IS×DMC~赤と青の双子の物語~   作:storyblade

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火影と海之の元に駆け付けた一夏達。
一夏達はふたりからアインヘリアル計画の、そしてムンドゥスの真の目的を聞かされると自分達もこの世界に生きる者としてふたりと共に戦うと誓い、ムンドゥスに挑む。そんな彼らにムンドゥスは容赦ない攻撃を繰り出すがあらかじめ戦い方を教えて貰っていた一夏達は手こずりつつも冷静に対処し、全力で迎え撃つ。その甲斐あって全員が大きなダメージを受ける事無く、逆に火影と海之の一閃がムンドゥスを傷つける事も出来るなど、戦況は一見数で圧した形となっていた。……しかし。


Mission218 ラストバトル③魔帝の力

指先から自らの輝く身体と同じ10本の光る糸を出し、ムンドゥスは宣言した。

 

火影

「ちっ…!」

一夏

「なんだあの光の糸は!?」

ムンドゥス

「今から見せてやろう。この世界によって得た余の…新たな魔帝に相応しい力をな」

刀奈

「!…どういう意味!?」

ムンドゥス

「言葉の通りだ。魔の力が弱いこの世界で余が復活できたのはこの世界の人間、つまり貴様らのおかげよ…。ひとつはアインヘリアル計画によって生まれた禁断の果実。そしてもうひとつは…貴様らが生み出したるIS(インフィニット・ストラトス)SE(シールドエネルギー)…」

ラウラ

「何だと!?」

セシリア

「…まさか、篠ノ之博士が話されていた「SE集中装置」!」

ムンドゥス

「そうだ。そしてこのアルダスパーダのコアであり、余の魂の器となった「コア」。それによって余は復活のみでなく新たな力を得られた。感謝するぞ貴様ら、そしてあの女(篠ノ之束)にな。あとはダンテとバージルを完全に滅ぼし、魔界への帰還を果たすだけだ。フハハハハハ!」

「貴様!沢山の人のみでなく姉さんのISまで!」

クロエ

「ISは束様の夢!それを貴方の邪な目的のために利用するなど…私達が許しません!」

火影

「そして言った筈だ。テメェにくれてやるもんなんて何ひとつねぇってな!」

ムンドゥス

「良かろう…来るがいい。この世界の人間共よ!」

 

ギュギュギュギュギュンッ!!

 

ムンドゥスは手を一斉に向け、光を繰り出してきた。

 

刀奈

「! 避けて皆!」

 

全員が自分達に繰り出されてきた光から横に避けたり距離を取ったりして離れるが、

 

ビュビュビュビュンッ!!

 

その光は更に伸び、遠ざかっていた者達に向かって襲い掛かる。皆は更に距離を取るがどこまでも光は伸びて追いかける。そしてその光が触れる者達のシールドを削る。

 

ズガンッ!!

 

セシリア

「きゃあ!!」

シャル

「セシリア!」ズガンッ!「うわああ!」

「シャル!この距離まで届くなんて!」

「離れても意味ないわ!ジグザグに動いて躱した方がまだいい!」

一夏

「くっそぉ!どこまでもしつこ…ラウラクロエ危ねぇ!」

ラウラ・クロエ

「「!!」」

 

クロエとラウラの背後から剣が伸びてぶつかりそうになる。

 

ガキンッ!ガキンッ!

 

クロエ

「! 兄さん!」

ラウラ

「すまない!」

海之

「気を付けろ!奴のあの光の力は強大だ!」

火影

「距離なんて関係ねぇ!その気になりゃ世界の果てまで届きやがるぞ!」

「太陽光線じゃあるまいし冗談じゃないわよ全く!」

 

するとセシリアが気付く。

 

セシリア

「…ですが見た所相手のあの光は10本。こちらは11人。ひとり一本ずつ対抗すれば…!」

シャル

「そうか!ひとりだけ攻撃の手が空く筈!」

「ならば私達で剣を防ぐ!火影、海之!お前達がその間に攻撃をしかけろ!」

火影

「だが…!」

一夏

「火影海之!お前らしかいねぇんだあいつを倒せるのは!俺達の役割をお前らの道を開ける事だ!」

 

一夏に言葉に全員が頷く。

 

海之

「……わかった。頼む」

刀奈

「任せなさい!行くわよ皆!」

 

一夏達は火影と海之の道を開くため、あえて前に出る。その彼らにムンドゥスが指先を向ける。飛んできた光は9本。その光を箒達が必死に払う。

 

キィンッ!キン!!

 

「くっ!こんなに細いのになんて衝撃!」

ラウラ

「まるで鋼の糸の様だ!」

「でも…負ける訳にはいかない!」

 

ガキィィンッ!!

 

一夏

「くっ!ふたり共!今だ!」

 

そして9本目を一夏のイージスが受け止め、火影と海之は突撃する。

 

ムンドゥス

「ふっふっふ…それで道を開けたつもりか」ギュンッ!!

 

すると残った一本の光が火影に向けられるが、

 

キィィィィンッ!!

 

それを海之が止める。

 

海之

「火影!」

火影

「おお!!」

 

最後の一本を海之が受け止めた。これでムンドゥスは無防備になっている筈……だった。

 

 

 

ドドドドドドドドドドスッ!!!

 

 

火影

「ぐあああ!」

海之

「何!」ドドドドドスッ!!「ぐあっ!!」

一夏達

「「「!!」」」

 

突然、ムンドゥスの全身から光の筋が出現した。今までの様な指先だけでなく、顔面や胴体、足等いたる所から指先から出ている光と同じものが飛び出し、それが斬りかかろうとした火影と海之の全身をめった刺しにした。そしてそのまま貼り付けの様にしている。

 

海之

「ぐっ…何…だと!」

ムンドゥス

「…馬鹿め。余の光が貴様らに見せたものだけだと思っているのか」

 

 

強欲なる剣(アモン)

ムンドゥスの身体から延びる光の剣。

凄まじい斬撃と貫通力を持ち、その威力は防御力が上がったSin・アリギエルの装甲を貫通する程である。最も脅威なのはその無限大ともいえる射程と光り輝く全身のどこからでも強欲に、かつ無限に出す事ができる。

 

 

火影

「ぐっ…どっからでも出せるとは…このスライム野郎が…ぐう!!」

「ふたり共!!」

シャル

「今助けるから!」

 

腕や足を貫かれて動けない火影と海之に更に痛みが襲い掛かる。一夏達はふたりを助けようとするが、

 

 

ズドドドドドドドドドドドドドド!!

 

 

するとムンドゥスは無数の小さい光の槍を展開し、それを一夏達に向けて撃った。

 

ムンドゥス

「喚くなハエめが」

セシリア

「な、なんて数の光の槍ですの!」

一夏

「なら全部撃ち落とすまでだ!吹雪!」

「山嵐!」

クロエ

「カリギュラ!」

 

ドドドドドドドドドドドド!!

 

飛んでくる光槍を撃ち落とそうと一夏達は一斉に撃つ。

 

火影

「!お前ら気を付けろ!そいつは!」

 

 

……ギュギュギュギュギュン!!

 

 

すると驚く事があった。光の槍の一本一本が一夏達が撃った攻撃を全て避け、軌道を変えて再び襲い掛かってきたのだ。それはまるで目と意志を持っているかの様な動きだった。

 

セシリア

「なっ!全て当たらなかった!?」

クロエ

「…いえ違います!槍が避けたのです!まるで目がある様に!」

ラウラ

「もう一回だ!」

 

再び撃墜しようとするが…それも全てギリギリで当たらず、次々と一夏達に迫ってくる。

 

 

嫉妬の槍(レヴィアタン)

ムンドゥスが放つ光輝く槍。

嫉妬の名の如くどこまでも追跡し続け、射撃などで撃ち落とそうとしてもそれ自体がまるで意志を持っているかの様に迎撃を全て避けて相手に確実に命中する。手に持つ武器で直接切り払ったり盾で受け止める等身体のどこかに触れれば躱す事は可能。

 

 

海之

「無駄だ!当たる迄追跡し続けて来るぞ!」

「冗談じゃなく本当に目があるって訳!?」

刀奈

「全員構えて!来るわよ!」

 

刀奈の指示で皆が一斉に向かってくるとてつもない数の槍に対抗する。

 

キキキキキキキキキ……!!

 

火影

「あいつら…!」ズガガガ!!「ぐっ!」

ムンドゥス

「大人しく見ているがいい。大事なお友達とやらが串刺しになる様をな…」

 

ムンドゥスの言葉の通り、あまりにも数が多い槍に一夏達は苦戦する。

 

一夏

「くそ!これじゃジリ貧になっちまう!」

刀奈

「攻撃に優れた人は攻撃に回って!簪ちゃん!シャルロットちゃん!防御に優れた私達で皆を守るわよ!」

シャル

「了解です!カーテン最大!」

「絶対に守ってみせるよ!」

 

アクアナノマシン、アンバーカーテン、ケルベロス其々の防御方法で飛んでくる槍を躱しつつ、

 

一夏

「喰らえムンドゥス!氷雪!!」

「当たれ!穿千!」

「さっさと火影と海之を離しなさいよ馬鹿!」

 

箒達は火影と海之を縛り付けているムンドゥスに反撃の狼煙を上げる。

 

ムンドゥス

「…無駄なあがきを」

 

 

ギュオォォォォォォォォ!!

 

 

…が、それは全て届かなかった。ムンドゥスが生み出した亜空間の口の様な穴に吸い込まれる様に攻撃の全てが飲み込まれていく…。

 

一夏

「なっ!!」

セシリア

「私達の攻撃が…あの妙な穴に飲みこまれた!?」

火影

「! お前達ら逃げろ!」

「え!?」ドガァァァンッ!「うわあああ!」

クロエ

「箒さん!?」ドォォォンッ!「きゃあああ!」

 

その時箒達に別の方向から攻撃が飛んできた。その攻撃は…先程飲み込まれた箒達の攻撃だった。

 

刀奈

「皆!」

 

ズドドドドド!ドガァァァァァンッ!

 

刀奈・シャル・簪

「「「きゃああああああ!」」」

 

更に刀奈達に上空から鈴やセシリアが撃ったガーベラやビットの雨が降り注いだ。

 

 

暴食の口(ベルゼブブ)

ムンドゥスが開く次元の穴。

あらゆる攻撃を飲み込み、更に飲み込んだ攻撃を別の場所に出現させた穴から射出でき、ビットの様に全包囲攻撃及び複数の目標も攻撃できる。先の戦いで火影が放ったメテオがムンドゥスでなく火影の背後に当たったのもこの効果によるもの。生き物を飲み込むことは出来ない。

 

 

一夏

「刀奈さん!シャル!簪!」

「あの光といい槍といい今のブラックホールみたいな穴といい、何なのアイツ!?デタラメにも程があるわよ!」

ムンドゥス

「ふっふっふ…。これがISを知った事で得られた余の単一特殊能力(ワンオフアビリティー)、その名を…「大罪」」

クロエ

「! 貴方の単一特殊能力!?」

ムンドゥス

「答えが分かって満足しただろう。安心して死ぬがいい」ズドドドドドドドドッ!!

一夏

「皆!刀奈さん達を守れ!」

 

一夏達は負傷した刀奈達を守るだけで手一杯といった様子で火影と海之を助ける事ができずにいた。

 

火影

「皆!」

海之

「ちっ…!」

ムンドゥス

「安心しろ、どうせすぐに後を追わせてやる」ヴゥンッ!

 

ムンドゥスの身体から出現した新たな光が、

 

ムンドゥス

「その前にまずは貴様らからだ。……死ね、ダンテ、バージル!」ギュンッ!!

一夏

「!!」

シャル

「火影!!」

ラウラ

「海之!!」

 

ふたりの心臓を貫こうと狙いを定め、伸びた……とその時、

 

 

ズバババババババッ!!

 

 

火影・海之・一夏達

「「「!!!」」」

 

突然、火影や海之に向かっていた光と縛っている光が何かに断ち切られ、火影と海之が解放される。更にそれをした何かはそのままムンドゥスに向かうがその前にムンドゥスは周りの宇宙に溶け込み、別の場所に瞬間移動した。

 

 

千冬

「ちっ…逃げたか」

 

 

それは暮桜纏う千冬だった。先程の光を斬った一閃は彼女の零落白夜である。

 

千冬

「ふたり共無事か!」

火影・海之

「「先生!」」

一夏

「千冬姉!」ガキキキキキキキンッ!「!!」

 

とその時、一夏達に攻撃していたレヴィアタンの槍も突然切り払われた。

 

 

マドカ

「…良く修理されている。あの女に頼んだのは正解だったな」

 

 

黒騎士纏うマドカだった。

 

一夏

「マドカ!すまねぇ助かったぜ!」

マドカ

「この程度で根を上げるとは情けない」

「悪かったわね!てか遅いのよ!」

「ありがとうマドカちゃん!」

マドカ

「そ、その呼び方は止めろ!それに仕方ないだろう、私はあの妙な物は持っていないのだ。SEも完全ではないがあの女にによって何とか戦えるまでに回復できた」

クロエ

「マドカさん!束様は?」

マドカ

「大丈夫だ。今はスコール達が付いている。それより…」

 

そう言いながらムンドゥスにマドカは視線を向ける。

 

ムンドゥス

「…アルゴサクスの操り人形か」

一夏

「マドカは人形なんかじゃねぇ!俺と千冬姉の妹だ!」

マドカ

「…オーガスに拾われた事は正直少し感謝しているさ。そのおかげで…私は千冬や一夏とやり直せたのだからな」

 

そして千冬もムンドゥスに相対する。

 

千冬

「事情は把握している。貴様が魔帝ムンドゥスか…」

ムンドゥス

「この世界で最も強いという女か…。貴様も死に急ぐか」

千冬

「…死ぬつもりは無い。私にはまだやらねばならぬ事が残っているのでな」ジャキッ!!

 

千冬はレッドクイーンを構えながら続けて驚く事を言った。

 

千冬

「それに…我々には火影と海之だけでなく、貴様に勝つ方法がある!」

火影・海之

「「…!!」」

「えっ…?」

 

その言葉にマドカ以外の全員が驚く。

 

一夏

「千冬姉!それは一体…!」

マドカ

「……」

ムンドゥス

「…ふっふっふ。いいぞ、そうやって死の恐怖を隠そうとすればするほどその血肉は美味たるものだ。精々強がってみせるがいい」…シュンッ!!

 

ムンドゥスの姿が再び宇宙の背景に溶け込む。

 

ラウラ

「! どこだ!?」

クロエ

「レーダーにもハイパーセンサーにも観測できません!」

「そ、それって完全に消えたって事!?」

火影

「…!散れお前ら!」

 

 

ズドドドドドドドドドドッ!!

 

 

何も無い空間から飛んでくる突然の攻撃。間一髪火影の合図で避けた一夏達だったが、

 

ズガンッ!ズガンッ!ズガガガンッ!!

 

「きゃああ!」

クロエ

「ああ!」

ラウラ

「ぐああ!」

 

再び別の方向から突然の攻撃。それは先ほどムンドゥスが放ってきた強欲なる剣(アモン)の光である。その光が何もない空間から突然現れたかのように出現し攻撃してきた。

 

シャル

「と、突然攻撃された!?姿もさっきみたいな空間も無いのに!」

千冬

「ちっ!ステルス機能か!」

火影

「ただのそれじゃない!奴のそれは姿を隠していても攻撃できる!」

「! どうやって攻撃すればいいのよそんなの!」

海之

「姿を消していても攻撃は当たる筈だ!闇雲でも撃ち、当たった場所を狙え!」

 

そして一夏達は周囲に闇雲に砲撃を仕掛ける。

 

………キンッ!

 

マドカ

「! そこだ!フェンリル!」

一夏

「粉雪!」

セシリア

「ケブーリー!」

 

ドドドドドドドンッ!!

 

マドカ達が突撃型のビットを向ける。当てて目印とするつもりである。

 

………シュンッ!

 

しかし攻撃は当たらなかった。今の今までそこから攻撃が飛んできたのにも関わらず。

 

「あ、当たらなかった!?」

 

ドドドドドドドンッ!!

 

その時直ぐに別の方向から攻撃が飛んできた。

 

刀奈

「今度は後ろから!?」

火影

「くそ!」

 

…バシュゥゥゥゥゥゥゥ!!

 

火影と衝撃鋼化を纏う箒が全力でそれを弾く。

 

「あ、危なかった!でもあんであんな方向から!」

ラウラ

「…!まさか、奴は姿を消したまま音も無く瞬間移動したのか!」

 

 

色欲の衣(アスモデウス)

 

全身を完全に隠すステルス能力。

レーダーやハイパーセンサーは勿論、魔力さえも完全に遮断して隠れる事ができる。海之の幻影剣が当たった様に実体が消える訳ではないので消えていても攻撃は当たるが、短い時間ならば隠れながら攻撃、また瞬間移動も可能。

 

 

火影

「くそむかつくぜ!こっちが能力使えねぇからって好き放題しやがって!」

マドカ

「いいかお前達!無理に倒そうとせずにアレが効き始めるまで時間を稼げ!」

海之

「…アレだと?」

一夏

「アレってなんだよマドカ!」

千冬

「話は後だ!各自背を補い合いながら奴の攻撃を防げ!撃ち落とされるな!」

 

千冬の指示で全員が互いの背を守りつつ防御に回る。ムンドゥスは姿を消しながら強欲なる剣(アモン)嫉妬の槍(レヴィアタン)を繰り出し続ける。

 

 

……ヴゥゥゥンッ!!

 

 

鈴・セシリア

「「…!?」」

 

その時互いに補い合っていた鈴とセシリアに異変があった。自分達の身体が…動かない。いや動かないどころか、

 

ドドドドドドンッ!!

 

鈴・セシリア

「「きゃああ!!」」

 

鈴が龍哮で、セシリアがスターライトで互いを攻撃し合っていた。

 

刀奈

「鈴ちゃん!?セシリアちゃん!?」

「どうした!ふたり共何をやっている!?」

「わ、私達の意志じゃない!きゃあ!!」

セシリア

「身体が勝手に動いているんです!」

一夏

「何だって!?」

 

ドガンッ!ドガガンッ!!

 

シャル・簪

「「きゃあああ!」」

 

こちらもジェラシーとケルベロスの雷弾で互いに撃ち合っていた。

 

一夏

「シャル!簪!」

千冬

「まさか…これも奴の仕業か!」

 

 

怠惰の枷(ベルフェゴール)

 

動きを封じるサイコキネシス能力。一定の範囲にいる者や物体のコントロールを奪い、支配下に置く。

 

 

マドカ

「ちっ!このままでは自滅するだけだ!なんとか奴を捕まえるしかない!」

ラウラ

「だがどうやって!早すぎて私のヴォーダン・オージェでも捉えきれない!」

「…クロエ!セラフィックソアーだ!あの時のやり方を!」

クロエ

「! はい!セラフィックソアー最大展開!!」バババババババババババババ!!

 

クロエはセラフィックソアーの羽を最大出力で展開し、辺り一面に舞わせた。

 

 

………バチッ!

 

 

火影・海之・千冬

「「「そこだ!!」」」

 

ガキィィィィィンッ!!

 

何かに触れた様な音を聞き逃さなかった火影と海之、そして千冬が全速で斬りかかり、何かにぶつかった。その衝撃で消えていたそれが姿を現す。

 

ムンドゥス

「……残念だ、もう少し見ていたかったがな」

火影

「あんま調子に乗り過ぎんじゃねぇぞ!」

海之

「貴様の遊びに付き合っている暇はないと言った筈だ」

千冬

「いつまでも貴様の思い通りになると思うな!」

 

ガキンッ!!

 

その後ろから一夏も加わる。

 

一夏

「お前だけは絶対にぶっ倒す!!」

ムンドゥス

「こざかしい者共だ」

 

 

ガキキキキキキキキキキンッ!!

 

 

そのまま暫し火影・海之・千冬・一夏とムンドゥスの剣劇に発展する。だが先ほど火影と海之に使ったような無限の光はそれほど使わない様子。その様子をムンドゥスの魔の手から解放された皆が見守る。下手に手を出すと邪魔になるかもしれないと思ったからだ。

 

「火影…海之……!」

「一夏…千冬さん…!」

セシリア

「あの四人を相手に互角なんて…。しかし何故ムンドゥスは先程みたいに剣を出さないのでしょう?」

マドカ

「簡単だ。奴の剣は全身から出せるがその代わり出せば出すほど自らの首を絞める諸刃の剣でもある」

刀奈

「…そうか。下手に出し過ぎると自分自身を傷つけるって訳ね」

 

刀奈の言う通り強欲なる剣(アモン)の特性は無限に湧き出る剣。しかし出し過ぎると互いの剣同士がぶつかり合い、かえって自分自身を傷つけるかもしれない可能性があった。

 

ラウラ

「くっ…私達は見ているしかできないのか…」

「…ところでマドカちゃん。さっき言っていた時間を稼ぐってどういう事?」

シャル

「そういえば言ってたね」

マドカ

「だからその呼び方……もういい。言葉の通りだ。あの女、束の考えが正しければそろそろ…」

クロエ

「束様…?」

 

ガキキキンッ!!

 

ムンドゥス

「…全く煩いハエ共だ。悪魔の力が封じられた今、貴様らの様な存在がどれだけ集まろうと余に触れる事も決してまかり通らぬ」

火影

「にしては随分手こずってるじゃねぇか!」

海之

「ありえない等という事はありえない。嘗て貴様が親父やこいつに敗れたようにな!」

千冬

「どけふたり共!」

一夏

「うおおおおお!」

 

両脇から挟み込む様にふたりが速攻で向かってくるが…ギリギリで躱される。

 

一夏

「くそ!惜しい!」

火影

「ほんっとすばしっこい野郎だ。鬼ごっこでも優勝できそうだぜ」

海之

「俺達の力が元に戻りさえすれば…」

千冬

「……」

ムンドゥス

「無駄だ。どれだけしようと貴様らには……?」

 

 

ジジジッ!!

 

 

その時、ある異変が起こった。ムンドゥスは再び色欲の衣(アスモデウス)を行おうとしたが……妙な異音と共に使用できなかった。

 

ムンドゥス

「…なんだ?…!」

 

キィィィンッ!!

 

火影

「よそ見は駄目よってママから教わらなかったか?」

 

キィィィンッ!!

 

海之

「こいつに母がいるのか疑問だがな」

ムンドゥス

「おのれ貴様ら…」シュンッ!ズドドドドド!!

 

瞬間移動で逃げたムンドゥスは今度は嫉妬の槍(レヴィアタン)を繰り出す。

 

…ジジジッ!

 

が、再び異変が起こった。先の異音が起こった途端槍が急に出せなくなった。その事態にムンドゥスも不審がる。

 

ムンドゥス

「…何?」

 

キィィィンッ!キィィンッ!

 

背後から一夏と火影が続けて斬りかかる。

 

一夏

「どうした!スタミナ切れか!」

火影

「或いはネタ切れか?」

ムンドゥス

「…腹ただしい者共だ…!」

 

その動きは箒達も気付いていた。

 

「……魔帝の動き、何か妙ではないか?」

シャル

「う、うん。なんというか…攻撃が鈍くなっている様な…」

クロエ

「疲労…?或いはSE切れでしょうか?」

ラウラ

「しかし奴は世界中のSEを吸収している。そんな簡単に無くなる筈は…」

マドカ

「…漸くか」

「えっ?」

 

ガキィィィンッ!キィィィンッ!!キンッ!……

 

すると今度は強欲なる剣(アモン)もどんどんと細くなり、消滅した。

 

ムンドゥス

「!…ちっ!」バッ!ドォォォォォンッ!!

 

剣劇の最中から火影達に赤い光弾を向け、その場から離脱するムンドゥス。

 

火影

「ちっ…だが何だ?急に攻め手を変えやがった」

海之

「あの妙な光も消えた…。どういう事だ?」

ムンドゥス

「…何故だ。…何故余の力が…」

 

自身に起こる妙な現象にますます不審がるムンドゥス。…すると、

 

 

「ニャハハハハハハハハハ!!」

 

 

そこに、妙な声で大笑いしながら箒達の下に近づいてくる者がいた。

 

「えっ!」

一夏

「そ、その声って!?」

 

箒や一夏は勿論、その場にいる誰もが驚いた。それは、

 

「これ以上、お前の好きにはさせないよ!!」




遂に本性を見せたムンドゥスの真の力。「大罪」というその力の前に一夏達はおろか、火影や海之さえも歯が立たない。そんな中突然起こり始めるムンドゥス自身の異常、そしてそれを見て笑う束。果たしてその笑みの真意は…?


Nextmission……「傲慢なる邪眼」


その光からは誰も逃れられない…。

※次回は18(土)の予定です。
活動報告にもあげましたが前日に投稿できずすみませんでした。次回はほんの少し短めになるかもしれません。
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