IS×DMC~赤と青の双子の物語~ 作:storyblade
随分昔のある日…とある家の書庫。
「……」
ドタドタドタガチャ!
「おい○○○○!今日は稽古の相手しろ~!」
「嫌だ。僕は本を読むのに忙しいんだ」
「え~本なんていつも読めるじゃないか~!今日はお父さんもいないんだぞ~!」
「明日にしたらいいじゃないか。それよりお母さんがさっき探してたぞ。また何かやったのか?〇〇〇」
「…えっ!そ、それを早く言ってよ!うわ~大変だ~!」
言いながら今入って来た子供は再び去って行った…。
「…はぁ。双子なのにどうしてあそこまで違うのかな」…パタン「…集中できなくなったな。ちょっと早いけど今日はここまでにしよう…」
そして少年は立ち上がり、読んでいた本を元に戻した…その時、
ドサッ!
「わっ、吃驚した。……?」
積まれていた本の一部が崩れ、その中から何やら本…というよりも巻物に近いものが転がった。
「………随分古い本。これもお父さんのか?何が書かれてるんだろう」
そして少年は巻物を開いた。
…………
ヴゥゥゥゥゥゥゥンッ!!!ゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!!
突如海之達の前に現れた次元の裂け目。続いて大地と大気が揺れる。そこから凄まじい力を感じた一行は何かの出現を予感していた。
「な、なんだ!」
「これって…まさか転移!?」
「火影?…いや、違う!」
「皆気をつけて!何か出てくるよ!」
ーーー三千の黄昏と黎明を迎えた時、十の日数それは顕現す。旧き魔を無に帰し、新たな魔を生むためにーーー
「!…今のは…」
「構えろ!」
マドカの声で一行は武器を向ける。…そしてそれは姿を現した。
「「「!!」」」
光の巨人
「…………」
それは…わかりやすく言えば光り輝く巨人。人間の様な手足があり、顔は目や鼻等は見えない。だが特徴はその巨体さでどんなに軽く見積もっても背丈は300メートルは下らないだろう。ISを纏っている一夏達も下手をすればその拳や足で簡単に潰されてしまう程の大きさである。
「で、でけぇ…!」
「な、なんなのこいつ!?大きすぎるでしょ!あの蜘蛛やグリフォンの比べ物にならないわよ!」
「これも悪魔なの海之?」
「……」
海之はただ黙ってそれを見つめる。やがて巨人の方も表情は伺えないが意志があるのか、ゆっくりと顔を一行の方に向けた…と思った途端、
「!!皆バラけて!!」
ドォォォォォォォォォンッ!!!
突然、その場に凄まじい衝撃と閃光による爆炎があがる。だがいち早く察知した束の言葉で高速で避け、なんとか巻き込まれずに済んだ。
「あ、危なかった…!」
「あんな一瞬であんな威力の炎を…」
「シャル!!」
ヴゥンッ!!
続けて繰り出されてきたのはその巨体さから来る剛腕。それがシャルロットに襲い掛かる。
「!!」
シュンッ!!
が、急遽それにいち早く反応した海之によって救助され、躱され、空を切る。だがその巨体さ故かすさまじい音を立てて風が立つ。
「あ、危なかった…。ありがとう海之!…海之?」
「……」
ーーーそれ降臨せしむれば、獄炎が大地を焦がし、灼熱の風が大気を揺るがすーーー
海之はシャルの礼に応えず、その巨人を睨んでいる。
(海之が緊張している…?)
「くっ、好きばかりやらせんぞ!」
マドカが自らの剣でそれに斬りかかる。が、
シュンッ!
「!!」
巨人の姿は煙の様に瞬時に消え去る。
「あ、あんな巨体でなんて速さ!」
「どこだ!?」
「上!」
束の声に上を見上げるマドカだが、その時既に巨大な火炎弾が襲い掛かっていた。
「マドカ!!」ガガガガガガガ!!「ぐぅぅぅっ!」
「一夏!」
刹那の瞬間で間に入った一夏が自らの盾イージスで攻撃を受け止め、こらえ、逸らす。
ガガガガガガガ……ガギィィィィィンッ!!
「ぐっ…!食らえっ!」ギュアァァァァァ!!
ヴゥゥゥゥン!バシュゥゥゥゥッ!!
受けたダメージをイージスで吸収し、そのまま拡散荷電粒子砲「吹雪」で返すが、それは巨人の手が生み出したと思われる光の壁でかき消される。
「無事かマドカ!」
「ふたり共!」
ドドドドドドンッ!!
それは続けて無数の小さい隕石を降らせる。
「むんっ!」ザシュッ!ザンッ!
「皆~でば〜ん」ドガガガガガンッ!!
それを海之の刀と束の小型ゴーレムの群れが切り落とし、撃ち落とす。
「グルアァァァァァァ!!」
だが、その横から今度は溶岩でできた様な龍が襲い掛かって来る。
「させないわよ!」
「僕達も戦えるんだから!」
ズドドドドドドドドドド!!
ドアァァァァァァァンッ!!
「グォォォォォォ……」
セルケスティスのサイドユニットのレーザーとメタトロンのガンビットから飛び出した光弾の嵐とぶつかり、相殺される。が、
ズドドドドドドドッ!!
更に光弾を飛ばし、追撃を繰り出す巨人。その凄まじい攻撃を何とか躱す一夏達。
「む、無茶苦茶やってくるわね!」
「攻撃が激しすぎるよ!」
「俺が行く。援護を頼む」
「あんなでかい奴に効くのか!?」
「どんな存在にも急所はある筈だ。戦いながら試す」
「了解だ」
「わかった~!」
物言わぬそれに海之達は挑む。光弾、隕石、溶岩の竜、凄まじい攻撃が繰り出されるがそれを一夏達が捌きながら攻撃のチャンスを伺う。向こうも巨体に似合わない位のスピードと転移で居場所を変えながらかかって来る。
(…こいつの動き…)
ーーーそれは全てを飲み込み、己が力とすーーー
海之の頭にまた一文が浮かぶが今はそんな事はどうでもいいと払い、攻撃を避ける。巨体で動きは早かろうと海之のスピードも互角以上。彼だけなら余裕で躱せる事は出来る。一夏達も黙ってやられる事は無く、これまでの戦いの経験がそれを補う。鈴やシャルロットは乗り慣れないISとはいえ、マドカや束の援護もあって未だ大きな傷は受けていない。
「今だ海之!」
そして長い攻防の末、一瞬の隙が生まれる。この瞬間ならば海之の瞬足を持って斬りかかれる筈。海之は自らの剣、そしてその腕に能力「ネロ」を用いて威力を上げる。
「
ザンッ!!
海之の力強い一閃はそれの首筋を斬った。
「……!?」
ズドドドドドドドッ!!
しかし、それは何も変化が無く引き続き攻撃を繰り出してくる。避ける海之。
「海之の剣でも効かないの!?」
「くっ!やっぱデカいからダメージが小さいのか!」
(……いや違う。斬った感覚が…)
ゴォォォォォォォォッ!!
顔から凄まじい勢いで火炎が襲い掛かる。それはISのシールドをもっても熱さを感じる。
「くっ!なんて炎だ!」
ヴゥン!!「ゴォアアアアアアア!!」ドォォォォォンッ!!
その時、小さい転移の穴から突如溶岩竜が出現し、攻撃を仕掛ける。
「!作られた龍が転移を!?」
「「!!」」
ドゴォォォォォォォォォン!!!
「鈴!シャル!」
攻撃は直撃したように見えた……が、
ズギューンッ!ドガアァァァンッ!!
「ギャアァァァ…!!」
ナイトメアV
「……」
煙の中から強力なレーサーが飛び出し、熔岩竜を貫いた。ふたりを庇う様に現れたのは海之操るナイトメアだった。
「ナイトメア!」
「……」クイッ
海之はナイトメアにそれに向けてレーザーを撃つ様指示する。レーザーをチャージするナイトメア。
ズドンッ!!
「「「!!」」」
…しかし、その前にそれから放たれたレーザーがナイトメアをいとも簡単に貫いた。消滅するナイトメア。
「…!」
「なっ、嘘だろ!?」
「海之のナイトメアが一撃で…!?」
「危ない皆!」
そして気が付いた時、一夏達のすぐ傍で巨人は再び腕を振りかざしていた。本当に一瞬の間である。
「なっ!?」
「い、いつの間にこんな近くに!」
「馬鹿な!気づかないなんて!」
ガキンッ!!
そこに割って入った海之がネロを出さず直接腕で捕まえる。
「ぐぅっ…やれ!」
「海之!わかった!」
「でやぁぁぁ!」ヴゥンッ!!
「くらえ!」ドドドドドドッ!!
「いっけぇ!」ズドドドドドッ!!
ドガァァァァァァァァァンッ!!!
巨体さはあるとはいえ、一夏達の攻撃は確実に命中した筈である。
(一夏達の攻撃は通っている…)
ーーーそれにいかなる魔も抗う術無しーーー
「どうだ!やったか!?」
……ギュアァァァァァァァ!!
「フラグたててんじゃないわよバカ一夏ぁぁ!」
ブゥゥゥゥゥンッ!ドガァァァァァァンッ!!
煙の中から火炎弾が繰り出されるが、到達寸前でそれは束のゴーレム達が陣形を取って張ったシールドによって防がれる。
「皆大丈夫~?ひとまずここは引くよ〜」カッ!!!
ゴーレム数体からの強烈な光。それにほんの一瞬相手が怯んだ隙に距離を取って近場に隠れる。だがその間にもそれは獲物を探すが如く、魔界の大地をそれは激しく削り取っていた。
「あ、ありがとうございます博士」
「しぶといねあいつ~。それにえげつなく攻撃してくるよ」
「ああ。おまけにあの巨体でなんという動きをしてくるのだ…!」
「海之、あの悪魔に心当たりないのか?」
一夏の問いに海之は暫し間を置いて答える。その内容は皆を驚かすものであった。
「……もし、俺の考えが正しければ…あれは悪魔であって、悪魔ではない」
「!悪魔じゃない…って!?」
「ど、どういう事よそれ!?じゃああいつは何よ!」
シャルや鈴の問いかけに海之はそれを睨みつけながら答える。
ーーー三千の黄昏と黎明を迎えた時、十の日数それは現れる。旧き魔を無に帰し、新たな魔を生むためにーーー
ーーーそれ降臨せしむれば、獄炎が大地を焦がし、灼熱の風が大気を揺るがすーーー
ーーーそれは全てを飲み込み、己が力とすーーー
ーーーそれにいかなる魔も抗う術無しーーー
ーーーそして魔界を静寂に包んだ後、それは再び三千の眠りへと消えるーーー
「ある人の曰く…その名を「テュポン」。魔界に静寂を与えるものなり…」
Mission12
「テュポン…そして」
皆さんこんにちは。storybladeです。
私の都合で筆が中々進んで行かず、本当にすみません。このままでいけないので何とか少しずつでも進めていきたいと小出しにしていく事にしました