IS×DMC~赤と青の双子の物語~   作:storyblade

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タッグトーナメント一回戦。
それは火影・シャルロットペアと一夏・箒ペアの勝負であった。

一夏は火影に全力で向かっていくがやはり火影に全て弾かれる。だが一夏は全力で戦える事を楽しく感じていた。
一方箒はシャルロットと激突。一夏を助けたいという思いから一時はシャルロットを追い詰めるがそこに火影が介入し、シャルロットを救う。シャルロットもまた火影の思いに感謝し、箒と一騎打ちを展開。結果引き分ける。
火影と一夏も最後の一騎打ちを展開。結果は火影の勝利で終わるものの傷ひとつ与えられた事に一夏は満足そうであった。


Mission50 異形襲来

火影・シャルロットが一夏・箒ペアに勝利し、トーナメントは続いていた。火影・シャルロットペアは第2、第3試合を危なげなく勝利し、順調に決勝まで勝ち進んだ。トーナメント後半で出番となった海之・簪ペアも初戦を危なげなく勝利し、やはりこちらも順調に勝ち進んでいた。

ほとんど圧倒的ともいえる彼等の強さに観客(主に海外からの客)の中には自らの国の代表候補生や企業のテストパイロットを難なく倒していく彼等の姿に言葉を失っている者も多かった。

そして…、

 

管制塔

「それではこれより、火影・藤原・エヴァンス、シャルロット・デュノアペアと、海之・藤原・エヴァンス、更識簪ペアによる決勝戦を行います!」

 

 

観客席

 

ワアァァァァァァァァァァ!!

 

「予想はしてたけどやっぱりこの組み合わせになったわね!」

セシリア

「ええ。思った通りですわ」

一夏

「やっぱり強いなぁあいつら。全然危なげなく勝ち進んで行ったもんな」

「ああ。だが一夏、お前も大したものだ。火影に一撃入れられたんだろう?」

一夏

「一撃つってもかすり傷だけどな。でも正直に嬉しかったぜ」

セシリア

「一夏さんも成長されているという事ですわ!」

「そりゃ少しは成長してくれなければ困るわよ」

ラウラ

「……」

 

 

管制塔

 

一方こちらも感想は似た様なもので。

 

真耶

「少なからず予想はしていましたが…、やっぱりこういう結果になりましたね」

千冬

「ああ。正直あまり驚く事はないな。だが一夏の成長ぶりは少し驚いたが」

真耶

「やっぱり先輩も心配だったんですね。でも一夏くんも確かに強くなっていると思いますよ」

千冬

「当然だ。それ位なってもらわなければ困る。まぁ海之や火影には一生及ばないかもしれんが」

真耶

「ふふ。でも先輩嬉しそうですよ?」

千冬

「…気のせいだ」

 

 

ある教室

 

簪に似た少女

「やっぱりこうなったわね。エヴァンス兄弟による決勝戦に。しかもあの青いIS。海之くんだっけ?あの子のパートナーが簪ちゃんなんてね。あの子も変わったわね。自分から「訓練機でも良いから出たい!」って言い出したって聞いた時、少し吃驚しちゃった…」

女性

「お寂しいですか?お嬢様」

少女

「う~ん、半々かな」

本音

「正直じゃないな~かっちゃんも~」

 

 

アリーナ

 

火影

「やっぱりお前か」

海之

「当然だ。所でお前一夏に傷を付けられたらしいな?腕が落ちたか?」

火影

「ちげーよ。あいつも強くなってるってこった。まぁ嬉しくもあるがな。お前もだろ?」

海之

「…さあな」

 

兄弟が話している中、シャルロットと簪も話していた。

 

「シャルロット。君も強いね。流石はフランスの代表候補生だよ。でも…それ以上に何か…火影くんの力になりたいという思いがそうさせてるのかな?」

シャルロット

「…うん、まあね。僕は火影に救われた。まだ会って一ヶ月位なのにたくさん救われたんだ。だから僕も火影の力になりたいって思った。簪も同じなんじゃない?積極的に海之のサポートをしてたじゃない」

「…うん。海之くんに出会ってなければまだ何も変われてなかった。海之くんは私を変えてくれた。力になってくれた。だから…少しでも恩返しがしたいの」

シャルロット

「ふふっ、似た者同士だね僕らって!」

「…そうだね!」

 

やがて、

 

管制塔

「それでは決勝戦を開始してください!」

 

~~~~~~~~~~~

 

4人はそれぞれの武器を構える。そして火影と海之がぶつかろうとしていた。……その時、

 

 

バリィィィィィィィィン!!

 

 

会場内の全員

「「「「!?」」」」

 

突然アリーナ全体の気が揺れた様な気を感じた。

 

海之

「!…上だ!みんな避けろ!」

火影

「ちっ!」

シャルロット

「えっ!?」

「きゃあ!」

 

ドオォォォォォォォンッ!…パラパラッ

 

何かが空から降って来たのか、地響きの後に強烈な砂埃が巻き起こる。

その影響で観客席の一部は騒がしくなっていた。中には既に退避を始めている者も見える。

 

火影

「大丈夫かシャル?」

シャルロット

「う、うん。ありがとう火影…」

海之

「簪、怪我はないか?」

「ありがとう、海之くん。…でも一体何が?」

 

その場の4人は落ちて来た物が何かわからなかった。少しずつ砂埃が晴れていき…それが姿を現した。

 

シャルロット・簪

「「!!」」

火影

「!…おいおい」

海之

「……!」

 

それはあまりに異形なものであった。

八本の巨大な脚。サソリの様な巨大な尾らしきもの。全身黒い機械造りで関節部からは赤い光が漏れ、口部にはレーザーの発射口らしき物がある。一見するとそれは巨大な…機械の蜘蛛であった。

 

機械蜘蛛

「グアァァァァァァァァァァァ!!」

シャルロット

「な、なにこいつ!?」

「き、機械の…蜘蛛!?」

火影・海之

「……」

 

驚いている二人に対し、火影と海之は意外なほど冷静であった。それはまるで……それがなんなのか知っているかのように…。

 

 

観客席

 

機械蜘蛛が咆哮を上げると観客席はパニックになっていた。

 

セシリア

「な、な、なんですのあれは!?」

「く、蜘蛛の化け物!?」

「なんて異形な姿だ…あんなもの見たこと無いぞ!」

一夏

「止まっている場合じゃねぇ!みんなを避難させるぞ!」

ラウラ

「…なんだあれは…あれもISなのか…!?」

 

 

管制塔

 

千冬

「山田先生!急いで会場の全員に避難指示を!」

真耶

「は、はい!で、でも先輩、一体アレは!?」

千冬

「…私にもわからない。あんなものは見たことがない…。でも今は会場の人々の避難が先だ。急げ!」

 

 

ある教室

 

少女

「簪ちゃん!!」

女性

「落ち着いてくださいお嬢様!今行けばお嬢様まで危険です!」

少女

「だけど!」

本音

「大丈夫だよかっちゃん!ひかりんやみうみうが守ってくれるから!絶対に大丈夫だから!」

少女

「…簪ちゃん…」

 

少女はモニターを見つめるしか無かった…。

 

 

アリーナ

 

機械蜘蛛

「グアァァァァァァァ!!」

ドンッ!!

 

その蜘蛛は突然飛び上がり、急降下してきた。

 

火影

「みんな避けろ!」

 

ドオォォォォォォォォン!!

 

機械蜘蛛はその身体で押しつぶそうとしていた様だ。

 

「あ、危なかった…」

火影

「…シャル、簪。二人は避難しろ」

シャル

「えっ?」

海之

「奴は俺達が何とかする。お前達は下がれ」

「そ、そんな事!」

 

~~~~~~

その時全員の通信が鳴った。千冬、真耶からだった。

 

真耶

「皆さん聞こえますか!?急いで退避してください!あとは私達が」

火影

「…山田先生。それは難しそうです。あいつは既に僕達をターゲットにしてる様なんで」

海之

「俺と火影で何とかします。ですから先生方は待避してください」

真耶

「そんな事できるわけありません!」

 

そこに千冬が割って入って来た。

 

千冬

「…海之、火影。……お前たちなら…やれるのか?」

海之

「ご心配なく」

火影

「はい」

 

二人は迷い無く答えた。そんな二人に千冬は、

 

千冬

「………わかった。任せる」

真耶

「先輩!?」

千冬

「…真耶、二人を信じよう」

真耶

「でも…」

海之

「ありがとうございます。大丈夫です先生。もう通信を切ります」

 

そう言ってふたりは戦闘態勢に入る。

 

火影

「シャル、簪。二人は」

シャルロット

「嫌だ!」

火影

「…シャル?」

 

シャルロットも簪もそれぞれの銃を構えた。

 

シャルロット

「僕達も戦う!今の僕達はパートナーでしょ?」

「シャルロットの言う通りだよ。二人が戦うなら…、私達も戦う!」

海之

「…」

火影

「へっ。大したもんだ。頼りにさせてもらうぜ」

シャルロット・簪

「「うん!」」

 

 

…………

 

管制塔

 

一夏

「千冬姉!!火影達は!?」

千冬

「……」

真耶

「火影くん達は…あれと戦うって…」

「そんな!たった四人で!?」

セシリア

「そんなの無茶ですわ!」

「…火影、海之…」

一夏

「くそ!俺も戦えれば…!」

「一夏…」

 

 

アリーナ

 

火影、海之、シャルロット、簪は謎の蜘蛛に対峙していた。

 

火影

「二人とも聞け。奴を甲虫と考えたら弱い所はどこだと思う?」

シャルロット

「甲虫ってカブトムシとかの事?う~ん、身体の表面は固いから…顔とかお腹とか?」

海之

「正解だ。奴の装甲は並みの攻撃では弾かれるだろう。攻撃が通るとすればあのレーザー発射口がある頭部、もしくは腹だろうが腹を狙うのは難しいだろう」

「じゃああの頭部を狙うしかないってことだね」

火影

「そうだ。俺と海之で狙うから2人は援護を頼む。攻撃し続けて動きを止めてくれ」

シャルロット

「うん!」

「わかった!」

海之

「いくぞ」

 

四人は機械蜘蛛に向かっていった。

 

機械蜘蛛

「グアァァァァァァ!!」

スダダダダダダダダダッ!

 

蜘蛛の頭部から機関銃の様なものが発射されるが、火影も海之もそれを無駄の無い動きで避ける。

 

火影

(こんなものまで付いてるのか…。あの野郎には無かった。…機械だからか?)

 

火影と海之が注意を引いている間に敵の左右からシャルロットと簪がライフルとミサイルで攻撃を仕掛ける。

 

シャルロット

「はぁぁぁぁ!!」

ズダダダダダダダッ!

「いっけえ!」

ドドドドドドドドッ!

 

ボガアァァァァァァァン!!

 

機械蜘蛛

「グアァァァァァァ!!」

 

ダメージは小さい様だが両側からの攻撃による衝撃は伝わった様で姿勢が崩れる。

だが今度は自らの脚を上げて二人に襲いかかって来た。

 

シャルロット・簪

「「!!」」

 

ズダダダダダダダダダッ!

ズガガガガガガガガガッ!

 

機械蜘蛛

「グオォォォォォォォ!!」

 

だが攻撃は通らず敵の方が銃弾の嵐と斬撃を受けた。

見ると蜘蛛の攻撃を避けながら火影がエボニー&アイボリーで、海之が次元斬で二人を守っていた。

 

シャルロット

「火影!」

「ありがとう海之くん!」

火影

「気にすんな」

海之

「お前達に手出しはさせん」

機械蜘蛛

「…グアォォォォォ!」

 

見ると蜘蛛は砂埃に紛れて今度は尻尾を振り回して攻撃してこようとした。

 

シャル

「! また来るよ!」

 

…しかし、

 

キィィィィン!!

 

全員

「「「「!」」」」

 

突然繰り出されようとしていた尻尾が止まった。

 

シャルロット

「止まった…?」

「…!ねぇ、あれ!」

 

簪はある方向を見て指さした。そこには、

 

火影

「!…ほう」

海之

「お前は…」

ラウラ

「……」

 

レーゲンを纏い、AICで尻尾を止めているラウラがいた。

 

ラウラ

「今だ!」

火影

「シャル!簪!」

シャルロット・簪

「「はあぁぁぁぁぁ!!」」

 

ズダダダダダダダッ!

ドドドドドドドドッ!

 

ボガアァァァァァァァンン!!

 

機械蜘蛛

「グオォォォォォォォォォ!!」

 

蜘蛛は大きくバランスを崩した。

それを見た二人はリべリオンと閻魔刀を構え、突進した。

 

火影

「はあぁぁ!」

海之

「おぉぉぉ!」

 

ドスッ!ドスッ!

 

機械蜘蛛

「グアァァァァァ!!」

 

レーザー発射口に剣を刺した。そして、

 

火影

「でえぇぇりゃぁぁぁ!」

海之

「むんっ!」

 

火影はキックを、海之は掌底を当て、剣を敵の体内に押し込んだ。

 

ズガガガガガガガガガガガッ!!ドスッ!ドスッ!

 

2本の剣は敵体内を傷つけながら進み、やがて反対側から突き破って飛び出してきた。そして帰還機能で二人の手元に戻る。体内を大きく傷つけられたそれはもはや文字通り虫の息であった。

二人は距離を取り、火影はエボニー&アイボリーを展開する。

 

シュバババババババ!

 

機械蜘蛛

「グオォォォ」

スダダダッ!バシッ!

 

最後のあがきか蜘蛛は機銃で火影の手からエボニーを弾き飛ばす。しかし、

 

パシッ!

 

海之がそれを受け止めた。二人は銃口を向ける。

 

海之

「まさかこっちでもアレを言うのか?」

火影

「決め台詞だからな。覚えてるか?」

海之

「…ふっ」

 

そして二人は背中合わせになり、揃って言った。

 

 

火影・海之

「「JACKPOT!」」

 

 

ドギュゥゥゥゥゥゥン!!

 

ガガガガアァァァァァァァン!!

 

二人の銃口から放たれた赤と青のビームは機械蜘蛛の頭部を直撃。跡かたも無く大破した。

 

海之

「やはり品のない台詞だ」

火影

「そういうなって」

シャルロット

「火影!」

「海之くん!」

火影

「二人ともよくやったな」

シャルロット

「ううん。僕らは守ってもらってばかりだった」

「本当にね」

ラウラ

「…」

海之

「ボーデヴィッヒ」

ラウラ

「!」

海之

「お前にも助けられた。礼を言う」

火影

「サンキューな」

シャルロット

「ありがとうね」

「ありがとうございます」

ラウラ

「!…いや…あの」

 

ラウラは照れている様だった。

 

 

管制塔

 

一夏

「…終わった…のか?」

「…らしいな」

真耶

「ハァ~!!どうなるかと思いました~!!」

セシリア

「まさか本当にあんな怪物を倒してしまうなんて…」

「あら、私は全く心配してなかったわよ。火影と海之だもん」

一夏

「うそつけ。ずっと小声で「火影、火影」って言ってたじゃねぇか」

「なっ!!大きな声でバカ言ってんじゃないわよ!」

千冬

「ふざけた事ばかり言っている場合ではない。直ぐに四人に救護班を送れ」

真耶

「は、はい!」

千冬

「………」

(こんな状況下でもあの冷静さと戦いぶり。…やはりあの二人は…私達とは違う…もっと別の何か…)

(…やはり…欲しい。私にも戦える力が…)

 

妙な予感がしていたのは火影たちも同じだった。

 

火影

(海之。今はダンテとして話す。…あいつは…)

海之

(ああ…。先の黒騎士型のISと同じく、似ている…。奴の配下に…)




※Mission50にしてようやくあの決め台詞を出せました。

私事ですがDMC3で一番好きなシーンはバージルがダンテに「決め台詞を覚えてるか?」と訪ねられた時に笑う所です。
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