闘!一夏VSセシリア

~~~~

 

試合開始のアラームが鳴り響いた!

 

一夏

「行くぜ!」

セシリア

「受けなさい!私とブルーティアーズの奏でるワルツを!」

 

一夏はまず白式の動きをつかむことを最重点とした。何しろISを動かしたのは入学試験の時以来。しかもその時は大した動きもせず終わってしまった。だからまずセシリアの攻撃をひたすら動きながら避けようと考えていた。

 

セシリア

「まずはこれを受けてもらいますわ!」

 

セシリアは小手調べという感じで、自身の持つスターライトというレーザーライフルを構え、一夏に向けて数発打ってきた!

 

一夏

「くっ!?」

 

一夏はまともに当たりはしなかったもののわずかに当たってしまい、自らのエネルギーを削られる。

 

セシリア

「そんな動きでは私にダメージを与えることなどできませんわよ!」

 

続けざまにセシリアは速度を変えたり、またはフェイントを交えて一夏に向けてライフルを撃ち続ける。

それに対して一夏は大きいものは受けなかったものの確実にダメージを受けていた。

 

一夏

「くっ!これがIS!そしてオルコットの実力!」

 

………

 

アリーナ東側ピット

 

火影達はスクリーンで一夏とセシリアの勝負を見守っていた。

 

「一夏…」

真耶

「やはりオルコットさんが優勢ですね…」

千冬

「まあ経験では圧倒的に劣るから当然ではあるがな」

「……」

火影

「大丈夫だ箒」

「えっ?」

火影

「よく見ろ。試合開始時と比べてこの短時間であいつの動きは良くなっている。その証拠にオルコットの攻撃を避ける頻度も多くなってきただろ?」

海之

「…だがそろそろ攻勢に出ないと、このままでは避けるだけで終わってしまいそうだがな」

 

感想はそれぞれだった。

 

………

 

一夏はようやくISの動きをつかみ始めていた。海之の言う通りISを纏っている事に余り気を使わず、自分の思い通りに動くようにイメージすると先ほどより上手く避けられている気がした。

一方のセシリアもつい最近まで素人だったとは思えない一夏の動きに驚きを隠せなかった。

 

セシリア

「…改めて謝罪致しますわ織斑さん。ここまで耐えたのはあなたが初めてでしてよ」

一夏

「それはどうも!」

セシリア

「だからそろそろ私も本気で行かせていただきますわ!…ブルーティアーズ!」

 

するとセシリアの機体から4機の個体が飛び出し、一夏を攻撃し始めた!

 

一夏

「うわ!なんだこりゃ!?」

セシリア

「これがブルーティアーズの奥の手。ビットによる全方位攻撃ですわ!」

 

その言葉の通り4機の個体は一夏のまわりを動き回って一夏に襲いかかった!

変則的なその攻撃に惑わされる一夏。

 

一夏

「くっ!このままじゃジリ貧だ!」

火影

(一点集中を心掛けろ…)

一夏

「…集中か…。こうなったらシールドを削られるのを覚悟して、行ってやるぜ!」

 

そう決意した一夏は今自分に出せる全速力でセシリアに向かっていく!

 

一夏

「うおぉぉぉぉぉ!!」

セシリア

「!…なんて無茶を!」

 

思わぬ一夏の動きに動揺したセシリアはビットの制御への集中を崩した。すると動きが鈍ったビットの一機を一夏が刀で撃破する。

 

一夏

「!…そうか、こいつらはあんたの操作が無ければまともに働かない!そしてこれを動かしている間あんたは他の操作ができない。つまり無防備ってわけだな!」

セシリア

「…!」

 

そういうと一夏は残りのビットも撃破し、そのまま無防備のセシリアに切りかかった!

 

一夏

「とどめだぁぁ!」

 

しかし、

 

セシリア

「残念ですわね!」

 

セシリアの横で何か動いたと思いきや、一夏に向かってきた!

 

一夏

「なっ!ミサイル!?」

セシリア

「これで終わりでしてよ!」

 

バシュウウウウ……ドオォォォォン!!

 

発射された2機のミサイルが一夏に直撃した!

 

……

 

東側ピット

 

「一夏!」

真耶

「織斑くん」

火影・海之・千冬

「………」

「そ、そんな…」

 

箒は泣きそうな表情だ。

その時、

 

火影

「箒、あいつは大丈夫だよ」

「……え?」

海之

「見てみろ」

 

そう言われて箒はスクリーンを見た。すると煙の中からわずかに光が漏れているのが見える。

 

千冬

「何とか間に合ったか……」

 

千冬も内心落ち着きが無かったのかほっとした表情をしたのだった。

 

……

 

煙が晴れたそこには白式、一夏がいた。ただし先ほどまでの白式とは形も違っており、更に手には光輝く大きな刀が握られていた。

 

セシリア

「な、なんですのそれは?まさか、一次移行(ファーストシフト)!?ではあなた、今まで初期状態で戦っていたのですか!?」

一夏

「う~んそこらへん良くわかんねえんだけど、なんか助かったようだな。あとこいつは…雪片、雪片弐型だ。今わかったんだけどな」

セシリア

「雪片弐型…」

一夏

「こいつは…千冬姉も使っていた雪片と同じ物。千冬姉の刀が使えるなんて最高だ。…俺はこいつで、俺の大切なものを守る。そう決めたんだ!」

 

そういって一夏はそれまでに無いスピードでセシリアに接近する。

 

セシリア

「くっ!?」

 

セシリアも負けずにスターライトを打つ。しかし一夏はダメージを受けながらもセシリアの目の前まで近づき、そして一気に雪片弐型を振り下ろす!

 

一夏

「おぉぉぉぉぉぉ!!」

 

一夏の強烈な一撃がセシリアにダメージを与えた。

そして……

 

 

管制塔

「両者、SE(シールドエネルギー)エンピティーのため、ドロー!」

 

………~~~~~~~~!

アリーナは歓声に包まれた

 

一夏

「なんかよくわかんねえけど、引き分けになったみてえだな。強かったぜ。さすが代表候補生だな、オルコット!」

 

俺はオルコットに握手を求めた。

 

セシリア

「……」

一夏

「…オルコット?」

セシリア

「…セシリア…」

一夏

「…へ?」

セシリア

「…これからはセシリアとお呼びください」

一夏

「ん?ああ、わかった。セシリア」

 

そう言って俺とセシリアは握手し、試合は終わったのだった。




次回、ついに兄弟行きます!

※今回初めて戦闘を書いてみましたが、思ったより楽しいと感じました。上手く書けたかはわかりませんが、頑張ります。

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