IS×DMC~赤と青の双子の物語~   作:storyblade

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出発の朝…。そこには火影や海之や一夏達。そして覚悟を決めた鈴や刀奈達代表候補や代表もいた。真耶や本音に挨拶を終え、彼らを乗せたロケットは出発していった。

……そして現地まであと数時間と迫り、作戦会議を始めた彼らの目に飛び込んできたのはこれまで以上の無数のアンジェロやファントム、グリフォンに守護されるラ・ディヴィナ・コメディアだった。更にあらゆる兵器を妨害するシールドもある中、潜入するにはこれらの敵を搔い潜って源となっているらしい塔を破壊するしかない。そんな状況の中、火影が考えた作戦とは…。


Mission194 狂宴の始まりと絶望への反抗

島の遥か上空にて。ロケットの後部ハッチにいたふたりは、

 

火影

「折角ご招待にあやかって来てやったんだ!精々もてなしてくれんだろ!!」

海之

「終わりにさせてもらう。…貴様らとの因果を」

 

 

バッ!!

 

 

ふたりはロケットから飛び降りた。どんどん落下していく暫しの垂直落下の後、やがてふたりの視線の先にあの魔塔が見えた。

 

海之

「焦るなよ!結界を抜けるまでだ!」

火影

「わーってるって!」

 

やがてミサイルが破壊された辺りの距離まで落下が進む。そして、

 

 

……シュンシュン

 

 

ふたりは確かにシールドがある辺りに接触したが何も起こらなかった。何も遮るものが無いように違和感もなかった。しかし、

 

アンジェロ・グリフォン

「「「…!」」」

 

シールドを通過した事に反応したのかふたりだからなのか、空を飛んでいる人形の視線が一気にふたりに向けられた。

 

海之

「どうやら気づかれたらしい。予定通りだがな。……始めるか」

火影

「へっ。機械は泣くか分からねぇが、もし泣くならいい声で泣いてみな!」

 

 

…………

 

それは今から三時間位前の事。火影が自らの考えを述べた時まで遡る。

 

一夏

「な、何だってぇ!!」

箒

「お前達だけであの中に侵入するだと!?」

火影

「そうだ。まずこのロケットであの島の上空まで飛び、そっから俺と海之のふたりで島に飛び降り、…いやスカイダイビングする。ISを使わずにな。織斑先生の考え通りなら…ISを纏ってない生身のまんまならあの結界を通過できる筈だ」

海之

「そして内部に入り込み、敵を掻い潜りながらあの塔を破壊。結界を消滅させ、皆が入り込む道を作ると言う訳だな」

火影

「そういう事だ。良いなお前ら?」

 

これを聞いた皆は当然反対する。

 

鈴

「「良いな?」じゃないわよ!いくら何でも無茶よ!」

シャル

「あまりにも危険すぎるよ!ISも無しに生身であんな中に飛び込むなんて!」

火影

「心配すんな。あのシールドを通過すれば直ぐに使うさ」

海之

「それにあそこにいる奴ら全部は相手にはせん。本当なら潰したいところだがな」

簪

「で、でも!」

火影

「結界が解けたら全速力で頂上から侵入してくれ。お前らが入り込むまでの間、奴らを引き付けておくからよ」

ラウラ

「勝手に話を進めるな!」

海之

「だがそれが最も確実な方法だ。忘れたか?俺達、特にお前達には時間が無い事を」

セシリア

「忘れてなどいませんわ!ですがもっと他に方法が」

 

皆はとても聞けないという表情である。すると、

 

千冬

「お前達!」

箒達

「「「!!」」」

 

千冬の一喝で収まる反対の声。

 

千冬

「海之、火影。……任せていいのだな?」

 

千冬のふたりへの問いかけ。それはふたりの作戦の了承を意味していた。

 

一夏

「千冬姉…」

刀奈

「皆わかっているでしょう?ふたりがこう言い出したらもう止められないのは」

簪

「で、でもお姉ちゃん…!」

千冬

「お前達の心配はよくわかる…。だがここまで来たらふたりに従うのが一番だ。ふたりは前世でこの様な戦いを散々経験してきたのだからな…」

 

それは一夏達もわかっていた。ふたりの戦闘経験は自分達とは比べ物にならない事。そして…ふたりの無茶は決して止められない事も。

 

千冬

「こいつらがこう言うからには勝算があるという事だろう。ならば…信じるのみだ」

 

 

…………

 

こうしてまず火影と海之が結界内に飛び込み、結界を排除した後一夏達も侵入する作戦を立てたのであった。そして今に至る。

 

火影

「まずは最初の挨拶といくか」

海之

「はしゃぎすぎるなよ」

 

 

カッ!!

 

 

ふたりは其々、Sin・アリギエルとSin・ウェルギエルを纏い、

 

 

ゴォォォォォォォォォォォッ!!

 

 

火影は燃え盛るバルログのフリクション、海之は光り輝くベオウルフの流星脚を繰り出し、勢いのまま落下していく。

 

火影・海之

「「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」」

 

 

ドガガガガガガガガガガ!!

 

 

何体かのアンジェロやグリフォンを巻き込みながら、急速降下していくふたり。

 

 

……ドガァァァァァァァァァァァン!!

 

 

……そしてやがて凄まじい衝撃と共にそのままラ・ディヴィナ・コメディアの頂上に到達した。見た所そこは真ん中部分が巨大なエレベーターになっており、どうやらそこが入り口になっているようだった。下の方で止まっているのか頂上には止まっていない。

 

火影

「わざわざ入口を開けてくれてるとはご丁寧だな」

海之

「……見ろ」

 

海之が何かに気付く。それは……何やら石碑の様なものが端に立っていた。そこには英語でこう書かれていた。

 

 

「この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ」

 

 

火影

「俺らへの御挨拶のつもりか?」

海之

「……いやそれは無かろう。石碑自体古いものだ。これは…先の計画に参加した者達に当てたもののようだな」

火影

「やっぱあいつら連れてくる前に俺らで終わらせっか?」

海之

「出来るならばそうしたいが今回はそうはいくまい」

火影

「だな。そんな事したら後の方が恐ろしいぜ。にしてもあいつらもアイツらに似てきたな」

 

そんな会話をしていると、

 

ファントム

「「「グルアァァァァァ……」」」

グリフォン

「「「オォォォォォォォ……」」」

 

塔を這い蹲ってファントム達が上がってきた。上空には先ほど巻き込まれなかったアンジェロやグリフォンもいる。

 

火影

「お~いいねぇ。とことんやる気だぜコイツら。こんな時だが少し遊ばねぇか海之?ガキの頃みてぇにな」

海之

「無駄なはしゃぎに付き合う趣味はない。早くせんと恐ろしいのではないのか?」

火影

「相変わらずノリ悪いねぇ」

 

ドンッ!

 

一体のファントムがふたりにのしかかりを仕掛けてきた。

 

ドゴォォォォ!!ドゴォォォォ!!

 

ファントム

「!!」

 

ドガァァァァァァンッ!!

 

ファントムの腹部をミニマムドラゴンとビーストアッパーが貫いた。

 

火影

「…ま、今は確かにそうだな。しょうがねぇ、さっさとスタイリッシュに決めるぜ!手間取んなよ海之!」

海之

「そのまま返そう」

 

ドンッ!ドンッ!

 

そしてふたりは別々に分かれ、そのまま塔を垂直に飛び下りた。

 

アンジェロ

「「「!!」」」

火影

「イィヤッホー!」ジャキッ!

 

ズドドドドドドドドドッ!!

 

塔の壁面をジャンプしたり回転しながらエボニー&アイボリーの乱射をアンジェロの群れに繰り出す火影。

 

火影

「ハハハー!」ガシッ!ガシッ!

 

ズババババババババッ!

 

そこからアグニ&ルドラに持ち替え、ジェットストリームで羽虫の様に迫りくるアンジェロ達を縦横無尽に切り刻む。

 

アグニ

(相変わらずやるなダンテよ)

ルドラ

(腕は鈍っていない様だなダンテよ)

火影

「最早ツッコむ気も起きねぇ」

ファントム

「「「グルァァァァ!」」」

火影

「!…ふ~ん…」

 

頂上から追ってきたらしい複数のファントム達が火影に迫る。すると火影はアグニとルドラを解除し、突然壁のでっぱり部分で立ち止まり、

 

ガシッ!!

 

ファントム

「「ガッ!」」

火影

「無駄に消耗したくねぇんでね。てめぇら使わせてもらうぜ」

 

ブゥンッ!!

 

ファントム

「「!!」」

火影

「でぇぇやぁぁ!」

 

ドガガガガガガガガッ!!

 

火影は捕まえたファントムの尾を持ち、ファントムそのものをこん棒の様に風車の如く振り回して周囲の敵を叩きつけたり粉砕し始めた。

 

アンジェロ・ファントム

「「!!!」」」

火影

「でぇぇぇぇぇぇい!」

 

そして一方の海之は、

 

ドスッ!…シュンッ!!

 

グリフォン

「!!」

海之

「遅い」

 

ザシュッ!!…ドガァァァァァンッ!!

 

簪から貰った瑠璃月で一閃の如くグリフォンの頭部を破壊する海之。幻影剣を刺した場所に瞬間移動するという短距離高速移動を駆使しながらグリフォンを集中的に潰していた。既にこれで七体目だ。更に、

 

海之

「でやっ!!」ブンッ!!

 

ズガガガガガガガ!!

 

自身が回転しながら簪から貰った瑠璃月をブーメランのように投擲し、周囲のアンジェロも蹴散らしていく。

 

海之

パシッ!「全くきりがないとはこの事だな。しかし遊びに付き合っている暇はない」

 

ドスッ!シュンッ!

 

グリフォン

「!?」

 

海之

「この様な手段は性に合わんが一も消耗が惜しい。貴様を使わせてもらう」

 

ドスッ!

 

グリフォン

「!!!???」

 

海之はグリフォンの首の一か所に刀を刺すが破壊はしなかった。

 

海之

「思考中枢を破壊した。最早貴様は敵味方の判別はできん。このまま灯台まで運んでもらうぞ」

 

すると海之はグリフォンの脚に掴まり、グライダーの様に塔へと飛翔した。そして、

 

 

………ドォォォォォンッ!!

 

 

火影も周囲の敵を蹴散らしながらやがて地上に到達した。振り回し続けた手にはファントムの尾だけが残され、

 

火影

「……」ポイポイッ

 

火影はそれをポイッと捨て、己も目標の灯台へと急いだ。

 

 

…………

 

そんなふたりの光景をロケットから見ていた一夏達は、

 

一夏

「……なんか楽しんでねぇかふたり共?特に火影」

刀奈

「ま~たとんでもないやり方見せてくれるわねぇふたり共。火影くんなんてファントムを風車みたいにブンブン振り回して攻撃するなんて。相変わらず馬鹿力ねぇ~」

箒

「…やはり海之の剣のキレは凄まじいな」

千冬

「うむ。相手の隙や盲点、急所を瞬時に把握し、神速の如く一閃を入れている。私でもあんな瞬間的な見極めはできんだろう」

箒

「……私もいつかあいつみたいな剣士になれるだろうか」

一夏

「大丈夫さ箒、お前ならきっと」

箒

「あ、ありがとう」

セシリア

「むぅ……?どうしました?鈴さん達」

 

鈴・シャル・簪・ラウラはどこか心配そうに画面を見ていた。

 

一夏

「あいつらなら大丈夫だって。あれ見ただろ?」

鈴

「わかってるわよ。ただ…それでも不安なのよ」

簪

「うん…。それに…上手く言えないんだけど…、なんかふたりが…遠くに行ってしまいそうな気がして」

箒

「……どういう事だ?」

ラウラ

「私達、以前魔界に降りたあいつらを見ただろう?なんか…今のあいつらがあの時のあいつらに凄く近い様な気がしてな…。考えすぎかもしれないが…」

シャル

「前、ふたりのお父さんとお母さんをオーガスが利用した時あったでしょ?あの時のふたり、凄く怒っていた…。今までよりもずっと…。顔には出さなかったけど…」

クロエ

「…確かにそれは私達も感じました」

 

実際あの時の火影と海之の内に秘めた怒りは相当なものだった。周囲の一夏達が感じるほどに。

 

鈴

「今のふたりは…もしかしたら火影と海之じゃなく、ダンテとバージルとして戦っているのかもしれない。加えてあのISってふたりの悪魔の姿だったじゃん?それが悪いっていう訳じゃないし、ダンテとバージルはふたりの前世だけど…」

簪

「ふたりには…今を生きてほしいの。あの頃に…縛られてほしくないの。ましてやもし…、あの時火影くんが言った様に命を捨てても倒すなんて事になったら…」

クロエ

「皆さん…」

 

鈴達は火影と海之がダンテとバージルに再び戻ってしまうのを怖がっていた。例え前世のふたりと今のふたりが外内共によく似ていたとしても。きっとまだダンテとバージルは自分達が知らない部分がある筈。もしそうなると今の関係性が壊れる、そこまではいかないにしてもヒビのひとつやふたつ位入るのではないか、それが不安だった。そんな鈴達にかける言葉が無い一夏達。…すると、

 

千冬

「……大丈夫さ」

鈴

「…え?」

刀奈

「余計な心配よ簪ちゃん。それに鈴ちゃんもシャルロットちゃんもラウラちゃんも。確かにあのふたりはちょっとややこしい立場だけど、今とあの頃じゃ全然、全く違うものがあるわ。貴女達っていうね」

簪

「…私達?」

千冬

「あの時のあいつらにも守るもの、失いたくないものはあったかもしれん。あいつらの母親の様に。しかしお前達の様な存在はこの世界で得た新たなもの、前世も今も通して初めて得たものだ。共に生きていきたいというな」

シャル

「この世界で得た…」

ラウラ

「初めてのもの…」

 

その言葉が鈴達の胸を打つ。

 

刀奈

「貴女達がいる限り、あのふたりは大丈夫よ。ずっとね」

クロエ

「そうですよ皆さん。レオナさんも言ってたじゃないですか。おふたりは皆さんを悲しませたりしないと」

箒

「仮に先に行ってしまいそうならお前達で引き戻せば良いさ♪」

セシリア

「うふふ、確かにそうですわね♪」

千冬

「下らん心配している時間があったらいつでも飛び出せる様にしておけ。あいつらの努力を無駄にする気か?」

鈴・シャル・簪・ラウラ

「「「……はい!」」」

 

鈴達の目に力が戻った。

 

一夏

(やっぱり女ってつえぇなぁ~……)

 

 

…………

 

その頃、襲い掛かる敵を掻い潜りながら火影は目標の塔に到着していた。それは確かに灯台の様なものであり、その頂上には怪しげな光を放つ血の様に赤い結晶がはめ込まれていた。見るにこれがシールドを発生させている力の源だろう。そして、

 

火影

(予感はしてたがやっぱこれからも魔力を感じやがるな…。まるで魔具みてぇだぜ…)

 

その赤い結晶からも微量の魔力を感じた火影。

 

火影

「ま、何れにしろさっさと壊しちまった方が良さそうだ」

 

火影は手に持っていたアグニとルドラを交差させて一閃を叩き込んだ。

 

…ガキンッ!!

 

…しかし、それは逆に弾かれる結果となった。

 

火影

「流石にそう簡単にはいかねぇか」

アグニ

(口惜しいがこれは只のエネルギー体ではないぞダンテ)

ルドラ

(どうするのだダンテ?)

 

すると火影はやや考えた後、

 

火影

「…あーめんどくせぇ。オメェラちょっくら我慢しろ」

 

ドスドスッ!!

 

火影は先ほどよりも力を込めてアグニとルドラを結晶に当てた。破壊までは遠いが何とか刺す事は出来た。そして火影は、

 

ゴォォォォォ!!

 

火影

「オラオラオラオラオラ……!!」

 

 

ズドドドドドドドドドドド!!

 

 

アグニとルドラの柄頭(頭部)に炎を纏った連続蹴り、パイロマニアを浴びせた。

 

火影

「砕けちりやがれぇぇぇぇ!!」

 

 

ドゴォォォォォ!!……バガァァァァァンッ!!!

 

 

そしてその威力に耐えられなかった結晶はとうとう木っ端みじんに破壊された。

 

火影

「やっぱこういう時はゴリ押しが一番だな。オメェラの石頭が役に立ったぜ」

 

すると表面が煤だらけとなった彼らは、

 

アグニ

(……やはり我ら、軽んじられていないか弟よ?)

ルドラ

(……ああ。非常に、且つ無茶苦茶軽んじられておる)

火影

「気のせいだ」

 

~~~~

火影に通信が入る。海之からだ。

 

海之

(こちらは終了だ。そっちは?)

火影

「当たり前だろ。これで上手くいったかね?」

 

ズドンッ!

 

火影はカリーナの一発を空に向けて撃つ。………しかしどこまで行ってもミサイルの様に弾かれる様な事は無かった。

 

火影

「どうやら問題なく消えた様だな。クロエに伝えといてくれ。……さて、一夏達が突っ込むまでしばし暴れねぇとな!」

 

 

…………

 

少し前、海之の方も瑠璃月の一閃やベオウルフの一撃で破壊しようとしたが貫けなかった。

 

海之

「…いた仕方がない。多少エネルギーを喰うがアレを使うか」

 

すると海之はベオウルフ纏う右手を頭上に掲げる。

 

海之

「はぁぁぁぁぁぁ……」

 

ギュオォォォォ……

 

海之はSEを右手のベオウルフに集中させた。するとそれが強い光に包まれ、そして海之は、

 

海之

「おおおおおおお!!」

 

 

ドゴォォォォォ!!……ドガァァァァァン!!!

 

 

光のベオウルフ纏う右手を結晶に全力を込めて叩きつけた。その瞬間発生した凄まじい衝撃波、ヘルオンアースによって結晶は粉々に破壊されたのであった。

 

海之

「……まだこの程度か。……まぁいい。今はまだな」~~~「こちらは終了だ。そっちは?………わかった。クロエに伝えておく。俺達は一夏達の突入を援護するぞ」

 

 

…………

 

ロケットで今か今かと待つ一夏達に連絡が入った。

 

クロエ

「…シールドの消滅を確認!」

一夏

「よっしゃあ!」

シャル

「やったねふたり共!」

千冬

「行くぞ!侵入するなら今しかない!」

簪

「はい!」

箒

「今行くぞ…姉さん!」

 

 

ドドドドドドドドドンッ!

 

 

シールドの解除を確認した一夏や千冬達はロケットを飛び出し、全速力で塔に向かった。

 

 

…………

 

シールドの消滅はこちらも気づいていた。

 

オーガス

「……結界が破壊されたか。流石だと言っておこうか。……だが甘い」

 

 

…………

 

 

ヴゥヴゥヴゥヴゥンッ!!

 

 

グリフォン

「「「グオォォォォォ!!」」」

 

その途中、更に転移して召喚されたアンジェロやグリフォン達が立ちふさがった。

 

ラウラ

「新しい敵だと!?」

刀奈

「どれだけいんのよ全く!」

千冬

「構うな!一気に突破するぞ!」

 

一夏達は被害と消耗を最小限にしようと一気に突破を試みるのだった。その様子は地上で敵を陽動していた火影達も気付いていた。

 

海之

「…!」

火影

「ちっ!まだ隠しがいたか!おちおち遊んでる暇もねぇな!」

 

火影と海之は直ぐに向かおうとする。……するとその時、

 

火影

「……あれは…!」

 

 

…………

 

一夏達は敵の包囲網を掻い潜ろうとするのだが、

 

一夏

「畜生!なんて数だ!」

箒

「どけ!私達の邪魔をするな!」

刀奈

「いちいち相手にしちゃ駄目!一刻も一センチでも前に進むの!」

セシリア

「わかってますわ!火影さんと海之さんの頑張りを無駄にできませんわ!」

シャル

「それはわかってるけど数が多すぎ…!簪、危ない!」

簪

「!!」

グリフォン

「グオォォォォォ!!」

 

その時、アンジェロ達との戦いにつられていた簪の後方から一体のグリフォンが狙っていた。……するとその時、

 

 

ドギューーンッ!……ドオォォォォォン!!

 

 

グリフォン

「ガァァァ!!」

 

突然そのグリフォンにどこからかレーザーが飛んできて直撃した。突然の攻撃に怯むグリフォン。

 

千冬

「!」

鈴

「な、何!?」

箒

「レーザーだと!?私達でも…地上の火影達でもないぞ!」

クロエ

「一体誰が…!?」

 

ズドドドドドドドッ!!

 

しかも更に繰り出されるレーザーの攻撃。

 

一夏

「こ、この攻撃は!?」

簪

「…!あれは!」

 

~~~~~

すると突然ラウラのレーゲンに通信が入る。

 

?

「隊長!」

ラウラ

「…!?」

 

そしてレーザーが飛んできた方向から何かが急速に向かってきた。

 

クラリッサ

「ご無事ですか隊長!」

ラウラ

「…クラリッサ!?」

 

それはラウラが率いるシュヴァルツェア・ハーゼの副隊長、クラリッサ・ハルフォーフだった。更に、

 

クラリッサ

「各員死力を尽くせ!我々が盾となっても、隊長達を死守するのだ!!」

隊員達

「「「おお!!」」」

 

彼女だけでなく他の隊員達もいた。どうやら先ほどの攻撃は彼女達によるものであった様だ。皆ISを纏い、銃を乱射しながら一夏やラウラ達を守る様に転換する。

 

シャル

「た、隊長って…もしかしてラウラの部隊の人達!?」

ラウラ

「お前達まで!何故ここにいる!?」

クラリッサ

「隊長のご連絡を聞き、少しでもお力になりたいと急ぎ駆けつけたのです!ここは我々が食い止めます!」

鈴

「無茶よ!アイツらは並のIS以上よ!?」

隊員1

「大丈夫です!隊長からお送り頂いたデータで奴らの戦術は把握しています!」

隊員2

「私達でも戦えます!」

隊員3

「隊長や教官は早くあの塔へ!」

千冬

「馬鹿を言うな!お前達だけで歯が立つ相手ではない!」

 

~~~~~

すると今度は千冬の暮桜にも通信が入った。

 

?

「そう決めつけるのは早計ではないかしら千冬?」

?

「その通りサッ!」

 

千冬

「…!!」

 

ズガガガガガガッ!

 

アンジェロ

「「「!!」」」

 

ドガァァァァァンッ!

 

すると今度は何機かのアンジェロが同時に破壊された。

 

クロエ

「い、今の攻撃は!?」

 

破壊したのは、

 

アリーシャ

「久しぶりサね千冬!ここは私達に任せるのサ!」

レミリア

「だから千冬、貴女は自らの役目を果たしなさい!」

 

専用機らしいISを纏う長く赤髪の眼帯をかけた女性と長い銀髪の女性。それは現イタリア代表であり、第二回モンドグロッソ優勝者であるアリーシャ・ジョセフターフ。そして前オランダ代表であり、剣の部で千冬と互角に戦ったレミリア・ローランディフィルネイだった。

 

千冬

「…アリーシャ!…レミリア!」

箒

「! 剣聖…レミリア・ローランディフィルネイ…!」

簪

「前モンドグロッソ優勝者のアリーシャさんまで!」

刀奈

「……そうか、ラウラちゃんの部下の子達の行動はおふたりの後押しね。おふたりの影響力も大きいから」

レミリア

「そうよ現ロシア代表殿。千冬、貴女なら絶対こんな無茶すると思ったわ」

アリーシャ

「お前とのちゃんとした決着をつけるまで死んでもらっちゃ困るのサ千冬!」

千冬

「ふたり共…」

 

ズドドドドドドッ!

ズガガガガガガガ!

 

すると今度は別の方向から敵に向かって飛んでくる攻撃があった。

 

クロエ

「ま、また新たな砲撃!?」

 

そちらの方から一夏達の所に向かってきたのは、

 

ベルベット

「ラウラ!私達が道を開けよう!!」

ラウラ

「ベルベット!?」

 

ヴィシュヌ

「刀奈!貴女達に全てを託します!!」

刀奈

「ヴィシュヌ!貴女…」

 

ロランツィーネ

「箒!君達で未来を掴め!!」

箒

「ロラン!?」

 

それはベルベット・ヘル、ヴィシュヌ・イサ・ギャラクシー、そしてレミリアの妹のロランツィーネだった。

 

刀奈

「貴女達までどうしてここに!学園に残ってた筈じゃ!」

ヴィシュヌ

「ある方々に運んでいただいたんです!」

簪

「ある方々…?」

 

ズドドドドドドドドドドッ!!

ドガガガガガガガガガガンッ!!

 

すると更に一夏達を守る様に敵への波状攻撃があった。そしてその攻撃に一夏達は見覚えがあったのだった。

 

シャル

「い、今の攻撃って…まさか!」

 

 

…ドゥンッ!!

 

 

すると彼らの横を高速で飛翔する何か、いやISがあった。それは、

 

箒

「……シルバリオ・ゴスペル!?」

一夏

「ナターシャさんか!?」

 

シルバリオ・ゴスペルとその操縦者であるナターシャ・ファイルス。先ほどの攻撃は彼女のゴスペルが撃った銀の鐘だった。そして別の所から現アメリカ代表であるイーリス・コーリングも飛んできた。

 

ナターシャ

「間に合いました!」

イーリス

「千冬!大丈夫かい!」

千冬

「イーリスにナターシャ!お前達まで!」

イーリス

「上層部に問い詰めたのさ!そしたらお前達だけで戦いに行ったっていうじゃねぇか!ズルいぜそんなのよ!」

ナターシャ

「学園の山田先生から私達の所に直接ご連絡があったのです!助けになってあげてほしいと!」

イーリス

「とりあえず学園に行ったらば協力したいと言ったお嬢ちゃん方を連れて全速力でこっちに来た訳さ!」

千冬

「…真耶の奴…」

イーリス

「そう怖い顔すんなって!坊ややお嬢ちゃんだけ戦わせるのは大人の面目がたたないんでな!」

千冬

「しかしお前達は命令が…!」

ベルベット

「軍に許可は取ってあります!」

ロラン

「それに…例え失敗したとしても、自分達の保身と世界と子供達の未来というステージは天秤にかけられません!」

ヴィシュヌ

「大切なものを守りたいのは私達も同じなのです!」

ナターシャ

「私は何よりも飛ぶ事が好きだったこの子の翼を一度奪われた苦しみは、相手が何だろうと許しはしません!この子も改良してあります。ひけはとりません!」

イーリス

「行ってくれ千冬!君達!」

 

彼女達の想いを存分に受け取った千冬は、

 

千冬

「………わかった」

一夏

「千冬姉…」

千冬

「彼女らの意志を無駄にするな!こうしている間にも火影と海之が下で戦っているのだ!行くぞ一夏!お前達!」

箒達

「「「はい!」」

一夏

「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

 

ドドドドドドンッ!!

 

 

一夏や千冬達はその場を仲間達に任せ、塔へとトップスピードで突っ込むのだった。

 

火影

「……はは、良いねぇ盛り上がって来たぜ!」

海之

「楽しんでいる場合か。……だが悪くない気分だ」

 

ふたりもまたこの状況に妙な高揚感を持った。

 

 

…………

 

その頃、それを魔塔の最下層で見ていたオーガスは、

 

オーガス

「フン、こざかしい人間どもめ。……まぁいい。奴らの役割はダンテとバージルのエネルギーを僅かでも削りとる事だけだからな。……お友達とやらはどうやら入り込んだ様だ。まぁそちらも既に手は打ってある。我らは我らで始めようではないか。なぁダンテ、バージル。…クククク」

 

 

…………

 

火影

「……っし。こんだけ潰せば十分だろ。あとは上の連中に任せて俺達も」

 

そして火影と海之も塔へと向かおうとした。……その時、

 

 

ヴゥーーン!

 

 

火影・海之

「「!!」」

 

突然、火影と海之の回りを黒い光が覆った。

 

火影

「ちぃっ!」

海之

「しま」

 

……シュンッシュンッ

 

そしてふたりは黒い光と共に……その場から消えた。




※次回は来月3日(土)の予定です。

久々に火影と海之の戦いでした。bgmは「ultraviolet」です。第一作の曲ですが自分は一番好きです。

次回より暫し一夏組編です。
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