IS×DMC~赤と青の双子の物語~   作:storyblade

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火影(ダンテ)とオーガス(アルゴサクス)、海之(バージル)とルーヴァ(ユリゼン)。次元を超えた者達の戦いが始まった。

火影と海之はこの世界で自分達が得たもののために戦うと改めて宣言するがオーガスとルーヴァは嘗ての自分達を大きく超える力を得、魔力が使えない火影と海之を圧し始める。果たして勝負の行方は…?


Mission208 次元を超えた者達の対決①笑い

「火焔天」

 

 

「煉獄」にて海之とルーヴァの戦いの最中、ここ「火焔天」でも火影とオーガスの戦いが続いていた。自らの魔力を利用し、どんどん力を高めるオーガス。火影以上の瞬間移動を繰り返し、魔剣エヴァで斬りかかるという戦術を繰り返してくる。

 

シュンッ!キィィンッ!!シュンッ!キィィンッ!!

 

火影

「ちっ!」

 

決定的な攻撃は喰らっていないものの先の戦いもあって多少の疲れが見える火影に対し、倍以上の年齢なのにオーガスは全く疲れを見せない。

 

オーガス

「どうした?先よりも動きが鈍くなっているぞ」ギュオォォォォォォ!!

火影

「!」ドゥルルルルルルンッ!!

 

オーガスの周囲に虹色の光が見える。それを見て火影は危機を感じ、キャバリエーレで急速離脱する。

 

 

…シュバァァァァァ!!ズドドドドドドドドド!!

 

 

オーガスに集まっていた光が発散され、それが無数の雨としてフィールド全体に降りかかる。その縫い目縫い目を避ける火影。

 

火影

「これも前ん時以上か!」

オーガス

「逃げろ逃げろ!串刺しになりたくなければなぁ!」

火影

「…逃げる?冗談言ってんじゃねぇよ」ピピピッ!

 

瞬時のキャバリエーレがRモードになり、更にスピードが上がったそれで火影はオーガスに突っ込む。

 

オーガス

「正面から来るか…だが無駄だ」ズドォォォォンッ!!

 

オーガスの拳から魔力の光弾が飛ぶ。

 

火影

「どうかねそれは!」ジャキッ!ズドォォォォッ!!

 

火影は乗っているキャバリエーレから手を離し、その手に装備したカリーナを光弾に向け、撃った。

 

 

ズドォォォォォォォォォンッ!!

 

 

エネルギー同士がぶつかり、凄まじい爆発が起こる。すると、

 

ドゥルルルルルルン!!

 

爆煙の中からキャバリエーレが突っ込んできた。

 

オーガス

「無駄な事を」

 

オーガスはこれも魔力で高めた動体視力で避けるが…キャバリエーレを見て気付いた。操縦席に乗っている筈のダンテがいない。

 

オーガス

「…?ダンテがいない」

火影

「ここだ」

オーガス

「!」

 

ゴォォォォォ!

 

火影は先の爆煙の中でエアトリックで離脱し、オーガスの真上についていた。

 

火影

「流石のてめぇも油断した様だな!」

 

火影は自らのバルログを真上から打ち込むクルーザーダイブを叩き込む。

 

オーガス

「油断?…違う。これは余裕というものだ」

 

ドゴォォォォォン!!ババババババババ!!

 

火影

「!」

 

全力でやった火影の攻撃は結界で弾かれた。これも先ほどより更に上がっていた。

 

火影

「くっ!…!!」シュンッ!!

 

嫌な予感がした火影は再び急速にそこから離脱。その瞬間、

 

 

…ズバァァッ!!

 

 

アルダ・スパーダの翼が一層赤く輝いたと同時に、横薙ぎにそれが振るわれた。

 

火影

「…ひゅ~危ねぇ。そういやあったなそんなのも」

オーガス

「よしよし良いぞ、よくぞ避けた」

火影

「そっちが俺の戦い方知ってんのと同じで俺もてめぇの戦い方は知ってっからな。つっても威力は桁違いに上がっているじゃねぇか。魔界に行って修行でもしたのか?」

オーガス

「ククク…そうしたい所だったが、ただの人間として生まれ直した我には魔界で生きる事はできないのでな。…一言で言えば、これも奇跡の恩恵、とでも言っておこうか」

火影

「…奇跡ねぇ…」

 

火影は何か思う事がある様だ。

 

オーガス

「しかし魔力も持たずにこのアルダ・スパーダを前に良くここまでもつものだ。…どれ、そんな貴様にひとつ良い事を教えてやろう」

火影

「…あ?降参の相談か?」

オーガス

「ククク、その減らず口をこれから聞く事を聞いてもできるかな?…貴様達のお友達の中に何人か国家代表、もしくはその候補の者達がいる筈だ。そしてこの戦いの結果がそ奴らの未来に関わっている」

火影

「!」

オーガス

「猶予はあのファイルが流れる6時間前。もって数時間程しか時が無い事も」

火影

「…どっかの国にハッキングしたのか。…だったら何なんだ?」

 

するとオーガスは衝撃の真実を話した。

 

オーガス

「ふはははは!貴様らは最後のファイルがこれまでと同じ時刻に流れると思い込んでいる様だが…実際はもう何時もない。人間共が知ればどの様な顔を浮かべるか、見れないのが残念だ」

火影

「…!!」

オーガス

「しかし安心するがいい。大切なお客人のために1時間だけ作ってやった。つまりその間に我を倒せば、大切なお友達は救われるぞ?優しいだろう?感謝するがいい。クククク…」

火影

「……」

 

オーガスの言葉に火影は黙る。バイザーのために表情は伺えないがオーガスはきっと驚いているのだと思い、尋ねる。

 

オーガス

「どうした?驚きのあまり言葉が出んか?」

火影

「…そうだな。全く無えっちゃあ嘘だが…どっちかっつったら嬉しいかね」

オーガス

「…ほう?その心を聞こうか」

 

ジャキッ!!

 

火影は再びアグニとルドラを構えながら、

 

火影

「理由は3つ。ひとつは1時間もあるって事だ。そして…」

 

火影の表情は何時もの余裕に満ちた顔をしていた。

 

火影

「今なら学校の授業に間に合うからな。何しろ一ヶ月も休んでたんだ。せっかく転生の特典で賢くなったんだし、この碁に及んで留年なんてゴメンだぜ」

 

更に、

 

火影

「そして改めててめぇの面と口を長々と見て聞く必要も無くなったって事だ。要件が済んだならもう黙ってんだな!(No Talking!)

オーガス

「……」

 

今度はオーガスが黙る。

 

アグニ

「全くあの時と同じく口が減らん奴だ。…だが悪くはない」

ルドラ

「減らず口が好きな奴だ全く。…だが妙に嫌いではない」

火影

「おめぇらだけには言われたくねぇ」

 

オーガスの前で三人?が会話している。すると、

 

…ドォンッ!!

 

火影の所に光弾が飛んできた。火影はそれを避ける。

 

火影

「おうおう怒ってらっしゃるねぇ。血管キレねぇ様気をつけな爺さんよ」

 

何も言わず攻撃してきたオーガスにそう言い放つ火影。

 

オーガス

「……この世に生まれ直して50年。最も絶望したのも喜びを得たのも記憶を取り戻した時だった…」

 

ドンッ!!

 

そう言うオーガス纏うアルダ・スパーダから更に覇気が飛ぶ。

 

オーガス

「だが……今ほど怒りを持った事は無い。望み通り、直ぐに終わらせてやろう。貴様の死をもってな!……ダンテ!!」

火影

「…へっ!」

 

 

…………

 

「煉獄」

 

 

海之

「おおおおお!!」

ルーヴァ

「ムンッ!!」

 

 

ドゴォォォォッ!!ドゴォォォォッ!!ガガガガガガ!!

 

 

海之とルーヴァの真横に繰り出された流星脚がぶつかる。そして激しい衝撃が起こる。

 

……グググッ

 

しかしこれもまた、僅かに海之の方が圧されてたのであった。

 

海之

「…ちぃっ」ヴゥンッ!

 

もう片方の脚で月輪脚を繰り出し、その場を脱しようとする海之。しかし、

 

ルーヴァ

「遅すぎる」

海之

「何!」ドガァァンッ!「!」

 

ルーヴァはぶつかった脚を着地点とし、そこからジャンプの姿勢で繰り出されるフラッシュを繰り出した。その衝撃波が海之にダメージを与える。

 

海之

「くっ…」

ルーヴァ

「何故刀を出さん?貴様のそれはもうおしまいか?」

 

ルーヴァの言う通り、先ほどから海之は主戦力でないベオウルフによる戦いを続けていた。海之の瑠璃月はルーヴァとの激しい戦いの中で既に大きな傷を受けていたのである。通常のIS用の刀以上の業物とはいえ、所詮はIS用の刀。ISの破壊力を大きく超えるルーヴァの激しい攻撃を受け続け、負担が重なっていたのである。

 

ズドズドズドズドンッ!!

 

その時ルーヴァの放つ魔力に操られているらしいナイトメアVは海之に向かって雷弾を放つ。それを躱す海之。

 

海之

「ちぃ…!あの程度の魔力にあてられただけでなく主の顔も忘れるとは」

 

基本性能は海之のSin・ウェルギエルが勝っているが決して油断できない相手だった。そもそもナイトメアは魔帝が人界の侵攻の為に作った無限とも言える力を持つ生物兵器であり、その戦闘力は嘗てのダンテやバージルも苦戦したほどであった。その上このナイトメアVはバージルの影()が操っていた全ての力を集結したもの。その戦闘力は今まで以上である。

 

ヴゥンッ!!

 

ナイトメアの短距離瞬間移動、イリーガルムーヴで海之の後ろに立つナイトメアはその星球状の拳を振りかざす。

 

ガシィッ!ガシィッ!

 

ネロの光纏うベオウルフでそれを受け止める海之。

 

海之

「…邪魔をするな!!」ドゴォォォォッ!!

 

ナイトメアに蹴りを喰らわし、その場を脱する海之。しかしその後ろから、

 

ルーヴァ

「おおおおお!!」

 

刀を持って急接近するルーヴァ。ルーヴァに力も加わったその凄まじい威力はベオウルフで直接受け止めるのは危険だった。海之は瑠璃月を出して迎え撃つ。

 

ガキィィンッ!!キィィンッ!!……ビキキキキッ!!

 

海之

「くっ!」

 

その時、海之の持つ瑠璃月が切り結びとは別の音を上げた。

 

ルーヴァ

「はあああああああ!!」

 

 

ガキィィィィンッ!!……バキィィィィィィィンッ!!

 

 

そしてルーヴァの渾身の一閃を受けた瑠璃月がその力に耐えられず、とうとう折れてしまった。

 

海之

「くっ!」

ルーヴァ

「砕け散れぇぇ!!」

 

ドガァァァァァァン!!

 

海之

「ぐあああああ!!」

 

ルーヴァの繰り出した次元斬が海之に襲い掛かった。その衝撃で吹き飛ぶ海之。

 

ルーヴァ

「俺の力にひれ伏すがいい!バージル!!」

 

ズドドドドドドド!!

 

ルーヴァが展開した黒き幻影剣と、

 

ナイトメアV

「……」ギュン!!

 

ナイトメアの目からレーザーが飛び、

 

 

ドガアァァァァァァン!!

 

 

その全てが吹き飛ばされた海之に襲いかかった…。

 

 

…………

 

その少し前、オーガスと戦う火影は、

 

ガキィィィンッ!!キィィンッ!!

 

火影

「ほんと疲れねぇ爺さんだな!」

オーガス

「…そう言えば貴様の剣はどうした?始めから出していない様だが」

火影

「生憎期限なしの休暇中でね。もうすぐ帰ってくるんじゃねぇかな?」

 

笑いながらそう言う火影に対し、

 

オーガス

「……スパーダといい貴様といい、全く貴様ら一族はいちいち勘に触る者共だ!!」

火影

「そうかよ!」

 

ガキィィィィンッ!!

 

互いに離れる火影とオーガス。

 

 

ズドドドドドドドドド!!

 

 

すると今度はオーガスの、正確にはアルダ・スパーダの拳から赤い光を放つ無数の針の様な光弾が飛んできた。

 

火影

「…!!」ジャキッ!ズドドドドドドドド……

 

火影はエボニー&アイボリーに持ち替え、それらを撃ち落とし続ける。

……すると、

 

 

ビュンッ!ビュンッ!

 

 

その隙を狙うかの様に、今度は同じく赤いカッターのような光刃が高速で襲い掛かってきた。

 

ドガンッ!ドガガンッ!

 

そしてそれは火影の持つエボニーとアイボリーに直撃し、粉々に破壊されてしまった。

 

火影

「!!」

オーガス

「死ねぇぇ!!」

 

ドガァァァァンッ!!

 

火影

「ぐぅぅぅあっ!!」

 

ドォォォォン!!

 

思わぬ攻撃に一瞬気を途切れた火影の隙を突き、オーガスの魔剣エヴァによる高速突きが襲い掛かってきた。それの直撃を喰らう火影もまた吹き飛び、地面に倒れ込む。

 

オーガス

「粉々になるがいい!ダンテェェェ!!」

 

ズドドドドドドド!!

ズドズドズドズドン!!

 

オーガスが繰り出す光の雨、そして光弾が一斉に火影に向かう。そして、

 

 

ドガアァァァァァァン!!

 

 

凄まじい爆発が火影を中心に巻き起こった…。その攻撃は確実に火影に命中した筈だとオーガスは確信した。

 

オーガス

「……」

 

やがて爆発による煙が消えるとそこには、

 

火影

「……」

 

目に見える傷は塞がったのか無いものの倒れ込む火影がいた。

 

オーガス

「本当に恐るべき再生能力だな…。だが、ククク…貴様のそれが如何に強固な鎧とはいえ、今の一撃はさぞ堪えただろう」

火影

「……」

 

火影は何も言葉を発しない。

 

オーガス

「どうした。先ほど迄の口はもう終わりか?それとも気でも失ったか?……では、これで終わりにしてやろう」ジャキッ!!

 

そしてオーガスは魔剣エヴァを火影に向けた。

 

オーガス

「母の名を持つ父の剣であれば安心して死ねるだろう?……クククク、クハハハハハ!遂に、遂にこの時が訪れた!スパーダに封印され、貴様に倒され、成し遂げられなかった我らの大願が遂に果たされる時が来たのだ。バージルも既にあの世に行っているだろう。ダンテ!貴様の死を持って我らの復讐は成される!新たな時代の幕開けだ!!」

 

オーガスは手に持つ魔剣エヴァに力を籠め、倒れたままの火影にその刃を立てようとした。

………だがその時、

 

火影

「……………ふ」

 

倒れた火影から聞こえた様な小さな笑み。

 

オーガス

「…む?」

 

それにオーガスは目を細めた。

 

 

…………

 

ルーヴァ

「……む」

海之

「……」

 

ルーヴァの目の先にはベオウルフを地面に打ち付けた海之がいた。どうやらヘルオンアースでいくらかを相殺した様だった。

 

ルーヴァ

「今の一瞬で武器を変えて致命傷を防いだか…。抜け目の無い奴だ」

海之

「ハァ…ハァ…」

 

常に燃えている煉獄の炎の中で海之は立ち上がるがその様子は一見苦しそうに見える。

 

ルーヴァ

「傷は深い様だな。直ぐに塞がるといえ、そのザマであとどれ程の事が出来る」

 

ルーヴァの黒き刀が向けられ、その横にはナイトメアがいる。対して海之は炎の中で何も言わず動かない。

 

海之

「……」

ルーヴァ

「最早口も動かぬか…。せめてもの情けだ。苦しまず一瞬で終わりにしてやろう…バージル!」ギュオォォォォォッ!

 

ルーヴァの刀に魔力が集まっていく。……すると、

 

海之

「………ふふふ」

ルーヴァ

「……?」

 

海之の口からも小さい笑い声の様な声が聞こえ、ルーヴァは不審に思った。

……そして、

 

 

火影・海之

「「ふはははははは!ふはははははははは!」」

 

 

火影と海之は同時に笑った。本当に楽しそうに笑った。

 

 

…………

 

火影の異変に違和感を感じたオーガスは思わず距離を離した。

 

オーガス

「…何がおかしい?死ぬならばせめて笑いながら、という訳か?」

 

オーガスが倒れたまま笑う火影にそう言うと火影はゆっくり起き上がり、

 

火影

コキコキッ「ククク…いや悪いな。急に騒がしくしちまって。……ちょいとわかった事があってな」

オーガス

「…わかった事だと?」

 

すると火影ははっきりと断言した。そしてこの時、海之も同じ事を言っていたのであった。

 

 

火影・海之

「「ああ…。所詮、今のてめぇ(貴様)には……これ位が限界さ(だ)」」

 

 

…………

 

ルーヴァ

「…何だと?」

海之

「言葉の通りの意味だ。貴様には…所詮そこまでの力しか無いという事だ」

 

そう言うと海之は立ち上がり、答えた。そして火影もまた、

 

 

海之・火影

「「今から教えてやる。俺の…本当の力をな」」

 

 

…………

 

オーガス

「…本当の力、だと…!?」

火影・海之

「「ああ。…テメェ(貴様)が侮辱して馬鹿にした、永遠にわからねぇ力さ(だ)…」

 

別々の場所で戦っているにも関わらず、ふたりの言葉はきれいに揃っていた。まるで直ぐ側で戦っているように。

 

 

火影

「テメェっていう最高の御馳走に出会ってさっきからずっとアリギエルが喜んでいるぜ!」

海之

「先ほどの貴様の言葉…そのまま返そう。どちらが正しいか思い知らせてやる。貴様にな!」

 

 

この時ふたりのインターフェースには…あの文字が浮かんでいた。

 

 

 

 

「「アクマガエリ」ガシヨウデキマス。ドウシマスカ?」

 

 

 

 

そして火影と海之は…心の中である事を思っていた。

 

 

火影・海之

((悪いけど(すまないが)…俺は使う。…許してくれよ。………アルティス父さん))




※次回は17(日)の予定です。
目標は年内に作品を完成させられたらと思っていますが…現在の自分の仕事次第と言った感じです。
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